JPS599521Y2 - 耕耘ロ−タリの支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、耕耘ロータリの支持装置に関するものであ
る。

周知のように、耕耘ロータリの後部に尾輪を装着するこ
となく電気的制御回路により作業機昇降用の油圧装置を
制御して耕耘深さを設定する農用トラクタが実用化され
ている。

この種の農用トラクタに連結される耕耘ロータリは、尾
輪の代りにスタンドを取付けることによりその農用トラ
クタから取り外した場合の転倒防止を図っているもので
ある。

しかしながら、耕耘ロータリはその耕耘爪とスタンドと
により固定的に支えられているため、耕耘ロータリを農
用トラクタに装着する場合とくに農用トラクタ側のトッ
プリンクの連結孔と耕耘ロータリのトップマスト先端の
連結孔とを一致させてピンにより連結する作業はきわめ
て困難である。

すなわち、位置合わせをするため重量の大きい耕耘ロー
タリを二人掛りで傾けつつ連結するものであるが多大な
労力を要しきわめて面倒な作業を強いられている。

この考案は上述のような欠点を解決しうる耕耘ロータリ
の支持装置をうろことを目的とするものである。

この考案は、耕耘爪とトラクタに連結されるトップマス
トとを有するロータリ本体に後方へ延出する支持フレー
ムを設けてこの支持フレームに前記耕耘爪とともに前記
ロータリ本体を支えるスタンドを着脱自在又はそのスタ
ンドの一端が地面がら離れる方向へ回動自在に設け、前
記スタンドにより前記ロータリ本体を支えた状態におい
て、そのロータリ本体をその重心を後方に残しつつ前記
トラクタ側に傾斜させる方向に作用するスプリングを前
記ロータリ本体の一部と前記支持フレームとの間又は前
記スタンドに設けたものである。

すなわち、ロータリ本体は耕耘爪とスタンドとにより支
えられているが、スプリングの作用により耕耘爪の軸心
を中心にして弾撥的に揺動することができ、これにより
、小さな力でロータリ本体を動かしてトラクタとの相対
位置を定めることができ、したがって、トラクタとの連
結作業を労力を要することなくきわめて簡単に行いつる
ように構或したものである。

この考案の第一の実施例を第１図ないし第４図に基いて
説明する。

１はロータリ本体である。このロータリ本体１は第２図
に示すように、前面に入力軸２が突出するギアケース３
の両側に取付板４を有するサポートパイプ５の内方端に
形或したフランジ６をボルト結合し、前記ギアケース３
に上部前方へ傾斜するトップマスト７の一端を連結し、
このトップマスト７を前記取付板４に保持された一対の
サポートリンク８により支え、さらに前記トップマスト
アにボルト９により連結された支柱１０をその下端に固
定した筒軸１１を前記フランジ６に架設した軸１２に嵌
合して設けたものである。

前記サポートパイプ５の取付板４はピン１３とこのピン
１３に連結されるロアーリンク１４とによりトラクタ１
５に連結されるものである。

また、前記トップマスト７はトップリンク１６によりト
ラクタ１５に連結されるものである。

前記ロアーリンク１４とリフトアーム１７とはリフトロ
ツド１８により連結されている。

さらに、前記トラクタ１５の後端にはＰＴＯ軸１９が突
出し、このＰＴＯ軸１９は伝動軸２０を介して前記ギア
ケース３の人力軸２に連結されている。

この入力軸２はギアケース３内のギア装置（図示せず）
、前記サポートパイプ５に内装した耕耘伝動軸（図示せ
ず）、そのサポートパイプ５の一端に固定したチェンケ
ース２１に内装された伝動装置（図示せず）、耕耘爪２
２の順に連結されている。

ついで、前記ロータリ本体１の軸１２には連結パイプ２
３により互いに連結されて後方へ延出する支持フレーム
２４の一端が上下回動自在に連結されている。

この支持フレーム２４の後端には筒軸２５が設けられて
いる。

この筒軸２５に保持されたヒツチパイプ２６の支持片２
７にはブロック２８が回動自在に設けられている。

そしてまた、前記チェンケース２１とこのチェンケース
２１と対向して前記サポートパイプ５の他端に固定され
た側板（図示せず）とにサイド力バー２９が横設されて
いる。

これらのサイド力バー２９の間に位置する整地板３０の
一端縁が前記ロータリ本体１に保持されている。

この整地板３０の後部はスプリン？３１により下方へ付
勢されつつ前記ブロック２８にスライド自在に保持され
たロツド３２の下端に弾撥的に保持されている。

また、前記ロータリ本体１にはリンク３３を介して前記
整地板３０の動作量を検出する角度変位計３４が設けら
れている。

この角度変位計３４は耕耘深さを一定に定めるものであ
る。

すなわち、耕耘深さの変動は耕耘爪２２に対する整地板
３０の動きとして角度変位計３４に検出され、角度変位
計３４からの信号は図示しない制御回路に入力され、そ
の入力信号とあらかじめ耕耘深さとして設定した設定値
とを比較してトラクタ１５に設けた油圧装置（図示せず
）を制御してロータリ本体を昇降させ、これにより、ト
ラクタ１５の変動に拘わらず耕耘深さを一定に保持する
ものである。

ついで、前記支持フレーム２４の後端にはＬ字型のスタ
ンド３５が抜き差し自在及び回動自在に取付けられてい
る。

また、前記ロータリ本体１の支柱１０の上端にはブロッ
ク３６がピン３７により回動自在に保持され、このブロ
ック３６にはそのブロック３６の上方への抜け止めする
ストツパ３８を有する螺子杆３９の上部がスライド自在
に挿入されている。

この螺子杆３９の下端は前記連結パイプ２３に固定的に
横設したピン４０により揺動自在に保持されている。

しかして、この螺子杆３９には前記支持フレーム２４に
対して前記ロータリ本体１を前記トラクタ１５側に傾斜
させるように作用するスプリング４１が挿着され、また
、このスプリング４１の強さを調節するナット４２が螺
合されている。

さらに、前記ピン３７には他方のピン４０に形或した溝
４３に係止する切欠４４を有する係止レバー４５が回動
自在に保持されている。

このような構或において、係止レバー４５ヲピン４０に
係止してロータリ本体１と支持フレーム２４とを相互に
固定し、第１図のようにスタンド３５を上方へ回動させ
、あるいはスタンド３５を抜き去ることにより耕耘作業
が行われる。

そして、不使用時には第３図のように支持フレーム２４
にスタンド３５を挿着して耕耘爪２２とスタンド３５と
によりロータリ本体１を支える。

この状態から、ロータリ本体１をトラクタ１５に連結す
る場合には係止レバー４５をピン４０から外す。

これにより、ロータリ本体１の一部すなわち支柱１０は
スプリング４１の押圧力を受ける。

これにより、ロータリ本体１は耕耘爪２２の回転中心を
支点としてトラクタ１５側に傾むく力を受け、トップマ
スト７の位置やロアーリンク１４に連結されるピン１３
の位置を小さな力で弾性的に動かすことができる。

したがって、トラクタ１５との連結作業は労力を要する
ことなくきわめて簡単に行うことができる。

この場合、ロータリ本体１の重心は後方に残っているの
でトラクタ１５側に倒れてしまうことはない。

また、スプリング４１の強さはナット４２を廻すことに
より調節することができる。

ついで、この考案の第二の実施例を第５図及び第６図に
基いて説明する。

前記実施例と同一部分は同一符号を用い説明も省略する
。

支柱１０と支持フレーム２４とは螺子杆４６により連結
されている。

したがって、螺子杆４６を廻すことによりロータリ本体
１と支持フレーム２４との相対位置を調節することがで
きるが、螺子杆４６を廻わさない限り両者の関係は固定
された状態に位置される。

そして、前記支持フレーム２４に着脱自在又は回動自在
に取付けられるＬ字型の上部支柱４７と下部支柱４８と
を伸縮自在に嵌合したスタンド４９が設けられている。

これらの支柱４７． ４８にはそのスタンド４９を伸ば
す方向に付勢するスプリング５０の両端に当接するスト
ツパ５１が固定的に設けられている。

すなわち、スプリング５０はロータリ本体１を支持フレ
ーム２４とともにトラクタ１５側へ傾斜させる作用を示
す。

これにより、ロータリ本体１を小さな力で前後方向へ弾
撥的に動かすことができ、トラクタ１５との連結を簡単
に行うことができる。

このような作用は一本軸によるスタンドを設け、このス
タンドの下端に地面に接合するスプリングの上端を固定
したり、スタンドの上部と支持フレーム２４とをスプリ
ングにより弾撥的に連結しても得られるものである。

この考案は上述のように構或したので、ロータノ本体を
耕耘爪とスタンドとにより倒れを防止しつつ保持すると
ともにスプリングにより前後方向へ弾性的に揺動自在に
保持することができ、これにより、ロータリ本体を小さ
な力で動かしてトラクタとの位置合わせを行うことがで
き、したがって、トラクタとロータリ本体との連結を労
力を要することなくきわめて簡単に行うことができる等
の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の第一の実施例を示す側面図、第２図
はそのロータリ本体を拡大して示した斜視図、第３図は
そのロータリ本体をスタンドにより支えている状態の側
面図、第４図はそのスプリングの取付手段を拡大し一部
を切欠して示した側面図、第５図はこの考案の第二の実
施例を示す側面図、第６図はそのスタンドを一部を切欠
し拡大して示した側面図である。 １・・・ロータリ本体、８・・・トップマスト、１０・
・・支柱（ロータリ本体の一部）、１５・・・トラクタ
、２２・・・耕耘爪、２４・・・支持フレーム、３５・
・・スタンド、４１・・・スプリング、４９・・・スタ
ンド、５０・・・スプリング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 耕耘爪とトラクタに連結されるトップマストとを有
   するロータリ本体に後方へ延出する支持フレームを設け
   てこの支持フレームに前記耕耘爪とともに前記ロータリ
   本体を支えるスタンドを着脱自在又はそのスタンドの一
   端が地面から離れる方向へ回動自在に設け、前記スタン
   ドにより前記ロータリ本体を支えた状態において、その
   ロータリ本体をその重心を後方に残しつつ前記トラクタ
   側に傾斜させる方向に作用するスプリングを前記ロータ
   リ本体の一部と前記支持フレームとの間又は前記スタン
   ドに設けたことを特徴とする耕耘ロータリの支持装置。 ２ ロータリ本体に支持フレームの一端を回動及び固定
   自在に連結してそれらのロータリ本体の一部と支持フレ
   ームとの間にスプリングを設けたことを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の耕耘ロータリの支持装
   置。 ３ ロータリ本体を支持フレームと一体的にトラクタ側
   へ傾斜させるスプリングをスタンドに設けたことを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の耕耘ロータ
   リの支持装置。