JPS599450B2 - 魚移送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、鰻などを収納した養魚池や水槽などにおけ
る魚移送装置の改良に関するものである。

鰻などの養魚場においてジェットポンプト羽根車式ポン
プを組合せたポンプ式移送装置を利用して、魚を養魚池
から陸揚けしたり、他の池に移す作業がなされているが
、この種の従来の装置は、第１図およひ第２図に示すよ
うに羽根車式ポンプ２の吸込管３に、その先端のストレ
ーナ１０が魚槽１１の底面近くに沈められた吸水ホース
９を接続すると共に、ジェットポンプ８の吸込口８３に
は集魚ホース１３を接続するようになされている。

しかるに、この従来のものは、羽根車式ポンプ２の運転
に伴って、魚槽１１の魚は集魚ホース１３とジェットケ
ース８１と吐出ホース１４を通って水槽１５などに移送
されるが、魚槽１１の水も同時に排出されるので、その
水位がほほストレーナ１０以下になると、空気が吸込ま
れて集魚ホース１３からの吸込力が急激に低下し、魚か
吸込まれない事態になる。

ところが、水位が底面近《まで下った時点が、魚が集魚
ホース１３の入口に集まって最も移送能率が高い時であ
り、このときに上述のように集魚ホース１３からの吸込
力が低下することは移送装置としての目的を果さないこ
とになる。

またこの時点で吸水ホース９を他の水槽に移し替えると
しても、．その間は集魚ホース１３内に入っている多量
の魚は停滞しているから、酸欠などにより衰弱または死
亡する恐れがある。

その上、吸水ホース９の移し替え時には、逆止弁７があ
るため、吸水ホース９には水が入っていて、その重量が
きわめて重く、重労働を要するなど種々の欠点がある。

この発明はこのような欠点をな《した魚移送装置を提供
するもので、以下一実施例について説明する。

第２図および第３図において、１は堅形モータ、２は羽
根車式ポンプ、３はこの羽根車式ポンプの吸込管、４は
吸水栓、５は吸水管３の吸込口に取付けられたニヌ状の
分岐管であって、各’ｆｌ路５ Ａ，５Ｂにはバルプ６
Ａ，６Ｂが設けられている。

７は吸込管３の吸込口付近に設けられた逆止弁である。

なお、バルブ６Ａ，６Ｂによって切替弁６を構成してい
る。

８はジェットポンプであって、水平をなすジェットケー
ス８１、吐出口８２、吸込口８３およびジェットノズル
８４を有する。

９Ａは分岐管５の一方の管路５Ａに接続された第１の吸
水ホースであって、その先端にはストレーナ１０Ａが固
定されると共に、鰻などの被移送魚を収容した養魚池な
との魚槽１１の底面近くに沈められている。

９Ｂは分岐管５の他方の管路５Ｂに接続された第２の吸
水ホースであって、その先端はストレーナ１０Ｂを介し
て送水用水槽１２内に沈められている。

１３はジェットポンプ８の吸込口８３に接続された集魚
ホースであって、その先端は養魚池１１のくぼみ１１１
内に沈められている。

１４はジェットポンプ８の吐出口８２に接続された吐出
ホースであって、その先端は水槽１５に入れられている
。

１６は羽根車式ポンプ２の吐出口２１とジェットポンプ
８のジェットノズル８４を連通する連通管、１７はポン
プ力バーである。

１８は吐出ホース１４の途中に挿入された固液分離器で
あって、導水管１８１を有する密閉外筒１８２と、この
外筒の軸心部を貫通し且つ複数の小孔１８３を有する分
離管１８４とで構成されている。

１９はバルブ、２０はこのバルブと送水用水槽１２とを
連通ずる帰還用ホースであって、先端にはストレーナ２
１が取付けられている。

次に、この発明の動作を説明する。

まず、分岐管５のバルブ６Ｂを閉じると共に、他方のバ
ルブ６Ａを開いた状態でポンプ２を駆動すると、魚槽１
１の水が、吸水ホース９Ａ−吸込管３−ポンプ２一連通
管１６−ジェットノズル８４ーヲ通ってジェットケース
８１の吐出口８２へ吐出される。

このジェット作用によリ、集魚ホース１３から水と共に
鰻などの魚がジェットケース８１内に吸込まれ、ジェッ
トノズル８４からの噴射水と共に吐出口８２から送出さ
れる。

この場合、バルブ１９を閉じておけば、魚と水は集魚槽
１５に集められるが、バルブ１９を開いておけば、水と
魚が分離器１８によって分離されて、水は帰還ホース２
０を介して水槽１２に流れる。

ソシて、魚槽１１内の水位が下ってストレーナ１０Ａの
一部が水面から露出する頃に、バルブ６Ｂを開きながら
、他方のバルブ６Ａを次第に閉じて行く。

したがって、この切替時には一時的に両吸水ホース９Ａ
，９Ｂから吸水されるが、バルブ６Ａの閉成後は水槽１
２の水のみを吸込んで魚槽１１から魚が吸込まれること
になる。

一方、この場合は吐出ホース１４にあるバルブ１９を開
くことにより、比較的きれいな水槽１２の水は、帰還ホ
ース２０を通って水槽に戻されるから、経済的な水の利
用ができる。

このようにして、魚の吸込能率が最も良い低水位状態に
なってもポンプ２を一亘停止させずに連続して運転を続
けることができる。

この発明は上記のように、切替弁を内蔵した分岐管を羽
根車式ポンプの吸込口に設け、分岐管の各管路は魚を収
容した魚槽と送水用水槽にそれぞれ連通させるようにし
ているので、低水位状態にある魚槽の魚でも充分に移送
でき、従来のような吸水ホースの移し替える作業が不要
となるばかりでな《、ポンプの停止がなくなるので、集
魚ホースヤシェットアース内の魚を停滞させることがな
いなどの効果がある。

さらに、この発明は送水用水槽の水をジェットポンプを
介して循環させているので、水の利用が経済的になる効
果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来の装置の構成図、第３ゾ〜第
５図はこの発明の一実施例の構成図である。 なお図中同一符号は同一部分を示す。２・・・・・・羽
根車式ポンプ、３・・・・・・吸込管、５・・・・・・
分岐管、６・・・・・・切替弁、８・・・・・・ジェッ
トポンプ、８２・・・・・・吐出口、８３・・・・・・
吸込口、９Ａ・川・・第１吸水ホース、９Ｂ・・・・・
・第２吸水ホース、１１・・・・・・魚槽、１２・・・
・・・送水用水槽、１３・・・・・・集魚ホース、１４
・・・・・・吐出ホース、１８・・・・・・固液分離器
、２０・・・・・・帰還用ホース。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 羽根車式ポンプの吐出口を連通されたジェットノズ
   ルを有するジェットポンプ、一端がこのジェットポンプ
   の吸込口に接続されまた他端が被移送魚を収容した魚槽
   の底部に沈められる集魚ホース、上記羽根車式ポンプの
   吸込口に取り付けられ切替弁を有する分岐管、この分岐
   管の一方の管路と上記魚槽の底部とを連通ずる第１の吸
   水ホース、上記分岐管の他方の管路と送水用水槽とを連
   通ずる第２の吸水ポンプ、および上記ジェットポンプの
   吐出口に接続された固液分離器を備え、上記固液分離器
   によって魚から分離された吐出水は上記送水用水槽に戻
   すようにしたことを特徴とする魚移送装置。