JPS599365B2 - サンバイザの旋回支承装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特に自動車用のサンバイザの旋回支承装置で
あつて、支承軸が、形状安定性の材料より成つていて、
支承軸と支承軸受谷部とを付加的な部材を介さずに軸方
向移動不能に固定するために、非円筒形の形状を有して
おり、支承軸受谷部を有する支承体が、僅かな変形後に
基本形状に戻る硬質プラスチックより成つていて、一端
にフランジを備えた支承ブシユの形を有している形式の
ものに関する。

ドイツ連邦共和国実用新案第７４３３９９３号明細書に
開示されている上記形式の旋回支承装置では、支承軸は
形状安定性の材料から成り、支承軸受谷部は自己復元能
力のある弾性材料から成つている。

支承軸受谷部には、円形横断面を有する孔が設けられて
いて、この孔は軸方向における一部の範囲をアンダーカ
ットによつて狭められている。支承軸の、支承軸受谷部
に係合する端部範囲はその一部を平らに形成されていて
、前記アンダーカットによつて支承軸受谷部において軸
方向移動不能に保持されている。支承軸受谷部の狭めら
れた範囲には、互いに直径方向で対向して位置している
挿入溝が設けられていて、これらの挿入溝によつて、支
承軸の平らな範囲を支承軸受容部に差し込むことが可能
になる。この公知の旋回支承装置は比較的複雑な構造を
有しておりまた、支承軸の差込み時に挿入溝を考慮ない
しは探さなくてはならないので、支承軸と支承軸受容部
との組立ては見ながら注意深く行なわれねばならない。
また特に、支承軸の旋回時において支承軸受容部は比較
的高いねじり応力にさらされる。また、テーパ状に形成
された支承ピンを有する旋回支承装置も公知であり、こ
の場合支承ピンは相応な対応テーパを有する支承受容部
に係合し、かつ自由端部に軸方向における固定を目的と
してヘツドを有している。

このような形式の旋回支承装置はアメリカ合象国特許第
２５３５８９４号明細書、同国特許第２７３８１５５号
明細書及び同国特許第３５７７６７８号明細書に開示さ
れている。これら公知のサンバイザ用旋回支承装置はし
かしながら構成部材が多数であるという共通の欠点を有
している。この結果これら公知の旋回支承装置は製作費
が高価であり、かつ組立てが難しくなる。またこれら公
知の旋回支承装置では、サンバイザ本体をその都度の旋
回位置に保つトルクが、別体に製作されかつ取り付けら
れる金属製のばねによつて生ぜしめられるようになつて
いる。ゆえに本発明の課題は、冒頭に述べた形式の旋回
支承装置を改良して、製作費が廉価で組立てが著しく容
易でありしかも良好な使用特性を有する旋回支承装置を
提供することである。この課題を解決するために本発明
の構成では、冒頭に述べた形式の旋回支承装置において
、支承軸が円形横断面を有し、テーパ状に先細になる端
部区分と、該端部区分の端部に接続していて円錐端部か
ら半径方向に張り出しているヘツドとを有しており、支
承体が、支承軸端部区分と同様にテーパ状に先細の支承
孔を有していて、該支承孔が、完全な円形ではないが円
形に近い横断面形状を有しており、テーパ状に先細の端
部区分の外周面と支承孔の内周面とが等しい大きさであ
り、支承孔の狭められた端部範囲を拡大させるために該
端部範囲に、支承ブシユの自由端部において軸方向に延
びている半径方向スリツトが設けられている。

このように構成された本発明による旋回支承装置は、ア
ンダーカツトを有しておらずひいては特に簡単かつ廉価
に製作することのできる２つの部分からのみ成つている
。

支承軸及びこれに適合する支承軸受容部が自由端部に向
かつてテーパ状に先細に形成されていることによつて、
支承体を硬質プラスチツクのような形状安定性の材料か
ら製作することができる。また支承孔の自由端部におい
て軸方向に延びる半径方向スリツトが設けられているこ
とによつて、ヘツドは押圧によつて容易に支承孔を貫通
せしめられ、その後で支承ブシュの自由端部に支持され
る。この結果支承軸は軸方向において確実に保持される
。また支承孔が、完全な円形ではないが円形に近い横断
面形状、有利には楕円形の孔横断面を有しているので、
例えば楕円形の孔横断面を有する支承ブシユによ、つて
円形横断面を有する支承軸には常にばね弾性的な締付け
作用が加えられ、ひいてはトルクが高められる。

この結果支承ブシユの構造高さを極めて低くすることが
できる。次に図面につき本発明の実施例を説明する。

本発明の１実施例である図示の旋回支承装置は、支承体
１と支承軸２とから成つている。支承体１は、比較的形
状安定性ではあるが復元能力のある伸長特性を備えたプ
ラスチツクより成つている。支承体１は支承孔３を備え
た支承ブシユと、固定ねじを貫通させるための切欠きを
備えたフランジ４とから成つている。支承孔３は、支承
ブシユの自由端部に向かつてテーパ状に先細に形成され
ていて、完全な円形ではないが円形に近い横断面形状と
して楕円形の横断面形状を有している。支承軸２は支承
孔３に対応する円錐形の端部範囲を有している。この端
部範囲の横断面はしかしながら円形である。支承軸２の
この円錐形の端部範囲の自由端部には、半径方向に張り
出しているヘツド５が一・体成形されている。支承体１
と支承軸２とを組み立てるために少なくとも、ヘツド５
の張出し部が支承孔３の最大幅よりも小さいと、有利で
ある。

このようになつていると、支承孔３を貫いてヘツド５を
押込むために有利な張出し部が得られる。直径を減じら
れている支承孔端部範囲を貫いて行なわれるヘツド５の
押込みを容易にするために、支承ブシユの自由端部には
軸方向に延びている半径方向スリツト６が設けられてお
り、これによつて幅狭な端部範囲が半径方向に拡大され
るようになつている。支承軸２を支承体１に差し込んで
組み立てた後ではヘツド５は支承ブシユの自由端部に支
持され、これによつて支承軸２が軸方向において引き抜
けることは確実に阻止される。本発明による旋回支承装
置の別の特徴としては、支承軸２のテーパ状に先細の端
部区分の外周面と支承孔３の内周面とが等しい大きさで
あるということが挙げられる。

このように構成されていると、支承孔３が例えば楕円形
の横断面を有していることに基づいて、旋回支承装置に
必要とされるトルクを生ぜしめるような圧力ばめで支承
孔３に支承軸２が配置されることになる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明による旋回支承装置の１実施例を示す図で
ある。 １−・・・支承体、２・・・・・一支承軸、３・・・・
・・支承孔、４・・・・・・フランジ、５・・・・・・
ヘツド、６・・・・・・半径方向スリツト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ サンバイザの旋回支承装置であつて、支承軸が形状
   安定性の材料より成つていて、支承軸と支承軸受容部と
   を付加的な部材を介さずに軸方向移動不能に固定するた
   めに、非円筒形の形状を有しており、支承軸受容部を有
   する支承体が、催かな変形後に基本形状に戻る硬質プラ
   スチックより成つていて、一端にフランジを備えた支承
   ブシユの形を有している形式のものにおいて、支承軸２
   が円形横断面を有し、テーパ状に先細になる端部区分と
   、該端部区分の端部に接続していて円錐端部から半径方
   向に張り出しているヘッド５とを有しており、支承体１
   が、支承軸端部区分と同様にテーパ状に先細の支承孔３
   を有していて、該支承孔が、完全な円形ではないが円形
   に近い横断面形状を有しており、テーパ状に先細の支承
   軸端部区分の外周面と支承孔３の内周面とが等しい大き
   さであり、支承孔３の狭められた端部範囲を拡大させる
   ために該端部範囲に、支承ブシユの自由端部において軸
   方向に延びている半径方向スリット６が設けられている
   ことを特徴とする、サンバイザの旋回支承装置。 ２ 支承孔３が楕円形の孔横断面を有している特許請求
   の範囲第１項記載の旋回支承装置。