JPS599277B2 - 低水素系被覆ア−ク溶接棒 - Google Patents

低水素系被覆ア−ク溶接棒

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JPS599277B2
JPS599277B2 JP3147378A JP3147378A JPS599277B2 JP S599277 B2 JPS599277 B2 JP S599277B2 JP 3147378 A JP3147378 A JP 3147378A JP 3147378 A JP3147378 A JP 3147378A JP S599277 B2 JPS599277 B2 JP S599277B2
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JP
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barium carbonate
less
mesh
particle size
coating material
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JP3147378A
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憲之助 阿部
邦秋 林
修 門
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は低水素系被覆アーク溶接棒に関し、特に被覆剤
成分中に、炭酸石灰の類似化合物である炭酸バリウムを
配合してなる低水素系被覆アーク溶接棒の改良に関する
ものである。
炭酸バリウムは、1熱分解温度が1450℃であり炭酸
石灰の約900℃に比べてかなり高温域にあること、2
分解後の酸化物の比重が高いこと、3溶接に供した場合
アークを安定化する効果があること、等の特徴を有して
おり、主として低水素系被覆アーク溶接棒用の被覆剤原
料として炭酸石灰に代えて使用されている。
また一部では低水素系以外の被覆アーク溶接棒や焼結型
潜弧溶接用溶剤の原料として用いられることもある。そ
して炭酸バリウムの使用量は、通常被覆剤全量に対して
1〜30重量%の範囲から選択される。ところで前述の
如き諸種の溶接特性を有する炭酸バリウムは人為的に合
成されたものであつて、市販品は大部分が325メッシ
ュ以下の微粉体で構成されている(通常97%以上が3
25メッシュ以下)。
そしてこの微粉状の炭酸バリウムを使用すると、被覆溶
接棒製造時の乾燥工程でしばしば被覆が乾燥割れを生じ
ることが指摘されていた。本発明者等は前記乾燥割れを
防止すべく、まずその発生原因を究明したところ、炭酸
バリウムの粒径があまりにも微細であることが影響して
いるように考えられた。即ち市販の炭酸バリウムは大部
分が325メッシュ以下であり、更には10μ以下のも
のが全体の50%以上を占めている。
そして粒子径が小さくなるに従りて粒子の比表面積が幾
何級数的に大きくなることは当然の結果である(第1表
参照)。ところで被覆溶接棒を作製する際は、被覆剤原
料を適量のバインダー(通常はケイ酸ソーダやケイ酸カ
リ等の水ガラス)と混練して適度の固さの練塊を得た後
、心線外周に塗布するが、添加される水ガラスは被覆剤
原料の各粒子表面を均一に濡らすに足りる量でなければ
ならないから、比表面積の大きい(即ち粒子径の小さい
)原料を使用すると水ガラスの使用量が著しく多くなる
。その結果乾燥工程で発生する水分量も増大するが、微
細な炭酸バリウムが存在すると水蒸気を通過する空間が
狭くなつて水蒸気の放出速度が低下し、乾燥過程で内部
の水蒸気が被覆の比較的未乾燥の軟弱な部分から集中的
に放出される結果、これが乾燥割れを惹起するものと考
えられる。即ち粒径の微細な炭酸バリウムを使用すると
、水ガラスの増量に伴なう揮発水分の増大、及び水蒸気
を通すべき粒子間隙間の狭隘化が相剰的に悪影響をもた
らし、乾燥割れを誘発するものと考えられる。本発明者
等は前述のような知見に基づき、被覆剤原料として粗目
の炭酸バリウムを使用すれば、乾燥割れを防止できると
考え、更に研究を進めてきた。
その結果、微粉状の炭酸バリウムを一旦焼成して固化し
、これを再粉砕する方法を採用すれば、比較的粗目の炭
酸バリウムを簡単に得ることができ、これを使用するこ
とによつて被覆剤の乾燥割れが可及的に防止できること
を知つた。本発明は上記の知見に基づいて完成されたも
のであつて、その構成とは、被覆剤成分として、焼成固
化後粉砕し325メツシユ以下の細目分が全体の15重
量%以下となるように粒度調整した炭酸バリウムを、全
被覆剤中に30重量e以下配合したところに要旨が存在
する。本発明では市販の極めて微細な炭酸バリウム粉末
を一旦焼成固化し、これを再粉砕して比較的粗目に粒度
調整したものを被覆剤原料として使用する。
その結果前記した乾燥割れの発生原因をすべて解消する
ことができ、乾燥割れを生じることなく炭酸バリウムの
有する諸種の特徴を有効に発揮することができ、卓越し
た性能の低水素系被覆アーク溶接棒を提供し得ることに
なつたものである。文献値によると炭酸バリウムのα及
びβ変態点は811℃及び982℃であり、分解温度は
1450℃前後とされている。本発明者等は炭酸バリウ
ムの前記物性を参考にして、まず微粉状の炭酸バリウム
を強固な焼結粒に代えうる条件を検索した。その結果、
炭酸バリウムのα及びβ変態点並びに分解点とは必ずし
も厳密な相間関係は有しておらず、焼結温度を600〜
1100℃特に好ましくは700〜900℃の範囲に設
定してやれば、強固な焼結体を得ることができ、これを
適度に粉砕し粒度調整することによつて、被覆剤原料と
して適当な粒径の粗目炭酸バリウム粒が得られることを
知つた。ここで焼結温度が600℃未満であると強固な
焼結体が得られ難く、焼結後粉砕・調粒する過程でもと
の微細粉体に戻る傾向があつて歩留りが著しく低下する
一方1100℃を越える焼結温度を採用すると、文献に
示された分解温度(1450℃)にも拘らず工業的規模
での実施では炭酸バリウムが熱分解を起こし(BaCO
3→BaO+CO2↑)、炭酸バリウムとしての純度が
低下する他、せつかく得た焼結物も粉砕・調粒時に微粉
化し易くなる。しかるに600〜1100℃の範囲の焼
結温度を採用すると、熱分解を起こすことなく強固な焼
結体を得ることができ、これを粉砕・調粒することによ
つて適宜の粒度分布を有する炭酸バリウムを得ることが
できる。本発明において被覆剤の乾燥割れを防止するに
は、調粒過程で325メツシユよりも微細なものが全体
の15重量%以下になるように調整すべきである。
なぜなら微細な粉粒体の比表面積は極めて大きく、また
これらは粗目な粒子間々隙に入つて乾燥時における水蒸
気通路を狭隘にするので、微粉体が全体の15重量?を
越えると上記の難点が顕著に表われ、粗目粒体使用によ
る効果が著しく減退するからである。もつとも、本発明
において粗目の炭酸バリウムが好ましいといつても、被
覆剤原料としての本来の要求を満たすために、粒子径に
上限を設けるべきは当然である。
即ち炭酸バリウムの粒径が大きすぎると、被覆剤への炭
酸バリウムの分散が不十分になつて、溶接時に炭酸ガス
の発生むらが生じる他、アークが不安定で且つグロビユ
ラーアークとなり溶接作業性が著しく低下する(後記第
1表参照)。これらの観点から炭酸バリウム粒径の上限
を確認したところ、粒径が45メツシユを越えると前述
の難点が顕著に表われることがわかつた。
従つて本発明を実施する際は、炭酸バリウム焼結体を粉
砕・調粒するとき、粒径が45メツシユを越える粗目の
ものは完全に除外して使用するのがよく、溶接作業性の
点から45〜60メツシユのものが全体の10重量%以
下となるように調粒して使用することが望まれる。ここ
で除外された45メツシユ以上の粗目分は、再粉砕した
後調粒して使用すればよいから、焼結物自体の歩留はま
つたく低下しない。この様に本発明で使用される炭酸バ
リウムは、市販の微粉体を600〜1100℃で焼結し
て強固な焼結体とした後、325メツシユ以下の微粉が
全体の15重量%以下となるように粒度調整したものを
使用する点、このとき45メツシユ以上の粗大粒径のも
のを除外し45〜60メツシユのものが全体の10重量
%以下となるように粒度調整した炭酸バリウムを使用す
る点にあるが、かかる調粒手段を付すことにより、炭酸
バリウムの比表面積は第1表の如く極端に減少する。
尚第1表のb−eは夫々個別の粉砕により独立して得ら
れたものであり、b−eは粉砕手順と何ら関係しない。
第1表からも明らかなように、市販の炭酸バリウムでは
殆んどが粒径325メツシユ以下の極微粉状であり、比
表面積が極めて大きいが(符号a)、焼結後粉砕し調粒
することによつて粒度分布を自由に調整でき、特に粒径
が325メツシユ以下の微細分を15重量e以下とする
ことにより(符号D,e)、比表面積を市販品の1/1
5以下に減少することができる。
即ち比表面積の減少は、前述した如く水ガラス使用量の
減少(放出水分の減少)及び乾燥工程における水蒸気通
路の確保となつて表われるもので、乾燥割れ防止に著し
く寄与する。第1表からも明らかな様に炭酸バリウム粒
径の上限が45メツシユを越えるとアークが不安定で且
つグロビユラーアークとなり、溶接作業性が著しく低下
する。また第2表は焼成温度による炭酸バリウムの変質
状態を観察した結果を示すもので、800′Cでは変質
は殆んど起こらないが、1100℃を越えると(例えば
115『C)、炭酸バリウムが熱分解し、BaOが増加
しCO2が減少してくることがわかる。
以上のようにして粒度調整された炭酸バリウムを他の被
覆剤原料例えばスラグ形成剤、成分調整剤、アーク安定
剤、粘結剤等と共に混練した後心線外周に塗布し乾燥す
ることによつて、本発明の低水素系被覆アーク溶接棒が
得られるが、混練法及び心線への塗布法等は格別の方法
を採用する必要はなく、従来の方法或はその改善法を自
由に適用できる。
尚被覆剤中への炭酸バリウムの配合量は、全被覆剤に対
して1〜30重量eの範囲から選択すべきで、1%未満
ではガス発生剤としての絶対量が不足する為溶接時に満
足なシールド効果が得られず、一方30%を越えると被
覆剤が脆弱になり易くまた溶接ヒユームが増大するから
作業環境保全のうえで好ましくない。
また上記好適配合範囲内であつても下限付近では若干シ
ールド不足になる恐れがあるが、かかる場合は必要に応
じてCacO3等他のガス発生剤を併用し或は増量すれ
ばよい。本発明は概略以上のように構成されるが、要は
焼結後粉砕・調粒された適正粒度分布の炭酸バリウムを
使用することにより、炭酸バリウムの有する諸種の特長
を留保しつつ乾燥割れを確実に防止し得たものであり、
その実用的価値は頗る大きい。次に本発明の実施例を示
すが、下記は特許請求の範囲に記載した実施態様と同様
本発明を限定する性質のものではなく、前記の趣旨に徴
して適宜に変更して実施することも勿論可能である。実
施例低水素系被覆アーク溶接棒用の被覆剤として通常配
合される種々の原料と共に、前記第1表に示した炭酸バ
リウム(符号A,b,c,d,e)を全被覆剤に対して
1〜30重量%配合し、適量の水ガラスと共に均一に混
練して被覆剤を得、これを鋼心線(5龍φ×400龍t
)外周に被覆径が7.5011φとなるように塗布した
次いで自動連続式乾燥炉を用い最終乾燥温度を400℃
に設定して乾燥し、得られた被覆溶接棒の中から検査用
として100本を採取した。この溶接棒の被覆表面を肉
眼で観察し、乾燥割れを起こしている溶接棒の数によつ
て乾燥割れ感受性を比較した。供試溶接棒の被覆剤成分
組成を第3表に、乾燥割れ試験結果を第4表及び第1図
に示す。^Fr^=+寸 第4表及び第1図の結果から下記の事実が確認される。
(1)炭酸バリウム微粉(符号a:市販品)を用いた溶
接棒では、1%添加から乾燥割れ多発の傾向を示し、1
5%以上添加すると得られる溶接棒の9割以上が乾燥割
れを起こす。
(2)符号B,cの粒調炭酸バリウム(対照例:粒径3
25メツシユ以下の微細分20%以上含んでいる)を用
いた溶接棒では、乾燥割れ傾向を相当抑制できるが、炭
酸バリウムを多量配合すると5割程度の乾燥割れが生じ
ており、依然本発明を満足するに至つていない。
(3)これに対し符号d及びeの粒調炭酸バリウム(粒
径325メツシユ以下の微細分を15%以下に抑えたも
の)を用いた溶接棒では乾燥割れが極端に減少し、炭酸
バリウムの配合率を30%にした場合でも乾燥割れ発生
率は1割未満であり、配合率が1〜5%では乾燥割れを
まつたく発生しでいない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の効果を例示するグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 600〜1100℃で焼成固化された後、粉砕によ
    つて粉末化された炭酸バリウムであつて、その粒度構成
    が、325メッシュ以下の細目分:全体の15重量%以
    下、45メッシュ以上の粗目分:実質的に0%、45〜
    60メッシュのもの:全体の10重量%以下となるよう
    に調整された炭酸バリウムを、全被覆剤中に1〜30重
    量%配合してなる被覆剤が心線外周に塗装されてなるこ
    とを特徴とする低水素系被覆アーク溶接棒。
JP3147378A 1978-03-18 1978-03-18 低水素系被覆ア−ク溶接棒 Expired JPS599277B2 (ja)

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