JPS599246Y2 - 液晶表示装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は特に暗い場所においても明瞭な表示ができるよ
うにした液晶表示装置に関する。

近年、電子時計、電子式卓上計算機、各種計測機器など
の表示装置として液晶表示装置が広く使用されているが
、この液晶は自発光素子でないため周囲が暗い夜間など
では数字などの表示情報を表出することができないとい
う致命的な欠点がある。

このため従来、液晶パネルを照明する光源体を該液晶パ
ネルの下方に配置した光拡散板の一側方に設けたものが
ある。

しかし、この光源体から発する光は光源体に近い部分は
明るいが該光源体から遠くなる程暗くなるので表示部全
体から見て輝度斑が生じ明瞭に表示することができなが
った。

また、液晶パネルの下方に光拡散板が設けられるため液
晶パネルと反射板との距離が大きくなり外部自然光或い
は前記光源体がらの光によって、液晶パネルの表示文字
と反射板での文字陰影との間隔が広がり表示が２重にな
り視認上好ましいものではなかった。

本考案は上記事情に鑑みてなされたもので明るい場所や
暗い場所のいずれでも文字、数字などの表示情報を明瞭
に表出するようにした液晶表示装置を提供するものであ
る。

以下図面を参照して本考案の一実施例を説明する。

第１図及び第２図は本考案の液晶表示装置１を時計装置
に組み込んだ構戊を示すもので、時、分或いは月、日を
デイジタル的に数字表示し得る様になっている。

この液晶表示装置１はＦＥＭ（電界効果型）表示方式に
よるもので、互いに偏光軸が直交する偏光板２ａ，２ｂ
と、該偏光板２ａ，２ｂ間に介在された液晶表示パネル
３と、第２図中下側に位置する一方の偏光板２ｂの下部
に添装された反射板４と、該反射板４の下方に設けられ
後述するように液晶表示パネル３を下方から照明する発
光ダイオード、白色ランプなどからなる光源体５とに大
別される。

この反射板４はその表裏面側の光の明暗差により光を反
射あるいは通過させるように構威される所謂ハーフミラ
（マジックミラ）を一部に有するものである。

すなわち、反射板４の上記光源体５に面する側の表面で
前記表示パネル３の後述する透明電極で形或された数字
セグメント及び区切りドットセグメントに対応する部分
のみがこのようなハーフミラとなるようにされている。

また、この表面側のハーフミラが形戒されていない部分
は通常のアルミ蒸着が施され光の反射効果をするように
なる。

上記反射板４の偏光板２ｂと対向する表面は前面に渡っ
て乱反射するようにサンドプラスト等により粗表面とさ
れている。

液晶表示パネル３は２枚のガラス製透明基板６ａ，６ｂ
の対向内表面に幅員を有するセグメント形状の電極及び
共通電極として酸化錫、酸化インジウムなどの透明電極
７ａ，７ｂを夫々被着させ、かつ透明基板６ａ，６ｂの
透明電極７ａ，７ｂの被着面側を所定間隔を存して互い
に対向させ、その間に例えばＴＷ（ツイスト）ネマチツ
ク液晶８を．密閉介在するように透明基板６ａ，６ｂの
外周縁部にスペーサ９を介在して構或されるものである
。

上記透明電極７ａにて形威されたセグメント表示部は第
１図に示す如く２セグメントの工形状をなす１０位桁の
時表示部１０と、７セグメントの日形状をなす１位桁の
時表示部１１と、区切り表示部１２と、７セグメントの
日形状をなす分の１０位桁、分の１位桁表示部１３，
１４とを有する。

そして、各表示部１０〜１４を構或している各セグメン
トの透明電極７ａ及び共通電極７ｂはリード端子を介し
て液晶表示駆動回路（第４図参照）に接続されている。

したがって、上記光源体５を点灯しない昼間などの明る
い場所では、表示すべきセグメントを選択してその部分
の液晶に電圧を印加し、偏光板２ａ、液晶パネル３及び
偏光板２ｂを通過した後反射板４で反射される外部光に
より表示するものである。

すなわち、この場合選択された表示セグメント部分が光
の遮断による黒色に、その他の表示面は光の透過による
明るい色となるためそのコントラストで表示情報を視認
することができるものである。

一方、夜間などの外部が暗い場合には、光源体５を点灯
し、この光源体５の光により表示するものである。

即ち、光源体５が点灯されると後述する信号反転回路に
より明るい場所で通常選択される表示すべきセグメント
に替ってそれ以外のセグメントが選択されるようになっ
ており、前記反射板４のハーフミラ部を透過してきた光
源体５からの光は、選択されたセグメント部分では遮ぎ
られ、選択されていない表示すべきセグメント部分のみ
を透過する。

従って、黒色の背景の中から透過して来るこの透過光で
表示情報を視認できるようになるものである。

次に上記構或の液晶表示装置１を時計装置に用いた場合
について第３図、第４図の回路図で゛説明する。

第３図中１５は基準クロツク信号を発生する発振回路で
ある。

この発振回路１５からの出力信号は分周回路１６に供給
されて例えば１秒毎に出力されるＩ Ｐ／Ｉ Ｓの信号
となって計数回路１７に与えられる。

この計数回路１７はＩ Ｐ／Ｉ Ｓの信号を計数し、分
、時の計時信号としてデコーダ１８に与えられ、液晶表
示装置１で表示される選択セグメント信号となるもので
ある。

このデコーダ１８からの選択セグメント信号は通常つま
りスイッチ１９が操作されない時には信号反転回路２０
をそのまま通過して分周回路１６の所定分周段から出力
される液晶ドライブ信号である例えば３２ ＨＺの方形
波信号が印加される表示駆動回路２１を介して液晶表示
装置１で選択されたセグメントが表示されるようになる
。

一方、夜間など暗い場所にあって、液晶表示装置１に表
示情報が表出されない状態では、その表示情報の視認の
ためにスイッチ１９が操作される。

スイッチ１９が操作されると光源体５が点灯すると共に
操作信号が上記信号反転回路２０に印加され、デコーダ
１８から出力される表示セグメント選択信号の反転した
信号つまり通常の外部光で表示されるように選択される
選択セグメント信号に替って非選択セグメント信号を有
効として表示駆動回路２１を介して液晶表示装置１のセ
グメント表示部に供給されるようになる。

第４図は第３図の信号反転回路２０及び表示駆動回路２
１をさらに詳細に示すもので田形状のセグメント表示部
の１桁を対象として説明する。

計数回路１７から出力された表示情報はテ゛コーダ１８
で選択セグメント信号ａ−ｇとして出力され信号反転回
路２０の排他的論理和（以下ＥＸＯＲと呼ぶ）回路２２
〜２８の一方の入力端に夫々供給される。

このＥＸＯＲ回路２２〜２８の他方の入力端にはスイッ
チ１９の操作信号が波形整形回路２９を介して印加され
るようになる。

すなわち、この信号反転回路２０はスイッチ１９が操作
されていない状態で、デコーダ１８から例えばａ， ｄ
， ｅ， ｆ， ｇ（７）選択セグメント信号のみが“
１”信号として出力されると対応したＥＸＯＲ回路２２
， ２５， ２６， ２７， ２８の出力から“１”信
号が得られる。

また、スイッチ１９を操作すると操作信号“１”が波形
整形回路２９を介してＥＸＯＲ回路２２〜２８の他方の
入力端にセグメント信号ｂ，Ｃが印加されているＥＸＯ
Ｒ回路２３． ２４の出力からは信号反転された“ｌ”
信号が出力される。

このＥＸＯＲ回路２２〜２８からの出力信号はＥＸＯＲ
回路３０〜３６に印加されることにより上記と同様の動
作を行うようになる。

したがって、スイッチ１９が操作されると、表示セグメ
ントｂ′，Ｃ′が共通電極ｈ′と電位差をもつことによ
り光を遮ぎるようになるのに対して表示セグメントａ′
，ｄ′，ｅ′，ｆ′，ｇ′は共通電極ｈ′と同電位とな
り光を遮ぎることばなくそのセグメント部分は光源体５
からの光が反射体４のハーフミラ部分を介して透過する
ことになるため明るくなるものである。

もちろん、この時表示セグメントａ′〜ｌ以外の表示面
は外部が暗いために光が透過することなく黒色となるも
のである。

すなわち、この表示状態は例えば第５図Ｂの如くであっ
て、斜線を施した部分が通常黒色となるものである。

このように、液晶表示装置１の反射体４の表示セグメン
ト部分にハーフミラを設けて、外部が明るい場合と暗い
場合とでセグメントに与えられる信号を反転するように
し、特に外部が暗い場合に液晶表示装置１の下方に配置
された光源体５から発生される光の透過光を直接観察す
るようにしたため輝度斑がなく明瞭に表示視認できるよ
うになる。

しかも、従来の如くの光拡散板を設ける必要がないため
液晶表示装置１は薄くなり通常の明るい場所での表示で
も表示が陰影でもって２重に現われたりすることがなく
視認し易いものとなる。

なお、上記実施例では信号反転回路１５をＥＸＯＲ回路
２２〜２８で構威したが、これに限るものではなく、テ
゛コーダ１８内で信号反転するようにテ゛コードするよ
うにしてもよいし、その他の回路構或であってもよい。

また、液晶表示装置１もＦＥＭ方式に限らずＤＳＭ方式
でもよい。

さらに、反射体４の下面にハーフミラを設けたが上面に
添装するようにしてもよいし、光源体５も複数個設ける
ようにしてもよいものである。

加えて、この液晶表示装置１は時計装置に限らず、電子
式卓上計算機、各種計測機器等にも用いることができる
のはもちろんである。

要は本考案の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能なも
のである。

以上詳述した如く本考案によれば、液晶表示パネルの表
示要素に対応するように反射体にハーフミラを設けると
共にこの反射体の下方に光源体を配置し、特に外部の暗
い場所において光源体からの光をハーフミラを介して直
接液晶表示パネルの表面側に透光するようにしたため表
示状態が外部の明暗に影響されることなく極めて明瞭な
表示を行うことができたもので、その実用的価値は大な
るものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の液晶表示装置を時計装置に用いた表示
例を示す平面図、第２図は本考案の液晶表示装置の断面
図、第３図は本考案を時計装置に用いた全体の回路構戒
図、第４図は第３図の一部詳細を示した回路構戊図、第
５図は本考案に用いた液晶表示装置の表示例である。 １・・・液晶表示装置、４・・・反射体、５・・・光源
体、１９・・・スイッチ、２０・・・信号反転回路、２
１・・・表示駆動回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液晶を介して対向配置された２枚の透明板の相対向する
   面にそれぞれ透明電極を設け、この透明電極が互いに重
   合する部分を表示要素とする液晶表示パネルを備えた液
   晶表示体と、該液晶表示体の下部に配置された前記表示
   要素に対応する部分がハーフミラで形戊された反射体と
   、該反射体の下方に設けられた照明装置と、表示情報信
   号によって前記表示要素の選択或いは非選択制御する表
   示選択回路と、該表示選択回路からの信号により選択さ
   れた表示要素を駆動する駆動回路と、前記照明装置が作
   動された際１こ前記表示選択回路から発せられる信号を
   反転する信号反転回路とを具備した液晶表示装置。