JPS599227Y2 - シ−ト給送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシートの給送装置に関し、さらに詳しくはタイ
ミングをとりつつ感光体上へシートを給送する装置の改
良に関する。

転写式電子写真装置においては、帯電、露光、現像の各
工程を経た感光体にシートを給送し、感光体面に形威さ
れたトナー画像をこのシート上に静電気的に転写し定着
してコピーを得るものであるが、正確なコピーを作或す
るには、第１図に示すように、カセット１から給送され
たシ一トａを感光体２表面のトナー像に一致するようタ
イミングを合わせて送り込む必要があり、このため、従
来よりレジストローラ３と呼ぼられる一対の給送ローラ
が使用されてきていた。

第２図はこのレジストローラ３の作動を示しており、カ
セット１内のシー｝ａは給紙コロ４によって送り出され
、停止しているレジストローラ３に突き当てて一旦止め
、しかる後タイミングをとって回転を始めたレジストロ
ーラ３によって送り出されるようになっている。

ところが、このような機構では、シ一トａが巾方向に弯
曲しているような場合、両ローラ３，３間にシー｝ａが
正確に入り込んで位置決めされるとは限らず、ためにレ
ジストのタイミングがずれたりスキューを起こしたりす
ることがある。

また、レジストローラ３に紙粉やトナーが付着したよう
な場合には、これらの摩擦抵抗が減少して紙送りミスを
生じることがある。

さらには、レジストローラ３を急激に回転させるための
大きな負荷が感光体の駆動部に及んで回転ムラを起し、
特に露光部に陰極線管５などを使用するものでは、この
回転ムラが書込み中のドット状画像に影響を及は゛す欠
点を有していた。

なお、第１図中符号６は帯電器、７は現像器、８は転写
帯電器、９はクリーニングローラ、１０は除電器を示し
ている。

また、特開昭４９−８４２５３号公報に開示された装置
では、シートの突当り位置が一定し、シート送りに際し
ての急激な負荷変動は防がれるが、構造が複雑で、作動
が不安定となる欠点を有している。

本考案は、上述した従来のシート搬送装置の欠点を除去
することを目的としたもので、シートを確実に揃えかつ
負荷変動を伴なうことなく給送し得る構造簡単な装置を
提供することにある。

以下、本考案の詳細を図面に基づいて説明する。

第３図は本考案装置の一実施例を示すもので、１１は駆
動ローラ、１２はこの駆動ローラ１１の軸端に固着した
スプロケットで、図示しない駆動源から回転力を得て駆
動ローラ１１を常時駆動するもの、１３，１３は駆動ロ
ーラ１１の両端部に設けた遊転ローラ、２１はカム軸２
２上を遊転する従動ローラ、２３， ２３は遊転ローラ
１３， １３に対向してカム軸２２上に固着されたカム
であり、これら両端カム２３，２３までの巾は給送すべ
きシート巾と等しい寸法になされている。

さらに、このカム２３の外形は、第４図に見られるよう
に、半径方向に延びる端面２３ ａをもつ鍋牛状をなし
、大径部２３ Ｃが遊転ローラ１３に接した状態では駆
動ローラ１１と従動ローラ２１との間には間隙が形或さ
れ、また大半を占める円形部分２３ ｂが遊転ローラ１
３に対向した際には、駆動ローラ１１と従動ローラ２１
とが接触状態になるような寸法とされている。

さらに、端面２３ ａから円形部分２３ ｂに繋がる部
分には徐々に半径を減じるように形或された緩衝部２３
ｄが設けられていて、大径部２３ Ｃが遊転ローラ１３
がら外れた際、直ちに駆動ローラ１１と従動ローラ２１
とが接触することのないように形或されている。

２４は上述したカム２３を駆動するためにカム軸２２に
固定着された駆動歯車、３１はカム２３の回転を制御す
るための制御歯車、２５はカム軸２２の軸受で、機枠４
１に対して上下方向に摺動可能に取付けられている。

２６はこの軸受２５を下方に押圧する押圧部材、１４は
駆動ローラ軸の軸受である。

次に、この実施例の作用について説明する。

まず、第５図イにおいて、カム２３はその太径部２３
Ｃを遊転ローラ１３に接触させて待期の状態に入ってお
り、端面２３ ａはカセット１側に向いてシー｝ａの前
端を定位置に揃える体勢をとる一方、従動ローラ２１と
常時回転する駆動ローラ１１との接触を解いている。

ここで、給紙信号により給紙コロ４がカセット内のシ一
トａを送り出すと、シー｝ａの前端はこの端面２３ ａ
に突き当って停止する。

次に、感光体２の動きにタイミングを合わせて制御歯車
３１がカム２３を図中時計方向に回動させると、第５図
口に示すように、大径部２３ Ｃは遊転ローラ１３から
外れ、カム軸２２は押圧部材２６により押し下げられて
駆動ローラ１１側に近ずく。

しがし、大径部２３ Ｃが外れた直後においては、緩衝
部２３ ｄが遊転ローラ１３と衝突してバウンドを起し
ている状態で、従動ローラ２１は未だ駆動ローラ１１に
は接触していない。

一方シー｝ａの前端は端面２３ ａによる阻止を解かれ
て両ローラ１１， ２１間に辷り込んでいる。

さらにカム２３が回転するに及んで、大径部２３Ｃの外
れの際のバウンドもおさまり、遊転ローラ１３に接する
カム面は緩衝部２３ ｄから円形部分２３ｂに移り、従
動ローラ２１は駆動ローラ１１と接触して回転を始め、
第５図ハに示すように、すでに両ローラ１１，２１間に
入り込んでいるシー｝ａを円滑に給送する。

他方、制御歯車３１はカム２３を例えば１８０゜回転さ
せた位置で停止させる。

両ローラ１１，２１が１枚のシー｝ａを完全に送り出す
と、再び制御歯車３１は回転を始めて、カム２３をさら
に１８０゜回転させ、第５図イの状態に戻して次のシー
ト給送に備えることになる。

上述した実施例では、単一サイズのシート搬送用の装置
として説明してきたが、遊転ローラ１３及び勿ム２３を
それぞれ駆動ローラ１１，カム軸２２の中間適所に所要
数配置することにより、各種サイズのシートを給送し得
るよう設計できることは云うまでもない。

さらに、この実施例においては力ム２３に当接する他方
の部材として駆動ローラ１１の軸に遊転ずるローラ１３
を用いているが、カム２３の回動に支障をきたさない程
度の滑面を持つ固定部材を、駆動ローラ１１の近傍に配
設することによって同様の機能をもたらすことができる
。

以上述べた如く本考案によれば、従動ロール軸に配設さ
れたカムの大径部により、常時回転する駆動ローラから
従動ローラを引き離すとともに、半径方向に伸びるカム
の端面部により給送されるシート前縁を位置決めするも
のであるから、待期時における駆動ローラの回転負荷は
無く、またシートが例え巾方向に弯曲しているような場
合でも端面部によって正確にシート前端を揃えることが
できる。

次にカムが回転して大径部から小径部に移ると、シート
前縁は端面部の拘束を解かれて従動ローラと駆動ローラ
が接触する直前に両ロール間の間隙に入り込むため、両
ロールによる給紙ミスの生ずる余地はない。

また、給紙による負荷変動がないことは、感光体の作像
に悪影響を及ぼす回転ムラを発生させることがない。

しかも、タイミングをとって回動する大径部と小径部を
持つカムを、従動軸に配設するという簡単な機構を採っ
ているため、製作はきわめて容易で作動も確実であるな
ど、シート給送装置として優れた効果を奏するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は転写式電子写真装置の一例を示す概要図、第２
図は従来のシート給送装置の作動を示す説明図、第３図
は本考案の一実施例を示す装置の縦断側面図、第４図は
同上正面図、第５図は同上装置の作動を示す説明図であ
る。 ４・・・給紙コロ、１１・・・駆動ローラ、１３・・・
遊転ローラ、２１・・・従動ローラ、２３・・・カム、
３１・・・制御歯車。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートを感光体に向けて給送するための常時回転する駆
   動ロールと、該駆動ロールに接離可能に、支持された従
   動ロールと、該従動ロールを上記駆動ロールに接離させ
   る大径部と小径部及び該両部間にシートの前縁と当接す
   る端面を備え、かつ上記駆動ロールの近傍に配設した別
   部材上で転勤する従動ロール軸上のカムと、上記感光体
   の動きに同期して上記カムを間欠的．に駆動する制御部
   材とよりなるシート給送装置。