JPS598036B2 - 電気コネクタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電気コネクタ、特に多数の個別的な導体を担持
する条導体への接続を行うための電気コネクタに関する
ものである。

従来、平行に整列した多数の個別的な導体を担持する可
撓性の平坦な導体ケーブルの用途は様々なものがあつた
。

このようなケーブルはしばしばプリント基板またはそれ
と同等なものに対して接続を行う。このような可撓性の
導体ケーブルを特別な電気回路に接続するために様々な
手段が設計されて来た。これらの手段の中には、平坦な
導体ケーブルをコネクタの中に差し込む時に該導体ケー
ブルに対してかなりの力を加えることが要求されるよう
なコネクタもある。そのような力は電気的な故障を生じ
る傾向があるので、この種の差込み力は減少または排除
されることが望ましい。このようなコネクタの設計上の
規準として、ケーブル内の導体の各々が回路の動作の初
期およびその動作全体においてコネクタにより確実に導
電接続されることが要求される。様々な従来のコネクタ
は特定の環境状態においてはこのような回路に対して有
効な導電接続を提供するよう作動して来た。しかしなが
ら、従来の多くのコネクタは回路の動作全体にわたつて
可撓性の条ケーブルのあらゆる導体に対する確実な接続
を継続的に与えることはできず、その結果回路の動作の
中断または故障が生じる可能性があつた。可撓性の条ケ
ーブルを使用する回路はしばしばかなりの環境の変化を
受け、このような環境変化はコネクタを変形させるよう
な機械的力を加える原因となる。

例えば、温度、高度、湿度等の変化は全てコネクタの構
造および該コネクタに適用される力に対して影響を与え
、そして該コネクタにより行われる電気接続を変形させ
たり妨害したりする傾向がある。このような変形を補償
するための一つの方法は、比較的大きい断面積を持つコ
ネクタを利用することであり、それによりコネクタの寸
法の歪みはかなり排除できる。この方法はある場合につ
いては有用であるが、コネクタのためにこのような大き
い断面積を与えるために必要とされる空間は不十分であ
る。このことは、特に物理的に巾の広い可撓性の条導体
ケーブルについてあてはまる。可撓性の条ケーブルのた
めの多くのコネクタは振動等によるよりケーブルに加え
られる張力から機械的な衝繋を受ける。

このような状態におけるコネクタは条ケーブルの個々の
導体の各々に対して確実な接続を維持しなければならな
い。多くの従来のコネクタは機械的な応力に抗して確実
な接続を提供することができなかつた。したがつて、本
発明の一つの目的は、多条導体ケーブル内の導体をプリ
ント基板等に対して大量に接続するための差込み力が零
である改良されたコネクタを提供することにある。

本発明の他の一つの目的は、環境の変化に抗してケーブ
ルの導体の各々に対する確実な接続を維持する多条導体
ケーブルのためのコネクタを提供することにある。

本発明のさらに他の一つの目的は、物理的衝繋に抗して
ケーブルの導体の各々に対する確実な接続を維持する多
条導体ケーブルのための改良されたコネクタを提供する
ことにある。

本発明のさらに他の一つの目的は環境の変化および衝繋
により変形を生じることが少なく、かつ最適な外形を提
供する多条導体ケーブルのためのコネクタを提供するこ
とにある。

本発明の前記および他の目的は、上面を持つプロツク形
態の第１の誘電体部材と、該プロツク内に取付けられか
つ前記上面に対して実質的に直角に突出する一連の平行
な導電端子とを含むツーピース形コネクタにより達成さ
、れる。

端子はそれらの端子がプロツクから突出する直角よりも
わずかに小さい角度で曲げられ、またそれらの端子がプ
ロツクから突出する位置とそれらの端子の端部との間の
ほぼ中間で極めて小さい角度で曲げられている。したが
つて、端子はプロツクの上面と実質的に平行に位置しか
つ遊端を有している。プロツクの二つの長辺の各々の土
には突出する案内面が設けられている。

プロツクの下面はコネクタのカバーに係合するようにな
つた下向きに延びる突部を有している。コネクタ第２の
部分は誘電箱であり、プロツクの下面は外殻またはカバ
ーを提供するよう取除かれている。

内部上の箱の側部には、プロツク上の案内面と協働する
ようになつた案内面が設けられている。条導体がプロツ
クの上面の端子の上に位置され、カバーがプロツクの上
面の上を摺動する時、カバーは端子を導体ストリツプに
対して押下げる。プロツクおよびカバーの案内面はカバ
ーの頂部により端子を押下げ、かつ該端子により条導体
を所定位置に保持するための確実なばねを形成させる。
コネクタが条導体を所定位置に維持するための力を提供
する。外殼により端子に加えられる第１の圧力は、端子
がプロツクから出る所においてばね力を誘導し、外殻に
よる同じ圧力は端子の遊端をプロツクの表面に対して押
付けて接触点における力を増大させる。端子の各々はそ
の上面に円錐点を有し、条ケーブルの導体とより確実な
接触を行わせる。外殻はプロツクの前面をカバーし、か
つ条ケーブル導体をプロツクに対して固く接触させて位
置させる。

取除かれた外殻の底面は部分的なリツプ部および一対の
突部を有し、該突部は、外殻がプロツクの上に押付けら
そた時、該プロツクから延びる突起に対してロツクされ
る。このロツクは、外殻の頂面に対して取付けられる端
子のばね作用によりしつかりと保持される。その結果、
外殻は所定位置に固く保持され、ケーブル導体に対して
衝繋が加えられても条ケーブル導体を所定の位置に保持
する。外殻の箱状の形状は、その巾広い表面に沿つて条
導体ケーブルとの接触が行われる巾広い表面にわたつて
歪みが生じないよう保護するための強度を提供する。

したがつて、条ケーブル導体は、常態ではそのような寸
法のコネクタを歪めてしまうような環境または機械的条
件下でかなりの変化が生じても、所定の位置に維持され
る。なお、本発明の他の目的、特徴および利点は、添付
図面に示す実施例について行う下記の説明からさらに明
らかになるであろう。

図面中、同一符号は同一の部材を示している。図面の特
に第１図を見ると、コネクタは総体的に符号１０で示さ
れ、このコネクタ１０は、多条導体ケーブルが接続され
るプリント基板または他の回路のプロツク１２よりなる
第１の本体部材を含んでいる。

また、誘電材料の外殻すなわちカバー１４も示され、こ
の外殻すなわちカバー１４は多条導体ケーブルをプロツ
ク１２に取付けるようになつている。プロツク１２は互
に平行な一連の弾性の電気端子すなわち導体１６を取付
ける。導体１６の各々は可撓性の平形導体ケーブル（第
１図には示さず）内の多数の導体の各一本に対応しかつ
該一本の導体に電気的に接続されるものである。プロツ
ク１２は当業界ではよく知られた熱硬化性プラスチツク
または熱可塑性プラスチツク材料のような誘電材料から
成形することができる。

導体１６は銅合金のような金属で作ることができ、また
本実施例では平坦な導電リボンで終端しているが、他の
様々な形状に作ることができる。導体１６はプロツク１
２の上面から出る位置において置角よりもわずかに小さ
い角度で曲げられている。導体１６がプロツク１２から
突出する位置かられずかに上向きに角度を持つ該導体１
６はそれらの突出長さの中間近くで点２０においてわず
かに曲げられ、またそれらの遊端１８がプロツク１２の
上面２２のすぐ上側に位置する（応力の加わらない位置
）ようにわずかに下向きの角度を有している。導体１６
の各各は点２０における曲げ部分の近くに接触点２４を
有している。この接触点２４は比較的鋭く、多条導体ケ
ーブルの導体に対して導電接触を行うのを補助する。プ
ロツク１２は上面２２の両側に一対の側部２６を有し、
該側部２６はプロツク１２の一部として成形できる。

以下説明するように、コネクタ１０を組立てる時に外殻
１４の表面と協働するよう形作られた表面２８を有して
いる。プロツク１２の前縁は隆起部３０を有し、多条導
体ケーブルは該隆起部３０の囲りに取付けられる。側部
２６の内面間において、上面２２を横切る距離は以下に
説明するように多導体ケーブルの挿入および位置決めを
行うのに丁度十分なものである。一対の整合用の突部３
１は側部２６から上向きに延長している。突起３２はプ
ロツク１２の下面から垂下状に突出し、該突起３２は外
殻１４と協働して多条導体ケーブルを所定位置に維持す
るためのロツクを提供する。図面に示すように、外殻１
４は頂部３４、端部３６、側部３８およびリツプ部４０
を持つ箱形の形状であり、該リツプ部４０は底部が通常
であれば設けられる空間内に部分的に延びている。

また、一対の突部４２が外殻１４の側部３８から延長し
、該突部４２はプロツク１２の突起３２と協働してコネ
クタ１０のためのロツク構造を提供するようになつてい
る。突部４２は側部３８の内側に延びる厚い部分４４に
取付けられ、該部分４４の各々はプロツク１２上の表面
２８と協働する上面４６を有している。使用時において
、ケーブル４８（第３図〜第７図に示す）は外殻１４の
リツプ部４０とプロツク１２との間に挿入され、プロツ
ク１２の隆起部３０の囲りおよび導体１６の上面の上を
上向きに延び、その場所において特に接触点２４で導電
接触を行う。

第７図から明らかなように、突部４２は、外殼１４が頂
部３４を押下げることなくしてプロツク１２から引抜か
れることができないような態様で、突部３２に対してロ
ツクされる。このロツク作用は導体１６により加えられ
る力によつて促進される。導体１６は接触点２４で下向
きに押され、したがつてプロツク１２の土面から出る時
該導体が曲げられている位置においてばねとして働く。
接触点２４の下向きの押下げ力により、導体１６は（第
７図に示す右端１８において）プロツク１２の上面に対
して押付れられ、他のばね力を発生する。これらの力は
相当大きいもので、電気接触部に対して接触力を提供し
かつ外殻１４を所定位置に確実にロツクされる。ケーブ
ルを固定するために外殼１４をブロツク１２の上に位置
させる繰作は第３図〜第７図を見ることによつてより良
く理解でき、これらの図はプロツク１２、外殻１４およ
びケーブル４８の組立てを順番に示す図である。

第３図においては、外殻１４にはケーブル４８が挿入さ
れている。ケーブル４８は突部２６の間においてプロツ
ク１２の上面を横切つて位置し〜かつ導体１６を覆つて
いる。第４図および第５図に示すように、外殻１４とプ
ロツク１２は次いで互に押され、表面２８と４６は先ず
最初に接触しかつ互に沿つて摺動を始め、外殻１４をプ
ロツク１２に向かつて引下げる。表面２８と４６はカム
面と考えても良く、外殻１４をプロツク１２に向けて引
下げる作用はカム従動作用と考えることができる。これ
により、導体１６は接触点２４においてケーブル４８に
対して押付けられ、導体１６の右端１８をプロツク１２
の上面２２に対して押付ける。第５図および第６図に示
すように、外殻１４をプロツク１２に沿つてさらに摺動
させることにより、突起３２の傾斜部が突部４２の傾斜
部と係合し、該突起３２を突部４２の上に乗り上げさせ
、導体１６をさらに圧縮する。第７図に示すように、外
殻１４は次いでプロツク１２に対して着座し、かつ突起
３２は突部４２の背後に落込み、外殻１４を所定の位置
にロツクする。第７図は、ケーブル４８がロツクされ、
かつ突出する隆起部３０に対してリツプ部４０より与え
られる力および導体１６により与えられる力によつて所
定の位置に保持される最終位置を示している。

各導体１６はこの状態ではケーブル４８に対して接触点
２４で二つの別々のばね力により力を加える。第１のば
ね力は、導体１６がプロツク１２から突出する上面２２
の左側におけるばねにより発生される。第２のばね力は
、導体１６の遊端１８が外殻１４の頂部３４によりブロ
ツク１２の上面２２の中に下向きに押込まれる上面２２
の右側において発生させる。この最後の位置においては
、表面２８と４６はかなりの距離にわたつて互に接触し
て位置し、外殻１４を安定した状態でプロツク１２の上
に位置させる。本発明のコネクタ１０は従来のコネクタ
に比べて著しい利点をもたらすことが明らかであろう。

接触点２４においてケーブル４８に押付けられる導体１
６の多重ばね作用により、実質的な力がケーブル４８の
導体の各々との導電接続を維持する。さらに、ケーブル
４８は外殻１４とプロツク１２によりほぼＳ形状に押さ
れるので、ケーブル４８は接触点２４において導電接続
を有し、該ケーブル４８の他端部で生じるであろう長手
方向の歪みから保護される。ケーブル４８の下端部に加
えられる歪みは導体１６に対するリツブ部４０と隆起部
３０との間のクランプ作用により実質的に排除される。
その結果、このような歪みは接触点２４における導電接
触に対して影響を及ぼすことはできない。さらに、頂部
３４に対して導体１６により上向きに加えられる力は、
外殻１４をプロツク１２に対してロックして、ケーブル
４８を所定の位置に維持する。本発明の利点は、組立て
られた時に外殻１４とプロツク１２により提供される巾
の狭い外形である。

常態では外殻１４の頂部３４はプロツク１２の上面２２
の全体を横切つて要求される圧縮力を適用するようにか
なりの厚さを有していなければならないであろう。なぜ
ならば、頂部３４は該頂部３４に対して力を加える多数
の導体１６により発生される曲げ力に対して抵抗しなけ
ればならないからである。このような力はよなり大きな
ものである。なぜならば、導体１６の右端および左端に
おける二つの大きな力が加え合わされ、かつ前記したよ
うに頂部３４に対して適用されるからである。しかしな
がら、本発明の頂部３４は極めて薄い構造であるにもか
かわらず、歪みを生ずることなくその形状を維持するこ
とができ、それにより接触点２４のいずれにおける接触
の失敗をも排除することができる。このことは、外殻１
４を曲げおよび歪みに抵抗する比較的剛性の構造を持つ
材料（例えば商品名バロツクス（ＡｌＯｘ）４２０ＳＥ
０のような熱可塑性ポリエステルであつても良い）で構
成し、また頂部３４がＩビームのような多ビーム構造を
なして側部３８、端部３６、およびリツブ部４０により
支持されるように外殻１４を構成することによつて達成
される。

外殻１４をプロツク１２に係合して所定の位置に維持し
たとき、導体１６により頂部３４の下面上に上向きに力
が加えられ、頂部３４が上方向に歪もうとする。プロツ
ク１２の突出する隆起部３０に対して圧接されているリ
ツプ部４０はこのよ・うな応力に対抗するようになつて
いる。リツプ部４０および突出する隆起部３０の形状、
寸法と、外殻１４およびプロツク１２の材料を適宜選定
することにより外殻１４の形状に影響を与えるような歪
みは排除される。その結果、外殻１４およびプロツク１
２は予期されるよりも小さい回路パツケージの中に取付
けることが可能である。以上、本発明の好ましい実施例
について説明して来たが、本発明の精神および範囲の中
で様々な他の変形が可能であることを理解すべきである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にしたがつて構成されたコネクタの二つ
の部材を示す部分的に切り取つた斜視図、第２図は第１
図に示すコネクタの外殻の端面図であつて、コネクタの
プロツク部分の位置を仮想線で示す図、第３図〜第７図
はコネクタを組立てている時における第１図のコネクタ
の５つの異なる位置を示す断面図である。 主要部分の符合の説明、１０・・・・・・コネクタ、１
２・・・・・・プロツク、１４・・・・・・外殻、１６
・・・・・・導体、１８・・・・・・遊端、２２・・・
・・・上面、２４・・・・・・接触点、２６・・・・・
・側部、２８・・・・・・表面、３０・・・・・・隆起
部、３１・・・・・・突部、３２・・・・・・突起、３
４・・・・・・頂部、３６・・・・・・端部、３８・・
・・・・側部、４０・・・・・・リツプ部、４６・・・
・・・表面、４８・・・・・・ケーブル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 本体部材により平行に支持され該本体部材の一方の
   表面から延在しておりそしてその各々が遊端を有してい
   る複数個の弾性の電気端子を含む該本体部材からなる可
   撓性導体ケーブルに電気的接続を行うコネクタにおいて
   ；前記本体部材の前記一方の表面上に取付けられケーブ
   ルに対する電気的接続が前記電気端子との確実な接触に
   より得られるよう該ケーブルを押圧する外殻を有し、そ
   れにより前記電気端子の遊端を前記本体部材に向けて押
   圧してケーブルに対して大きな接触力を与えるようにな
   し、前記外殻は、頂部、該頂部に対して直角に形成され
   た端部、該頂部および端部に直角に成形された側部、及
   び該側部および該端部より延びるように成形され該頂部
   に対して平行するリップ部とを含み、前記頂部はケーブ
   ルを該電気端子との確実な接触状態に押圧し、前記リッ
   プ部は前記本体部材の前記一方の表面とは反対側の他方
   の表面に対向して位置し、前記側部は前記本体部材の前
   記他方の表面と協働して該本体部材を位置決めするため
   の内方に延在する部分を有し、前記弾性の電気端子によ
   り前記頂部へ力が作用しても前記リップ部により前記本
   体部材が前記外殻より離脱せずに係止されるようになつ
   ていることを特徴とする電気コネクタ。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載の電気コネクタにおい
   て、本体部材の前記他方の表面と外殻の内側部に延在す
   る部分は前記外殻が前記本体部材上に摺動する時、前記
   外殻を前記本体部材の一方の表面に向けて引き下げるカ
   ム面であることを特徴とする電気コネクタ。 ３ 特許請求の範囲第１項に記載の電気コネクタにおい
   て、前記外殻を前記本体部材にロックするための装置を
   有し、該ロック装置は前記本体部材の前記他方の表面か
   ら突出する一対の突起と、前記外殻の前記内方に延在す
   る部分に設けた一対の突部とからなり、電気端子のばね
   作用により、該突部に対し前記突起がロック関係に係止
   するようになつていることを特徴とする電気コネクタ。