JPS597806Y2 - 映像変換用アダプタ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ケース内に配設される光路切換え用の可動ミ
ラーによって、少なくとも２つの映像源からの映像光を
選択的に撮像装置に導くように構威した例えばテレシネ
アダプタ等の映像変換用アダプタ装置に関する。

光学カメラ、例えば８ｍｍや１６ ｍｍカメラで撮影し
た映像をビデオテープに記録する場合には、前記テレシ
ネアダプタが用いられる。

このアダプタにおいては、映写機により映写される映像
を一たんこのアダプタのスクリーンに投射して映像を形
威し、この映像を反射ミラーおよび接写レンズを通して
撮像装置であるテレビカメラに導くようにしている。

この映像変換の際に編集をも行い得るようにすると非常
に便利である。

そこでテロップからの映像光をもテレビカメラに導くよ
うにしたアダプタが考案されている。

しかしスクリーンに形或された映像と、テロップの映像
とを撮像装置に対して等価となるように２つの光学系を
配することが必要となるために、従来のアダプタにおい
ては、特にテロップのホルダをケースに対して突出させ
て設けるか、あるいはケースを大きくする必要があり、
装置が大型化して好ましいものではなかった。

本考案はこのような問題点に鑑みてなされたものであっ
て、その目的とするところは、装置をコンパクトに構或
でき、しかも使い勝手がよく操作誤りの少ない映像変換
用アダプタ装置を提供することにある。

以下本考案にかかる映像変換用アダプタ装置をテレシネ
アダプタに適用した場合の実施例を図面を参照して説明
する。

この実施例のテレシネアダプタは第１図〜第３図に示す
ように直方体状のケース１を備えている。

このケース１の下面には４つのゴム製の脚２が設けられ
ており、これによって水平なテーブル等の台上に載置さ
れるように構或されている。

またケース１の前面には円形の開口３が形或されており
、この開口３に接写レンズ４を備えたスリーブ５が装着
されている。

またこのケース１内上部にはシャーシ９が固定配置され
ているとともに、一枚の本考案における光路切換え用の
可動ミラーである回転ミラー６０が支軸６１によって回
転移動可能に配設されている。

すなわち、この回転ミラー６０は第３図に示すように、
その支軸６１の下端がケース１の下部に固着されている
軸受１４と嵌合している。

また支軸６１の上端がシャーシ９に固着されている軸受
１６と嵌合している。

これによって回転ミラー６０は支軸６１の軸線を中心に
回転移動可能に支持されている。

なお回転ミラー６０にはその下端にピン６４が設けられ
ており、このピン６４はケース１の下部に形或されてい
る円弧状の長孔２４に挿通されている。

そしてこの回転ミラー６０はその下部とケース１の下部
との間に介装されたコイルばね６２によって支軸６１を
中心にして第２図において時計方向に回転付勢されてい
るとともに、ケース１の下部に上方に向けて突出させて
設けられるストッパーピン６３によって回転規制される
ようになっている。

次にこのテレシネアダプタのケース１の背面側に設けら
れているスクリーン３９について述べると、第５図に示
すようにこのスクリーン３９は長方形の曇りガラスまた
はプラスチックから構或されており、このスクリーン３
９はケース１の背面に形或されている矩形の開口４０の
周縁部に取付けられているフレーム４１によって保持さ
れている。

さらにこのフレーム４１にはスクリーン３９の外側に溝
４２が形或されており、この溝４２によって薄い合或樹
脂製の不透明なプロテクタ板４３が着脱可能に取付けら
れるように構或されている。

なおプロテクタ板４３は補助スクリーンを兼ねている。

このプロテクタ板４３は、スクリーン３９上に映像を投
射するときにプロジエクタのピント合せのために用いら
れるとともに、不使用時におけるスクリーン３９の表面
を保護するためのものである。

スクリーン３９が曇りガラスから構或されている場合に
は傷がつきにくいが、プラスチックから構或されている
場合には、傷がつくのを防止する効果が大きい。

なおプロテクタ板４３は不透明であってしかも適当な反
射率を有している。

一方、このテレシネアダプタにおける正立画像の形或さ
れたシート状体の一例であるテロップの、本考案におけ
るホルダである支持装置について述べると、第４図に示
すようにケース１の下面には一対のレール２５， ２６
が取付けられており、これらのレール２５． ２６の互
に対向する面には摺動溝２７， ２８が形戒されている
。

そしてこれらの摺動溝２７， ２８によってスライド板
２９が摺動可能に支持されている。

スライド板２９にはその長さ方向に長孔３０が形威され
ており （第６図参照）、この長孔３０にはケース１の
下面に固着されているピン３１が嵌合されている。

これによってスライド板２９の摺動ストロークが規制さ
れるようになっている。

なお長孔３０と嵌合しているピン３１を取外すことによ
って、スライド板２９をレール２５， ２６から取外す
ことが可能となる。

このようにスライド板２９を取外すことによって、テロ
ップ以外の物（雑誌類等）を後述する本考案における保
持板部であるテロップ板３３と対応する位置におくこと
が可能となる。

またこのスライド板２９の先端部には第３図に示すよう
に直角に折曲った折曲片３２が一体に連設されている。

この折曲片３２にはテロップを保持するテロップ板３３
が固着されている。

そしてこのテロップ板３３の外側の表面には把手３４が
固着されており、この把手３４を握んでスライド板２９
を摺動させ、テロップ板３３を引出しつまり支持装置を
引出すようにしている。

またテロップ板３３の内側の表面にはテロップ抑え３５
が取付けられている。

しかしてこのスライド板２９の長手方向に沿う一側部に
は第６図に示すように傾斜した切込みによって形或され
るカム６５が設けられており、このカム６５に前記長孔
２４を挿通したピン６４が接触している。

これによってスクリーン３９と対向する位置に配置され
る前記回転ミラー６０の回転操作がスライド板２９の移
動に連動して行われるように構或されている。

すなわち第６図において仮想線で示すように、スライド
板２９が引出されていない場合には、コイルばね６２に
よって回転ミラー６０が回転してストツパピン６３と当
接する位置まで回転移動され、つまりスクリーン３９に
対して４５゜傾斜した位置まで回転移動される。

次にこのアダプタのテロップ板３３を第６図において実
線で示すように引出すと、スライド板２９のカム６５が
ピン６４を押して、これにより回転ミラー６０はコイル
ばね６２に抗して第６図において、支軸６１を中心とし
て反時計方向に回転され、そして回転ミラー６０はスク
リーン３９と平行な位置まで回転移動される。

ところで、このテロップ板３３に対向してケース１には
テロップから回転ミラー６０に至る映像光を通過させる
矩形の開口３６が形戊されている。

この開口３６の周縁部には合戊樹脂製の飾り枠３７が取
付けられており、さらにこの飾り枠３７の開口部には透
明なガラス３８が取付けられている。

そしてこのガラス３８の取付けられている開口３６は、
スライド板２９を摺動させてテロップ板３３を収納しつ
まり支持装置を収納することによって、このテロップ板
３３によって閉塞されるように構威されている。

すなわちテロップ板３３がガラス３８のプロテクタを兼
ねている。

次に以上の構或によるこのテレシネアダプタの操作につ
いて説明する。

このテレシネアダプタは、第６図に示すようにスクリー
ン３９に対向にて配されたプロジエクタ剃からの光によ
ってスクリーン３９上に映像を形或するとともに、テロ
ップ板３３上にテロップ４５を載置し、スライド板２９
を摺動させて回転ミラー６０を回転移動させ、これによ
ってスクリーン３９からの映像光とテロップ４５からの
映像光との光路を切換えて選択的に接写レンズ４を通し
て撮像装置の一例であるテレビカメラ４６に導き、これ
によってプロジエクタ４４の映像を編集しながら力メラ
４６と接続されているＶＴＲに記録を行うものである。

以下この操作を詳細に述べると、まず把手３４によって
スライド板２９をレール２５， ２６の摺動溝２７，
２８に沿って引出し、このスライド板２９の長孔３０の
第６図において右端がピン３１と当接する位置まで移動
させる。

従って回転ミラー６０は前述の如くスクリーン３９と平
行な位置に回転移動される。

次に字を書いたカードや写真等のテロップ４５をテロッ
プ抑え３５によってテロップ板３３に取付ける。

このテロップ４５からの映像光はケース１の開口３６に
取付けられている透明なガラス３８を通ってケース１内
に入り、直接に接写レンズ４を通ってカメラ４６に導か
れる。

このようにしてテロップ４５はテレビカメラ４６によっ
て撮像されることになる。

次にプロジエクタ４４によって投射されたスクリーン３
９上の映像をカメラ４６で撮影する場合には、スライド
板２９の長孔３０の第６図において左端がピン３１と当
接するまで移動させる。

これによって回転ミラー６０は第６図において仮想線で
示す前述の如くスクリーン３９に対して４５゜傾斜した
位置まで回転移動される。

またスクリーン３９のプロテクタ板４３を取外す前に、
このプロテクタ板４３上にプロジエクタ４４からの光を
投影し、これによってプロジエクタ４４のピントを正し
く合せる。

ピントが正しく合ったらプロテクタ板４３を取外，して
スクリーン３９上にプロジエクタ４４の光を投影する。

スクリーン３９の透過映像は回転ミラー６０によって反
射されて、接写レンズ４を通ってカメラ４６に導かれる
。

このようにしてプロジエクタ４４の投射映像もテレビカ
メラ４６によって撮像されることになる。

このように、本実施例によると、スライド板２９を摺動
させ支持装置を引出し収納させることにより、テロップ
４５の映像光とプロジエクタ劇の映像光とを交互にかつ
選択的にテレビカメラ４６に導びくことが可能となり、
ビデオテープの編集が非常にし易くなる。

また支持装置の引出し収納と回転ミラー６０の回転移動
とが連動しているために、回転ミラー６０を手動で回転
操作する必要がなくて、使い勝手がよいとともに操作誤
まりが少なくなる。

またミラーの枚数が１枚となり、非常に安価にアダプタ
を構戒できる。

しかも支持装置の不使用の場合にはテロップ板３３が開
口３６を閉塞するために、ガラス３８の傷がつくのを防
止することができる。

なおコイノレばね６２、ピン６４、カム６５等により、
テロップの支持装置の引出し収納動作に応じてスクリー
ン３９からの映像光とテロップ４５からの映像光とを選
択的にテレビカメラ４６に導く本考案における回転ミラ
ー６０を移動させる機構を構或している。

以上要するに、本考案にかかる映像変換用アダプタ装置
は、冒頭に記したものにおいて、（ａ）前記ケースに対
して引出し収納自在に構或されるホルダであって、前記
映像源の一つとなる正立画像の形或されたシート状体を
保持するとともに、収納により前記シート状体から前記
可動ミラーに至る映像光を通過させる前記ケースに形或
された開口を閉塞する保持板部を有するホルダおよび、 （ｂ） このホルダの引出し収納動作に応じて前記映
像源からの映像光を選択的に前記撮像装置に導くように
前記可動ミラーを移動させる機構、を備えることを特徴
とするものである。

これにより、本考案によれば、正立画像を映像源として
用いる場合には、ホルダをケースから引出せばよく、こ
のために装置を非常にコンパクトに構或することが可能
となる。

また、ホルダの引出し収納とミラーの移動とが連動して
いるために、ミラーを手動で移動操作する必要がなく、
使い勝手がよいとともに操作誤まりが少なくなる。

しかもホルダの不使用の場合にはホルダの保持板部が開
口を閉塞するために、例えば開口のガラス等の傷がつく
のを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

図面はテレシネアダプタに適用した本考案にかかる映像
変換用アダプタ装置の一実施例を示すものであって、第
１図は斜視図、第２図は横断面図、第３図は第２図にお
けるＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図、第４図は第２図における
ＩＶ−ＩＶ線断面矢視図、第５図は第２図における■一
■線断面図、第６図はテレシネアダプタ動作を示す要部
平面図である。 なお図面中において用いた符号において、１・・・・・
・ケース、２５， ２６・・・・・・レール、２９・・
・・・・スライド板、３３・・・・・・テロップ板、３
６・・・・・・開口、４５・・・・・・テロップ、４６
・・・・・・テレビカメラ、６２・・・・・・コイノレ
ばね、６４・・・・・・ピン、６５・・・・・・カムで
ある。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ケース内に配設される光路切換え用の可動ミラーによっ
   て、少なくとも２つの映像源がらの映像光を選択的に撮
   像装置に導くように構威した映像変換用アダプタ装置に
   おいて、 （ａ） 前記ケースに対して引出し収納自在に構威さ
   れるホルダであって、前記映像源の一つとなる正立画像
   の形或されたシート状体を保持するとともに、収納によ
   り前記シート状体から前記可動ミラーに至る映像光を通
   過させる前記ケースに形戊された開口を閉塞する保持板
   部を有するホルダおよび、 （ｂ） このホルダの引出し収納動作に応じて前記映
   像源からの映像光を選択的に前記撮像装置に導くように
   前記可動ミラーを移動させる機構を備えることを特徴と
   する映像変換用アダプタ装置。