JPS596864Y2 - 磁力を利用した駒重ねゲ−ム - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、磁力を利用した遊戯具、すなわち駒重ねゲ
ームに関する。

この考案の駒重ねゲームは、両端に磁気力を保持させた
複数の駒をその磁気保持端部を対向させるようにして駒
保持枠に設けた案内部に沿って重ね合せ、相隣る駒の対
向する磁気保持端部の磁極の異同により相隣る２つの駒
を反撥あるいは吸着させ、複数の駒で構威される列の長
さの変化を読み取るようにしたことを特徴とする。

このゲームにおける駒は、駒保持枠の案内部に沿って手
指で列をなして並べられるが、相隣る２つの駒は磁気力
により吸着し又は離間するので、同数の駒を並べた場合
でも駒列の長さには変化を生ずる。

このゲームはその変化を利用して遊ぶものである。

以下図面についてこの考案を説明する。

第１図〜第４図には、第１実施例を示す。

第１図に示す駒１は円柱状の磁石から或り、一端１１は
Ｎ極であり他端１２はＳ極である。

前記の駒１の複数個と第２図及び第３図に示す駒保持枠
２とでこの考案のゲームが構威される。

この駒保持枠２はプラスチック、アルミニウム、木材な
どの非磁性材料で直方体形の台に形或され、前記駒１が
磁気保持部である端部１１又は１２から手指で挿入でき
るような孔２１，すなわち案内部が縦に設けてある。

挿入孔２１の数は任意であり、その長さは駒１が少くと
も２個以上差し込むことができるような長さとする。

第４図においてその使用について説明する。先ず、駒保
持枠２の挿入孔２１にそれぞれ１個宛駒１ａを挿入し、
次いで、第２の駒１ｂを挿入する。

駒１の磁気保持端部１１，１２の極（Ｎ，Ｓ）は外観か
らは判別できないので、各駒の挿入は無作為に行われる
。

各挿入孔２１において、第１の駒１ａと第２の駒１ｂの
対向する磁気保持端部の磁極の異同により、駒１ａ，ｌ
ｂのなす列の長さは異ってくる。

左側の孔２１においては、駒１ａと駒１ｂの対向する磁
気保持端部が同極（Ｎ，Ｎ）であるため、駒１ｂは駒１
ａに対し反撥されて距離ｌだけの間隔を保つ。

中央の孔２１においては、駒１ａと駒１ｂの対向する磁
気保持端部が異極（Ｓ，Ｎ）であるため、駒１ｂは駒１
ａに吸着されて密接する。

従って、左側の孔２１における駒１ｂの方が中央の孔２
１の駒１ｂよりも駒保持枠２の上面２８より大きく突出
するので、例えば、大きく突出した駒の総数を得点とす
ることにより、ゲームとして楽しむことができる。

なお、第４図における右側の挿入孔２１は、第２の駒１
ｂを入れる前の状態を示す。

第５図には、第２実施例の駒のみを示す。

この駒１はその本体部分がプラスチック、アルミニウム
、木材などの非磁性材料で形或され、両端の磁気保持端
部１１，１２にそれぞれ磁石１３．１４が埋め込まれて
いる。

一方の端部１１に埋め込まれた磁石１３はＮ極を外方に
向け、又、他方の端部１２に埋め込まれた磁石１４は逆
にＳ極を外に向けてある。

従って、一方の磁気保持端部１１はＮ極を呈し、他方の
磁気保持端部１２はＳ極を呈することになる。

このような駒も第２図及び第３図に示すような駒保持枠
２と組み合せて使用される。

第６図及び第７図には、第３実施例を示す。

第６図に示す駒１は全体が４角柱状をなす。

そして、その本体部分はプラスチックなどの非磁性材料
で形或され、両端の磁気保持端部１１，１２にそれぞれ
隅数の磁石１５．１６が埋め込まれている。

各端部１１又は１２に埋め込まれた磁石１５又は１６は
、それぞれ等間隔に配置される。

そして、各端部における隅数の磁石は、Ｎ極とＳ極を交
互に外方に向けるように埋め込まれている。

また、駒１の長手方向の同一線上に位置する磁石１５．
１６は、外方に向く磁極が相異するように埋め込まれて
いる。

第７図には、このような駒１の複数個の非磁性材料製の
駒保持枠２の挿入孔２１，すなわち案内部に挿入した状
態を示した。

各挿入孔２１の横断面形状は、駒１の形状に対応させて
正方形に形威してある。

第３実施例による遊戯の仕方も第１実施例と同様であり
、第１の駒１ａに埋め込まれた複数の磁石１５の呈する
磁極がそれぞれ対向する第２の駒１ｂに埋め込まれた複
数の磁石１６の呈する磁極と異なる場合は、第７図左側
の挿入孔２１において示されるように、第２の駒１ｂは
第１の駒１ａに吸着されて密接する。

逆に双方の対向する磁極が同じ場合は、第７図右側の挿
入孔２１において示されるように、第２の駒１ｂは第１
の駒１ａに対し反撥されて距離ｌだけの間隔を保つ。

この第３実施例においては、第２の駒１ｂを挿入孔２１
に入れる前に第６図に矢印Ａで示す方向（右または左）
に９０゜変位させると、その駒１ｂは第１の駒１ａに対
する密接一離間の間の変化が得られ、遊戯具としての興
味が一層高められる。

第８図、第９図及び第９Ａ図には、第４実施例の駒のみ
を示す。

この駒１は第３実施例の駒を更に変型したもので、駒本
体がその中央部で２つの部分１０．１０に分割されてお
り、両者はそれぞれの当接面に埋設された磁石１７．１
７あるいは他の任意の結合手段によって回転変位自在に
結合されている。

第８図に示された状態における駒１をＫ−Ｋ線によって
断面にして表わすと、駒両端の磁気保持端部１１ ，１
２の磁石１５．１６の埋設状態は第９図に示すような態
様を示すが、第８図に示された状態の駒１の上半部分１
０を下半部分１０に対して矢印Ａの方向（右または左）
に手指で９０゜回転変位させたものを、Ｋ−Ｋ線によっ
て断面にして表わすと、駒両端の磁気保持端部１１，１
２の磁石の埋設状態は第９Ａ図に示すような態様を示す
。

従って、この例により駒１は１つの駒が２つの態様を示
すことになり、この考案の遊戯具に一層の変化をもたら
す。

第１０図〜第１２図には、第５実施例を示す。

この例による駒１は、両端板に窓１８．１８を設けた非
磁性材料製の中空円筒殼１００とその中に摺動自在に入
れられた円柱状の磁石１０１とから或る。

前記の磁石１０１は両端部に段部１９，１９が設けてあ
って、磁石１０１は外力により中空円筒殻１００内を上
下に摺動することができるが、各段部１９が各窓１８の
周辺部に衝合することにより磁石１０１の摺動範囲が制
限される。

このような駒１もその複数個を上述の実施例と同様な駒
保持枠２の挿入孔２１、すなわち案内部に無作為に挿入
して用いる。

第１２図の左側の孔２１においては、第１の駒１ａと第
２の駒１ｂの対向する磁気保持部が同極（Ｓ，Ｓ）であ
るため、両者１ａ，ｌｂの円筒殻１００，１００は密接
状態にあるが、駒１ｂの磁石１０１は駒１ａの磁石１０
１に対し反撥されて距離ｌだけの間隔を保って上方へ押
し上げられる。

ここに、第２の駒１ｂにおける磁石１０１の上端部は、
その円筒殼１００の上方の窓１８から長さｌだけ突出す
ることになる。

一方、第１２図の右側の孔２１においては、第１の駒１
ａと第２の駒１ｂの対向する磁気保持端部が異極（Ｓ，
Ｎ）を呈するので、両者１ａ，ｌｂの円筒殻１００，１
００及び磁石１０１ ，１０１は共に密接状態を保つこ
とになり、第２の駒１ｂの磁石１０１は円筒殻１００の
上方の窓１８からは突出しないことになる。

この実施例における駒を使用すれば、第２の駒１ｂの磁
石１０１が突出しているか否かは、その駒のみを手で触
れることにより円筒殻１００と磁石１０１の関係位置で
知ることができるので、目の不自由な人が遊戯する場合
に適する。

第１３図には、第６実施例を示す。

この例における駒重ねゲームは、軸線に沿って貫通する
案内孔１０２を備えた複数の円筒状の駒１と、駒１の案
内部をなす任意数の直立案内杆２２を立設した駒保持枠
２とからなる。

前記の駒１が両端に磁気保持端部１１，１２を備えるこ
とは上述の各例と同様で、この駒１の複数個を案内孔１
０２をもって直立案内杆２２に挿通し、上述の各例と同
様に駒列の高さの相異によって遊ぶものである。

第１３Ａ，図には、第６実施例の変型例を示す。

この例における駒保持枠２は第１３図のものよりも高く
形成してあって、各案内杆２２及びそれに挿入される駒
１を取り囲むようにして目かくし孔２９が設けてある。

他の部分は第１３図と全く同様に作られる。

第１３図及び第１３Ａ図に示されるタイプの駒重ねゲー
ムに対して、第６図又は第８図に示すタイプの駒を使用
する場合は、案内杆２２を断面４角形にしかつ駒の軸線
に沿って角穴を形戊すればよく、駒の態様は任意に選択
し得る。

第１４図〜第１６図には、第７実施例を示す。

この例における駒保持枠２は横方向に駒１の挿入孔２１
，すなわち案内部を有する箱形のもので、非磁性材料で
作られている。

そして、前記挿入孔２１には、その開口部２３から多数
挿入される駒１ａｊｂ，ＩＣ・・・・・・の内最先の駒
１ａの位置を外部へ知らせるための表示用駒２４が常時
挿入されている。

表示用駒２４は好ましくは非磁性材料で作られる。

駒２４には連結棒２５の基端が固定され、駒保持枠２に
設けた細長い開口２６を通じて外部へ突出された連結棒
２５の先端には例えば馬などの表示片２７が固定されて
いる。

この表示用駒２４、連結棒２５及び表示片２７は、駒保
持枠２にその長手方向に摺動可能に装着されているもの
である。

この保持枠２に対し使用する駒１は、例えば角柱状をな
す磁石で形或される。

かかる駒重ねゲームの使用について説明すると、先ず、
表示片２７を手で移動して第１４図に示すように駒保持
枠２の開口部２３付近にセットする。

そして、第１６図に示すように、駒１ａ，１ｂ，ＩＣ・
・・・・・を挿入孔２１に次々と挿入すると、表示片２
７を備えた表示用駒２４は最先の駒１ａに押されて前方
に進む。

この際、挿入された駒１ａ，１ｂ，ＩＣ・・・・・・は
、隣合う駒１，１の対向する磁気保持部の磁極の異同に
より、吸着されて密着し、あるいは反撥して距離ｌだけ
の間隔を保つことになるので、同数の駒１を挿入した場
合でも表示片２７の位置は異ってくる。

従って、この例によるゲームは、一定数の駒を挿入孔２
１に挿入した場合は表示片２７の進行距離を競うことに
より、あるいは表示片２７が終端側に至る迄に要した駒
数の多少を競うことにより、楽しむことができる。

駒１は上述の各実施例に示したものの他、六角柱形など
任意の形状にすることができ、駒１の変位状態を分り易
くするために着色を施すこともできる。

また、駒保持枠２の形状及び案内部の数、配列も任意に
決定し得る。

なお、上述の各実施例において同一の符号で指し示した
部材ないし部分は等効の作用呈する部材ないし部分を示
す。

以上に説明したこの考案の磁力を利用した駒重ねゲーム
は、駒保持枠２上の案内部２１．２２に沿って並べられ
る複数の駒からなる列の長さの大小を利用して遊ぶもの
であるから、単純な操作の中に変化が求められ、幼児等
の遊戯具として好ましい。

この駒重ねゲームは、点取りゲームや陣取りゲームなど
として利用する他、占いの用具としても用いることがで
きる。

また、突出させた駒と突出せざる駒とを敵味方の駒とし
て用いれば、五目並べとしても利用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図はこの考案の第１実施例を示し、第１図
は駒の斜視図、第２図は駒保持枠の平面図、第３図はそ
の正面図、第４図は使用状態における全体の縦断正面図
である。 第５図はこの考案の第２実施例の駒を示す縦断正面図、
第６図はこの考案の第３実施例の駒の拡大斜視図、第７
図は第３実施例の使用状態における全体の縦断正面図で
ある。 第８図はこの考案の第４実施例の駒を示す斜視図、第９
図は第８図Ｋ−Ｋ線によるその縦断正面図、第９Ａ図は
第４実施例の駒の別の態様を第８図λ−■線に相当する
位置で切断した縦断正面図、第１０図はこの考案の第５
実施例の駒の斜視図、第１１図はその縦断正面図、第１
２図は第５実施例の使用状態における全体の縦断正面図
、第１３図はこの考案の第６実施例を示す正面図、第１
３Ａ図はその変型例を示す縦断正面図、第１４図はこの
考案の第７実施例を示す正面図、第１５図はその平面図
、第１６図は使用状態におけるその縦断正面図である。 １・・・・・・駒、１１．１２・・・・・・磁気保持端
部、２・・・・・・駒保持枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端に磁気力を保持させた複数の駒１をその磁気保持端
   部１１又は１２を対向させるようにして駒保持枠２に設
   けた案内部に沿って重ね合せ、相隣る駒１，１の対向す
   る磁気保持端部の磁極の異同により相隣る２つの駒１，
   １を反撥あるいは吸着させ、複数の駒１で構威される列
   の長さの変化を読み取るようにしたことを特徴とする駒
   重ねゲーム。