JPS596725B2 - プレス装置の加工速度制御方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はプレス装置の加工速度制御方法に関する。

従来、高速プレスでは、アキュムレータ駆動が主として
採用されており、その場合の速度は変形抵抗に応じて加
工負荷に依存されてきた。

又プレスストロークが進行するにしたがい、アキュムレ
ータ圧力も気体の膨張により、変化するため、一定速度
が得られにくい。

この発明は上記の点を簡単な手段で解決したもので、そ
の具体例を、金属等の押出プレスを例にひいて詳述する
。

一般に金属等の押出作業は押出中の押出速度を最適値に
保つことが、押出製品の寸法並びに形状精度を良好にし
、製品の表面が美麗でかつ製品の機械的諸性質を均一良
好にするために必要である。

このため、押出製品の材質に適合した押出速度の適正な
制御が要望されるところである。

通常の金属押出プレスでは押出力量付与手段として液圧
シリンダ装置が用いられ、それに対する駆動源としては
アクキュムレータにて実施しているのが通例で、従って
、その速度制御は専ら負荷に依存されて、この結果とし
て速度変動が生じている。

また、押出加工が進行するに従ってアキュムレータ圧が
気体の膨脹により変化し、速度変動が生じているのであ
る。

このため、押出力量付与手段に対する駆動源として液圧
ポンプを採用すればよいけれども、金属押出プレスでは
押出必要力量が可成り大きく、従ってポンプ駆動に従え
ば大型ポンプが必要かポンプ個数が多くなると云う不具
合がある。

この発明は押出力量付与手段の駆動源としてアキュムレ
ータと液圧ポンプを折衷して用いることによって、小型
液圧ポンプで事足りる新しい手段の開発に成功したもの
である。

以下、本発明の好適具体例を図面をｉ照して詳述する。

図面中、第１図は直接押出プレスを示しており１はプレ
スプラテン、２は主シリンダフレームで両者は離間して
対向されて複数本のコラム３で剛結されている。

４はダイ工具であって、ダイバツカ５、グイホルダ６お
よびダイ７の組立体から成り、プレスプラテン１のプレ
ス中心に取付けてある。

８は押出力量付与手段で、液圧シリンダとこのシリンダ
に摺動自在に嵌合されたラムとからなリ、主シリンダフ
レーム２に具備されている。

押出力量付与手段８はプレス中心に設けたポンプ用シリ
ンダ９とラム１０から成るものと、この両側に設けられ
たアキュムレータ用シリンダ１１とラム１２から成るも
ので、各ラム１０，１２はクロスヘッド１３に連結され
ている。

１４は加圧ステムで、クロスヘッド１３のプレス中氾、
に突出状として設けてある。

１５はコンテナで、ダイホルダ６に当接し、その中に押
盤１６とビレット１７が収容されている。

なお、図中、１８は潤滑剤を示している。

上記プレス装置において、各シリンダ９，１１に圧油を
送油せしめて各ラム１０，１２を図では右方に摺動させ
るとクロスヘッド１３と加圧ステム１４が前進し、その
押圧力量にてダイ７を介しテ製品１５が押出成形される
のであるが、この際のプレスカ量とプレスストロークは
第２図に示すような関係になる。

第２図において縦軸がプレス量を示し、横軸がプレスス
トロークを示しているが、図でも明らかな如く、押出中
のビレットとコンテナあるいは中空製品の場合はビレッ
トとマンドレルとの摩擦力によって、プレス進行するに
従って押出必要力量は漸減するのである。

そこで、本発明では第２図で示す押出必要力量Ｆ２より
も小さな力量Ｆ１を押出開始より押出終了まで一定とし
てアキュムレークを駆動源として作用させ、押出必要力
量Ｆ２の不足分（Ｆ２ Ｆｌ）をポンプを駆動源として
作用させ、このポンプの吐出量を制御することによって
、加圧中の圧力変化に対応しつつ押出速度を制御するよ
うにしたのである。

第１図において、１９はアキュムレータで、このアキュ
ムレータ１９とシリンダ装置１１とは油路２０で連通さ
れ、該油路２０には切換弁２２を有する。

２３は液圧ポンプで、制御部２３ａを備え、このポンプ
２３とシリンダ装置９とは油路２４で連通され、該油路
２４には切換弁２５と２６を有する。

その他、Ｔはオイルタンク、２７は切換弁２５とチェッ
ク弁２１を連通したバイパスである。

而して、バイパス２７に対して閉油路２４に対して開と
した状態で、弁２２および２６を開にすると、アキュム
レータ１９からの圧油は油路２０を介して各シリンダ１
１に送油される。

このアキュムレータ１９を駆動源とする押出力量は一定
で、かつ、第２図に示す如く押出必要力量よりも小さく
設定されていて、押出しは開始されない。

一方、押出開始にあってはポンプ２３が駆動されてその
圧油がシリンダ９に送油され、アキュムレータ１９によ
る押出必要力量の不足分を該ポング２３にて補充すると
共に、ポンプ２３０制御部２３ａの操作でもって、加圧
ステム１４の前進速度を制御するのである。

なお、油路２０ ，２４の各弁２２，２６を閉にしで、
切換弁２５をバイパス２７に対して開にした状態で、ア
キュムレータ１９に対スする作動油をポンプ２３を介し
て補給できる。

この発明は以上の通りであって、アキュムレータ駆動に
よる不具合を解消すると同時に小型容量の液圧ポンプを
用いてプレスの加工速度が制御可能となったものであっ
て、従って、図示型式の直接押出プレスを初め各種型式
のプレス装置に採用して実益大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を使用する押出プレスー例の断面図とそ
の駆動源を示し、第２図は押出必要力量とプレスストロ
ークを示す関係グラフである。 １・・・・・・プレスプラテン、２・・・・・・主シリ
ンダフレーム、４・・・・・・グイ工具、８・・・・・
・押出力量付与手段、９・・・・・・ポンプ用シリンダ
、１０・・・・・・９のラム、１１・・・・・・アキュ
ムレータ用シリンダ、１２・・・・・・１１のラム、１
３・・・・・・クロスヘッド、１４・・・・・・加圧ス
テム、１９・・・・・・アキュムレータ、２３・・・・
・・ポンプ、２３ａ−・・・・・ポンプ制御部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 加エ力量付与手段としてアキュムレータ用シリンダ
   装置とポンプ用シリンダ装置が各別に備えられたプレス
   装置を用いて加工するに、加工開始から加工終了までの
   加工必要力量より小さな力量をアキュみレータから上記
   アキュムレータ用シリンダに圧油を送油して作用させ、
   一方、加工必要力量の不足分をポンプからポンプ用シリ
   ンダ装置に圧油を送油して補充すると共に、加工中の圧
   力変化に対応しつつ加工速度をポンプ吐出量にて制御す
   ることを特徴とするプレス装置の加工速度制御方法。