JPS5955006A

JPS5955006A - 箔巻変圧器

Info

Publication number: JPS5955006A
Application number: JP16487582A
Authority: JP
Inventors: Tamotsu Inoue; 保井上; Masami Ikeda; 池田　正己
Original assignee: Toshiba Corp; Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1982-09-24
Filing date: 1982-09-24
Publication date: 1984-03-29

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［発明の技術分野］本発明は、銅或いはアルミ箔等の金属シートと絶縁シー
トとを重ねて巻いた箔状の巻線を用いた箔巻変圧器。

［発明の技術的背景］箔巻変圧器は、巻線の占積が良く小形、軽量化ができる
特徴がある。既に数ＫＶ、数１００ＫＶＡ程度の比較的
電圧の低い小容量の変圧器では実用化されている。近年
、その優れた長所に鑑み、より高電圧、大容量の例えば
２７５ＫＶ、３００ＭＶＡ級変圧器への適用拡大が研究
されているが、最大の鍵はいかに冷却能力を向上させ、
高い絶縁能力を巻線に持たせられるかということと、短
蕗事故時の半径方向機械力に対して耐えさせ得るかにか
かっている。まだ、この様な高電圧大容量変圧器は実用
化に到ってないが、第１図の如く、巻線内に冷却ダクト
を内蔵させ、この冷却ダクトに絶縁特性の優れた冷媒を
送り込み、巻線損失から発生ずる熱を冷媒の蒸発潜熱を
利用して冷却する、いわばヒートパイプ方式の箔巻変圧
器が有力である。

即ち、この箔巻変圧器は、鉄心の脚部１に、金属シート
２と絶縁シート３を重ねて巻いて成る低圧巻線４と高圧
基線５が、巻装され、それらの巻線内には中空体の冷却
ダクト６が内蔵されている。

冷却ダクト６の中空部の薄い間隙内には．フロンＲ−１
１３やフロリナートＦＣ７５等の冷媒が封人されており
、ポンプ７により循環され巻線内の発熱を冷媒の蒸発潜
熱で奪い、その蒸気を凝縮器８内において冷却水管９で
冷却させ凝縮させる様になっている。液化した冷媒は、
冷媒タンク１０に貯められ、更にポンプ７で巻線内に送
り込まれるという冷却系が構成されている。

冷却系を構成する導液管１１はステしレス等の金属で作
られており、この導液管１１と冷却ダクト６とはテフロ
ン樹脂等の絶縁バイプ１２を介して接続されている。ま
た、この導液管１１は、タンク１３等のアース電位にも
接続されている。一方、冷却ダクト６は、巻線内に組み
込まれでいる関係上、近接する巻線と同電位に電気的に
接続されている。更に、巻線各部の絶縁は、タンク１３
内に封入されたＳＦ６ガス等の絶縁ガスにより確保され
ている。

以上説明した従来の箔巻変圧器は、冷媒の循環する冷却
系ど巻線の絶縁ガスとが完全に分離されていることから
、一般にセパレート式箔巻変圧器と呼ばれるが、ヒート
バイブ方式の箔巻変圧器には、これ以外にタンク内に絶
縁媒体と冷媒とを混在させておき、冷媒を巻線に散布す
るスプレ一式や、タンク内に設けだ容器に冷媒を溜めて
おき、ここに巻線を浸漬するプール式等が知られている
。

「背景技術の問題点］ところで、上記の如きセパレート式箔巻変圧器において
は、擬縮器８内の冷却水管９で冷却された冷媒１４が冷
却ダクト６内に送り込まれる為、冷却ダクト６の付近の
巻線の温度は３０〜４０℃に抑えられるが、冷却ダクト
６と次の冷却ダクト６の中央部に位瞳する巻線の温度は
、第２図に示した様に冷却ダクト近傍に比較して４〜５
倍となる。その為、この種のセパレート式箔巻変圧器に
おいて、例えば、絶縁シート３にポリエチレンフィルム
を、また、金属シート２にアルミ箔を使用すると、絶縁
シート３と金属シート２の熱膨張率の差が２０×１０−
５／’Ｃとなり、絶縁シート３の方が伸びが大きくなる
。

ところが、金属シートや絶縁シートは薄手の部材で、特
に金属箔は数μｍ稈度のものである為、巻線の温度が上
昇すると、両者の熱膨張率の差によって、金属箔２ど絶
縁シ−ト３との間で摩擦的な力が作用し、その表面を傷
付け、巻線のターン間で破壊が生ずることが多かった。

また、冷却ダクト６近傍と冷加ダクト６間の中央部の温
度差が非常に大きくなってしまうので、各部分での絶縁
シート３と金属シート２の伸びが異なり、それに伴って
巻線の端部に凹凸が生じ、電界の集中が起こりやずいと
いった欠点があった。更に、箔巻変圧器の組立て時には
、絶縁シート３及び金属シート２の加熱乾燥を行うが、
乾燥時の高温により膨張した状態で絶縁シート及び金属
シートを組立てた場合、室温に戻った時にこれらが収縮
して、変圧器内の巻線が変形することもあった。

［発明の目的］本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、その目的は
、温度変化の影響を最小限にとどめた信頼性の高い箔巻
変圧器を提供することにある。

［発明の概要］本発明の箔巻変圧器は、絶縁シートの全部或いは一部に
、耐熱性に優れ熱膨脹率が金属シートに近いポリアミド
フィルム、ポリカーボネートフィルム、フッ素樹脂フィ
ルム等を用いることによって、温度変化に伴って起こる
巻線部分の変形、破壊を防止し、耐圧性能を高めたもの
である。

［発明の実施例］進んで、本発明の実施例を第３図及び第４図により説明
する。

第３図の実施例に示す箔巻変圧器においては、冷却ダク
ト２６間に金属シート２２と絶縁シート２３とが巻回さ
れているが、この絶縁シート２３として、ボリアミドラ
イルム、ポリカーボネートフィルム、フッ素樹脂フィル
ム等の内、１種類を用いて巻線を構成する。

この様に構成された実施例の箔巻変圧器においでは、絶
縁シート２３の熱膨脹率は５〜９×１０−５／’Ｃとな
り、金属シート２２としてアルミ箔を使用した場合にお
いても、絶縁シート３と金属シート２２の熱膨脹率の差
は２．７〜６．７×１０−５／℃となり、従来のボリエ
チ１ンを用いた箔巻変圧器と比べて１／７．４〜１／３
の値となる。従って、絶縁シート２３と金属シート２２
において、温度変化に伴って生ずる伸びの差は小さくな
り、従来の様に金属シート２や絶縁シート２３の表面が
傷付くことも少なく、巻線のターン間で破壊が起こるこ
とも防止できる。また、絶縁シート２３の熱膨張率が従
来に比べて’１／７．４〜１／３の値どなるので、箔巻
変圧器組立時の乾燥工程においても、伸びが小ざく、組
立完了後に巻線に変形が生ずることも少ない。更に、本
実施例によれば、絶縁シード２３の耐熱性が、従来のポ
リエチレンに比べ約１．２〜２倍も秀れているので、巻
線の温度を高＜することが可能となり、金属シート２に
大量の電流を流すことかでき、箔巻変圧器の大容量化が
可能である。

次に、第４図に示す実施例は、冷却ダクト間に配設する
絶縁シートとして、熱膨脹率の異なる２種類以上のフィ
ルムを使用したものである。

第４図即ち、冷却ダクト２６の近傍においては、絶縁シ
ート２３ａとして従来使用していたポリエチレンフィル
ム、ポリエステルフィルム等を用い、冷却ダクト２６間
の中央部に配設する絶縁シート２３ｂとしては、本発明
で用いた熱膨張率の小ざいポリアミドフィルム、ボリノ
ｊ−ボネートフィルム、フッ素樹脂フィルム等を用いる
。

この様な構成を有する箔巻変圧器においては、冷却ダク
ト２６の近傍に配設した沖縁シート２３ａは、冷却ダク
Ｉ−２６による冷却作用を充分受けることができるので
．温度の上昇も少なく、絶縁シート２３ａめ伸びも俳常
に小さい。一方、冷却ダクト２６間の中央部に配設した
絶縁シート２３ｂは、熱膨張率の小さいいフィルムを用
いているので、温度上昇によつても伸びは少なく、巻線
端部に凹凸が生ずることもなく、電界の集中を防止する
ことができる。また、本発明で用いた熱膨張率の小さい
フィルムを、絶縁シートとしで巻線の全ての部分に用い
ると非常にコストの高いものとなるが、本実施例の様に
冷却ダクド間の中央部にのみ使用すれば、コストの削減
も可能である。更に、本発明で用いた絶縁シート２３ｂ
は、従来のフィルムを用いた絶縁シ−ト２３ａに比べ、
耐熱性が１．２〜２倍高いので、高温となる冷却ダクト
の中間に用いることにより．効率の良い絶縁性能を期待
できる。

なお、本発明は、セバレート式の箔巻変圧器に限らず、
巻線温度の上昇による金属シート２と絶縁シート３との
膨脹率が問題どなるものであれば、他のセミプール式や
スプレータイプの箔巻変圧器にも適用可能である。

［発明の効果］以上の通り、本発明によれば、温度上界に伴って生ずる
絶縁シートの伸びを最小に押えることができるので、絶
縁シートや金属シートの表面に傷が生ずることもなく、
巻線端部凹凸も防止でき、耐圧性能の高い信頼性に優れ
た箔巻変圧器を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の箔巻変圧器の構造を示ず断面図、第２
図は、箔巻変圧器の冷却ダクト間の巻線の熱分布を示す
図、第３図は、本発明の第１実施例を示す断面図、第４
図は、本発明の第２実施例を示す断面図である。１・・・鉄心の脚部、２・・・金属シート、３・・・絶
縁シート、４・・・低圧巻線、５・・・高圧巻線、６・
・・冷却ダクト、７・・・ボンプ、８・・・凝縮器、９
・・・冷部水管、１０・・・冷媒タンク、１１・・・導
液管、１２・・・絶縁パイプ、１３・・・変圧器、１４
・・・冷媒、２２・・・金属シート、２３、２３ａ、２
３ｂ・・・絶縁シート、２６・・・冷却ダクト。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）金属シートと絶縁シートとを重ねて巻いた箔状の
巻線を用いた箔巻変圧器において、前記絶縁シートとし
て、金属シートとの熱膨張率の差の少ないものを用いた
ことを特徴とする箔巻変圧器。
（２）絶縁シートが、ポリアミドフィルム、ポリカーボ
ネートフィルムまたはフッ素樹脂フィルムのいずれかで
ある特許請求の範囲第１項記載の箔巻変圧器。
（３）箔巻変圧器が、鉄心の脚部の金属シートと絶縁シ
ートとを重ねて巻いて成る巻線を巻装し、この巻線内に
冷却ダクトを内蔵して変圧器中身を構成し、この変圧器
中身を絶縁ガスが封入されたタンク内に収容すると共に
、前記冷却ダクトには前記タンク外部に配置された冷却
ユニットを接続し、冷却ダクトと冷却ユニット間に絶縁
ガスとは区分して冷却された冷媒が循環する冷却系が形
成された、セパレート式箔巻変圧器である特許請求の範
囲第１項または第２項記載の箔巻変圧器。
（４）各冷却ダクトの近傍に設けられる絶縁シートと、
冷却ダクトの中間部に設けられる絶縁シートとが異種類
のもので、且つ冷却ダクト中間部の絶縁シートが金属シ
ートと熱膨張率の差の少ないものである特許請求の範囲
第３項記載の箔巻変圧器。