JPS5947865B2 - プリント配線基板コネクタ− - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、プリント配線基板コネクターに関する。

更に詳細には、長さに沿つて延びているスロットを有し
ている絶縁ハウジングと該ハウジング内に取付けられた
複数の対向した対の接点とを有するプリント配線基板コ
ネクターに関する。そのような接触子装置は、米国特許
第２４４８８４９号によつて知られている。

この既知の装置では、接触手段はピン状後端部を有し、
この後端部が曲線状に湾曲した前方部分につながつてい
る。該接触手段は、湾曲した前方部分がその前面で横方
向に動き得るように、２個ずつ向い合わせにケーシング
の中に取り付けられる。回路板の縁部を挿入すると、回
路板縁部があるばね力にうち勝ちながら湾曲前方部分を
引き離す方向に押すので、回路板が向い合つた湾曲部分
の間に固定されて、これらの湾曲面が接触面も形成する
ことになる。この既知の接触子装置は、いくつかの欠点
を有する。

すぐれた固定作用を得るためには、接触手段全体が、充
分なばね力と充分な導電性を有する高品質材料で作られ
ていなければならない。また、そのような接触手段の形
状は相当複雑である。しかもこのような構成では、回路
板縁部を挿入したときにケーシングの後方部に一方向の
荷重が生じるので、かなわ壊われやすく、損傷の危険は
避けられない。もう一つの欠点は、接触手段が一箇所す
なわち曲線状に湾曲した接触条片が回路板に接触する箇
所だけで接触することである。このことは、一方では電
気的な信頼性を低下させ、他方では機械的な信頼性を低
下させる（すなわち固定状態が悪くなる）。最後に、湾
曲した接触部分の自由な前面部分を、溝方向に平行な壁
部分を設けることによつて隔離しなければならないので
、ケーシング自体が相当複雑になる。本発明の目的は、
上述の形式の接触子装置であつて、上記の欠点をもたず
、改ｌされた接触を得ることを可能にし、しかも製作費
が比較的低い接触子装置を提供することにある。

本発明に従う接触子装置は、各接触手段が、平坦な背面
を受容空間の底部に押しつけた状態で前方部分が受容空
間の中にあ）、後方部分がケーシングの後壁を貫通して
いる導体金属製の剛体支持棒と、該支持棒の下側で棒の
長さ方向に向けて該支持棒の該前方部分に両端を固定さ
れている．、該接触部分を形成するための、湾曲して張
られた金属製板ばねとから成り、該ばねの湾曲が、該接
触手段の各々が設置されている受容空間の上側または下
側で接触溝の中までほぼ全体的に張ｂ出していた、この
ために回路板縁部を各接触手段の接触溝の中に挿入する
際に、対応するばねが中央部で多かれ少なかれ徐徐にへ
こんで、最終的にはこの中央部が反転してその支持棒の
方に向くか又は押し付けられるか、この中央部の両側で
は二箇所の湾曲ばね部分が回路板縁部を弾性的に押す形
になることを特徴とする。両端を固定され、湾曲して張
られた板ばねに、ばねの一端から他端に向けて平板が移
動することによつて徐々に荷重がかかると、このばねは
平板に追従しようとして最初は徐々にへこむが、平板が
ばねのほぼ中央に達すると、この中央部が逆湾曲を生じ
始める。

この逆湾曲の際に、ばなは負のばね特性を有する。平板
をさらに移動させると、２つの外向きに湾曲した頂部が
、逆湾曲した中央部に関して対称的に生じる。この湾曲
した頂部は平板を弾性的に押し付けて、互いに鈎合いを
保つ。本発明に従えば、回路板縁部の接触にこの現象が
効果的に使用されている。最初は比較的ゆるく湾曲した
ばねを使用すれば、ばね特性は弱く、回路板縁部を接触
溝の中に挿入するのに要する力は、それだけ小さくてす
む。このことは、一接触子装置の中に設けられた接触手
段の個数に比例して挿入力が増加することを考えると、
非常に重要なことである。従来の装置では、許容できな
いほど大きい挿入力が必要になることがしばしばあり、
これは回路板を損傷する原因となつた。該ばね特性は逆
湾曲の際に変化して、回路板がぞの最終位置に固定され
たときには、２つの外向きに湾曲したばね部分が回路板
を充分に大きい接触圧力で弾性的に押しつける。この接
触圧力は、回路板を挿入するときの初期圧力よシ相当大
きい。もう一つの利点は、湾曲したばね部分の両方が２
箇所の接触点を形成するので接触の信頼性が増すことで
ある。

もう一つの利点は、支持棒の材判が必要なばね力に寄与
しなくてもよいので、該材相の選択にあたつては導電性
だけを判断基準にすればよいことである。

適切なばね材料としては、導電性とともに望ましいばね
力も有するものでなければならない。したがつて、また
接触手段を構成する両方の部品の形状が簡単になるとい
うことも手伝つて、製作経費は相当低くなる。支持棒が
先端自由の形になつているのではなく、受容空間の低部
に押し付けられているので、該受容空間が、閉鎖壁を必
要としない、開いた受容空間でよいということが大きな
原因となつて、ケーシングの構造が簡単にな）、したが
つて製作費がさらに低くなる。

米国特許第２４４８３４９号に従う接触子装置と同様に
、本発明の実施例は二重側壁構造にできる。

すなわち、接触溝の土部壁および下部壁に、接触手段を
受けるための受容空間を設けることができる。この場合
は、溝の上部壁にある接触手段と、下部壁にある接触手
段は、対になつて互いに向き合い、その接触ばねは曲線
状に張られて、このために両面にプリント配線された回
路板と接触させることができる。支持棒は、実質的にＵ
字形状の断面輪郭を有していることが好ましい。

このようなＵ字形状輪郭は充分な剛性を保証するととも
に、材相の節約になる。各Ｕ字形状棒の直立側壁には、
板ばねの端部を挿入するための２対の向い合つた切欠き
が設けられる。これらの両対の切欠きが互いに向き合つ
て、湾曲ばねと同じ方向に傾斜していることが好ましい
。ばねが反転状態に移るときにばねの変形をよシ良く案
内し、反転状態そのものをよ勺良く決定するために、本
発明に従えば、各支持棒が板ばねで覆われる部分の下側
で接触ばねの反転した状態にあるときの曲線形状に対応
する形に長さ方向に曲つていることが提案される。

支持棒をケーシングの中の溝状空間の土部および下部壁
にしつかｂ固定するために、支持棒の背面に固定用カム
が説けられていて、これらのカムを用いて支持棒が受容
空間の底部およびケーシングの後壁に固定される。

このようにして、支持棒がケーシングの中にしつかサ固
定される。前述したように、接触ばねとして機能する板
ばねは機械的ばね力および導電性を持つていなければな
らない。

これは、望ましい導電性を得るように少なくともその一
部分を金めつきすることによつて達成される。次に本発
明を添付図を参照しながら説明する。

図示した実施例は、合成材料で作られた絶縁ケーシング
１から成る。ケーシング１の中には、回路板縁部を挿入
するための、前側に向つて開いた受溝２がある。該溝の
境界は、上部壁３と、下部壁４と、側壁５と後壁６とか
ら成る。上部壁および下部壁には、平行な向い合う仕切
１ａおよび７ｂがあつて、これらの間には溝２の穴の中
に通じる受容空間８ａ及び８ｂが形成されている。これ
らの受容空間の中には、すべて同形の接触手段９ａおよ
び９ｂが、対になつて向い合つている受容空間の中に互
いに向い合わせの形で置かれている。接触手段９ａおよ
び９ｂの各対は、回路板のための縁部接触子を形成して
いる。各接触手段は、背面１１と直立な側壁１２とから
成るＵ字形断面を有する棒状胴体１０をもつ。背面１１
には固定用カム１３および１４が設けられていて、これ
らのカムにより該支持棒１０は、その受容空間の中の溝
の上側または下側に背面１１を押し付けた状態に固定さ
れる。支持棒１０は、ケーシング１の後壁６を貫通する
ピノ形状の後方部分１５と、直立側壁が後方部分のそれ
らより大きくなつている前方部分１１とを有する。

後方部分から前方部分に移る途中の所に、接触手段をケ
ーシングの中に組み込む際に緩衝縁として機能する横方
向縁１６がある。支持棒１０の前方部分１？では、２対
の向い合う切欠き１９および２０が直立側壁に設けられ
ていて、これらの切欠きの中に板ばね１８の端部が挿入
されている。

向い合う切欠きの対１９および２０の相対的距離は、組
立てられた状態で板ばね１８がある程度湾曲して張られ
るような値に選ばれる。両切欠き対１９および２０は互
いに斜めに向い合う方向になつていて、これによりばね
１８の方向にほぼ一致している。板ばねは、たとえばば
ね鋼で作られていて、接触手段９のための接触ばねとし
て機能する。この目的のために、ばねは、少なくとも接
触が生じる部分に対しては金めつきが施されている。湾
曲し、あらかじめ張られたばね１８の下側では、支持棒
の前方部分の直力側壁は曲線状輪郭になるように切ヤ取
られている。

すなわち中央部では寸法の小さくなつた部分２１，中央
部の両側では寸法の大きくなつた２つの部分２２の形と
なク、それから先ではふたたび寸法が減少する。このよ
うな輪郭を有する部分の意味は後述する。接触子装置の
組立は、次のように行われる。

接触ばね１８を湾曲した状態で切欠き１９および２０の
中に挿入し、この接触手段９ａおよび９ｂを受容空間８
ａおよび８ｂの中に滑ク込ませる。このときピン状後端
部１５がケーシングの後壁の穴の中を貫通して、緩衝縁
１６が後壁に接触し、固定用カム１４が後壁の後方では
ちんと止まるまで接触手段９ａおよび９ｂを滑力込ませ
る。このとき固定用カム１３は上部または下部壁の止め
穴（図示していない）の中にはちんと止まつて、各接触
手段が所定の場所に固定された状態になる。組み立てら
れた状態では、対になつた接触手段９ａおよび９ｂは第
１図に示すように互いに向い合つて、板ばね１８が曲面
状にぴんと張られている。回路板を接触させるために、
一方または両方の側面に接続条片２４を備えた回路板縁
部２３が溝２の中に挿入される。特に詳しく説明はしな
いが、接続条片２４は、対になつた接触手段９ａおよび
９ｂの高さの所に正確に位置するようになつている。回
路板の厚さは、向い合つた接触ばね間の最短距離より大
きくなつているので、接触ばねは最初部分的にへこんで
後方に向つて湾曲し、次に回路板縁部がばねの中央部を
通過すると、ばねが反転して、各ばねの中央部に湾曲し
たくぼみ２５が生じる。このくぼみ２５は回路板の厚さ
にょって異クるが、対応する支持棒１０の細くなつた部
分２１の方に向いているか、またはこれに押し付けられ
る。このくぼみ２５の両側では２つの湾曲した峰２６が
太くなつた部分２２のほぼ土側に生じて、この峰２６は
プリント回路板の縁部の接続条片に弾性的に押し付けら
れる。この反転機構によつて、ばね特性が接触のために
非常に効果的に使用される。

回路板縁部を最初に挿入するときは、比較的小さいばね
力が作用するので挿入が容易であり、回路板縁部には傷
が付かない。回路板縁部がばねの中央まで滑つたときに
、はじめてばねが負のばね特性によつて複合ばね系の形
に反転して変形する。この複合ばね系の各ばねのばね力
は大きくなつていて、このために回路板縁部の両側面と
、そして特に反転したばねの湾曲頂部２６によつて決ま
る２箇所の接触位置では強い接触圧力が得られる。した
がつて一方では確実な固定が得られ、他方では接触の信
頼性を相当増す、すぐれた二重接触が得られる。曲線状
輪郭部分２１および２２はばねの動きを効果的に案内し
て、そしてさらに、最終的状態ではばねの接触位置、す
なわち回路板縁部と接触する湾曲頂部２６の位置を決定
している。支持棒１０のピン状後方部分１５は接触また
ははんだ付け用ピンとして機能する形状になつていて、
Ｕ字形状を採用したことは、特にはんだ付けの際に非常
に効果を発揮する。

土述した実施例に対して、本発明の範囲から離れること
なく変形を作ｂ得ることは明らかであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に従う接触子装置の一実施例の斜視図
である。 第２図は、回路板縁部上に取）付けられた、本発明に従
う接触装置の斜視図である。第３図は、この実施例に使
用された接触手段の斜視図である。１・・・ケーシング
、２・・・接触溝、３・・・上部壁、４・・・下部壁、
６・・・後壁、７ａおよび７ｂ・・・仕切、８ａおよび
８ｂ・・・受容空間、９ａおよび９ｂ・・・接触手段、
１０・・・支持棒、１１・・・背面、１２・・・直立側
壁、１３および１４・・・固定用カム １５・・・ピン
状後方部分、１７・・・前方部分、１８・・・板ばね、
１９および２０・・・切欠き、２５・・・逆湾曲くぼみ
、２６・・・湾曲頂部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 長さに沿つて延びているスロットを有している絶縁
   ハウジングと、該ハウジング内に取付けられた複数の対
   向した対の接点とを有するプリント配線基板コネクター
   において、各該接点がＵ−形状の支持体と、板ばねとを
   有しており、該支持体が間隔を置いた１対の直立壁を含
   んでおり、各該壁が１対の反対方向に傾斜した切欠きを
   有しており、該ばねの端部が該切欠き内に固定されてお
   り、該ばねがこのように固定されたとき弧状に応力を加
   えた状態に保持され、そしてこれにより該基板を該スロ
   ット内に挿入中、その中央部において歪み、且つ弾力的
   に曲げられ、そして該基板を該中央部の両側に係合する
   ようになつており、各該壁が該中央部を妨げないように
   へこんでいることを特徴とするコネクター。 ２ 該ばねが該間隔を置いた壁間の距離よりも大きい幅
   を有している特許請求の範囲第１項記載のコネクター。