JPS5947638B2 - パイプクラツド鋼製造用二重素管およびその成形方法 - Google Patents

パイプクラツド鋼製造用二重素管およびその成形方法

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JPS5947638B2
JPS5947638B2 JP18052280A JP18052280A JPS5947638B2 JP S5947638 B2 JPS5947638 B2 JP S5947638B2 JP 18052280 A JP18052280 A JP 18052280A JP 18052280 A JP18052280 A JP 18052280A JP S5947638 B2 JPS5947638 B2 JP S5947638B2
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正光 村井
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は圧延圧着法によりパイプクラッド鋼を製造する
際に使用する二重素管およびその成形方法に関する。
炭素鋼または低合金鋼を母材管とし、ステンレス鋼ニッ
ケル又はニッケル合金を合材管とするパイプクラッド鋼
は、その優れた耐食性及び機械的性質を有することから
工業的に有用な製品である。
従つて従来よりこの優れた特徴を生かすため、高品質で
しかも長尺のパイプクラッド鋼の製造が要望されてきた
。従来よりパイプクラッド鋼は押出法その他種々の方法
により製造されているが、その中で圧延圧着法が量産性
、品質、歩留わ、製造可能寸法の点で優れた方法として
従来より実施されている。
この圧延圧着法は炭素鋼または低合金鋼の母材管にステ
ンレス鋼、ニツケル、.あるいはニツケル合金等の合材
管を嵌入した二重素管を作り、これを熱間圧延するもの
であるが、この二重素管には大別して従来より次の2種
類がある。その第1のものは、例えば特開昭53−78
966号に示される如く、炭素鋼又は低合金鋼を母材管
とし、ステンレス、ニツケル又はニツケル合金を合材管
として嵌合した二重管を作り、二重管の端部を強固に肉
盛溶接した構造のものである。
第2のものは、例えば特開昭53−14155号に示さ
れる如く、炭素鋼又は低合金鋼を母材管とし、ステンレ
ス、ニツケル又はニツケル合金を合材管として嵌合した
二重管を作つた後、爆発圧着させるか、爆発拡管又はガ
ス爆発拡管して密接させ、しかる後両端部を強固に肉盛
溶接した構造のものである。これらの二重素管はいずれ
も下記に示す如き欠点を有する。
第1のものにおいては、嵌合後の合材管と母材管との間
隙が特に重要であり、この間隙が大きい場合には、加熱
中および圧延中に肉盛溶接部の全周破断が生じやすく、
その結果被圧着部が酸化され不着部発生の原因となる。
この溶接部の破断は、肉盛溶接量および圧延条件の改善
である程度軽減は可能であるが、完全に防止することは
困難である。−方第2のものにおいては、二重管の大部
分が密接又は密着状態にあるため、第1のもので発生す
る肉盛溶接部の全周破断の危険性は少ない。
しかしこの第2の二重素管作成で用いられる爆発又はガ
ス爆発拡管法によるものは、両端口元部での密接度が悪
いという欠点を持つため、加熱、圧延中に発生する部分
的な溶接部破断は完全には防止できず、やはり圧延後の
パイプクラツド鋼に訃いて不着部を生じる。部分的に爆
発圧着した二重素管を用いるとパイプクラツド鋼の両端
部の密接度は若干良くなるが、必ずしも良い結果は期待
できない。
その理由は、部分的な圧着部を有する二重素管を熱間圧
延する場合、圧着部と不圧着部とで圧延時の変形抵抗が
異なう、この部分が圧延圧着されずに合材にしわが発生
したりして歩留低下の原因になるからである。本発明の
目的は、上記従来の二重素管の欠点を克服し、炭素鋼ま
たは低合金鋼の母材管とこの母材管内に嵌入されたステ
ンレス鋼、ニツケルあるいはニツケル合金などの合材管
よりなる二重素管に訃いて、この二重素管の両端部では
母材管と合材管とが密着し、この密着部の軸方向の長さ
は合材管外径の1/2以上であり、また前記密着部以外
の二重素管中間部における母材管と合材管との間隙が直
径差で合材管外径の1.4%以下であり、前記二重素管
の端部において母材管と合材管とが溶接されていること
を特徴とする接着強度が高く製品歩留の良い長尺パイプ
クラツド鋼の圧延圧着による製造に好適な二重素管を提
供するにあり、また、上記二重素管の製造方法を提供す
るにある。
本発明は、圧延圧着法によるパイプクラツド鋼の製造に
おける、母材管と合材管との間隙の影響について従来技
術の調査検討、卦よび独自の基礎的実験研究の成果を基
に生まれたものである。すなわち圧延圧着法によるパイ
プクラツド鋼の製造において、真に重要なのは、両端口
元部の密着性であることをつきとめた。以下本発明を実
施例により図面を参照しつつ説明する。
第1図は本発明の二重素管の説明縦断面図であつて、こ
の二重素管は炭素鋼または低合金鋼よりなる母材管1の
内部にステンレス鋼、ニツケルあるいはニツケル合金よ
りなる合材管2が嵌入されており、この合材管2の外面
と母材管1の内面とは二重素管の端部において軸方向の
長さSだけ密着状態にある。この密着部の長さSと合材
管2の外径D2との関係はS≧以である。また前記二重
素管の両端密着部以外の中間部における母材管1の内径
d1と合材管2の外径D,との差eは合材管2の外径D
,の1.4911以下、好ましくは0.7%以下に保た
れている。
管端において母材管1と合材管2とは溶接部3により強
固に肉盛溶接されている。つぎに、本発明二重素管の成
形方法について説明する。
第1図において、まづ炭素鋼または低合金鋼の母材管1
を準備し、この母材管1の内径d1より小さい外径D2
のステンレス鋼、ニツケルあるいはニツケル合金などの
合材管2を母材管1の内部に嵌入し二重素管とする。つ
ぎに合材管2に常温にて塑性加工を与えて二重素管の両
管端部において軸方向の所要長さS1すなわち合材管2
の外径D2の1/ 2の長さ以上だけ合材管えの外周面
を母材管1の内周面に密着させ、また、上記両管端部の
密着部以外の中間部において母材管1の内径dlと合材
管2の外径D2との差eを合材管D2の1.4%以下に
調整する。また二重素管の両端において母材管1と合材
管2とを強固に溶接する。本発明で規定した材料は、母
材として炭素鋼又は低合金鋼であるが、この材料は変態
温度(約850℃)以下では体心立方格子構造であり熱
膨脹係数は成分によらずほぼ一定(11〜13×1「6
/V,)である。変態点では体心立方格子から面心立方
格子に結晶構造が変化し、体積収縮するがそれ以上では
他の面心立方格子の金属とほぼ等しい熱膨脹係数(17
〜20×10−6/℃)を有する。一方合材として規定
したステンレス鋼、ニツケルおよびニツケル合金はいず
れも室温から高温ま.で面心立方格子を保つ。熱膨脹係
数は室温近くでは材質の違いによる差があるが300℃
以上ではいづれもほぼ等しい熱膨脹係数を有する。室温
での熱膨脹係数の大きい材質はステンレス鋼であわ、特
許請求範囲に記載される間隙差の上限はこの材質を基に
算出したものであるが、上記理由により他の材質でもこ
の間隙差はほとんど変化しない。室温での熱膨脹率の小
さいニツケルを使用の場合でほぼ1.2%程度である。
これらは実験的にも確められている。つぎに上記本発明
二重素管の成形方法についてさらに詳細に説明する。
一般に組合わせ二重管を密接させる方法としては、引抜
き法が最も普通である。
しかしこの方法は、量産的でないうえに、つかみ部分を
必要とするために、歩留が悪い等の欠点を有する。組合
わせ二重管を密接させるためには、合材管のみを拡管す
る方法が最も合理的であり、その方法としては内圧拡管
法又は軸圧縮による拡管法が考えられる。
これらの方法による成形加工は、従来より種々の製品に
対し実施されているが本発明の二重素管の成形に適用す
る場合には、以下に示すような問題点がある。
例えば内圧を用いる方法の場合は、内圧の圧力蝶体とし
て通常水圧又は油圧が用いられるが、この水又は油が合
わせ面に付着した場合に、不着部発生の原因となる。ま
たこの方法では、内圧を管端部でシールしなければなら
ないが、その方法として一般には、パツキンを介してシ
ールするが、端部を溶接してシールする。しかし、これ
らの方法ではいずれも両端部の変形が拘束されるため、
両端部の密接度が悪くなる。一方合材管を軸方向に圧縮
し拡管する方法は、合わせ面が汚染される心配もなく、
作業性も良いが、座屈の発生やまさつ力の影響のため均
一変形を与えることが困難であるため、長尺パイプへの
適用例は少なく、むしろ”リング状”の形状への適用が
ほとんどであわ、しかもその場合でも内管と外管のすべ
わ面には適当な潤滑剤が必要である。
以下に記載する2種類のパイプクラツド鋼の製造用二重
素管の成形方法は上記の内圧拡管法および圧縮拡管法の
欠点を解決し、本発明の二重素管成形方法の実用化に関
するものである。この二重素管を成形する第1の方法は
第2図に示すように、母材管1および合材管2をゆるく
嵌合させた後、合材管両端部4を拡管密接させ、また両
端部4を強固に肉盛溶接3した後、水圧又は油圧を用い
て合材管を内圧拡管して所望の形状に成形する二重素管
の成形方法である。
口元部の拡管方法は、従来より多くの方法が考案されて
おわ、いずれの方法を用いても良いが、第2図に示す割
型セグメント5にテーパ付ポンチ6を押し込む方法もそ
の1つである。
両端の拡管部長さ(密着部の長さ)Sは、この方法にお
ける最も重要なポイントであわ、合材管外径D2の1/
2以上が必要である。
肉盛溶接に関しては、加熱中の熱変形、熱間圧延中の変
形に耐えるばかりでなく、内圧成形における加圧にも耐
える必要があるため、充分な量の肉盛をする必要がある
。内圧による拡管方法については、従来より多くの方法
が考案されておわ、合わせ面が溶接シールされているた
め合わせ面が汚せんされる心配がなく、いずれの方法も
適用可能である。
例えば実施例として示す第3図もその1例であわ、また
工業的な方法と考えられる。第3図に示す装置は、密接
二重管の両端をシールするシールポンチT)8および内
圧付加装置9により構成されている。この方法において
は、シール面10、11が技術的に最も重要であわ、押
圧するポンチ側シール面10は充分硬いこと、かつ45
゜≦α≦9d’のテーパを有することが望ましい。一方
合材管シール面11は、シール面圧が合材管の降伏応力
以上であることが内圧がシールされるための条件であり
シール面幅が合材肉厚の1/2以下になるよう機械加工
する必要がある。拡管成形は、まず密接二重管1、2を
装置に組み込み、シールポンチ7、8によりシール面を
面圧が合材管の降伏応力以上になるように押圧する。
しかる後内圧付加装置9より合材管内に内圧を供給し、
拡管成形を実施する。この場合、シール面圧は内圧力に
よる反力で減少するため、内圧の増加とともにシール荷
重を増加させるか、あらかじめ減少分を見こして負荷す
る必要がある。上記成形方法により作られた密接二重素
管は、溶接前に両端部が拡管密着されるため、溶接時に
フレームによる合わせ面の汚せんの心配がない。
両端部は拡管前に強固に肉盛溶接されるため、内圧拡管
中に水又は油等の圧力媒体が合わせ面を汚せんする心配
もない。さらに内圧拡管中には、両端部の軸方向変位が
拘束されるため大きな軸方向圧縮応力が発生し、その応
力により両端部はさらに拡管変形し密着状態に至り、所
望する密接二重素管を得ることができるのである。つぎ
に本発明の二重素管を成形する第2の方法について説明
する。
この方法は圧縮拡管による成形方法であつて、この成形
方法の実施においては、対象とする成形品が長尺のパイ
プであり、従来のこの種の加工法で成形された製品とは
比較できない困難さがあるため、以下の点に留意する必
要がある。この成形方法の実施においては、まず素管と
して寸法精度の良いものを用いることが重要であり、母
材管は内径寸法が、合材管は外径寸法がそれぞれ0.7
%以下、好ましくは0.3%以下の偏差であるものを用
いることが望ましい。
さらに、母材管の内面および合材管の外面は成形加工に
おいてはしゆう動面となるため、まさつ係数を小さくす
る必要があり、そのためこれらの面は適当な研磨加工が
必要である。この成形方法によつて作られた二重素管に
よる長尺のパイプクラツド鋼の製造においては、製品の
肉厚偏差を少なくするため、肉厚偏差の少ない密接二重
管を用意する必要がある。
一方、圧縮拡管成形においては、圧縮荷重量が小さけれ
ば口元部のみしか拡管できず、逆に大きすぎると口元部
の圧縮変形が過大に進行して、肉厚の変動が大きくなる
ため、適当な圧縮変形制御が必要である。母材管の内径
d1、合材管の外径D,とすると、要な拡管量はδD=
d1−D2であり、歪量で表わすとεθ=δD/D2で
ある。この周歪量を与える軸方向圧縮歪量εZは、単純
圧縮を仮定するとεθの2倍であることが知られている
。・したがつて圧縮歪量としてεz=2(d1−D2)
/D2を与えるように変位制御する方法も考えられるが
、この方法では1組ごとの組合わせ二重管の間隙をあら
かじめ正確に測定する必要があり工業的とは言えない。
成形方法では、そのため圧縮荷重量の制御による方法を
考案し、その実用化のため多くの試験検討を実施した。
すなわち本発明におけるパイプクラツド鋼用二重管で使
用される内管は、径に比べて肉厚が薄い。
経験的にはこのような形状のものを、本発明による圧縮
拡管しようとすれば座屈変形(局部的不案定変形)が生
じ、一様に変形させることは困難と考えられている。一
方、本発明で規定している合材管の材質、ステンレス鋼
、ニツケルおよびニツケル合金は焼鈍ままでは降伏応力
が低くかつ加工硬化係数が大きいため、座屈変形が生じ
てもすぐ進行がストツプし、ある程度まで一様に変形さ
せることが可能かと考えられ、この加工限界は解析的に
求めることは不可能であるがこれを実験的に確認し、下
記の式(1)を得たその結果、適正変位量を与える圧縮
荷重量wが以下の第1式に示す範囲にあることを確認し
た。ここでσY2:合材管の降伏応力、K:加工硬化を
考慮する修正係数、A2:合材管断面積なお通常Kは1
.0〜2.5と考えられるので第1式は第2式のように
書きかえられる。
この方法による成形は簡単であり、具体的には第4図の
ように組合わせ二重管1、2を角度αが90図〜180
組である円すい状のポンチ12、13を有するプレス装
置にセツトし、しかる後圧縮荷重量を増加し合材管を拡
管し、圧縮荷重量が第2式の範囲に達したことを確認し
た後除荷し取はずすと、所望の密接二重管が得られる。
この方法により成形された二重素管の熱間圧延圧着も、
従来の方法と全く同様にして実施できることは言うまで
もない。
この組合わせ二重管の圧縮拡管成形における合材管の拡
管変形挙動はつぎのようである。
合材管の圧縮拡管変形は、合材管外径が母材管内径以下
の範囲では、まさつ力の影響も少なく全長にわた剪1ぼ
一様に拡管される。
しかし合材管の外径が、一部でも母材管内径に達した場
合は、その部分の径方向の変形が拘束され大きな画圧が
発生し、その画圧による大きなまさつ力のため、それ以
後の変形はまさつ力の影響の少ない両端口元部のみで進
行し、両端部の密着状態が得られる。すなわちこの成形
方法の特徴は、合わせ面に発生するまさつ力を逆に利用
し所望の密接二重管を得るものであわ、非常に工業的な
方法である。つぎに本発明による二重素管を使用してパ
イプクラツド鋼を製造する方法について説明する。すな
わち熱間圧延機の種類としては、傾斜ロール穿孔圧延機
プラグ圧延機、マンドレル圧延機、アツセル圧延機が適
しておわ圧延温度は、少なくとも圧着させる圧延工程に
おいては850℃から1300℃の温度で行うことが好
ましい。圧下率は、パィプクラツド鋼の圧着率に及ぼす
影響が極めて大きく、1回の圧延で少なくとも15%以
上に圧延することが望ましく、好ましくは、20%以上
の圧下率をとれば非常に圧着率の良いパイプクラツド鋼
を得ることができる。本発明における組合わせ二重管は
、約850℃(母材管のオーステナイト化温度)以上に
加熱された場合、母材管と合材管とには、合材管の方が
l)熱膨脹係数の差から約0.496、さらに1i)母
材のα→r化変態により約0.3%だけ大きい熱歪が発
生する。
そのうえ急速加熱時には、両端部の昇温が速いため、両
端部の変形抵抗が他に比べ小さくなり、そのため変形が
両端部に集中して溶接部破断の原因となつている。本発
明の二重素管の大きい特徴は、この溶接部破断を完全に
防止したことである。
すなわち合材管は加熱により母材管より大きな熱歪が発
生するが、両端部では両管が密着しているため径方向の
変形が拘束されるため大きな面圧力Fが発生する。この
面圧力Fによるまさつ力μFは軸方向の変形の阻止力と
して作用する。この軸方向の変形が拘束される条件は、
簡単な初等材料力学によりつぎのように導びかれる、通
常加熱中におけるまさつ係数μは約1.0と考えられる
ので、密着部長さsがD2/2以上である。
本発明の密接二重管は、溶接部破断を防止できるのであ
る。合材管の軸方向の変形が拘束された場合、合材管の
径方向の歪はその分だけ大きくなわ結局熱歪により約1
.4%母材管より大きな径膨脹が生ずるが本発明では母
材管と合材管との間隙は直径差で1.4%以下に密接さ
せてあるため密着状態に至る。この状態で一定時間加熱
されると、接合面における拡散接合が進行し、ある程度
の強加工に耐え得る接合強度が得られる。しかしこの接
合強度は、爆着クラツド鋼の接合強度に比較すると低く
、擬似接着に近いものであわ、爆着パイプクラツド鋼を
圧延した場合に発生する。部分的圧着に起因する合材の
しわ発生等の危険は少なく、全面一様な圧着クラツド鋼
を得ることができる。つぎに本発明による二重素管の成
形および二重素管の使用によるパイプクラツド鋼製造の
実施例について説明する。実施例 1 外径2107!1m)肉厚30m薦、長さ2200露I
の炭素鋼管1の内面を5μの荒さにハブ研磨し母材管と
した。
一方、外径140U)肉厚10篇町長さ2260露麗の
SUS3l6Lステンレス管を溶体化処理し、外面を5
μの荒さにハブ研磨し、50μ厚さにニツケルメツキを
し合材管とした。つぎに母材管に合材管を挿入組合わせ
、合材管の両端部の密着部の長さS=100露薦として
拡管し母材管に密接させた後、端部を全周にわたつてス
テンレスの溶接棒で強固に肉盛溶接した。その後、合材
管両端に幅37nm)α=60のシール面を機械加工し
、第3図に示す内圧拡管装置にセツトした。そして合材
管両端をポンチT)8で約150トンのシール荷重を加
え、内圧を油圧で600にg/Cwtまで増し、合材管
を拡管成形し、密接二重管とした。
その後、片方の溶接部に5mm径のキリで2つの孔をあ
け空気孔とした。
これを1250℃で1時間加熱後、空気孔のない方から
穿孔圧延機で1気に肉厚15mm)外径220m7nに
圧延した。得られたパイプクラツド鋼の両端を200m
?!L切断した後超音波深傷法で圧着状況を調査した結
果、100%の面積が圧着状態であることが確認された
。実施例 2外径21001肉厚301111長さ22
00Uの炭素鋼管1の内面を5μの荒さにハブ研磨し母
材管とした。
一方、外径140111肉厚10m1g1長さ2260
11!のニツケル管を外面を5μの荒さにハブ研磨して
合材管とした。つぎに母材管に合材管を挿入組合わせ、
合材管の両端部の密着部の長さS=100111!とし
て拡管し母材管に密接させた後、端部を全周にわたつて
ステンレスの溶接棒で強固に肉盛溶接した。その後、合
材管両端に幅3U1α=60接のシール面を機械加工し
、第3図に示す内圧拡管装置にセツトした。そして合材
管両端をポンチ7、8で約150トンのシール荷重を加
え、内圧を油圧で600k9/Cdまで増し、合材管を
拡管成形し、密接二重管とした。
その後、片方の溶接部に5m1径のキリで2つの孔をあ
け空気孔とした。
これを1250℃で1時間加熱後、空気孔のない方から
穿孔圧延機で1気に肉厚15111外径220nに圧延
した。得られたパイプクラツド鋼の両端を200′1t
11,切断した後超音波深傷法で圧着状況を調査した結
果、100%の面積が圧着状態であることが確認された
。一方比較のため、上記と同一寸法の素管を2組用意し
、上記と同一の表面処理をした。一組目のパイプは、両
端部の密着部の長さS=30nとして拡管し、母材管と
密接させた後、両端部を全周にわたつてステンレスの溶
接棒で強固に溶接した。
以後上記の実施例と同一方法で拡管密接後熱間圧延した
。得られたパイプクラツド鋼は、両端20011切断後
超音波探傷法で圧着状況を検査した結果、両端部に不着
部が認められ、接着面積は、約85%であつた。二組目
のパイプについてはステンレス管を単に挿入した状態で
肉盛溶接した後、空気孔を設けて、上記と同一の条件で
熱間圧延した。
得られたパイプクラツド鋼の両端を2001!l切断し
て、超音波探傷法で圧着状況を調査した結果圧延開始側
に600mj!x圧延終了側に200m1の長さの不着
部が認められた。実施例 3 外径210mm1肉厚30m11長さ2200m1の炭
素鋼2本を母材管とし、外径140[1t1肉厚10m
11長さ2500m10SUS316Lステンレス2本
を溶体化処理し合材管とした。
母材管内面は、寸法精度の影響を確認するため、111
の内径偏差に機械加工した後、5μの荒さにハブ研磨し
た。一方合材管の方は外面を5μの荒さにハブ研磨して
、50μ厚さにニツケルメツキを処した。しかる後、母
材管と合材管1組を組合わせ、圧縮拡管装置にセツトし
、圧縮荷重量と圧縮変位量を測定しつつ拡管成形を実施
した。測定結果は第5図に示すが、所要圧縮荷重は圧縮
変位120詣までは合材管の加工硬化に見合う単調増加
(W=KOY2・A2)であるが、圧縮変位120m1
以上からは急激な増加を示した。この1組目のパイプは
、圧縮荷重量で270トン(W=1.4k・σY2・A
,)まで拡管し、その後密接度の確認のため切断調査し
た。第6図はその結果を示すが、その要点は、1)両端
とも口元部20011までは密着しており、それ以外で
は径差で0.711程度の間隙であり、2)口元部の肉
厚は端部近傍ほど大きく、最大肉厚偏差は約15%であ
つた。2組目のパイプは、1組目のパイプと同一条件で
処理し、密接二重管とした後に、端部を肉盛溶接し空気
孔を設けた後実施例1と同一の条件で熱間圧延した。
得られたパイプクラツド鋼は両端200]!lを切断後
超音波探傷法で圧着状況の検査をした結果、全面にわた
つて圧着しているのが確認された。実施例 4 外径210111肉厚30m11長さ2200m1の炭
素鋼2本を母材管とし、外径140i111肉厚101
!Tll長さ2500m1のニツケル合金(キユプロニ
ツケル)管2本を合材管とした。
母材管内面は、寸法精度の影響を確認するため、1m1
の内径偏差に機械加工した後、5μの荒さにハブ研磨し
た。−方合材管の方は外面を5μの荒さにハブ研磨した
。しかる後、母材管と合材管1組を組合わせ、圧縮拡管
装置にセツトし、圧縮荷重量ど圧縮変位量を測定しつつ
拡管成形を実施した。
測定結果は第5図に示すが、所要圧縮荷重は圧縮変位1
2011!までは合材管の加工硬化に見合う単調増加(
W=KOY2・A2)であるが、圧縮変位12011以
上からは急激な増加を示した。この1組目のパイプは、
圧縮荷重量で270トン(W= 1.4K・σY2・
A2)まで拡管し、その後密接度の確認のため切断調査
した。第6図はその結果を示すが、その要点は、1)両
端とも口元部200m薦までは密着しており、それ以外
では径差で0.7n程度の間隙であわ、2)口元部の肉
厚は端部近傍ほど大きく、最大肉厚偏差は約15%であ
つた。2組目のパイプは、1組目のパイプと同一条件で
処理し、密接二重管とした後に、端部を肉盛溶接し空気
孔を設けた後実施例1と同一の条件で熱間圧延した。
得られたパイプクラツド鋼は両端200mmを切断後超
音波探傷法で圧着状況の検査をした結果、全面にわたつ
て圧着しているのが確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明二重素管の説明縦断面図、第2図は本発
明二重素管成形方法の一実施例における管両端密着方法
および肉盛溶接方法の説明縦断面図、第3図は第2図の
実施例の内圧拡管方法の説明縦断面図、第4図は本発明
二重奏管成形方法の他の実施例の説明縦断面図、第5図
および第6図は第4図の成形方法の所要圧縮荷重および
拡管後の密接度の実測結果を示す図である。 1 ・・・・・・母材管、2・・・・・・合材管、3・
・・・・・溶接部、4・・・・・・端部、5・・・・・
・割型セグメント、6・・・・・・テーパーポンチ、T
) 8 ・・・・・・シールポンチ、9・・・・・・内
圧付加装置、10・・・・・・ポンチ側シール面、11
・・・・・・合材管シール面。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 パイプクラッド鋼製造用二重素管において、炭素鋼
    または低合金鋼の母材管とこの母材管内に嵌入されたス
    テンレス鋼、ニッケルあるいはニッケル合金などの合材
    管とにより形成される二重素管であつて、この二重素管
    の両端部では母材管内面と合材管内面とが密着し、この
    密着部の軸方向の長さは合材管外径の1/2以上であり
    、またこの密着部以外の二重素管中間部における母材管
    と合材管との間隙は母材管内径と合材管外径との差で合
    材管外径の1.4%以下であり、また前記二重素管端部
    において母材管と合材管とが溶接されていることを特徴
    とする長尺パイプクラッド鋼の圧延圧着法に好適なパイ
    プクラッド製造用二重素管。 2 パイプクラッド鋼製造用二重素管の成形方法におい
    て、炭素鋼または低合金鋼よりなる母材管を準備し、こ
    の母材管の内径より小さい外径を有するステンレス鋼、
    ニッケルあるいはニッケル合金などよりなる合材管を前
    記母材管内に嵌入して二重素管を形成し、つぎに合材管
    に塑性加工を与えて前記二重素管の両管端部において軸
    方向に合材管の外径の1/2以上の長さにわたつて合材
    管の外面と母材管の内面とに密着させ、この管端部の密
    着部以外の中間部において母材管内面と合材管外面との
    間隙を直径差で合材管外径の1.4%以下になるように
    形成し、また前記二重素管端部において母材管と合材管
    とを溶接することを特徴とするパイプクラッド鋼製造用
    二重素管の成形方法。 3 母材管の内部に合材管を嵌入して二重素管とし、そ
    の後合材管両端部を拡管して母材管内面に合材管の拡管
    部外面を密接させ、つぎに二重素管の端部において母材
    管と合材管とを溶接した後合材管を液圧によりさらに拡
    管成形することを特徴とする特許請求の範囲第2項記載
    の二重素管の成形方法。 4 母材管の内部に合材管を嵌入した後、合材管両端部
    に軸方向に圧縮荷重を加え、合材管を塑性加工すること
    により拡管し、その圧縮荷重Wを1.1^σY_2A_
    2≦W≦4.0^σY_2A_2(ここで合材管の降伏
    応用力^σY_2、断面積A_2とする)とすることを
    特徴とする特許請求の範囲第2項記載の二重素管の成形
    方法。
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