JPS5946072B2 - 磁気テ−プの巻取装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は原反ロールから繰出した磁気テープをガイド
ローラを介して巻取リールに巻取る装置において、磁気
テープの磁性面側が表裏逆向きに、いわゆる裏巻き状態
で巻取リールに巻取られることを防止しようとするもの
である。

例えば、オーディオ用やビデオ用の磁気テープカートリ
ッジにおいて、そのカートリッジケースＡに磁気テープ
Ｔを組付けるにつき、第３図ないし第６図に示すように
、以下の・・−フケースを蓋合わせ状にねじ結合してな
るカートリッジケースＡの内部にリーダーテープ１の両
端を係止連結した一組のテープリール２，３を予め組込
んでおき、このリーダＬテープ１をケース前面の開口部
からループ状に引出してその中間を切断し（第３図）、
一方のリール３につながるリーダーテープ部分１ｂの切
断端に磁気テープＴの一端をスプライシングテープＳＴ
で接続したのち（第４図）、りール３を回転駆動してこ
れに磁気テープＴを所定量だけ巻取つて切断し（第５図
）、次に該リール３に巻取つた磁気テーブＴの切断端に
他方のリール２につながるリーダーテープ部分１ａの切
断端をスブライシングテープＳＴで同様に接続（第６図
）し、最後にリール３を回転駆動して最終巻上げをする
ことによりカートリツジケースＡに磁気テープＴを組付
ける装置が知られている。

かかるテープ組付作業時に、磁気テープＴの磁性面が表
裏逆向きで巻取リール３に巻取られることがある。

いわゆる裏巻き状態になる現象である。このようなテー
ブ裏巻き状態は原反ロールＴＲのセツトミスによつて生
じ、その場合は１０ール分の組付不良を招く。それだけ
ではなく、原反ロールＴＲを正常にセツトしても、第１
図に示すように原反ロールＴＲから繰出した磁気テープ
Ｔをガイドローラ群１６を介して巻取リール３に巻取る
に際し、テープエツジが走行途中でガイドローラの鍔に
接触して反転し、そのまま磁気テープＴがリール３に裏
巻きされることも少なからず発生している。この発明は
、かかる従来の不具合を解消するために提案されたもの
であり、基本的には磁気テープの裏面側（ベースフイル
ム側）における記録再生特姓が表面側（磁性面側）に比
して格段に落ちることに着目して、テープ巻取りに際し
て磁気テープに記録再性処理を施し、次に再生信号の大
きさの差から磁気テープの表裏が検出できるようにする
。

そのうえで、とくに巻取リールに磁気テープを巻取る直
前で磁気テープに磁気記録再生を行い、原反ロールが正
しくセツトされていても磁気テープの走行途中でこれが
反転して結論的に磁気テープが巻取リールに裏巻きされ
るのを有効に防止しようとするものである。この発明は
図示する如きカートリツジケースへの磁気テープの組付
装置に適用して有効なものであるが、これに限られるも
のではない。例えば原反ロールから繰出されてくる広幅
の原反テープをスリツタ一に通して細幅の磁気テープに
裁断して巻取リールに巻取る装置や、原反ロールから繰
出されてくる磁気テープを所定長さに分巻取りする装置
や、原反ロールから繰出されてくる磁気テーブの磁性面
を平滑に研摩処理して巻取リールに巻替える装置などに
広汎に使用できるものである。以下、その詳細を図面に
基づき説明する。

第１図および第２図はビデオ用の磁気テープカートリツ
ジにおけるテープ組付装置を例示しており、１０は垂直
の盤面を有するフレームである。

このフレーム１０には、カートリツジケースＡを立姿勢
に近い傾斜状態で多数、積層収容するホツパ一１１が設
けられ、該ホツパ一１１からカートリツジケースＡが１
個づつ落下供給され、ホツパ一１１の直下に落下供給さ
れてきたカートリツジケースＡを受けとめて一定姿勢に
保持する手段１２が設けられ、このケース保持手段１２
の図上左側にテープ組付機構１３が設けられている。こ
のカートリツジケースＡの内部にはリーダーテープ１の
両端を係止連結した一組のテープリール２，３が予め組
み込まれている。フレーム１０の左側上部に磁気テーブ
Ｔをロール状にリール巻きした原反ロールＴＲが逆転軸
１５に着脱自在に支持され、磁気テーブＴが原反ロール
ＴＲから鍔付きのガイドローラ群１６を介してテープ組
付機構１３に繰出される。テープ組付機構１３において
カートリツジケースＡに磁気テープＴが組付けられる。
そしてテープ組付が完了すると、処理済のカートリツジ
ケースＡはケース保持手段１２から下方のコンベア１７
に落とされて回収される。テープ組付機構４は次のよう
に作動する。

第３図において、リーダーテーブ１の両端を係止連結し
た一組のテープリール２，３を予め組込んだカートリツ
ジケースＡが磁気テープ組付位置に所定姿勢でセツテイ
ングされると、先ず、先端にテープ引出しピン１４，１
５を有する上下の揺動アーム１６，１７が作動して両ピ
ン１４，１５がケースＡの前面開口部の背後から前方に
突出してりーダーテープ１に係止する。そして、揺動ア
ーム１６，１７が駆動されることにより、リーダーテー
プ１が２点係止状態で左横外方にブ定位置まで引出され
る。引出されたリーダーテープ１の対向部位には、テー
プ吸着機構（真空ポンプに連通する多数の吸気小孔群）
１８，１９を前面に有する基準プロツク２０と第１可動
プロツク２１が上下に隣接位置して待機しており、リー
ダーテープ１の中間部が両プロツク２０，２１の前面に
吸着保持される。つぎに、引出されたリーダーテープ１
のループ内において、テープ幅方向に往復移動するカツ
タ一２２（第２図参照）が吸着保持されているりーダー
テープ１の中間を両プロツク２０，２１の境界線に沿つ
て切断する。

第２図および第４図において、このリーダーテープ１の
切断作動が終ると、第１可動プロツク２１がリーダーテ
ープ土半部分１ａの端部を吸着保持したまま上方に退避
する。

これと入れ代りに、原反ロールＴＲから繰出されてきた
磁気テープＴの前端を吸着機構（真空ポンプに連通する
多数の吸気小孔群）２３で吸着保持した第２可動プロツ
ク２４が基準プロツク２０の上方隣接位置に移動してき
、基準プロツク２０に吸着保持されているリーダーテー
プ下半部分１ｂの端部と磁気テープＴの端部とが突合わ
される。この時点で、リーダーテープ１の引出しルーブ
内において、スプライシングテープ供給貼着機構２５が
既に突出してきており、基準プロツク２０への第２可動
プロツク２４のセツテイングに引き続いてリーダーテー
プ端と磁気テープ端との接続作業が行われる。

つまり該貼着機構２５は、固定受刃２６に形成した矩形
孔２７に断面矩形の可動刃２８を貫通させて受刃２６の
裏面に沿つて供給されてくる広幅のスプライシングテー
プＳＴから矩形のスプライシングテープ小片ＳＴＩを打
抜き、この小片ＳＴ″を可動刃２８の先端に吸着保持し
て両プロツク２０，２４のテープ突合わせ部位に供給し
、リーダーテープ下半部分１ｂの端部と磁気テープＴの
端部とを該小片ＳＴ″で貼着連結する。そして、小片Ｓ
Ｔ″が供給貼着されると、該貼着機構２５はフレームの
背後に没入し、引き続いて図外の圧着ローラがテープ貼
着部位を弾圧しながら往復転動して貼着を確実にする。
ここで、スプライシングテープＳＴは原反ロールＳＲか
ら繰出されて、１回の粘着作業終了後にその打抜き殻が
巻取ロールＳＲ″に一定量づつ順次巻取られていく。

上記の貼着作業が完了すると、両プロツク２０，２４の
吸着機構１８，２３による吸着が解除されるとともに、
巻取リール３に係合する駆動ピン２９がモータで駆動さ
れて該リール３が回転し、これに磁気テーブＴが巻取ら
れて行く。

磁気テープＴの巻取量が設定量に達すると、自動的に巻
取りが停止し、基準プロツク２０と第２可動プロツク２
４の吸着機構１８，２３が再び作動して磁気テープＴの
中間を吸着保持する。この状態から前記カツタ一２２が
再び作動し、前述の要領で今度は磁気テープＴの中間を
プロツク２０，２４の境界線に沿つて幅方向に切断する
。つぎに第２可動プロツク２４は第５図に示すように、
原反ロールＴＲに繋がる磁気テープＴの繰出し切断端部
を吸着保持したままで左方に退避する。

入れ代りに第６図に示す如く、第１可動プロツク２１が
再び基準プロツク２０上に下降してき、第１可動プロツ
ク２１に吸着保持されていたリーダーテープ土半部分１
ａの端部と、巻取り磁気テープ部分子″の後端部とが突
合わせ状に対向する。この状態から前記貼着機構２５が
再びテープのループ内に突出して前述したと同じ要領で
の貼着作業が行なわれ、スプライシングテープ小片ＳＴ
′を介してリーダーテープ上半部分１ａの端部と巻取り
磁気テープ部分子″とが貼着接続される。しかるのち、
貼着機構２５が退避し巻取リール３への最終巻取りが行
なわれると同時に、テープ引出しピン１４，１５がカー
トリツジケースＡの底面開口内に復帰し、これでひとつ
のカートリツジケースＡに対するテープ組付作業が完了
する。かかる形態の磁気テープ組付装置において、本発
明では原反ロールＴＲからテープ組付機構１３に至る磁
気テープＴの走行経路途中で、テープ組付機構１３にで
きるだけ近くて邪魔にならない位置に、磁気テープＴの
裏巻き検出用磁気ヘツド３０を配置したことを特徴とす
る。具体的には第２可動プロツク２４にブラケツト３１
を介して磁気ヘツド３０を支持し、第２可動プロツク２
４が基準プロツク２０土に隣接配置された状態において
磁気ヘツド３０のヘツド部が磁気テープＴに接触するよ
うにしたものである。

その磁気ヘツド３０としては記録用ヘツドと再生用ヘツ
ドとを備えたものであつてもよいし、ヘツド部が単一の
録音および再生用を兼ねたオーデイオ用のテープレコー
ダに使用されているものであつてもよい。しかるときは
、原反ロールＴＲから繰出された磁気テープＴの端部を
リーダーテープ下半部分１ｂの端部にスプライシングテ
ープ小片ＳＴ′で接続して巻取リール３に巻取る際、実
際には巻取り始めと巻取り終りに、録音記録回路３３か
ら出力される信号３４を磁気ヘツド３０の記録側端子３
５に入力することにより、磁気テープＴ上に信号を磁気
記録する。

それと同時に、磁気ヘツド３０の再生側端子３６から出
力される読出し信号３７を再生回路３９で再生処理する
ことにより、読出し信号３７の大小で磁気テープＴの表
裏を判別する。記録回路３３は発振器４０から出力され
る所定の信号４１、例えば２ｋＨｚの矩形波をドライブ
４２で増幅したのち、直流バイアスを加えながら記録電
流７ｍＡで磁気ヘツド３０の記録側端子３５に入力する
。

再生回路３９は、磁気ヘツド３０の再生側端子３６から
取出した信号３７を、オペアンプ等で構成される差動増
幅器４３で２００００倍程度に増幅したのち、整流器お
よび積分器を具えたＡＣＤＣコンバータ４４により直流
化するとともに、この直流信号４５をコンパレータ４６
において予め設定した基準番号４７とその大きさを比較
する。

コンパレータ４６は入力された直流信号４５の電圧値が
基準信号４７の電圧値を越えると信号４９を発生するも
のであつて、この信号４９をもつてランプ、ブザー等の
表示器５０を作動させることにより、作業者に磁気テー
プＴが裏巻き状態になつていることを知らせる。上記の
記録条件で磁気テープＴの磁件面側に記録した信号を再
生した場合、差動増幅器４３からの出力信号５１のピー
ク・ピーク値が、第８図ａに示す如く約２８ｖの飽和値
となるように増幅度を設定する。

このとき、同じ条件で磁気テープＴのベースフイルム側
つまり裏面側に録音、再生させても、第８図ｂに示す如
く差動増幅器４３からはピーク・ピーク値で約６ｖの信
号５１ａしか得られない。しかるときは、新たな原反ロ
ールＴＲをフレーム１０にセツトする毎に、基準プロツ
ク２０上に第２可動プロツク２４を案内した状態で磁気
テープＴの繰出し端部をガイドローラ群１６に通してテ
ープ組付機構１３に導いたのち、更に下方に引出して磁
気テープＴの繰出し端部を切断除去することになるが、
その際にも原反ロールＴＲが誤つてセツトされていると
、磁気テープＴを手で引いて動かしたときにおいて既に
磁気テープＴの表裏が磁気ヘツド３０で検出されるよう
にできる。

従つて、かかる使用をすれば原反ロールＴＲのセツトミ
スによるテープ裏巻きを防止できる。そして、原反ロー
ルＴＲは正しくセツトされているが、磁気テープＴが走
行途中でガイドローラ群１６との接触により反転する事
態が生じち場合には、各カートリツジケースＡの巻取リ
ール３への巻取り始めに磁気テープＴを僅かに送るだけ
で、磁気テープＴの表裏が検出でき、この場合も裏巻き
を事前に防止できる。

また、リール３への巻終り時にも再度検出することによ
り各リール３に磁気テープＴが正常に巻かれているかど
うかが確認できるに至つたものである。図示例では以上
のようにしたが磁気ヘツド３０による磁気テープＴの表
裏は巻取リール３へのテープ巻取り始めから巻取り終り
までの間で少なくとも１回検出すれば足りる。

もちろん、テープ巻取り始めから巻取り終りまでの間に
わたつて磁気ヘツド３０で磁気テープＴの表裏を検出す
るようにしてもよい。また、磁気ヘツド３０は第２可動
プロツク２４に支持固定するに代えてフレーム１０に固
定してもよい。

また、図示例ではガイドローラ群１６、のうちテープ走
行方向の最終側に位置するガイドローラ１６ａの下手側
に磁気ヘツド３０を配置したが、磁気へツド３０は巻取
リール３にできるだけ近いガイドローラ群１６間に配置
してもよい。以上のようにした本発明によるときは、原
反ロールＴＲから繰出されて巻取リール３に至る磁気テ
ープＴの走行経路途中の、それも巻取リール３に近い位
置に磁気へツド４６を配置し、この磁気ヘツド３０で磁
気テープＴの表裏を検出するようにしたので、原反ロー
ルＴＲから繰出された磁気テープＴがガイドローラ群１
６との接触で反転して巻取リール３に裏巻きされる事態
を確実に検出でき、巻取リール３に磁気テープＴを裏巻
き状態で巻取る不手際をよく防止できる。更に第２の発
明においては、カートリツジケースＡをテープ組付位置
に連続的に送り込んで各カートリツジケースＡの巻取リ
ール３に磁気テープＴを所定量巻取るに際し、各カート
リツジケースＡ毎に磁気テープＴが裏巻きされるのをチ
エツクするようにしたので、とくにテープ組付作業中に
磁気テープＴが走行経路途中で反転して以後の各カート
リツジケースＡに磁気テープＴが裏巻き状態で巻取られ
ることを事前に防止でき、組付不良が皆無か少なくとも
１巻で済み、従来のように原反ロールＴＲのセツトミス
のみを検出していたのに比べて益するところ極めて大で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る装置の全体概略正面図、第２図は
その要部拡大正面図、第３図ないし第６図は磁気テープ
の組付手順を示す概略正面図、第７図は磁気テープの表
裏検出用電気回路のプロツク図、第８図は差動増幅器か
らの出力信号を示すものであつて、第８図ａは磁気テー
プの磁性面側での再生信号例を、第８図ｂは磁気テープ
のベースフイルム側での再生信号例を示す。 Ａ・・・・・・カートリツジケース １・・・・・・リ
ーダーテープ、３・・・・・・巻取リール（テープリー
ル）、１０・・・・・・フレーム、１１・・・・・・ホ
ツノＳ− １２・・・・・・力ートリツジケースの保持
手段、１３・・・・・・テープ組付機構、１６・・・・
・・ガイドローラ群、２０・・・・・・基準プロツク、
２１・・・・・・第１可動プロツク、２３・・・・・・
カツタ一、２４・・・・・・第２可動プロツク、２５・
・・・・・スプライシングテープ供給貼着機構、２９・
・・・・・駆動ピン、３０・・・・・・磁気ヘツド、３
１・・−・・・ブラケツト、３９・・・・・・再生回路
、４６・・・・・・コンパレータ、５０・・・・・・表
示器、Ｔ・・・・・・磁気テープ、ＴＲ・・・・・・原
反ロール、ＳＴ・・・・・・スプライシングテープ、Ｓ
Ｔ！・・・・・・スプライシングテープ小片。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 原反ロールＴＲから繰出した磁気テープＴをガイド
   ローラを介して巻取リール３に巻取る装置において、原
   反ロールＴＲと巻取リール３との間で巻取リール３に近
   い位置に、磁気テープＴに摺接する磁気ヘッド３０を配
   置し、この磁気ヘッド３０で磁気テープＴに信号を記録
   し、その再生特性の相違から磁気テープＴの表裏を検出
   するようにしたことを特徴とする磁気テープの巻取装置
   。 ２ 内部にリーダーテープ１の両端を係止連結した一組
   のテープリール２、３が予め組込まれているカートリッ
   ジケースＡの前記リール３に磁気テープＴを巻取る装置
   において、上方のホッパー１１から落下供給されてくる
   カートリッジケースＡをテープ組付位置に保持する手段
   １２と、テープ組付位置の上方にセットされる磁気テー
   プＴの原反ロールＴＲと、ケース保持手段１２で保持し
   たカートリッジケースＡの前面開口部からリーダーテー
   プ１をループ状に引出してその中間を切断し、一方のリ
   ール３に繋がるリーダーテープ部分１ｂの切断端に原反
   ロールＴＲからガイドローラ群１６を介して繰出した磁
   気テープＴの一端をスプライシングテープＳＴで接続し
   たのち、該リール３に磁気テープＴを所定量だけ巻取つ
   て切断し、該リール３に巻取つた磁気テープＴの切断端
   に他方のリール２に繋がるリーダーテープ部分１ｂの切
   断端をスプライシングテープＳＴで接続して前記リール
   ３に最終巻上げを行うテープ組付機構１３と、原反ロー
   ルＴＲと該リール３との間で該リール３に近い位置に配
   置されて磁気テープＴに摺接する磁気ヘッド３０とから
   なり、磁気ヘッド３０で磁気テープＴに信号を記録し、
   その再生特性の相違から磁気テープＴの表裏を検出する
   ようにしたカートリツジケースへの磁気テープの巻取装
   置。 ３ 磁気ヘッド３０が、記録用の磁気ヘッドと再生用の
   磁気ヘッドとからなる特許請求の範囲第２項記載の巻取
   装置。 ４ 磁気ヘッド３０が、録音および再生用の単一の磁気
   ヘッドである特許請求の範囲第２項記載の巻取装置。 ５ 磁気ヘッド３０が、ガイドローラ群１６のうちテー
   プ走行方向の最終側のガイドローラ１６ａとテープ組付
   機構１３との間に配置されている特許請求の範囲第２項
   記載の巻取装置。 ６ 磁気ヘッド３０から出力される信号を再生処理する
   再生回路３９には、再生信号と基準信号との大きさを比
   較するコンパレータ４６と、コンパレータ４６の出力を
   表示する表示器５０とを備えている特許請求の範囲第２
   項記載の巻取装置。