JPS5945435B2 - 磁力選別装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は種々の物質が混じり合った物質群の中から磁
性物と非磁性導電物を同時に選別する磁力選別装置に関
するものである。

第１図及び第２図は従来の磁力選別装置を示すものであ
り、第１図は正面図、第２図は側面図である。

図中、１は磁気選別機本体で、ドラム２゜３、ベルト４
、磁石５などで構成されている。

すなわち、ベルト４は所要の間隔に配置されたドラム２
，３０間に掛けられ、その内側に磁石５が配置されてお
り、この磁石５により選別すべき磁性物をベルト４面に
吸着させ、移動して分離するようになっている。

６は物質群を搬送するベルトコンベア、９は廃棄物など
の物質群を搬送用のベルトコンベア６上に供給する投入
ホッパ、１０は分離されてベルトコンベア６の終端から
落下する非磁性物１２を受ける非磁性物用ホッパ、１１
は分離された磁性物１３を受ける磁性物用ホッパである
。

非磁性物１２と磁性物１３の混じり合った廃棄物は投入
ホッパ９からベルトコンベア６上に供給され、矢印ａの
方向に搬送されて磁気選別機本体１の下へと運ばれる。

ここで、磁性物１３は磁石５の磁力により吸引されてベ
ルト４面に吸着し、非磁性物１２はそのままベルトコン
ベア６によって矢印ａの方向に搬送され、その終端より
非磁性物用ホッパ１０の中に落下する。

ベルト４面に吸着した磁性物１３は矢印すの方向に移動
し、磁石５の端部で吸引力の消失に伴ってベルト４面か
ら離れ、磁性物ホッパ１１の中に落下する。

このようにして磁性物１３と非磁性物１２が分離される
が、磁石５は通常永久磁石か、あるいは直流電磁石を使
用するので、種々の物質を含んでいる廃棄物の中から単
に磁性物を選別する機能しか持っていないという欠点が
あった。

この発明は上記の欠点を除去するためになされたもので
、直線的な移動磁界を発生する磁極により非磁性導電物
である非鉄金属には誘導電流による移動磁界方向への推
力を与え、また磁性物には磁極面方向への吸引力を与え
ることにより、磁性物と非磁性導電物を同時に選別でき
る磁力選別装置を提供しようとするものである。

以下この発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する
。

第３図はこの発明の一実施例を示すもので、磁気選別の
ためのドラム２，３で駆動されるベルト４をベルトコン
ベア６の終端部の上方にその１部が位置するように設け
ることは従来と同じであるが、この実施例ではベルト４
による磁性物１３の搬送方向をベルトコンベア６の搬送
方向と同方向とし、かつベルト４の内側に直線的な移動
磁界を発生する磁極、いわゆるリニアモータの磁極２０
が配置されている。

磁極２０による移動磁界の方向はベルト４の搬送方向と
同一である。

また、前記ベルトコンベア６の終端に近接して非金属物
１８を受ける非金属ホッパ１４、非磁性導電物である非
鉄金属１７を受ける非鉄金属ホッパ１５が順次設置され
、両ホッパ１４，１５０境の上方に仕切１６が配設され
ている。

磁性物ホッパ１１は前記ベルト４の終端部下方に設置さ
れ、前記磁極２０の終端部の下方の磁性物と非鉄金属と
の分離部に配設された仕切１９に案内されて落下する磁
性物１３を受けるようになっている。

次に上記装置の動作について説明する。

廃棄物は投入ホッパ９よりベルトコンベア６上に順次供
給され、矢印ａの方向に搬送されて磁極２０の下へ運ば
れる。

ここでは廃棄物はベルトコンベア６の終端部に達してお
り、磁極２０により何等影響を受けない廃棄物、すなわ
ち非磁性導電物である非鉄金属１７でも磁性物１３でも
ない非金属物１８はベルトコンベア６の終端より非金属
ホッパ１４の中に落下する。

また、非鉄金属１７はベルトコンベア６の終端部で磁極
２０の移動磁界の影響を受け、移動磁界方向に磁極表面
から反発され気味に飛ばされ、仕切１６に案内されて非
鉄金属ホッパ１５の中に落下する。

一方、廃棄物中の磁性物１３はベルトコンベア６の終端
部で磁極２０の移動磁界の影響を受け、磁力により吸引
されてベルト４面に吸着する。

この吸着状態でドラム２，３により駆動されているベル
ト４と共に矢印Ｃの方向に移動し、磁極２０の磁界外ま
で運ばれた所で吸引力が消失し、ベルト４面より離れて
磁性物ホッパ１１の中に落下する。

第４図及び第５図はこの発明の他の実施例を示すもので
、ベルト４の搬送方向を磁極２０の移動磁界方向、すな
わちベルトコンベア６の搬送方向と直角の方向に設定し
ている。

この場合でもその構成は前記実施例と略同じであるが、
磁性物ホッパ１１の位置は変更する。

このようにすると、磁性物１３は他のものとは分離方向
が別方向となり、分離しやすくなる。

第６図はこの発明のさらに異なる実施例を示すもので、
磁極２００表面のベルト４を省き、磁性物１３を磁極２
０面上に固定した滑動平板２２に吸着させ、移動磁界方
向に滑動させるようにしている。

なお、２１は仕切である。このようにすると、ベルト４
及びその駆動機構が不要となり、構成が簡単になる。

なお、第２の実施例の場合、磁性物１３が吸着するベル
ト４０表面に突起を設ければ、磁極２０の移動磁界によ
り磁性物１３が不必要にベルト４上を移動して脱落する
ことが防止され、分離を能率よく行うことができる。

以上のようにこの発明によれば、選別部に直線的な移動
磁界を発生する磁極を配置したので、磁性物と非磁性導
電物である非鉄金属とを同時に選別することができ、廃
棄物の処理に際しては初めに磁性物のみを選別し、次い
で非鉄金属を選別する従来のものに比べて設備を簡素化
できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の磁力選別装置を示す正面図及
び側面図、第３図はこの発明に係る磁力選別装置の一実
施例を示す正面図、第４図及び第５図はこの発明の他の
実施例を示す正面図及び側面図、第６図はこの発明のさ
らに異なる実施例を示す正面図である。 ２．３・・・・・・ドラム、４・・・・・・ベルト、６
・・・・・・ベルトコンベア、９・・・・・・投入ホラ
・（，１１・・・・・・磁性物ホッパ、１３・・・・・
・磁性物、１４・・・・・・非金属ホッパ、１５・・・
・・・非鉄金属ホッパ、１６，１９，２１・・・・・・
仕切、１７・・・・・・非鉄金属、１８・・・・・・非
金属、２０・・・・・・磁極。 なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 磁性物と非磁性導電物と非金属を含んだ物質群を搬
   送するベルトコンベアと、このベルトコンベアの上方に
   その一部が位置するように設置され、直線的な移動磁界
   を発生して磁性物を吸引して移動磁界方向へ付勢すると
   ともに非磁性導電物に誘導電流による移動磁界方向への
   推力を与える磁極と、磁極に吸引された磁性物を吸着し
   て移動磁界方向へ搬送する搬送手段を備えたことを特徴
   とする磁力選別装置。 ２ 前記搬送手段を表面に突起を設けたベルトコンベア
   で構成したことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   の磁力選別装置。