JPS5942937Y2 - 患者移送用保温バツク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は患者移送用保温バックに係る。

冬期、救急車又は患者移送車等で病院に搬入される患者
の殆んどは毛布や布団等に包１れて担送されるのが現状
である。

ところで、これでは患者の手足が露出したり寒風にさら
されたりして、急性期脳卒中患者や重症者等の保温担送
に対しては充分な配慮が行われているとは言えないので
あって非常に問題である。

本考案は斯有る現状に鑑み、移送の安全性と担送に便利
で、しかも保温作用に優れた患者移送用保温バックを市
販に供せんとするものである。

以下、本考案実施の一例を図面にもとづいて説明する。

第１図は展開図、第２図は閉塞させる途中過程の作用説
明図、第３図は閉塞させた状態図である。

各図に於て１はマント状をなしたバック本体であって表
面、内面共にナイロンタックで織成されてなり、内部に
はポリエステル綿２の一定量を封入して一定の厚さとな
し、クッション性と保温性が付与されるようになしであ
る。

３は本体内面の中央部に設けしめた汚染防止シーツであ
って、尿失禁や嘔吐、出血などのためベルクロファスナ
−（商標名）などにより貼着自在に取付けられるように
なす。

図示例ではＴ字状のものを示したが、該形状は任意とす
る。

また、該素材は綿布、ゴムマットなど任意であるが、患
者の症状に応じて部分的に或は全体的に適宜取換えて使
用できるようになされる。

４ａ 、４ｂは本体１の上方部に於ける左右両側端位置
に穿設した縦長の開口スリットであって、左右上肢が該
スリン） ４ ａ ｔ ４ ｂを介して随時取出せるよ
うになすためのものであるが、通常は該部に取付けたフ
ァスナー ′によって閉塞さ９ｐ れているようになされる。

一方、本体１の上方部に於いて首廻りを形成する部分イ
、イ′を除く他の部分には本体１をして繭篭状に閉塞さ
せるようになすためのファスナー５及び６ａ ｔ ｓｂ
が設けである。

即ちファスナー５は本体１の左右両側端口９口′を合体
させるようになすためのものであり、他方６ａ、６ｂは
本体１の下底部を閉塞させるようになすためのものもの
である。

このさい各ファスナーは市販の金属製或は合成樹脂製の
ものが使用されるのであるが、一定巾の重ね代を形成し
てベルクロファスナ−（商標名）を使用するようになし
ても良い。

なお、７ａ、７ｂ、７ｃ、７ｄ、７ｅ、７ｆは把手用ベ
ルトであって帆布やテント地などの重布（２Ｘ４０ ）
からなり、本体１の背面部に於ける左右両端部に夫々れ
掴み用の間隙Ｓが形成されるようにして輪状に縫着させ
てあり、患者の移送にさいしては第３図の状態で両端か
ら何人かで間隙Ｓに手を差入れ、水平な引張り状態に把
持するようになすのである。

本考案は以上の如く構成してあり、使用にさいしてはフ
ァスナー５及び６ａ、６ｂを開放した第１図の状態下で
患者の頭部を把手７ａの側となるようにしながら本体１
内の汚染防止シーツ上に静かに置くのである。

次に第２図に示す如く本体１の左右両端を中央部に向っ
て折り返えし、ファスナー５を下端部で合せて上方に向
って引上げるようになすのであり、またファスナー６ａ
、６ｂは左右端から夫々れ中央部に向って引張るよう
になすのである。

これにより最終的には第３図の状態となるのであり、患
者は首部イ、イ′から頭部をのぞかせる以外は完全に繭
篭状に閉塞された状態となるのである。

しかして、この状態に於いて適宜把手７ａｓｙｂ ｔ
７ｃ・・・に手を差入れ、左右両側から何人かで水平状
態の引張り状態にして持運ぶのである。

このさい、上面部の開ロスリツ）４ａ ｔ ４ｂは持運
び中は勿論のこと、救急車内に於いて随時開放し、該部
から上肢を取り出して脈拍、血圧測定や点滴などの応急
処置を行うことができる点で便利に使用される。

本考案は上述の如くして患者を袋体内に完全に包み込む
ことができるので、戸外戸内を問わず温かくして患者を
持ち運ぶことができるのであり、且つ本体１内に封入し
た綿は保温の外にクッション作用を奏するため、安全な
持ち運びを可能となすのである。

なお、把手用ベルトが頭部γａ、首部１ｂ、肩部７ｃ、
腹部７ｄ、腰部７ｅ、足部７ｆに設けであることから、
重症患者でも患者に苦痛を与えることのないようにして
移動させることのできるものである。

本考案品は救急車や病院に備え付えられることは勿論の
こと、各家庭に於いても備品として用意して置くと救急
時に大変便利となるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案品の展開図、第２図は閉塞させる途中過
程の作用説明図、第３図は閉塞させた状態図である。 １・・・バック本体、３・・・汚染防止シーツ、４ ａ
ｔ４ｂ・・・開口スリット、５・・・ノアスナ−６ａ
ｔ６ ｂ−・・ファスナー、７ａｔ７ｂｔ７ｃｔ７ｄｔ
７ｅｔ７ｆ・・・把手用ベルト。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）マント状体に形成した本体内に綿を入れて保温性
   とクッション性を持たしめると共に、上方首部イ、イ′
   を除く左右両側端部口９口′及び下端部へに対しファス
   ナーを取付け、首部を除いて繭篭状に閉塞されるように
   なさしめるのほか、背面部には複数筒の把手用ベルトを
   取付けせしめ、且つ本体内面部には汚染防止シーツが設
   けであることを特徴とした患者移送用保温バック。
2. （２）汚染妨止シーツが本体内面に脱着自在に設けしめ
   であることを特徴とした実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の患者移送用保温バック。
3. （３）本体の上半分に於ける左右両側方位置に一定長さ
   の開口スリットを設け、上肢が自由に出し入れ自在に設
   けしめであることを特徴とした実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の患者移送用保温バック。
4. （４）把手用ベルトが頭部、首部、肩部、腹部、腰部、
   足部に設けしめであることを特徴とした実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の患者移送用保温バック。