JPS5942330Y2 - 合成樹脂製壜運搬箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は合或樹脂製壜運搬箱に係り、特にばらの壜を
互に隔離して収納できるとともに、別体の手提容器内に
壜を収納した會１この壜箱内にその手提容器を挿入でき
る壜運搬箱において、表面に装填防止用に樹脂コーティ
ングした壜の運搬に好適な合或樹脂製壜運搬箱に関する
。

従来、場違搬用の箱は四周の側壁及び底部を有し内部に
は交差する仕切壁によって壜収納区室を設け、この区室
に壜を収納して壜を互に隔離するように構成されていた
。

しかしながら、このような構成の壜箱では壜の購買者は
壜を個々に取り出し袋や手提容器に移し変えて持ち帰ら
なければならない。

そこで近年ばらのびんを互に隔てて収納できるとともに
壜を収納した手提容器をその１１挿入できるように底部
から柱状の仕切体を突設した構成の壜運搬箱が提案され
ている。

このような構成における柱状の仕切体は壜同志の衝突を
防止するのに十分な高さに形成されている。

一方、装填防止対策の１つとして表面に樹脂コーチイン
クした壜が使用されているがこのような壜は装填防彪に
は効果があるものの、衝撃を受けた部分に曇りガラスの
ように白く濁るこすれ傷が生じるという欠点がある。

前記運搬箱に樹脂コーティングした壜を収納し、運搬す
ると一搬に壜の肩部分よりわずかに下方部分において壜
の外表面と壜運搬箱の側壁及び仕切体の側面とが接触あ
るいは衝突し、この部分にこすれ傷が生じる。

壜の肩部分やその下方部分には図形、文字等の印刷がさ
れているのでこの部分にこすれ傷が生じると印刷された
図形、文字等が見にくくなり、また、商品イメージを低
下させるという問題があった。

この考案はかかる現況に鑑みなされたもので、その目的
とするところは壜の印刷部分にこすれ傷が生じないよう
予めこすれ傷の位置を規制した壜運搬箱を提供するにあ
る。

この考案は従来壜と壜箱の側壁等との接触の多くは壜の
胴部全体が一時に接触するのではなく壜の揺れによって
壜の胴部の下部及び上部が接触することに着目し、この
壜胴部の上部において側壁等に設けた突片等によって壜
との接触位置を規制するようにしたものである。

以下この考案を図示する実施態様に基づき詳細に説明す
る。

この考案に係る場違搬箱１１は底部１２の四周に側壁１
３が一体に立設されており一方の側壁１３から対向する
他の側壁１で延びる仕切壁１４によって仕切られて、２
つの区画が形成されている。

各区画の内部には突壁部１５が三方に延びた千面略三角
形状の支柱壁１６が２個、それぞれ対向するように底部
１２から突設されている。

さらにこの考案の特徴であるこすれ傷位置規制の構成に
ついて説明すると、側壁１３及び仕切壁１４の壜との接
触部分にはこすれ傷位置規制突片１１が突設されている
。

この突片１７の上端は第２図に示すように収納する壜Ｘ
の図形、文字等の印刷部分Ｘの高さより下方に位置し、
下端は底部１２に連結することなく切り欠かれており、
高価な材料を節約している。

突片１７はその下端部が底部１２に達するように形成し
てもよい。

第３図は第１図Ｂ −Ｂ線における隅角部の断面図で、
四隅の二重壁構造の支柱部２０は、側壁１３に接続する
内壁２１とその外側に空間２２を持たせて外壁２３を一
体に膨出させた構成で段部１９は内壁２１に形成されて
いる。

このように、四隅が二重壁構造の支柱部２０の内壁２１
に傾斜面の段部１９を形成する構成では、上記のように
壜のこすれ傷を防橿するとともに次のような問題点を解
消することができる。

即ち、従来二重壁構造の支柱部の成形には空間２２に金
型ピラ一部が挿入されるが、樹脂射出時に樹脂の流入圧
によって偏芯しそのために内壁２１及び外壁２３の肉厚
を一定に形成することができな−。

そこで成形時における金型ピラ一部の偏芯（振れ）を防
止するために上端部にサポートピン孔２４、外壁側にサ
ポートピン孔２５を設け、金型のサポートピンによって
金型ピラーの偏芯（振れ）を防止する方法がとられてい
るが、内壁２１にはサポートピン孔を設けることはでき
ないので、内外壁の肉厚を一定に形成することは必ずし
も容易ではなかった。

そこで、この考案のように内壁２１に傾斜面の段部１９
を設けることによって、この段部１９にも金型ピラ一部
と雄型との突き当て用孔２６を形成することができるの
で、金型ピラーは上端部及び内外両側より支持されるこ
とになり、壜箱成形時に偏芯することがない。

そのために支柱部の内壁２１、外壁２３は常に一定の肉
厚に保たれ、従来のように偏芯を見込んで必要以上の肉
厚に成形することがないので、品質の向上とともに材料
の節約を図ることができる。

第４図及び第５図は第２図における支柱壁１６のＣ−Ｃ
線長Ｄ−Ｄ線横断面図を示すもので、支柱壁１６は三方
に突壁部１５が延び千面略三角形状に形成されており、
内部に空間２７を有する中空部１６ａとその上面に一体
に形成した仕切板部１６ｂとから構成されている。

突壁部１５の１つは幅広に形成されて内部に空間２７に
連続する空間２７ａを有する突壁部２８とされ、他の２
つは内部に空間を有しない突壁部２９とされている。

中空部１６ａの上端は収納した壜Ｘの印刷部分Ｘの高さ
よりも低く形成され、印刷部分Ｘ′とは接触しない高さ
に構成されている。

この中空部１６ａの上面に一体に形成された仕切板部１
６ｂは壜の相互衝突を防虫するのに十分な高さを保つと
ともに壜の挿入を容易にするために上面を傾斜面３０と
され、さらに交差部３１の一定範囲において下端部に肉
盗みとして切り欠き３２が形成されてしる。

そして、第４図から明らかなように仕切板部１６ｂの突
壁部２８ｂ、２９ｂは中空部１６ａの突壁部２８ａ、２
９ａより薄肉（狭幅）に形成されている。

即ち、突壁部２８ｂは先端に補強リブ３３を有している
が、この補強リプ３３の幅ｍは突壁部２８ａの肉厚（幅
）Ｍより狭く、従ってｍくＭの関係に構成され、同様に
突壁部２９ｂの肉厚ｎは突壁部２９ａの肉厚Ｎより狭く
、従ってｎ〈Ｎの関係に構成されて中空部１６ａと仕切
板部１６ｂとの接続部には段部３４が設けられている。

支柱壁を上記のように構成したので、壜のこすれ傷位置
は中空部１６ａの高さによって規制され、さらに上部に
仕切板部を立設したので、壜の相互衝突を防止すること
ができる。

第６図及び第７図は他の支柱壁構造における実施態様を
示すもので、三方に延びる突壁部１５が、内部に空間２
７に連続する空間２７ａを有する突壁部２８によって構
成された場合である。

従って突壁部２８は中空部１６ａの突壁部２８ａの幅Ｍ
より仕切板部１６ｂの突壁部２８ｂの幅ｍの方が狭く、
ｍ〈Ｍの関係に構成され段部３４が設けらられている。

尚、この考案に係る支柱壁構造は上記の実施態様に限定
されるものではなく、三方に延びる突壁部は内部に空間
を有しない突壁部２９によって構成してもよく、また、
突壁部は四方に延び千面略十字状に構成したものでもよ
い。

渣た場違搬箱は内部に十字状の仕切壁を設けて４つの区
画に分割し、各区画内に支柱壁を立設した構成のもので
もよく、反対に、内部に仕切壁を設けることなく支柱壁
を立設した構成のものでもよい。

その他この考案の要旨を変更しない限り、他の変形、変
更が可能である。

以上説明したように、この考案に係る場違搬箱は側壁の
壜の印刷部分とは接触しない高さにこすれ傷位置規制突
片を突設し、支柱壁は中空部の上面仕切板部を設け、中
空部と仕切板部との接続部には段部を形成したので、壜
のこすれ傷位置を印刷部分からずらすことができる。

従って壜の図形や文字の印刷が見えにくくなることもな
く、壜の商品価値を低下させることもない。

渣た、支柱壁は中空部の上面に仕切板部を設ける構成で
あるから、仕切板部を壜相互の衝突を防止するのに十分
な高さに形成することができ、運搬中の装填を防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の１実施態様を示す平面図、第２図は
第１図Ａ−Ａ線断面図、第３図は第１図Ｂ−Ｂ線断面図
、第４図は第２図Ｃ−Ｃ線における支柱壁の横断面図、
第５図は同じ〈第２図Ｄ −Ｄ線における横断面図、第
６図及び第７図は他の支柱壁構造における実施態様を示
すもので、第６図は第４図に、第７図は第５図に相当す
る横断面図である。 １１・・・場違搬箱、１２・・・底部、１３・・・側壁
、１４・・・仕切壁、１５・・・突壁部、１６・・・支
柱壁、１６ａ・・・中空部、１６ｂ・・・仕切板部、１
７・・・こすれ傷位置規制突片、１９・・・段部、２７
，２７ａ・・・空間、２８，２９・・・突壁部、３４・
・・段部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底部、四周の側壁及び底部にばばらの壜を隔てて収納で
   きるようにそれぞれ独立した複数の支柱壁を突設し、四
   隅の支柱部を二重壁構造とした壜運搬箱において、側壁
   の壜との接触部分にはこすれ傷位置規制突片を収納する
   壜の印刷部分とは接触しない高さに形成し、支柱壁は中
   空部とその上面に立設した仕切板部とから構成し、中空
   部と仕切板部との接続部には段部を設け、さらに、四隅
   の支柱部内壁にも段部を設けるとともに、前記支柱壁の
   段部及び四隅の支柱部の段部を、前記側壁のこすれ傷位
   置規制突片とほぼ同じ高さに形成したことを特徴とする
   合或樹脂製壜運搬箱。