JPS5942133Y2 - 高粘度液の塗布装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は一般にロールスプレッダ−と呼ばれる塗布装置
の改良に関するもので、特に高粘度の塗料や接着剤を塗
布するのに適した高粘度液の塗布装置を提供することを
目的とする。

従来、この種の塗布装置は、第１図及び第２図に示すよ
うに、塗布ロール３′とドクターロール４′を当接させ
、その当接部上方に塗料或は接着剤等の塗着剤の供給装
置５′を配設し、ロール当接部の一ケ所に定量的に塗料
を供給する方式が採用されていた。

この方式では、粘度が低い塗料等の場合にはロール接点
に流れを生じるためロールの回転によって均等に被塗装
体の表面に塗料等を塗布することができるが、塗料や接
着剤の粘度が例えば１００ポイズ以上の高い場合には流
動性が悪いので塗料等の供給部に滞溜を生じ、このため
塗布作業の始めに暫らくロールを回転させて塗料等をロ
ール外周面に均等に付着させる必要があり、又、暫らく
塗布作業を継続すると供給部より離れた部分のロール外
周面への供給量が不足して塗布むらを生じ、均一な塗布
ができないという欠点があった。

従って上記従来の塗布装置で高粘度の塗料等を塗布する
ときはロールの端付近（供給部より離れた部分）Ｋ別途
柄杓等で不足分を補う必要があり、常時作業員が塗料等
の供給状態を調整しなければならない等の欠点があった
。

本考案はこのような欠点をなくするために、塗料や接着
剤等の高粘度液の供給装置を塗布ロール及びドクターロ
ールの軸方向に沿って往復動させることにより均一な塗
布を行うようにした高粘度液の塗布装置を提供するもの
である。

本考案の実施例を図面によって説明すれば、第３図に釦
いて１はコ字状に形成したフレーム本体で、両端部に支
脚２，２を立設して、その間に塗布ロール３及びドクタ
ーロール４を回転自在に支承し、それらの塗布ロール３
及びドクターロール４を密接させて並設しである。

５は塗布ロール３及びドクターロール４の当接部上方に
配設した塗料等の高粘度液の供給タンクで、その前面に
固着した雄暉゛体６を前記支脚２に回転自在に支承した
螺子環７に螺合させ、該螺子環７の回転によって往復動
させるようにしである。

８は螺子枠７に平行して配設したガイド桿で、支脚２，
２に支承して供給タンク５を案内するものである。

９は一方の支脚２の上面に設置した駆動モーターで、ス
プロケツＮＯ，１０’及びチェノ１１を介して螺子枠７
を回転駆動するよ５［してある。

１２は供給タンク５の往復動を規制するリミットスイッ
チ、１３は塗布ロール３の下方に適宜間隔を存して配設
した被塗装体の送り出しロールで、塗布ロール３と平行
させて支脚２，２に回転自在に支承しである。

供給タンク５は加圧式とし、圧縮空気によって液面を加
圧すると共に、−側面にエヤシリンダー１４を取り付け
、第４図に示すようにピストンロッド１５の先端に長方
形のスチール製バンド１６を取り付け、エヤシリンダー
１４の作動によって供給タンク５の底部に設けた供給孔
１７を開閉するようにしである。

１８は供給口１７への当接部においてバッド１６に設け
た板状のゴムバッキングである。

上記のように構成した実施例についてその作用を説明す
れば、送り出しロール１３と塗布ロール３０間に被塗装
体を挾持させ、適宜の駆動装置（図示せず）により塗布
装置に送り込み、供給タンク５に加圧し、供給口１７よ
り高粘度液を送り出して塗布ロール３とドクターロール
４の圧接部に形成される液体部１９に滞溜させると共に
、モーター９を駆動し、スプロケット１０，１０’及び
チェノ１１を介して螺子枠７を回転させ、雌螺体６を介
して供給タンク５を塗布ロール３及びドクターロール４
の軸方向に移動させると共に端部においてリミットスイ
ッチ１２を作動させ、モーター９を逆転して螺子枠Ｉを
逆転させる。

このようにして供給タンク５を往復動させれば、塗布ロ
ール３０回転に伴って液体部１９の高粘度液が塗布ロー
ル３０表面に均等に供給され、被塗装体の表面に均一な
塗布を行う。

なお供給タンク５の移動開始は塗布装置に送り込む板材
等の被塗装体を検知して行うようにしてもよい。

第５図は本考案の別の実施例を示すもので、供給タンク
（図示せず）に可撓管２０によって連結、連通した高粘
度液の供給ノズル２１を往復動させるようにしたもので
、その他の構成及び作用は前記のものと同様である。

上述のように本考案は、塗布ロール３とドクターロール
４を当接して該当接部の上部に液体部１０を形成し、該
液体部１９に滞溜した塗料等の高粘度液を被塗装体に供
給して塗布を行うようにした装置において、液体部１９
の上方に配設した高粘度液の供給タンク５又は該供給タ
ンク５に連結、連通した高粘度液の供給ノズルを、適宜
駆動機構を介して塗布ロール３及びドクターロール４の
軸方向に沿って往復動させるよ５［した高粘度液の塗布
装置に係るものであるから、被塗装体を送り込みロール
を介して塗布装置に供給するだけで自動的にその表面に
均一に塗料や接着剤等の高粘度液を塗布することができ
、作業者はこれら液体の配合等の準備作業のみ行えばよ
いので人手を大巾に省くことができる。

さらに供給タンクを加圧式として高粘度液の供給速度を
一定とし、供給孔よりの吐出量を一定すると共に、エヤ
シリンダーによって供給孔を開閉して高粘度液の供給、
停止を被塗装体の送り込みに合わせて自動的に行って塗
料等の液体を節約することができる等の特長を有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を従来との比較において示すもの
で、第１図は従来の実施例の簡略正面図、第２図はその
側面図、第３図は本考案の斜視図、第４図は要部の拡大
斜視図、第５図は本考案の別の実施例を示す一部を省略
した正面図である。 ３・・・・・・塗布ロール、４・・・・・・ドクターロ
ール、５・・・・・・供給タンク、１７・・・・・・供
給口、１９・・・・・・液体部、２１・・・・・・供給
ノズル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 塗布ロール３とドクターロー／Ｌ；４を当接して該
   当接部の上部に液体部１９を形成し、該液体部１９に滞
   溜した塗料等の高粘度液を被塗装体に供給して塗布を行
   うようにした装置において、液体部１９の上方に配設し
   た高粘度液の供給タンク５又は該供給タンク５に連結、
   連通した高粘度液の供給ノズルを、適宜の駆動機構を介
   して塗布ロール３及びドクターロール４の軸方向に沿っ
   て往復動させるように構成したことを特徴とする高粘度
   液の塗布装置。 ■ 高粘度液の供給タンク５が加圧式である実用新案登
   録請求の範囲第１項記載の高粘度液の塗布装置。 ■ 高粘度液の供給タンク５に設けた供給口１７を適宜
   の機構を介して開閉し、高粘度液の供給、停止を行うよ
   うにした実用新案登録請求の範囲第１項又は第２項記載
   の高粘度液の塗布装置。