JPS5938281Y2 - ゴム転写式曲面印刷装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車用スイッチノブなとの曲面を有する物体
に確実かつ迅速に印刷できるように構成したゴム転写式
曲面印刷装置に関するものである。

従来における自動車用スイッチノブなとの曲面物体に文
字や記号を印刷するには、第１図に示すように行なわれ
ていた。

すなわち、合成樹脂などによって曲面物体１を成型する
際に、曲面部に成型金型で文字や記号２を凹状に刻印し
、これらの文字や記号２に作業者が注射器３によってイ
ンキを注入して印刷していた。

このような方法によるものでは、文字や記号２の凹部よ
りインキがはみ出すことが多く、このようにインキがは
め出した場合には、シンナーなどの溶剤を用いてはみ出
したインキを取除かなければならず、きわめて作業性が
悪く、シかもシンナーなどの溶剤を長時間連続して使用
するとシンナー中毒を起すなど環境衛生上に釦いても大
きな問題があった。

また、曲面物体１０曲面部に凹状の刻印を施す必要があ
るため、成型金型自体の構成が複雑となり、摩耗による
成型金型の寿命も短かぐなり、かなり設備費用の点でも
不利になるものであった。

本考案は以上のような従来の欠点を除去するものである
。

以下、本考案の実施例の図面第２図−＃Ｚ１５図によシ
説明する。

捷ず、第２図、第３図にかいて、４は装置本体であり、
この装置本体４の上部にはアーム状の機動部５が設けら
れ、このアーム状機動部５の下側の装置本体４上には、
中央に製版６碩配置し、その周囲にインキ７（第４図ト
第６図に図示）を注入したインキ皿８が配置されるとと
もに、曲面物体９を保持する保持具１０をセットする印
刷台１１が設けられている。

普た、上記アーム状機動部５にはインキ皿８内を水平方
向に摺動してインキ皿８内のインキｉ製版６上に塗布す
る刷毛１２と、製版６上のインキＴをさらうインキかき
１３が取付けられるとともに、水平方向の摺動と上下動
して製版６上に残されたインキ７を保持具１０で保持さ
れる曲面物体９に転写する転写体１４が増付けられてい
る。

上記製版６は、基準になる平版に深さ二十数ミクロンの
文字や記号をエツチングにより刻印したものによって構
成されている。

なお、製版６輪ｊ印は、曲面物体９をそのままの寸法で
展開した型會元に作成する。

円筒体状の被印刷物であっても印刷面が”／３（１２°
）程度であれば、上記方法で作成した製版６により、転
写体１４の変形を考慮することなく、印刷することがで
きる。

また、転写体１４は、シリコンゴムなどの弾性物質によ
って砲弾状あるいは半球面状に形成されている。

次にこのゴム転写式曲面印刷装置の動作について第４図
〜第６図により説明する。

まず、第４図に示すように印刷台１１上の保持具１０に
曲面物体９をセットした状態に釦いて、刷毛１２と転写
体１４は図中左方向に摺動する。

この刷毛１２の動作によって、インキｆｆ１ｌＢ内の製
版６上にインキ７を塗布する。

また、このときの転写体１４には文字や記号となってイ
ンキが付着されている。

そして、第５図に示すように転写体１４は下動して保持
具１０上に保持された曲面物体９上に圧接して文字や記
号のインキを転写する。

この転写後、転写体１４は上動し、今度は第６図に示す
ように図中の右方向に刷毛１２、インキかき１３゜転写
体１４が摺動する。

この刷毛１２、インキかき１３ｎ動によって、副手１２
ではインキ７が製版６上に塗布されるが追従するインキ
かき１３によって製版６上のインキ１ば、きれいにさら
れれてインキ皿８にかえされる。

ただ、製版６の文字や記号をエツチングにより凹ませた
部分にのみインキが残存している。

この状態で転写体１４が製版６上に降下して、文字や記
号化されて残存するインキを付着して、再び上昇し、第
４図に示す動作に備える。

このような動作を繰返すことによって、曲面物体９への
文字や記号の転写が連続的に行なわれることになる。

次に保持具１０について説明する。

この保持具１０は印刷の仕上りを大きく左右することに
なる。

第７図に示すように一部に円錐部１５をもった円筒体１
６よりなる曲面物体９の円筒部分に印刷を行なう場合、
転写体１４を上から押付けるため、円錐部１５に円筒体
１６と同一円筒体を形成するようなカバー１１を被せて
、転写体１４のゴムが円錐部１５に逃げて変形するの酬
坊止する。

このようなカバー１７に用いることにより、第８図に示
すように円筒体１６の周面の曲面１２０度！で変形する
ことなく印刷でき、第９図ａに示すような印刷１８が可
能となる。

カバー１７を使用しないで印刷すると第９図すに示すよ
うに転写体１４が抵抗の少ない円錐方向に引かれ文字や
記号が流れたり、円錐方向に収縮した角度がつき、正規
の状態に印刷することがきわめて困難で印刷として価値
あるものとはならない。

昔た、第１０図に示すように短かい円筒体１６に曲面１
２０度才で印刷しようとしたとき、転写体１４が両端に
落ち込み、第１１図に示すように文字や記号の印刷１８
が変形してし昔う。

このような場合には、第１２図に示すように、円筒体１
６の両端に円筒状のカバー１１を配置して保持具１０に
保持させて転写することにより正しい印刷を得ることが
できる。

以上のように本考案のゴム転写式曲面印刷装置は構成さ
れるため、非常に能率的に曲面に印刷することができ、
従来の作業性に比較して１０倍以上の効率化が計れ、し
かも自動化も可能で、曲面物体の印刷も簡素で印刷しや
すくなり、設備コストの点でも有利となる。

さらに本考案における保持具は、転写体の押付は時その
転写体の異常な変形を防止するカバーを装着し全体を円
筒状とした曲面物体を保持するものであるため、曲面物
体の印刷曲面には上記カバーにより精度よく印刷される
という利点があり、その実用的価値は大なるものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の曲面物体の印刷方法を示す斜視図、第２
図は本考案のゴム転写式曲面印刷装置の一実施例を示す
正面図、第３図は同要部の拡大正面図、第４図−Ｊ６図
は動作を示す一部切欠要部の正面図、第７図は曲面物体
の保持状態を説明する斜視図、第８図は曲面物体に印刷
される範囲を示す説明図、第９図ａは同印刷した状態の
曲面物体の上面図、第９図すはカバーを用いなかったと
きの印刷状態を示す曲面物体の上面図、第１０図は短寸
法の曲面物体への転写状態を示す斜視図、第１１図は同
転写による印刷状態を示す上面図、第１２図は短寸法の
曲面物体の好ましい保持状態を示す斜視図である。 ４・・・・・装置本体、５・・・・・・アーム状機動部
、６・・・・・・製版、１・・・・・・インキ、８・・
・・・・インキ皿、９・・・・・・曲面物体、１０・・
・・・穆持具、１１・曲印刷台、１２・・・・・・刷毛
、１３・・曲インキかき。 写体、１Ｔ・・・・・・カバー １４・・・・・・転

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 装置本体上に印刷すべき文字や記号を刻印した製版とイ
   ンキを内蔵したインキ皿を設けるとともに、曲面物体の
   印刷曲面を水平に保つ保持具を配置し、上記製版および
   インキ皿と上記保持具との間で上下動と水平方向に摺動
   するゴムよりなる転写体とともに、上記製版およびイン
   キ皿上を水平方向に摺動する刷毛とインキかきを下面に
   備えたアーム状機動部を上記装置本体の上部に設け、上
   記曲面物体には上記転写体の押付は時、その転写体の異
   常な変形を防止するカバーを装着し全体を円筒状とした
   ゴム転写式曲面印刷装置。