JPS5938209B2 - シクロヘキサンの製造方法 - Google Patents

シクロヘキサンの製造方法

Info

Publication number
JPS5938209B2
JPS5938209B2 JP17785882A JP17785882A JPS5938209B2 JP S5938209 B2 JPS5938209 B2 JP S5938209B2 JP 17785882 A JP17785882 A JP 17785882A JP 17785882 A JP17785882 A JP 17785882A JP S5938209 B2 JPS5938209 B2 JP S5938209B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogen
benzene
cyclohexane
gas
reactor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP17785882A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5967230A (ja
Inventor
良平 矢作
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP17785882A priority Critical patent/JPS5938209B2/ja
Publication of JPS5967230A publication Critical patent/JPS5967230A/ja
Publication of JPS5938209B2 publication Critical patent/JPS5938209B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はシクロヘキサンの製造方法に関し、詳しくはベ
ンゼンを水素過少反応帯域と水素過剰反応帯域の二つの
反応帯域で水素化処理することにより、水素を効率的に
利用してシクロヘキサンを多量かつ安価に製造する方法
に関する。
一般にシクロヘキサンはベンゼンを水素化処理すること
により製造されるが、この場合二製品シクロヘキサン中
の未反応ベンゼンの残留を防止するため、水素/ベンゼ
ンのモル比は4〜10(理論比3)の水素過剰の状態で
運転されている。
またこの条件下の反応ガス中には水素が多量に残存して
いるためリサイクルして活用することが一般に行なわれ
ているが、このリサイクルガス中の水素濃度を保持する
ために、窒素、メタン等の不活性ガスをパージする必要
がある。・しかし、このパージによつて排出されるオフ
ガス中には通常30〜50%もの水素が含有されており
、これが系外へ抜き出されることとなるため水素の利用
率が低下し、工業的に極めて不利なものとなる。特に供
給する水素の純度が低いと、パージするオフガス量が増
加し、その結果、水素の排出量も増加して水素利用率が
著しく低下することとなる。本発明者は、上記従来法の
欠点を克服して水素の利用率をほぼ100%にまで上昇
せしめたシクロヘキサンの製造方法を開発すべく鋭意研
究を重ねた。
その結果、原料ベンゼンを水素過少反応帯域と水素過剰
反応帯域に導入することにより目的を達成しうることを
見出し、本発明を完成するに至つた。すなわち本発明は
、ベンゼンを水素化処理してシクロヘキサンを製造する
にあたり、原料ベンゼンを水素過少反応帯域および水素
過剰反応帯域の二つの反応帯域に分けて導入して水素化
処理し、かつ水素過少反応帯域では原料ベンゼンおよび
水素過剰反応帯域から分離排出されたガス分をガス分中
の水素/原料ベンゼン=1〜3(モル比)の割合で導入
して反応させてベンゼン−シクロヘキサン混合物を得、
水素過剰反応帯域では原料ベンゼンと共に前記ベンゼン
−シクロヘキサン混合物ならびに過剰の水素を導入して
反応させることを特徴とするシクロヘキサンの製造方法
を提供するものである。次に本発明の方法を図面に基い
てさらに詳しく説明する。
第1図は従来法を示す流れ図であり、第2図は本発明の
方法の−伊lを示す流れ図である。前述したように従来
法では、原料ベンゼンを供給管2からベンゼン気化器6
に導入して気化させ、その後供給管1から導入されたメ
イクアップ水素と共に反応器7に導いて反応させる。反
応後、分離器8でシクロヘキサンを分離して、製品とし
て抜出し管4から取出し、一方、残りのガス分は排出管
3からオフガスを除去した後にリサイクル水素として供
給管5を通して再使用している、しかし、この場合、分
離器8にてシクロヘキサンを分離した後のガス分中には
水素が多量に含まれており、そのため排出管3からオフ
ガスを抜出す際に、水素も同時に抜出されてしまうとい
う問題がある。これに対して本発明の方法では、第2図
に示すように、水素過剰の反応帯域(反応器7)におけ
る生成物は分離器8にてシクロヘキサンを分離した後、
水素を多量に含むガス分はそのまま水素過少反応帯域(
反応器9)に導入してベンゼンの水素化に使われ、水素
をほぼ完全に消費し尽されている。そのためここから出
る生成分を分離器10で気液分離して得られるガス分は
、全量オフガスとして排出管3から抜出しても、水素が
同時に抜出されるというおそれがなく、その結果、水素
の有効利用を図ることが可能となる。この第2図におけ
る流れを順を追つてさらに詳しく説明すれば次の如くで
ある。
すなわち、まず原料ベンゼンの一部、通常は原料ベンゼ
ンの全供給量の10〜30%程度をベンゼン気化器6′
を通して水素過少反応帯域である反応器9へ供給すると
共に、原料ベンゼンの大部分(通常は全量の70〜90
%)は、ベンゼン気化器6を通して水素過剰反応帯域で
ある反応器7へ供給する。またこの反応器7へは過剰量
のメイクアツプ水素を供給し、ここでベンゼンの水素化
処理を行なつてシクロヘキサンを製造する。この際反応
器7へ導くベンゼンと水素の供給量の比は特に制限はな
いが、供給された原料ベンゼンのすべてがシクロヘキサ
ンになるように水素過剰量とすべきであり、通常は水素
/ベンゼン比を4〜10(モル比)、好ましくは5〜7
(モル比)とする。また、この反応器7内における反応
条件は、従来のシクロヘキサンの製造条件の範囲内で適
宜定めればよく、特に制限されるものではない。例えば
特公昭49一33194号公報に開示されているような
水素化触媒を用いて、150〜250℃、常圧〜100
1<f!/dの条件で水素化処理を行なえばよい。上記
反応器7から抜出される生成物中には、反応生成物であ
るシクロヘキサン}よび未反応の水素が含有されている
。この生成物を分離器8に導いて気液分離し、分離した
液体であるシクロヘキサンを製品として抜出し管4から
取出す。一方、ガス分は水素を多量(通常は水素濃度3
0〜50%)に含有しており、本発明ではこれを水素過
少反応帯域である反応器9へ導く。またこの反応器9へ
は前記したように原料ベンゼンの一部分を導入し、水素
化処理を行なう。この反応器9における原料ベンゼンと
ガス分中の水素の供給量の比は特に制限はないが、ガス
分中の水素が全て反応して未反応の水素が残存しないよ
うに水素過少、すなわちベンゼン過剰となるようにすべ
きであり、通常は水素/ベンゼン比を1〜3(モル比)
、好ましくは1.5〜3(モル比)とする。なおこの反
応器9内に}ける反応条件は、上記反応器7内に卦ける
のと同様に設定してもよく、あるいは他の条件を適宜選
定してもよい。また反応器9としては各種のものが使用
可能であるが、反応が発熱反応であることから、系内温
度の急上昇を防ぐために管型反応器を用いることが好ま
しい。上記反応器9内では水素がほぼ完全に反応してい
るため、ここから抜出される生成物は水素を微量にしか
含有せず、シクロヘキサンと未反応ベンゼンならびに水
素をほとんど含有しないガス分から構成されている。
この反応生成物を分離器10にて冷却して気液分離した
後、ガス分はオフガスとして排出管3から抜出す。この
オフガス中には水素がほとんど含有されていないため、
有用な水素が系外へ排出されるという問題は生じないっ
一方、気液分離された液体は、主としてベンゼン−シク
ロヘキサン混合物からなつて訃り、本発明ではこれをポ
ンプ11で昇圧してベンゼン気化器6を通して水素過剰
反応帯域である反応器7へ供給し、未反応のベンゼンを
すべてシクロヘキサンに転換させる。叙上の如き本発明
の方法によれば、系外へ排出される水素はほとんどなく
、そのほぼ100%がシクロヘキサンの製造に利用され
、その結果、従来法に比べて同量の水素にてシクロヘキ
サンを5〜10%増産することが可能である。
また、従来は供給する水素の純度が低いとオフガスとし
て排出する量が増加し、水素の排出量も増え、結果とし
て水素利用率が十分なものとならなかつたが、本発明の
方法によれば低純度の水素を用いても水素を完全利用す
ることができ、しかも、低純度の水素を用いれば反応が
緩やかに進行するため系内の温度上昇も抑制され、特に
除熱を行なう必要がないという利点がある。さらに、本
発明の方法は、第1図に示すような従来のシクロヘキサ
ン製造装置に簡単な付属装置(反応器9、分離器10な
ど)を取付けただけのもので行なうことができ、従つて
小さな設備投資によつて高価な水素を完全利用し、シク
ロヘキサンの大巾な増産を図ることができる。次に本発
明の実施例ならびに比較例を示す。
比較例第1図に示す装置を用い、純度85モル70のメ
イクアツプ水素を280,000Nm3/日の割合で供
給管1から供給し、一方、原料ベンゼンは255トン/
日の割合で供給管2から供給した。
この原料ベンゼンはベンゼン気化器6にて気化され反応
器7へ導入され、ここで水素と反応してシクロヘキサン
が製造された。な卦この反応器7内にはNi触媒(日揮
化学(株)製、N−111触媒)13m3を充填し、ま
た反応は140℃、22kg/dにて行なつた。次いで
反応生成物を抜出して分離器8へ導き、ここで気液分離
し、液体のシクロヘキサンを製品として抜出し管4から
240トン/日の割合で取出した。一方、ガス分はオフ
ガスとして排出管3から60,000Nm3/日の割合
で排出したが、このオフガス中には30モル%の水素が
含有されていた。な}、残りのガス分はリサイクル水素
として供給管5を通して再使用に供した。実施例 第2図に示す装置を用い、純度85モル?のメイクアツ
プ水素を280,000Nm3/日の割合で供給管1か
ら供給し、一方、原料ベンゼンは275トン/日の割合
で供給管2から供給し、これの約20%をベンゼン気化
器6′を通して反応器9へ導入し、残りをベンゼン気化
器6を通して反応器7へ導いた。
反応器7内では供給された原料ベンゼンとメイクアツプ
水素が反応してシクロヘキサンが製造された。な卦この
反応器7内にはNi触媒(日揮化学(株)製、N−11
1触媒)13m゜を充填し、また反応は140℃、22
k9/C7iにて行なつた。次いで反応生成物を抜出し
て分離器8へ導き、ここで気液分離し、液体のシクロヘ
キサンを製品として抜出し管4から取出した。一方、ガ
ス分はその=部をリサイクルガスとして供給管5を通し
て再使用すると共に、残りを反応器9へ導いた。この反
応器9内では、導入された原料ベンゼンと前記ガス分中
の水素が反応してシクロヘキサンが製造された。な}こ
の反応器9内にはNi触媒(日揮化学(株)製、N−1
11触媒)0.50m3を充填し、また反応は140℃
、20k9/Cdにて行なつた。次いで反応生成物(ベ
ンゼン−シクロヘキサン混合物訃よびガス分よりなる)
を反応器9より抜出して分離器10へ導き、ここで気液
分離し、液体のベンゼン−シクロヘキサン混合物をポン
プ11にて昇圧してベンゼン気化器6を通して反応器7
へ導き反応に供した。一方、気液分離して得られたガス
分はオフガスとして排出管3から43,000Nm3/
日の割合で排出したが、このオフガス中には水素は1.
4モル?しか含有されていなかつた。また、前述した反
応器7から得られる生成物を分離器8で気液分離して得
た製品たるシクロヘキサンの抜出し管4からの取出し量
は、290トン/日であつた。このシクロヘキサンの生
産量(290トン/日)は、比較例に卦ける生産量(2
70トン/日)に比べて、同量のメイクアツプ水素を用
いているにもかかわらず約7%増加していることがわか
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来から用いられているシクロヘキサンの製造
方法の一沙1を示す流れ図であり、第2図は本発明の方
法の一例を示す流れ図である。 1・・・・・・水素供給管、2・・・・・・ベンゼン供
給管、3・・・・・・オフガス排出管、4・・・・・・
シクロヘキサン抜出し管、5・・・・・・リサイクル水
素供給管、6,6′・・・・・・ベンゼン気化器、7・
・・・・・反応器、8・・・・・・分離器、9・・・・
・・反応器、10・・・・・・分離器、11・・・・・
・ポンプ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ベンゼンを水素化処理してシクロヘキサンを製造す
    るにあたり、原料ベンゼンを水素過少反応帯域および水
    素過剰反応帯域の二つの反応帯域に分けて導入して水素
    化処理し、かつ水素過少反応帯域では原料ベンゼンおよ
    び水素過剰反応帯域から分離排出されたガス分をガス分
    中の水素/原料ベンゼン=1〜3(モル比)の割合で導
    入して反応させてベンゼン−シクロヘキサン混合物を得
    、水素過剰反応帯域では原料ベンゼンと共に前記ベンゼ
    ン−シクロヘキサン混合物ならびに過剰の水素を導入し
    て反応させることを特徴とするシクロヘキサンの製造方
    法。
JP17785882A 1982-10-09 1982-10-09 シクロヘキサンの製造方法 Expired JPS5938209B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17785882A JPS5938209B2 (ja) 1982-10-09 1982-10-09 シクロヘキサンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17785882A JPS5938209B2 (ja) 1982-10-09 1982-10-09 シクロヘキサンの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5967230A JPS5967230A (ja) 1984-04-16
JPS5938209B2 true JPS5938209B2 (ja) 1984-09-14

Family

ID=16038316

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17785882A Expired JPS5938209B2 (ja) 1982-10-09 1982-10-09 シクロヘキサンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5938209B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010072761A1 (fr) 2008-12-23 2010-07-01 Societe De Technologie Michelin Nouveau système d'amorçage pour polymérisation anionique de diènes conjugués, procédé de préparation d'élastomères diéniques

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2850665B1 (fr) * 2003-01-31 2006-06-30 Inst Francais Du Petrole Procede d'hydrogenation totale mettant en oeuvre un reacteur catalytique a membrane selective a l'hydrogene
CN107973681B (zh) * 2016-10-25 2021-03-16 中国石油化工股份有限公司 苯加氢制备环己烷的方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010072761A1 (fr) 2008-12-23 2010-07-01 Societe De Technologie Michelin Nouveau système d'amorçage pour polymérisation anionique de diènes conjugués, procédé de préparation d'élastomères diéniques

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5967230A (ja) 1984-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9340494B2 (en) Process for producing ammonia and urea
EP1092677A2 (en) Production of hydrogen using methanation and pressure swing adsorption
EP0516441B2 (en) Process for the conversion of natural gas into higher hydrocarbons
US5387322A (en) Fusel oil stripping
EP3793970B1 (en) Process for synthesising methanol
US4138434A (en) Integrated ammonia-urea producing process, for the production of urea
US3310376A (en) Process for combined production of ammonia and urea
US4690812A (en) Integrated production of ammonia and urea
US4367363A (en) Production of acetylene
US5173513A (en) Methanol synthesis
US4840783A (en) Process for the production of hydrogen by catalytic reforming of methanol with water vapor
US3943236A (en) Reforming process for carbon monoxide
US4235816A (en) Integrated ammonia-urea process
AU774093B2 (en) Natural gas conversion to hydrocarbons and ammonia
US5997834A (en) Process for the preparation of ammonia
EP0796244B1 (en) Process and plant for the production of urea with high conversion yield and low energy consumption
JPS5938209B2 (ja) シクロヘキサンの製造方法
US3371115A (en) Process for combined production of ammonia and urea
US4056603A (en) Process for increasing ammonia production
US3069234A (en) Process for the production of ammonia and purification thereof by urea synthesis
CN110088042B (zh) 一种用于合成氨的方法
GB2084973A (en) An integrated process for the production of methanol and ammonia
US3450785A (en) Hydrogenation of benzene to form cyclohexane
US4788379A (en) Production of acetylene
GB1597070A (en) Production of ammonia