JPS5938169B2 - 透明強誘電体薄膜の形成方法 - Google Patents

透明強誘電体薄膜の形成方法

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JPS5938169B2
JPS5938169B2 JP54121728A JP12172879A JPS5938169B2 JP S5938169 B2 JPS5938169 B2 JP S5938169B2 JP 54121728 A JP54121728 A JP 54121728A JP 12172879 A JP12172879 A JP 12172879A JP S5938169 B2 JPS5938169 B2 JP S5938169B2
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thin film
film
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JP54121728A
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平八郎 平井
弘喜 浜田
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、PbTi03(チタン酸鉛)からなる強誘
電体磁器薄膜を高周波スパッタリング法によつて透明に
形成するための改良された方法に関するものである。
最近のオプトエレクトロニクスの分野では、透明な強誘
電体薄膜の出現が強く望まれている。
例えばEL(エレクトロルミネッセンス)を利用した薄
膜構造の表示デバイスでは、駆動電圧低減のために高誘
電率透明絶縁膜の開発が待たれているし、光通信用光導
波路の設計においてもそのような薄膜が要求されている
。一方従来より強誘電体材料であるPb(Zに−Ti)
Os(PZT)を始めとしたチタン酸鉛系磁器について
薄膜化の試みも種々発表されるに及んでいるが、透明な
磁器薄膜の安定した成膜技法は未だ確立していないのが
現状である。ここにおいて本発明者等は、高周波スパッ
タリング法を用いたPbTi03の薄膜化の実験から、
スパッタ膜の透明性が付着率によつて変化する点に着目
し、PbTiO3からなる緻密で透光性の優れた強誘電
体磁器薄膜を再現性良く形成するための新しい条件を見
い出した。
すなわち簡単に述べるとこの発明は、冷却手段を備えた
カソード上にPbOとTiO2との混合粉末をターゲッ
ト材料として載置し、対向する基板上にPbTi03の
薄膜を高周波スパッタリング法によシ形成する際に、前
記ターゲット材料とカソードとの間にカソード冷却手段
の冷却効果を抑制する手段を介在させることによシ前記
ターゲット材料を適切な温度にするとともに、その付着
率を30λ/min以下に制御することによυ透明なP
bTiO3の薄膜を形成するようにしたことを特徴とす
るものである。
このようにして形成したPbTi03の薄膜は、膜厚略
0.6μmにおいて160程度の誘電率を有し、しかも
可視域において80%以上の良好な透光性を呈するもの
となる。またこのPbTi03は、白金やサフアイヤの
基板に対してのみならず、溶融石英やIn2o3の透明
導電膜を形成した溶融石英ならびに耐熱性ガラス上にお
いても高い誘電率と良好な透光性をもつて成膜力何能な
ところから、基板選択の自由度が広がV、それに応じて
応用分野の拡張が可能となる。以下この発明の好ましい
実施例につき図面を参照してさらに詳細に説明する。第
1図は高周波スパッタリング装置における基板とターゲ
ツト材料とのセツトされた状態を概念的に示す模式図で
、基板1はアノード側に設けられた基板ホルダ2に支持
されており、その後ろには基板1を所定の温度まで加熱
するためのヒータ3が設置されている。
他方、ターゲツト材料4としては、形成すべきPbTi
O3膜の化学量論的組成比となるように秤量したPbO
とTiO2の混合粉末を用い、これを石英シヤーレ5に
入れた状態で別の石英板6を介して水冷されたカソード
7の上に載置してある。ここでカソード7と石英シャー
レ5との間に挿人した別の石英板6は、断熱サポートの
役をなしカソード7に対する冷却効果によつてターゲツ
ト材料の温度が過度に低下するのを防止する。
すなわち一般にPb系磁器薄膜の高周波スバツタリング
においては、成膜中のPb成分が不足するので着膜後P
bO雰囲気中における熱処理を必要としていたのである
が、上述のごとく石英板6を介在せしめてカソードの冷
却効果を遮断すれば、Pb成分の蒸発が促進されて熱処
理なしで良好なペロブスカイト構造の磁器膜が得られる
ようになる。他方スパツタリングの条件としては、ター
ゲット4と基板1間の距離を40mmにとり、基板温度
を450〜660℃、プレート電…を1.2〜2.2K
V、ガス((Ar+02)の圧力を(2〜12)×10
2T0rr1付着率を7〜70K/Minの範囲で調整
できるようにした。そして白金、サフアイア、溶融石英
およびIn2O3(酸化インジウム)の透明導電膜をコ
ートした溶融石英の4種類の基板について、上述のよう
なPbOとTiO2の化学量論的組成比の混合粉末をタ
ーゲツト材料としてのスパツタリングを試みた。第2図
は白金基板を用いた場合の基板温度とスパツタ膜の結晶
構造との関係を示し、580℃以上の基板温度において
正方晶系のベロブスカイト構造が得られることを示して
いる。
また第3図は、各基板についてのプレート電圧とスパツ
タ膜の結晶構造の関係を示し、溶融石英面上では線1の
ように基板温度が660℃と高いにもかかわらず、プレ
ート電圧1.6KV以下ではパイロクロア形の結晶構造
となつて誘電率も光透過率も低下する。
これに対しIn2O3をコートした溶融石英やサフアイ
アのごとく基板面に結晶性のある場合には線2および3
のように基板温度580℃においてプレート電圧には無
関係にペロブスカイト構造の強誘電体磁器薄膜が得られ
る。さらに第4図は、スパツタ時のガスの圧力とスパツ
タ膜の結晶構造との関係を示し、サフアイア基板上では
△印で示すように圧力に無関係にペロブスカイト構造と
なるが、In2O3をコートした溶融石英面上では○印
で示すごとく圧力が6X102T0rr以上になるとペ
ロブスカイトとパイロクロアの混晶形態を経てパイロク
ロア単独構造になることが判る。これは圧力がある程度
?上高くなるとターゲツト材料からのPb成分の蒸発が
押えられ、基板に飛釆するPbが減少してスパツタ膜の
組成がペロブスカイト固溶組成からずれるためで、サフ
アイア基板のように基板面が完全な結晶構造を持つ場合
には固溶組成の多信のずれは無関係となるものの、In
2O3をコートした躊融石英基板では表面が多結晶であ
るため純粋なペロブスカイト構造にな9にくいものと考
えられる。かくしてPbTiO3の薄膜化の条件は、着
膜する基板の種類によつて異なる依存性を示すのである
が、本発明者等は、当該PbTiO,膜の透明性が付着
率によつて異なることを見出した。すなわち、第5図は
付着率を20λ/Minに設定した状態で′.3種類の
基板面にそれぞれ0.5μmの厚みで形成したPbTi
O3薄膜の光透過率を示してお9、線1が躊融石英基板
を用いた場合、線2がIn2O3をコートした溶融石英
基板を用いた場合線3がサフアイア基板を用いた場合の
光透過率カーブに対応している。この第5図から明らか
なように、いずれの場合においても各膜は無色で可視域
の略全部または1部において80%以上の光透.過率を
示し、各種の光学的用途に対して充分な透明性を持つ。
しかしながらこのような透明性も付着率が30A/Mi
n以上になると次第に失われて、褐色に着色した膜とな
る.従つて無色透明な薄膜を得るためには、付着率を3
0八/Min以下、好ましくは20A/Min程度に設
定することが必要となる。第5図の線4は付着率40λ
/Minの場合を示している。なお電気的特性の1例と
して、In2O3をコートした溶融石英基板上に上述の
ようにして形成した厚み0.5μmのPbTiO3膜は
、誘電率160誘電体正接1〜2(f)の特性を有する
ペロブスカイト構造の強誘電体磁器膜となつた。
また同様に白金板上に厚み0.9μmで形成した磁器膜
も純粋なペロブスカイト構造を持ち、誘電体は200、
誘電体正接は3%であつた。而してこの発明によれば、
PbTiO3からなる誘電率100以上の強誘電体薄膜
を透明に形成することができるので、透明性の要求され
る電気光学的用途に対して広範な応用が可能となる。
例えばIn2O3の透明導電膜を形成した耐熱性ガラス
基板上に成膜が可能な点を利用して、EL表示装置のE
L層をサンドウイツチ状に挾む絶縁膜にこのPbTiO
3の透明強誘電体薄膜を用いれば、これの誘電率が格段
に大きなものとなるので外部から印加する発光に要する
駆動電圧を大幅に低減することができる。ちなみに、溶
融石英上にIn2O3の透明電極を形成し、その上にP
bTiO3の薄膜をこの発明に従つて0.5μmの厚み
で形成し、さらにその上に0.25μmの厚みのZnS
:MnからなるEL層とAlの上部電極とを形成したE
L表示装置においては、周波数5KHzの正弦波電圧で
駆動したとき、印加電圧約25で発光を確認でき、48
Vで約1000Cd/M2の輝度を得ることができた。
これは、従来のEL表示装置が200前後の高い1駆動
電圧を要するのに比べて驚異的な効果である。鳩上のよ
うに本発明によれば、PbTiO,からなる強誘電体磁
器薄膜を透明に形成することができるとともに、混合粉
末に対してカソード冷却手段の冷却効果を抑制してスパ
ツタリングを行なうので、Pb成分の蒸発を促進するこ
ととな9、従来の如きPbO雰囲気中での後熱処理が不
要となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は高周波スパツタリング装置における基板とター
ゲツト材料とのセツトの一態様を示す模式図、第2図は
基板温度とスパツタ膜の結晶構造との関係を示す図、第
3図はプレート電圧と結晶構造の関係を示す図、第4図
はスパツタ時のガス圧力と結晶構造との関係を示す図、
第5図は4種類の基板面に形成した薄膜の光透過率特性
を示す線図である。 1・・・基板、2・・・基板ホルダ、3・・・ヒータ、
4・・・ターゲット材料、5・・・石英シャーレ、6・
・・石英板、7・・・カソード。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 冷却手段を備えたカソード上にPbOとTiO_2
    との混合粉末をターゲット材料として載置し、対向する
    基板上にPbTiO_3の薄膜を高周波スパッタリング
    法により形成する際に、前記ターゲット材料とカソード
    との間にカソード冷却手段からの冷却効果を抑制する部
    材を介在させて前記ターゲット材料の過度の温度低下を
    防止すると共に、付着率を30Å/min以下に制御し
    た状態で、スパッタリングをなすことにより、PbTi
    O_3の透明な薄膜を形成するようにしたことを特徴と
    する透明強誘電体薄膜の形成方法。
JP54121728A 1979-09-20 1979-09-20 透明強誘電体薄膜の形成方法 Expired JPS5938169B2 (ja)

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US5567940A (en) * 1995-05-23 1996-10-22 National Science Council Infrared ray sensor and its producing method

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