JPS5937054Y2 - シ−トベルト用バツクル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は乗員保護用のシートベルト装置に用いられて乗
員へのウェビング装置、解除操作を行なうためのシート
ベルト用バックル装置に関する。

第１，２図に従い一般的なシートベルト装置に用いられ
るバックル装置１０を説明すると、このバックル装置１
０のバックルフレーム１２は薄板材を屈曲して形成され
ており、一端には車体から立設されるワイヤ１４が取り
つけられてバックル装置１０が車体へ支持されるように
なっている。

ここに乗員は図示しないウェビングの端部に取りつけら
れたタングプレートをバックル装置１０へ係合させるこ
とにより（係合手段は図示省略）ウェビングの装置状態
となって車両緊急時に拘束され安全が確保されるように
なっている。

ここにバックル装置１０はワイヤ１４を介して車体へ取
りつけられているため、ワイヤ１４を適当量撓ませるこ
とによりバックル装置１０を任意の配置とすることがで
き乗員の体格に適したウェビング装着状態を得ることが
可能である。

バックルフレーム１２には第２図に示されるごとくワイ
ヤ１４を取りつけるための矩形開口１６が形成されてい
る。

この矩形開口１６の一端１８側には矩形開口１６の幅寸
法を拡大した拡大幅部２０が形成されており、また一端
１８と他端２２との間の中間部にも同様な拡大幅部２４
が形成されている。

ここに矩形開口１６はワイヤ１４の先端部に固着された
六角円柱状のカラー２６が挿入される寸法となっており
、この挿入後にバックルフレーム１２へ略コ字状のサブ
プレート２８がリベット３０で固着されてバックルフレ
ーム１２との間にワイヤ１４を挟持するようになってい
る。

このためサブプレート２８の中間部及びバックルフレー
ム１２の端部にはそれぞれ屈曲面３２．３４が形成され
てワイヤ１４の外周に沿う形状となっている。

前記拡大幅部２４はこの屈曲面３４の形成を容易にする
役目を有している。

ここにカラー２６の基端面３６及びサブプレート２８の
折曲部２９はバックルフレーム１２に形成された矩形開
口１６の一端１８、サブプレート２８の屈曲面３２の端
面３８及び拡大幅部２４の端面によって形成される係合
部３９とそれぞれ対応しており、車両衝突状態等におい
てバックル装置１０へ加わる引張力（矢印Ａ方向）を確
実にカラー２６へ伝達し、ワイヤ１４を介して車体で支
持させるようになっている。

このように形成されたバックル装置１０は車両設計の必
要に応じてバックル支持手段としてワイヤ１４の他にも
鉄板等が用いられる必要がある。

このためにはバックルフレーム１２とバックル支持手段
との取付状態をバックル支持手段の種類に応じて変更す
る必要があり、部品点数が増加して各部品の管理保管が
著しく煩雑となる不具合を有するものであった。

本考案は上記事実を考慮し、バックル支持手段として鉄
板を用いる場合にも従来のバックルフレームを使用する
ことが可能で著しく汎用性に優れたシートベルト用バッ
クル装置を提供することが目的である。

本考案に係るシートベルト用バックル装置は支持手段の
先端部にＨ字型ヘッドを形成し、このＨ字型ヘッドの両
脚部を直角に屈曲してバックルフレームの支持手段挿入
孔へ挿入可能とし、Ｈ字型ヘッドの基部端面を支持手段
挿入孔の係合部と対応させてバックルプレートへの引張
荷重をバックル支持手段へ伝達させる構造となっている
。

以下本考案の実施例を図面に従い説明する。

第３図乃至第５図に示されるごとくこの実施例において
はバックル装置１０かバックル支持手段としての保持板
４０により車体へ支持されるようになっている。

この保持板４０の先端部には第４図に示されるごとく拡
大幅部４２を介してＨ字型ヘッド４４が連続されている
。

ここに拡大幅部４２は一対のリベット３０によりバック
フレーム１２へ固着されるようになっている。

Ｈ字型ヘッド４４は拡大幅部４２へ連続する基部４６と
この基部４６の両端部に接続されて基部４６と直角に屈
曲された脚部４８．５０により構成されている。

これらの脚部４８．５０にはそれぞれ拡大幅部４２方向
及びこれと反対方向に突出した突出部５２．５４が形成
されている。

ここに両脚部４８．５０間の寸法りはバックルフレーム
１２の拡大幅部２４の幅Ｗよりも若干小とされており、
また保持板４０の長手方向に沿った基部４６の長さｌは
拡大幅部２４の幅Ｗよりも著しく小とされてＨ字型ヘッ
ド４４の両脚部４８．５０を拡大幅部２４へ挿入するこ
とができるようになっている。

すなわち脚部４８．５０の突出部５４を拡大幅部２４へ
挿入した後に再部４６を矩形開口１６の端部２２へ押付
けながら突出部５２を拡大幅部２４内へ挿入すれば第５
図に示されるごと＜脚部４８，５０がバックルフレーム
１２の矩形開口１６へ確実に挿入されてバックルフレー
ム１２を挟んで保持板４０と脚部４８，５０が反対側に
配置されることになる。

ここに基部４６の拡大幅部４２側の端面は係合部５６と
されて拡大幅部２４の端面によって形成される係合部３
９と反対している。

このためバックル装置１０の使用中にバックルフレーム
１２に矢印Ａ方向へ大きな引張力が作用した場合にもバ
ックルフレーム１２はこれらの係合部５６．３９を介し
て確実に引張力を保持板４０へ伝達させることが可能と
なっている。

またバックルフレーム１２へ第５図に示されるごとく作
用する曲げ力（矢印Ｂ）に対しては拡大幅部２４に挿入
された突出部５４がバックルフレーム１２と当接してこ
の曲げ力に対抗することができる。

以上説明したごとく本考案に係るシートベルト用バック
ル装置はバックル支持手段の先端部にＨ字型ヘッドを形
成し、このＨ字型ヘッドの両脚部をバックルフレームに
形成した支持手段挿入孔へ挿入してバックルフレームを
バックル支持手段へ取りつけるので従来と同様な形状の
バックルフレームを使用することが可能であり著しく汎
用性を向上することが可能となる優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のバックル装置を示す斜視図、第２図は従
来のバックル装置とワイヤとの取付状態を示す分解斜視
図、第３図は本考案に係るシートベルト用バックル装置
の実施例を示す針視図、第４図はバックルフレームと保
持板との結合状態を示す分解斜視図、第５図はバックル
フレームと保持板との結合状態を示す側面図である。 １０・・・・・・バックル装置、１２・・・・・・バッ
クルフレーム、１６・・・・・・矩形開口、１８・・・
・・・一端、２４・・・・・・拡大幅部、３０・・・・
・・リベット、３９・・・・・・係合部、４０・・・・
・・保持板、４４・・・・・・Ｈ字型ヘッド、４６・・
・・・・基部、４８，５０・・・・・・脚部、５６・・
・・・・係合部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バックルフレームと、このバックルフレームに形成され
   一部がバックル支持手段係合部とされる支持手段挿入孔
   と、基部がバックル支持手段の先端部へ接続されたＨ字
   型ヘッドとを有し、このＨ字型ヘッドの両脚部は基部に
   対して略直角に屈曲されると共に両脚部間寸法は前記支
   持手段挿入孔の幅寸法より小とされて両脚部が支持手段
   挿入孔へ挿入可能とされ、この挿入状態で基部の端面は
   前記バックル支持手段保合部と対応されてバックルプレ
   ートへの引張荷重をバックル支持手段へ伝達させること
   を特徴とするシートベルト用バックル装置。