JP3049518U - セットクリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 チャイルドシートを容易に固着できるセット
クリップを提供すること。 【解決手段】 セットクリップ１は並設された３個の脚
部２と脚部２に連接され平面状に形成された頭部５とを
有して形成されている。脚部２の先端部にはそれぞれ屈
曲部４が形成されている。中央部に配置された脚部２Ｂ
の屈曲部４Ｂは頭部５と同一方向に屈曲され、両側部に
配置された脚部２Ａ・２Ｃの屈曲部４Ａ・４Ｃは、脚部
２Ｂの屈曲部４Ｂと対する側に屈曲されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、セットクリップに関し、主に、チャイルドシートを座席に固着す るために用意されたセットクリップに関する。

【０００２】

【従来の技術】

チャイルドシートは、ＪＩＳで規格化された年齢１〜３才までの年少者用の自 動車部品で、交通事故あるいは急ブレーキを踏んだ際に、年少者を障害から保護 するために設けられたものである。このチャイルドシートを全ての日本製の自動 車の座席に強固に固定することはなかなか困難を伴っていた。そのため、従来に おいては、図４に示すように、セット金具１２を用いてチャイルドシートＳを座 席に強固に固着するようにしていた。これによると、シートベルト７は上端部が 車体フレームに伸縮可能に取り付けられ、中間部にバックル雄部（以下、雄金具 という）８が位置調整可能に取り付けられている。セット金具１２は、図５に示 すように略π形に形成され、それぞれの先端部にはフック部１２ａを有しシート ベルト７を係止できるように形成されている。そして、シートベルト７の肩ベル ト７ａと腰ベルト７ｂがチャイルドシートＳの窓側でセット金具１２に係止され 、チャイルドシートＳを巻回して雄金具８が、車体床部に支持されたベルト保持 部材９のバックル雌部（以下、雌金具という）９ａに係合されてチャイルドシー トＳを座席に固着している。この際、セット金具１２はチャイルドシートＳを強 固に座席に固着するようにシートベルト７を絞るようにセットしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来のセット金具１２でチャイルドシートＳを座席に固着する場合、 セット金具１２はフック部１２ａの間にシートベルト７を通してさらに強固に絞 らなければならないので、セットするのに手間がかかり使用しにくい。そのため 、緩やかな固着でセットしてしまうことがあった。

【０００４】 この考案は、上述の課題を解決するものであり、セットしやすくしかも強固に 固着できるセットクリップを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案に係るセットクリップは、上記の課題を解決するために、以下のよう に形成するものである。即ち、 ３個の脚部が並設され、それぞれの脚部の一方が前記脚部と直交するように配 設されるとともに３個の脚部に連接される平面部に形成され、それぞれの脚部の うち、中央部に配設される脚部の先端部と、中央部の脚部の両側に配設される脚 部の先端部が、それぞれ対向する方向に屈曲するように形成されていることを特 徴とするものである。

【０００６】 さらにこのセットクリップは、チャイルドシートを座席に固着するために、車 両のシートベルトを前記チャイルドシートに巻回した後、前記シートベルトを固 着するために配設されるものであり、 ３個の脚部が並設され、それぞれの脚部の一方が前記脚部と直交するように配 設されるとともに３個の脚部に連接される平面部に形成され、それぞれの脚部の うち、中央部に配設される脚部の先端部と、中央部の脚部の両側に配設される脚 部の先端部が、それぞれ対向する方向に屈曲するように形成され、 前記中央部の脚部と、両側の脚部との間に前記チャイルドシートに巻回された シートベルトを挟持するように、前記シートベルトを固着することを特徴とする ものである。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

【０００８】 図１はセットクリップ１の斜視図であり、図２は側面図を示すものである。セ ットクリップ１は、並設されて配置された３個の脚部２（２Ａ・２Ｂ・２Ｃ）と ３個の脚部２に連接され脚部２と直交するように形成される頭部５とを有してい る。脚部２の頭部５側と対する側の先端部には、それぞれ屈曲部４（４Ａ・４Ｂ ・４Ｃ）が形成されている。中央部に配置される脚部２Ｂには、頭部４と同方向 に向かうように屈曲部４Ｂが形成され、両側に配置される脚部２Ａ・２Ｃには、 脚部２Ｂと対する側に向かってそれぞれ屈曲部４Ａ・４Ｂが形成されている。頭 部５は平面視矩形で平面状に形成され、脚部２が頭部５に対してそれぞれ屈曲部 ４の形成される方向に向かうように弾性を有している。

【０００９】 上記のように形成されたセットクリップ１は、図３に示すように、チャイルド シートＳの後部に巻回して張設したシートベルト７を挟持するように取り付けら れる。シートベルト７は周知のように肩ベルト部７ａと腰ベルト部７ｂを有し、 中間部にバックル雄部８を挿入して座席側部に配置された保持部材９のバックル 雌部９ａに係止するように形成されている。そのため、チャイルドシートＳの後 部に肩ベルト７ａと腰ベルト７ｂを重ねて巻回した後に、セットクリップ１を頭 部５を上方にし、中央部の脚部２Ｂと両側の脚部２Ａ・２Ｃとの間に、外側に屈 曲されたそれぞれの屈曲部４間に肩ベルト７ａ・腰ベルト７ｂを挟持するように 挿入する。

【００１０】 シートベルト７を挟持したセットクリップ１は、脚部２の弾性によりシートベ ルト７側に付勢力が働くとともに、屈曲部４で強度を維持するため変形しにくい 。さらにそれぞれ外側に屈強された脚部２間に挿入することに加え、頭部５が平 面状に形成されているため、セットクリップを容易に挿入でき、また、セットし た後平面状に形成された頭部５は安全性を有している。

【００１１】 なお、セットクリップ１は上記に限らず形状を変更することができる。例えば 、頭部５の向きを逆にすることもできる。この場合、中央部に配置される脚部２ Ｂの屈曲方向と頭部５の向きは相対する方向に向かい、両側の脚部２Ａ・２Ｃと 頭部５の向きが同一方向に向かうことになる。

【００１２】 さらにこのセットクリップはチャイルドシートに限らず、その他の部位を固着 するものであってもよい。

【００１３】

【考案の効果】

この考案に係るセットクリップでは、３個の脚部が並設され、それぞれの脚部 の一方が前記脚部と直交するように配設されるとともに３個の脚部に連接される 平面部に形成され、それぞれの脚部のうち、中央部に配設される脚部の先端部と 、中央部の脚部の両側に配設される脚部の先端部が、それぞれ対向する方向に屈 曲するように形成されている。そして、中央部の脚部と両側の脚部との間に、そ れぞれ外側に向かう脚部の屈曲部間から被固着部材を挟持するように、平面部を 押圧して挿入すれば、このセットクリップを極めて容易に挿入することができる 。さらに、屈曲部は被固着部材を付勢する脚部の強度を高めることができ、セッ トクリップの変形を防止することができる。

【００１４】 また、このセットクリップをチャイルドシートの座席との固着用に使用すれば 、チャイルドシートの後部に巻回され張設されたシートベルトを容易に固着する ことができ、チャイルドシートの座席からの離脱を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一形態によるセットクリップの斜視図

【図２】同側面図

【図３】図１のセットクリップでチャイルドシートを固
着した状態を示す斜視図

【図４】従来のセット金具でチャイルドシートを固着し
た状態を示す斜視図

【図５】図４の詳細図

【符号の説明】

１…セットクリップ ２…脚部 ４…屈曲部 ５…頭部（平面部） ７…シートベルト ８…バックル雄部 ９ａ…バックル雌部 Ｓ…チャイルドシート

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ３個の脚部が並設され、それぞれの脚部
   の一方が前記脚部と直交するように配設されるとともに
   ３個の脚部に連接される平面部に形成され、それぞれの
   脚部のうち、中央部に配設される脚部の先端部と、中央
   部の脚部の両側に配設される脚部の先端部が、それぞれ
   対向する方向に屈曲するように形成されていることを特
   徴とするセットクリップ。
2. 【請求項２】 チャイルドシートを座席に固着するため
   に、車両のシートベルトを前記チャイルドシートに巻回
   した後、前記シートベルトを固着するために配設される
   セットクリップであって、 ３個の脚部が並設され、それぞれの脚部の一方が前記脚
   部と直交するように配設されるとともに３個の脚部に連
   接される平面部に形成され、それぞれの脚部のうち、中
   央部に配設される脚部の先端部と、中央部の脚部の両側
   に配設される脚部の先端部が、それぞれ対向する方向に
   屈曲するように形成され、 前記中央部の脚部と、両側の脚部との間に前記チャイル
   ドシートに巻回されたシートベルトを挟持するように、
   前記シートベルトを固着することを特徴とするセットク
   リップ。