JPS5936984B2 - シアヌル酸の製造法 - Google Patents
シアヌル酸の製造法Info
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- JPS5936984B2 JPS5936984B2 JP55001228A JP122880A JPS5936984B2 JP S5936984 B2 JPS5936984 B2 JP S5936984B2 JP 55001228 A JP55001228 A JP 55001228A JP 122880 A JP122880 A JP 122880A JP S5936984 B2 JPS5936984 B2 JP S5936984B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明はシアヌル酸の製造法に関するものであり、その
目的とする処は、工業的規模の実施において優れた操業
生産性を示す製法を提供することにある。
目的とする処は、工業的規模の実施において優れた操業
生産性を示す製法を提供することにある。
尿素を熱分解してシアヌル酸を生じる反応式は下記の通
りである。
りである。
3(NH2)2C0=■へH ↑
0−◆↓■o +3NH3
然し乍ら、尿素からシアヌル酸に至る熱処理工程は、尿
素が約132℃の温度で溶融したのち低粘度の液状から
次第に粘度を増し、粘稠な飴状となつて遂には硬く固化
する一連の物性変化を伴ない熱分解生成物が加熱面に膠
着して熱の伝導を著しく阻害するため、反応系における
加熱温度が不均一となり局部的に加熱される結果、一且
生成されたシアヌル酸が分解してシアン酸ガスとなつて
気化逸散し、製品収率の低下を来たすのみならず伝熱面
に固着した反応生成物を取り除くのに多大な労力を要す
るため、工業的規模において収率良く連続的に処理を行
なうことは至難である。
素が約132℃の温度で溶融したのち低粘度の液状から
次第に粘度を増し、粘稠な飴状となつて遂には硬く固化
する一連の物性変化を伴ない熱分解生成物が加熱面に膠
着して熱の伝導を著しく阻害するため、反応系における
加熱温度が不均一となり局部的に加熱される結果、一且
生成されたシアヌル酸が分解してシアン酸ガスとなつて
気化逸散し、製品収率の低下を来たすのみならず伝熱面
に固着した反応生成物を取り除くのに多大な労力を要す
るため、工業的規模において収率良く連続的に処理を行
なうことは至難である。
尿素を熱分解してシアヌル酸を製造する方法としてスル
ホランの如き化学的に不活性な高沸点溶媒中で処理する
ことが知られており、このような方法によれば均一な温
度で反応操作を行なうことができ、比較的高い製品収率
を与えるけれども200℃を超える高温下で且つ反応性
に富むアンモニア、シアン酸などの発生する反応系での
処理にあつては、いづれの有機溶媒でも短期のうちに劣
化し、工業的規模の実施は困難である。このような尿素
をシアヌル酸に転換する加熱処理手段として、本件出願
人は既に尿素を溶融金属の表面上で熱分解させる方法を
提案した。
ホランの如き化学的に不活性な高沸点溶媒中で処理する
ことが知られており、このような方法によれば均一な温
度で反応操作を行なうことができ、比較的高い製品収率
を与えるけれども200℃を超える高温下で且つ反応性
に富むアンモニア、シアン酸などの発生する反応系での
処理にあつては、いづれの有機溶媒でも短期のうちに劣
化し、工業的規模の実施は困難である。このような尿素
をシアヌル酸に転換する加熱処理手段として、本件出願
人は既に尿素を溶融金属の表面上で熱分解させる方法を
提案した。
(特公昭40−18207号及び特公昭45−1120
1号公報参照)これらの製法によれば、溶融金属は熱伝
導性が良好であり、反応物質との比重差が極めて大きい
ため、尿素の熱分解生成物は、溶融金属の表面に浮遊し
た状態となり、反応物質が伝熱面に固着するトラブルを
完全に回避することができるものである。然し乍ら、溶
融金属の表面に尿素を供給して熱分解するシアヌル酸の
製法を工業的に実施rるには金属又は合金を加熱溶融し
た金属浴の一端に尿素を連続的に供給し、反応物質の液
状→粘稠化→固化の一連の物理的な状態変化を経て連続
的な板状生成物を形成し、金属浴の他端から板状生成物
を引き出す方法が、化学工業的操作面から有利であるけ
れども、実際には尿素の供給速度と板状生成物の取り出
し速度の均衡を保ち乍ら、操業することは甚だ困難であ
り、尿素の供給速度に過不足を生じて熱分解生成物を連
続的な板状と為し得ず、俗にいう板切れ現象を生じて連
続的操業を行なうことが困難なものであり、この板切れ
現象は尿素の供給量を増加しまた熱分解生成物の取り出
し速度を増加すると顕著に現われるため、溶融金属使用
量に対するシアヌル酸の生産性は必ずしも満足すべき状
態にあるとは云えなかつた。
1号公報参照)これらの製法によれば、溶融金属は熱伝
導性が良好であり、反応物質との比重差が極めて大きい
ため、尿素の熱分解生成物は、溶融金属の表面に浮遊し
た状態となり、反応物質が伝熱面に固着するトラブルを
完全に回避することができるものである。然し乍ら、溶
融金属の表面に尿素を供給して熱分解するシアヌル酸の
製法を工業的に実施rるには金属又は合金を加熱溶融し
た金属浴の一端に尿素を連続的に供給し、反応物質の液
状→粘稠化→固化の一連の物理的な状態変化を経て連続
的な板状生成物を形成し、金属浴の他端から板状生成物
を引き出す方法が、化学工業的操作面から有利であるけ
れども、実際には尿素の供給速度と板状生成物の取り出
し速度の均衡を保ち乍ら、操業することは甚だ困難であ
り、尿素の供給速度に過不足を生じて熱分解生成物を連
続的な板状と為し得ず、俗にいう板切れ現象を生じて連
続的操業を行なうことが困難なものであり、この板切れ
現象は尿素の供給量を増加しまた熱分解生成物の取り出
し速度を増加すると顕著に現われるため、溶融金属使用
量に対するシアヌル酸の生産性は必ずしも満足すべき状
態にあるとは云えなかつた。
更に溶融金属の表面で尿素を熱分解する方法の今一つの
難点として、製品中に加熱浴内の金属が相当量混入する
ことであり、これを除去するために多くの鉱酸を必要と
するものである。
難点として、製品中に加熱浴内の金属が相当量混入する
ことであり、これを除去するために多くの鉱酸を必要と
するものである。
例えば、溶融金属として錫を用い、その表面に約140
℃の温度に加熱された溶融尿素(窒素含有量46.6%
)を供給して熱分解し、その板状生成物を取り出す場合
にあつては製品1t当り、平均0.6kgの錫が混在し
、製品中の錫を痕跡量に低減させるためには、板状生成
物を粉砕し煮沸状態の20%を超える高濃度の鉱酸水溶
液に数時間に亘つて浸漬しなければならない。
℃の温度に加熱された溶融尿素(窒素含有量46.6%
)を供給して熱分解し、その板状生成物を取り出す場合
にあつては製品1t当り、平均0.6kgの錫が混在し
、製品中の錫を痕跡量に低減させるためには、板状生成
物を粉砕し煮沸状態の20%を超える高濃度の鉱酸水溶
液に数時間に亘つて浸漬しなければならない。
本発明者等は、このような事情に鑑み数多くの試験と克
明な検討を重ねた結果、意外にも尿素を溶融金属の表面
で熱分解してシアヌル酸を製造するに当り、原料尿素を
予め別に設けた加熱装置によつてアンモニアを放出する
150〜180℃の温度に加熱して処理尿素中の窒素含
有量を4.3.0〜45.5%の範囲に低下させ、この
流動伏態にある反応尿素を230〜340℃の液温に加
熱された溶融金属の表面に供給して熱分解することによ
つて作業条件の変化、殊に尿素供給量のバラツキによる
板状生成物の板切れ現象を完全に回避し且つ溶融金属に
対する尿素の供給速度及び反応生成物の取り出し速度を
高めて、溶融金属の単位使用量当り遥かに高い生産量と
し、長時間に亘る連続的操業を可能ならしめ、更に製品
中に混入する金属を低下して反応生成物の後処理を容易
ならしめたものである。
明な検討を重ねた結果、意外にも尿素を溶融金属の表面
で熱分解してシアヌル酸を製造するに当り、原料尿素を
予め別に設けた加熱装置によつてアンモニアを放出する
150〜180℃の温度に加熱して処理尿素中の窒素含
有量を4.3.0〜45.5%の範囲に低下させ、この
流動伏態にある反応尿素を230〜340℃の液温に加
熱された溶融金属の表面に供給して熱分解することによ
つて作業条件の変化、殊に尿素供給量のバラツキによる
板状生成物の板切れ現象を完全に回避し且つ溶融金属に
対する尿素の供給速度及び反応生成物の取り出し速度を
高めて、溶融金属の単位使用量当り遥かに高い生産量と
し、長時間に亘る連続的操業を可能ならしめ、更に製品
中に混入する金属を低下して反応生成物の後処理を容易
ならしめたものである。
本発明方法において尿素を溶触金属表面で熱分解するに
当り、予め尿素を150〜180℃の温度に加熱し処理
尿素中の窒素含有量を43.0〜45.5%の範囲に低
下させて溶融金属表面に供給することにより好ましい結
果が得られる理由については、前記窒素含有量の範囲に
ある反応尿素は230〜340℃の溶融金属と接触の際
に、加熱浴の全面を覆うセルフレベリング性があり、比
較的高い粘性を有するため、処理尿素を溶融金属面上に
16〜25m711の厚い層状として供給することがで
きアンモニアの発生が穏かな状態で極めて短時間のうち
に粘稠化ないし固化の現象が起こり連続的に強固な板伏
生成物が形成され、尿素供給速度のバラツキその他作業
条件に多少の変化を生じた場合においても何等の板切れ
現象を起さないものであり、また処理尿素は予め加熱さ
れてアンモニアの一部が放出され相当の粘性を有するも
のであるから、熱分解によるアンモニアの発生が穏かに
進み、溶融金属の表面が常に静的な状態に保たれる結果
、反応生成物中に混入する金属が低減されるものと思わ
れる。
当り、予め尿素を150〜180℃の温度に加熱し処理
尿素中の窒素含有量を43.0〜45.5%の範囲に低
下させて溶融金属表面に供給することにより好ましい結
果が得られる理由については、前記窒素含有量の範囲に
ある反応尿素は230〜340℃の溶融金属と接触の際
に、加熱浴の全面を覆うセルフレベリング性があり、比
較的高い粘性を有するため、処理尿素を溶融金属面上に
16〜25m711の厚い層状として供給することがで
きアンモニアの発生が穏かな状態で極めて短時間のうち
に粘稠化ないし固化の現象が起こり連続的に強固な板伏
生成物が形成され、尿素供給速度のバラツキその他作業
条件に多少の変化を生じた場合においても何等の板切れ
現象を起さないものであり、また処理尿素は予め加熱さ
れてアンモニアの一部が放出され相当の粘性を有するも
のであるから、熱分解によるアンモニアの発生が穏かに
進み、溶融金属の表面が常に静的な状態に保たれる結果
、反応生成物中に混入する金属が低減されるものと思わ
れる。
本発明の実施において、尿素の予備的加熱を処理尿素中
の窒素含有量が43.0%より少ない状態まで進めるこ
とは、反応生成物が局部的に固化し、処理尿素の流動性
が著しく低下しセルフレベリング性を消失して熱分解生
成物に板切れ現象を伴なうものである。
の窒素含有量が43.0%より少ない状態まで進めるこ
とは、反応生成物が局部的に固化し、処理尿素の流動性
が著しく低下しセルフレベリング性を消失して熱分解生
成物に板切れ現象を伴なうものである。
また処理尿素中の窒素含有量が44.5%より多い状態
にある場合は溶融金属表面における熱分解の際板状生成
物の間に多くのアンモニアによる気泡を生じ生成物の強
度が低下して通常の機械的操作によつて生じる原料供給
量、溶融金属に対する加熱量あるいは生成物の取り出し
速度のバラツキによつて板切れ現象を発生するのみなら
ず、製品中に1t当り0.6kgを超える金属が消耗し
コストアツプを来たしまた精製工程における鉱酸消費量
を増加させる。原料尿素に脱アンモニア反応を起こして
窒素含有量を43.0〜45.5%の範囲に存らしめる
には1600Cの温度で1〜5時間、170℃の温度で
30分〜3時間程度加熱すれば良いが、処理温度が18
0℃を超えると反応の進行が不均一となり所定の窒素含
有量の範囲にあると錐も反応尿素が白濁してその流動性
を欠如するものであり、150℃より低い温度ではアン
モニアを生じる反応が実質的に進行しない。
にある場合は溶融金属表面における熱分解の際板状生成
物の間に多くのアンモニアによる気泡を生じ生成物の強
度が低下して通常の機械的操作によつて生じる原料供給
量、溶融金属に対する加熱量あるいは生成物の取り出し
速度のバラツキによつて板切れ現象を発生するのみなら
ず、製品中に1t当り0.6kgを超える金属が消耗し
コストアツプを来たしまた精製工程における鉱酸消費量
を増加させる。原料尿素に脱アンモニア反応を起こして
窒素含有量を43.0〜45.5%の範囲に存らしめる
には1600Cの温度で1〜5時間、170℃の温度で
30分〜3時間程度加熱すれば良いが、処理温度が18
0℃を超えると反応の進行が不均一となり所定の窒素含
有量の範囲にあると錐も反応尿素が白濁してその流動性
を欠如するものであり、150℃より低い温度ではアン
モニアを生じる反応が実質的に進行しない。
本発明方法において今一つ注目すべきことは、原料尿素
を150〜180℃の温度に加熱して処理尿素中の窒素
含有量を43.0%〜45.5%の範囲に低下させるに
当り、処理尿素中に窒素、空気あるいは熱分解工程にお
いて生じる排ガスをストリツピングガスとして導入して
アンモニアを除去する点であり、これによつて窒素含有
量が所定の範囲にある反応尿素を短時間のうちに均一な
ものとして生成することができ、溶融金属表面に供給の
際に良好なセルフレベリング性を具備させ、溶融金属の
単位表面積当りの処理量を更に高揚することができる。
を150〜180℃の温度に加熱して処理尿素中の窒素
含有量を43.0%〜45.5%の範囲に低下させるに
当り、処理尿素中に窒素、空気あるいは熱分解工程にお
いて生じる排ガスをストリツピングガスとして導入して
アンモニアを除去する点であり、これによつて窒素含有
量が所定の範囲にある反応尿素を短時間のうちに均一な
ものとして生成することができ、溶融金属表面に供給の
際に良好なセルフレベリング性を具備させ、溶融金属の
単位表面積当りの処理量を更に高揚することができる。
本発明方法において溶融金属の温度を230〜340℃
の範囲に存らしめることは、処理物質を連続的に反応さ
せるための必須条件であり金属浴の温度が340℃を超
えると生成シアヌル酸の分解が顕著になつて好ましくな
い。
の範囲に存らしめることは、処理物質を連続的に反応さ
せるための必須条件であり金属浴の温度が340℃を超
えると生成シアヌル酸の分解が顕著になつて好ましくな
い。
本発明の実施に使用しうる金属としては、尿素及びその
反応生成物に対して不活性であり、所定の処理温度にお
いて液状を保つものであればいづれでも良いが、なかで
も錫、ビスマス、鉛等の各単体金属や錫、アンチモン、
鉛からなる合金、ビスマス、カドミニウム、鉛、錫から
なる合金及び錫と鉛からなる合金等が適当である。
反応生成物に対して不活性であり、所定の処理温度にお
いて液状を保つものであればいづれでも良いが、なかで
も錫、ビスマス、鉛等の各単体金属や錫、アンチモン、
鉛からなる合金、ビスマス、カドミニウム、鉛、錫から
なる合金及び錫と鉛からなる合金等が適当である。
本発明方法によれば、窒素含有量を43.0〜45.5
%に低下させた処理尿素を溶融状態の金属表面に供給し
て1〜5分間加熱することによつて板状生成物が形成さ
れるけれども、当該生成物には少量の尿素、ビユーレツ
トが存在するため板状生成物を溶融金属表面より取り出
したのち、自由流動性を有する粉末状ないし粒状に粉砕
し、これをジヤケツト付攪拌型加熱器等に入れ230〜
300℃の温度で更に60〜120分間加熱して反応を
完結させることが望ましい。
%に低下させた処理尿素を溶融状態の金属表面に供給し
て1〜5分間加熱することによつて板状生成物が形成さ
れるけれども、当該生成物には少量の尿素、ビユーレツ
トが存在するため板状生成物を溶融金属表面より取り出
したのち、自由流動性を有する粉末状ないし粒状に粉砕
し、これをジヤケツト付攪拌型加熱器等に入れ230〜
300℃の温度で更に60〜120分間加熱して反応を
完結させることが望ましい。
この場合、溶融金属表面より取り出された板状生成物は
概ねシアヌル酸50%、アンメリンないしアンメライド
30%、尿素ないしビユーレツト20%からなるもので
あるが、自由流動性を有する状態に粉砕された生成物は
攪拌型加熱器内の処理でもはや溶融したり軟化すること
は全くないもので器壁や攪拌翼等へ処理物質が固着する
トラブルは何等生じないものである。
概ねシアヌル酸50%、アンメリンないしアンメライド
30%、尿素ないしビユーレツト20%からなるもので
あるが、自由流動性を有する状態に粉砕された生成物は
攪拌型加熱器内の処理でもはや溶融したり軟化すること
は全くないもので器壁や攪拌翼等へ処理物質が固着する
トラブルは何等生じないものである。
なお工業的規模の実施においては、熱処理工程中に発生
するガスを尿素回収装置に導き、これを溶融尿素等に吸
収して昇華した尿素を回収することが好ましい。
するガスを尿素回収装置に導き、これを溶融尿素等に吸
収して昇華した尿素を回収することが好ましい。
本発明方法によつて製造され、二次的熱処理が行われた
シアヌル酸は、通常20%以上のアンメリンないしアン
メライドと粗製品1t当り0.2kg金属を含有するた
め、これらは15〜30%濃度の硫酸、塩酸などの鉱酸
水溶液中で5時間以上加熱して精製すべきであり、原料
尿素からかかる精製工程を経て回収した製品の収率は、
80〜90%に達するものである。
シアヌル酸は、通常20%以上のアンメリンないしアン
メライドと粗製品1t当り0.2kg金属を含有するた
め、これらは15〜30%濃度の硫酸、塩酸などの鉱酸
水溶液中で5時間以上加熱して精製すべきであり、原料
尿素からかかる精製工程を経て回収した製品の収率は、
80〜90%に達するものである。
以下実施例および参考例をもつて本発明を具体的に説明
する。
する。
実施例 1
床面積1m”、深さ10CTIIの長方形箱型の鉄製反
応容器に、溶融錫を深さ7c7nまで満たし温度調節器
へ連繋した電気加熱器でこの錫浴の温度を270〜28
0℃に維持し、反応容器の長手方向における両内側壁面
に接近した位置に下側面を錫浴に浸漬した一対の回転ロ
ールを軸架し、該回転ロールを電動機により歯車連動機
構を介して周速度毎分3mの割合で夫々内向きに回転さ
せ、両回転ロール間の溶融錫面上に形成された反応域に
、ジヤケツト式攪拌器付加熱器を用い、原料尿素を約1
60℃の温度で平均停溜時間を約3時間として加熱し、
窒素含有量を44.0%に低下した反応尿素を毎時60
1<9の割合で供給し、前記反応域の一端に供給された
反応尿素を錫浴上におよそ18〜20m7!lの厚みで
分布させ、供給後約1分間で殆んど乾固状態になつた板
状生成物を更は錫浴上に約2分間滞留させて反応域の他
端より板状生成物を連続的に取り出した。
応容器に、溶融錫を深さ7c7nまで満たし温度調節器
へ連繋した電気加熱器でこの錫浴の温度を270〜28
0℃に維持し、反応容器の長手方向における両内側壁面
に接近した位置に下側面を錫浴に浸漬した一対の回転ロ
ールを軸架し、該回転ロールを電動機により歯車連動機
構を介して周速度毎分3mの割合で夫々内向きに回転さ
せ、両回転ロール間の溶融錫面上に形成された反応域に
、ジヤケツト式攪拌器付加熱器を用い、原料尿素を約1
60℃の温度で平均停溜時間を約3時間として加熱し、
窒素含有量を44.0%に低下した反応尿素を毎時60
1<9の割合で供給し、前記反応域の一端に供給された
反応尿素を錫浴上におよそ18〜20m7!lの厚みで
分布させ、供給後約1分間で殆んど乾固状態になつた板
状生成物を更は錫浴上に約2分間滞留させて反応域の他
端より板状生成物を連続的に取り出した。
本例においては前記の操作を72時間に亘つて継続した
が、処理物質が反応容器の壁面等に付着したり、反応生
成物が板切れするトラブルは皆無であつた。
が、処理物質が反応容器の壁面等に付着したり、反応生
成物が板切れするトラブルは皆無であつた。
前記板状生成物は、破砕機によつて粒状に粉砕し更にジ
ヤケツト式攪拌機付加熱器で290℃の温度で90分間
加熱し、これを20%硫酸水溶液中に6時間煮沸して精
製した。
ヤケツト式攪拌機付加熱器で290℃の温度で90分間
加熱し、これを20%硫酸水溶液中に6時間煮沸して精
製した。
この間に供給された原料尿素の合計量は4.32tであ
り、生成されたシアヌル酸は2.71tに達し、その収
率は理論値の87.5%に相当し、またこの間に板状生
成物に混入して消失した錫は、定期的に分析測定のとこ
ろ0.54k9であり、製品に対し僅か0.02%に相
当するものであつた。参考例 1 前記実施例において原料尿素として140℃に加熱した
溶融尿素を用いて同様の処理を行なつたところ、尿素供
給量を毎時60kgとした場合には反応域内で処理物質
が激しく発泡し、板状生成物の内部に多くの空洞を生じ
て板状生成物の取り出しに際し、1日当り平均8回の板
切れ現象を起こし、連続的な操業を為し得ないものであ
つた。
り、生成されたシアヌル酸は2.71tに達し、その収
率は理論値の87.5%に相当し、またこの間に板状生
成物に混入して消失した錫は、定期的に分析測定のとこ
ろ0.54k9であり、製品に対し僅か0.02%に相
当するものであつた。参考例 1 前記実施例において原料尿素として140℃に加熱した
溶融尿素を用いて同様の処理を行なつたところ、尿素供
給量を毎時60kgとした場合には反応域内で処理物質
が激しく発泡し、板状生成物の内部に多くの空洞を生じ
て板状生成物の取り出しに際し、1日当り平均8回の板
切れ現象を起こし、連続的な操業を為し得ないものであ
つた。
従つて、72時間の運転において供給された尿素の合計
量は、3.7tに留まり、精製回収されたシアヌル酸は
2.19t1収率は82.6%であり、板状生成物に混
入して消失した錫は、1.3kgに達した。参考例 2 前記実施例において原料尿素として約185℃の温度に
30分間加熱し窒素含有量を42.0%に低下した処理
尿素を反応域に供給したが、処理尿素は、錫浴上で全面
的に広がらず、直ちに固化が進み、反応生成物を連続的
な板状を為し得ず、工業的規模での実施は不可能と認め
られた。
量は、3.7tに留まり、精製回収されたシアヌル酸は
2.19t1収率は82.6%であり、板状生成物に混
入して消失した錫は、1.3kgに達した。参考例 2 前記実施例において原料尿素として約185℃の温度に
30分間加熱し窒素含有量を42.0%に低下した処理
尿素を反応域に供給したが、処理尿素は、錫浴上で全面
的に広がらず、直ちに固化が進み、反応生成物を連続的
な板状を為し得ず、工業的規模での実施は不可能と認め
られた。
実施例 2
実施例1においてジヤケツト式攪拌器付加熱器で原料尿
素を加熱するに当り、処理尿素液中に空気を吹き込みし
てアンモニアを除去しながら、約160℃の温度で3時
間加熱し窒素含有量43.5%の反応尿素を形成し、こ
れを実施例1と同様の反応容器内の溶融錫浴に毎持65
k9の割合で供給し、72時間に亘つて連続運転のとこ
ろ、その間に処理物質が反応容器の壁面等に付着したり
、反応生成物が板切れするトラブルは皆無であり、その
間に供給された原料尿素の合計量は4.68tであり、
精製工程を経て回収されたシアヌル酸は2.91tに達
し、その収率は理論値の86.8%に相当し、また板状
生成物に混入した錫は0.5kgに留まつた。
素を加熱するに当り、処理尿素液中に空気を吹き込みし
てアンモニアを除去しながら、約160℃の温度で3時
間加熱し窒素含有量43.5%の反応尿素を形成し、こ
れを実施例1と同様の反応容器内の溶融錫浴に毎持65
k9の割合で供給し、72時間に亘つて連続運転のとこ
ろ、その間に処理物質が反応容器の壁面等に付着したり
、反応生成物が板切れするトラブルは皆無であり、その
間に供給された原料尿素の合計量は4.68tであり、
精製工程を経て回収されたシアヌル酸は2.91tに達
し、その収率は理論値の86.8%に相当し、また板状
生成物に混入した錫は0.5kgに留まつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 尿素を溶融金属の表面で熱分解してシアヌル酸を製
造するに当り、原料尿素を予め別に設けた加熱装置によ
つてアンモニアを放出する150〜180℃の温度に加
熱して処理尿素中の窒素含有量を43.0〜45.5%
の範囲に低下し、前記熱処理された流動状態にある反応
尿素を230〜340℃の液温に加熱された溶融金属の
表面に供給して熱分解することを特徴とするシアヌル酸
の製造法。 2 原料尿素を150〜180℃の温度に加熱して処理
尿素中の窒素含有量を43.0〜45.5%の範囲に低
下させる加熱工程において、処理尿素中にストリツピン
グガスを吹き込みしてアンモニアを除去する特許請求の
範囲1に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55001228A JPS5936984B2 (ja) | 1980-01-08 | 1980-01-08 | シアヌル酸の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55001228A JPS5936984B2 (ja) | 1980-01-08 | 1980-01-08 | シアヌル酸の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5699464A JPS5699464A (en) | 1981-08-10 |
JPS5936984B2 true JPS5936984B2 (ja) | 1984-09-06 |
Family
ID=11495605
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP55001228A Expired JPS5936984B2 (ja) | 1980-01-08 | 1980-01-08 | シアヌル酸の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5936984B2 (ja) |
-
1980
- 1980-01-08 JP JP55001228A patent/JPS5936984B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5699464A (en) | 1981-08-10 |
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