JPS5936146B2 - 圧力容器 - Google Patents

圧力容器

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JPS5936146B2
JPS5936146B2 JP53020440A JP2044078A JPS5936146B2 JP S5936146 B2 JPS5936146 B2 JP S5936146B2 JP 53020440 A JP53020440 A JP 53020440A JP 2044078 A JP2044078 A JP 2044078A JP S5936146 B2 JPS5936146 B2 JP S5936146B2
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利展 片岡
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高圧流体を封入する圧力容器に関し、特に円筒
部とその両端のドーム部とから成るライナをフィラメン
トワインディング法によって複数の強化プラスチック(
FRP)被覆層で被覆して成る圧力容器に関する。
本件明細書中、用語1−ヘリカル層」は、いわゆるヘリ
カル層だけでなく、ポーラ層をも含む。
このような圧力容器は、小形軽量であり、携帯に便利で
あるので、例えば酸素呼吸器などに有利である。
この圧力容器における前記ライナは、金属などの材料か
ら成り、圧力容器の気密を確実にし、かつ一方のドール
部に設けられる1」金の強度を向上させる。
ライナが無い場合には、FRP被覆層の比較的低いクラ
ック発生圧力までしかリークにより内圧に耐えることが
できないが、ライナを用いることによってそのライナが
内圧によって膨出してフィラメントが破断する略フィラ
メント最大引張強度まで圧力容器の強度を向上させるこ
とができる。
フィラメントワインティングしてなるFRP被覆層だけ
から成る圧力容器は、その充填圧力が100 kgf/
crA前後であるのに対−ライナを内包することにより
同様の安全1生を持って、より面圧化(約300 kg
f /crAまで高圧化)される。
円筒状の圧力容器における円筒部でQζ円周応力は軸応
力の2倍であるので、これに適合するので、これに適合
する圧力容器の軸方向に対するフィラメントの巻角度は
平衡角(54,7度)を成すように巻かれるが、在来の
圧力容器では口金付近を補強する必要があるため、ライ
ナの外径と軸方向の長さとにも依存した平衡角よりも小
さい巻角度(通常10度前後)でフィラメントを巻回し
てヘリカル層を形成するが、この平衡角より小さい巻角
度ヘリカル層は内圧力により周方向に膨出し、軸方向に
縮む変形を成すので、その拘束と、平衡角より小さいこ
とによる周方向強度不足を補う為にヘリカル層の外方に
圧力容器の軸にほぼ直角な巻角度のフープ層を円筒部に
形成しである。
本発明の典型的な先行技術はこのようなヘリカルおよび
フープの被覆層が2層になってライナを外被している圧
力容器である。
この先行技術では、シイナの円筒部とドーム部との接合
部分においてフープ層を形成することができない。
その理由は、フープ層が、前記接合部分においてその巻
張力の軸方向成分によって、またドーム部曲面にかかる
ことによって、ドーム部に滑り落ちてしまうからである
そのため接合部分から円筒部側にフープ層巻幅がたとえ
ば20〜40mrrt短(なり、この接合部分における
周方向強度が不足する。
従来からのこのような圧力容器においてはさらに、シイ
ナによる充填圧力の高圧化に伴い、フープ層内において
その圧力容器の軸に垂直なリング状すなわち輪切状のク
ラックが生じることがある。
このリング状のクラックはマトリックス樹脂のクラック
で、(a)圧力容器の軸方向の硬化時の残留応力、内圧
力による引張り力およ店b)円筒部とドーム部との接合
部分に曲げモーメントおよび肉厚方向剪断力が働くこと
、ならびに(c)ヘリカル層およびフープ層間の繊維交
角が人で(〜80度)各層の物性が大きく異なる為、こ
のような積層は異方性であり、且各層が内圧力に対し平
衡角でないことによって、被段層にクロスエラシティ効
果等により大きな層間剪断応力が生じ、これら応力が界
面応力、7トリツクス応力および上記残留応力として働
(ことなどに起因するものである。
さらにまたこのような場合には、被覆層の間に剥離が生
じ、またヘリカル層に多数の微細なりラックが点在して
生じることがある。
層間剥離が部分的に生じると、そこに応力集中が生じ、
層間剥離が−・層拡大する。
そのため被覆層の強度が低下し、ヤング率が低下する。
したがって圧力容器内に流体を充填したときにおけるシ
イナの負担すべき応力がそれだけ大きくなり、流体の充
填と放出とを繰り返すことによってライナが疲労しやす
くなる。
また、ライナが被覆層の剛性の低下した部分において内
圧力によって外方にふ(らむことかある。
さらにまた先行技術は、たとえば特開昭50−1441
21に示されるように、第1ヘリカル層の上に周方向被
覆層を巻回し、その上に第2ヘリカル層を積層した構成
を有する。
この構成では、ドーム端の周方向を被覆層によって補強
しており、軸方向にはドーム部全面を覆う第1ヘリカル
層の肉厚を増して補強している。
このような先行技術では、これらヘリカル層と周方向被
覆層の巻角度が太き(異なる2つの層を機械をとめるこ
となく連続的に成形するごとは困難であり、巻回工程を
中断する必要が生じる。
実際には最外層に周方向被覆層を積層するなど、ヘリカ
ル層と周方向被覆層のワインディングパターンの切換回
数が多く、その分生産性が低下する。
また厚み方向に対称積層とすることによりカツノリング
効果は消えるけれども、クロスエラスティシイ効果は消
えない。
本発明は、このような従来からの問題点に鑑みてなされ
たものであって、シイナを外被する強化プラスチック被
覆層の強度を向上させて高圧力の流体を充填可能とした
軽量な圧力容器を提供することを主な目的とする。
第1図、第2図および第3図は本発明の一実施例におけ
るフィラメントの巻き方をそれぞれ示す。
第4図は完成された圧力容器の口金6付近の断面を示す
これらの図面を参照して、ライナ1ば、たとえばA60
61−T6アルミーニウムで・製作される。
ライナ1は、基本的には、円筒部2と、その円筒部20
両端に固着された半楕円状のドーム部3,4とから成り
、全体的にほぼ均一な肉厚を有する。
一方のドーム部3には、後述のフィラメント巻きを確実
にするための突部5が形成される。
他方のドーム部4には、口金6が形成される。
口金6には、内ねじが刻設され、バルブが螺着されたり
、または管が接続される。
ライナ1の外周には、内層から順に、第1図の第1ヘリ
カル層7、第2図の第2ヘリカル層8および第3図のフ
ープ層9が順に形成される。
これら第1ヘリカル層1、第2ヘリカル層8および];
−プ層9は、総括的に参照符10で示されており、S
ガラスファイバなどのフィラメント11にエポキシ樹脂
などの熱硬化性樹脂が含浸されて成る強化プラスチック
である。
第1ヘリカル層70巻き方を示す第1図において、単一
のフィラメント11は、ライナ1のドーム部3,4を取
り囲み、枠部な除(ライナ1のほぼ全面を被覆する。
その円筒部2の軸したがってライナ1の軸となすンイラ
メンI・110巻角度θ1は、たとえば31度であって
もよく、巻角度θ1は約10〜30度程度の範囲でライ
ナ1の外径および長さなどの形状に応じて変わり得る。
第1ヘリカル層γは、ドーム部および主として、円筒部
の軸方向応力を負担する。
第2ヘリカル層80巻き方を示す第2図において、単一
のフィラメント11が円筒部2の軸となす巻角度θ2は
、第1ヘリカル層70巻角度θ1よりも大きく、次に述
べるフープ層9の巻角度θ3よりも小さい値であり、た
とえば65度であってもよい。
巻角度θ2は約50〜70度の範囲で定められる。
第2ヘリカル層8ば、第1ヘリカル層r上にあり、ライ
ナ1の円筒部2とドーム3゜4のナックル部すなわち接
合部分12,13を被拶し、巻角度によってはさらにド
ーム部3,4の一部分14,15(第4図においては参
皿符15で拡大して示す部分)まで被層する。
フープ層90巻き方を示す第3図において、単一のフィ
ラメント11は、第2ヘリカ”48)−に巻回され、ラ
イナ1の円筒部2を被層するが、ドーム部3,4および
接合部分12,13には巻かれていない。
フープ層9の巻角度θ3は、はぼ90度である。
フープ層9ば、第1および第2ヘリカル層7,8のm変
形を拘束してθ1.θ2が太き(なるのを防ぐ働きをす
る。
これらの実施例において、図中、フィラメント11ば、
比較的太(記載されているが、これは説明の便宜のため
であり、実際にはその断面積が小さいものである。
各被覆層7,8,9は内圧力等に応じて複数の層をそれ
ぞれ形成する。
ライナ1に被覆層10を形成すべく樹脂に含浸されたフ
ィラメント11が巻かれた後、硬化炉中にて90〜15
0°Cに加熱して樹脂を硬化させ、圧力容器を製作する
第2ヘリカル層80巻角度θ2ば、円筒部2とドーム部
3,4との接合部分12.130補強すべき荷重の他に
、ライナ1の外径および長さに依存して第2ヘリカル層
8のファイバが滑り落ちることなく、巻付けを確実にす
るために必要な角度範囲にあることなどの条件によって
第1ヘリカル層γの巻角度θ1よりも大きく、フープ層
90巻角度θ3(これはほぼ90度)よりも小さい範囲
で、決定される。
さらに圧力容器は、取扱上の要求に基づいて、(a)酸
素呼吸器等における携帯用圧力容器では落下事故による
ドーム部損傷に対する安全性向上のために、さらにまた
(b)円筒部が固定的に支持されている横置き据付は形
の圧力容器では軸剛性を向上させるために、つまり衝撃
荷重とクリープ変形とを考慮して設計されねばならない
特に(a)についてはドーム部の強度を円筒部20強度
よりも太き(設計しなげればならない。
ドーム部の強度をせいぜい50%増とすれば、円筒部2
においては必然的に周方向の強度よりも弾方向の強度が
15%以上25%以下と大きく設計される。
このような強度を満足するように、第1ヘリカル屓7の
最も薄いナックル部を補強するように第2−ゝリカ四層
8の巻角度θ2と層厚とが定められる。
次に、第2ヘリカル層80巻角度θ2と、第1−・・リ
カル層γの巻角度θ1およびフープ層9の巻角度θ3と
の差、すなわちフィラメント繊維交角は、上記θ2の範
囲とすればせいぜい40〜50度未満であり、各被覆層
?、8,9^旧互の物性が漸次的に変わることになる。
このことは、第1および第2ヘリカル層γ、8ならびに
フーノ°層9の残留応力を低減し、その残留応力に起因
する層内および層間の剥離ならびにクランクの発佳を抑
える・この層内の残留応力としての弄面応力および層間
の残留剪断応力(ζ(a)A留巻張力、(b)繊維強化
方向の異なる異方性体としての各層の弾性特性および熱
膨張係数などの物性差による残留熱応力、(C)樹脂の
硬化歪、(d)積層順序、(e朦維と樹脂との物性差(
弾性率、熱膨張係数等)、げ)各層の層厚に依存する。
したがって各層間の繊維交角を漸進させて物性差を低減
させることは、残留応力の低減となるのである。
フープ層9のリング状クラックは、そのフープ層9の残
留応力および内圧を受けて生じる応力の和が、フープ層
強度、主として繊維直角方向強度を超えることにより発
生する。
またそのリング状クラック発生エネルギの急激な解放に
よって、そのフープ層9と第2ヘリカル層8との間に層
間剥離が生じる。
このフープ層においては、下記実1験例に示すごとく、
同一破壊圧とするフープ層厚に対し、残留応力、クロス
エラシティ効果、カップリング効果による主として層間
剪断芯力を低減或は消去するために、フープ層を分散し
、下層から上層に順に第1ヘリカル層、フープ層、第2
ヘリカル層、フープ層から成る多層対称積層構造とする
ことが望ましいが、フープ層を分散し、最外層フープ層
を薄(する程、そのクラック発生圧力が低下する。
そのためフープ層を分離することなく、これら圧力、強
度を向上させる工夫を要す。
第2ヘリカル層8の存在がフープ層9におけるリング状
クランクの発生圧力を上昇させて、比較的低圧時のリン
グ状クラックの発生をさらに抑えるような構造にすべき
であり、そのように特に第2ヘリカル層80角度層厚を
決定しなげればならず、そうすれば安全性が向上するこ
とになる。
第2ヘリカル層8によるフィラメント繊維交角の漸変は
また、圧力容器に流体を充填する際における内圧の圧力
上昇速度の上限を向上することを可能にする。
すなわち内圧荷重の印加に関しては、前述した残留応力
と同様に、各層の物性を漸変する積層構造とすることに
よって、界面の応カー歪および層間応カー歪等が低く抑
えられ、それによって圧力容器に短時間に高圧力の流体
を充填したとき、クラックなどの事故の発生が防がれる
同様な理由で、第2ヘリカル層9は熱荷重に対する強度
をも向上させる。
第2ヘリカル層8は、円筒部2とドーム部3゜4との接
合部分12,13かも、巻角度θ2によってはドーム部
3,4の一部分14,15にわたって被覆している。
また、これらの部分12゜13;14,15では、ライ
ナ1の軸となす第2ヘリカル層8のフィラメントの巻角
度は、ドーム部でターンして戻るとき、θ2→約90度
→マイナスθ2と変化し、約90度の巻角度の層部分が
比較的大きく、しかもそのフィラメントの重なりが密に
巻かれる。
したがってこれらの部分12゜13;14.15におけ
る第2ヘリカル層8は、フープ層9と等価であると言え
る。
そのため在来の圧力容器において周方向強度が不足して
いたこれらの部分12,13;14,15は、第2ヘリ
カル層8によって部分的に補強され、そのため軽量化が
図られる。
上述の残留応力と、被覆層に引張力を加えたときにその
両端で大きな剪断応力が発生する端末効果による円筒端
部での層間応力の上昇の低減のためには、第2ヘリカル
層80層厚の、第1ヘリカル層7およびフープ層90層
厚に対する比(これを厚み比と称することにする)を比
較的太き(する必要がある。
これとは逆に、圧力容器の内圧によって円筒部2とドー
ム部3,4との接合部分12.13付近に作用する曲げ
モーメントに起因して、被覆層7,9;8に層間剪断応
力が生じ、この層間剪断応力を小さくするためには、第
2ヘリカル層8の厚み比を小さくする必要がある。
第2ヘリカル層8は、円筒部2の軸線方向中央付近では
、巻角度θ2より両端付近よりも周方向強度が小さく、
したがって第2ヘリカル層8の中央付近でフープ層9と
等価な強度をもたせるとすれば、重量が増加する。
このことを勘案して、第2ヘリカル層80巻角度θ2は
勿論、さらには第2ヘリカル層80層数が定められる。
このフープ層の輪切状クランク(容器全体の安全性にも
つながる問題でもある)は、成形時の残留応力、内圧力
(三軸応力状態を成す)、内圧力による曲げモーメント
、剪断力及び積層構造から来るクロスエラシティ効果、
カンプリング効果による捩り、曲げ変形、さらには端末
効果等の複合応力状態にて発生するものであって、巻角
度および層数については上述のように背反するものであ
り、−−一義的に決められないが、上記肉厚比に対する
考え方と実験結果とを勘案して決められる。
尚、ライナを内包せるFRP圧力容器は特に下記サイジ
ング処理をすることを特徴とする。
ライナを内包するFRP圧力容器では、その圧力容器に
流体を充填して加圧したときにおけるライナ1と被覆層
10との応カー歪は、充填圧力、耐圧試験圧力に於て弾
性範囲になげればならない。
このような応力状態を達成するために、製作されたばか
りの圧力容器を加圧し、次に圧力を除荷するサイジング
処理を施す。
この処理によってライナ1は塑性変形による残留歪を生
じ、弾性的な被覆層10によってライナ1が圧縮され、
処叩後の加圧時に望ましい圧力状態が達成される。
加圧(処理)圧力はライナ1の降伏強度を越えてライナ
1が塑性変形し、かつその加圧圧力は被覆層100弾性
限界の範囲内にある。
また、この加圧(処理)圧力Qζ加圧処理後の圧力容器
の充填圧力において、ライナがその金属材料の許容応力
未満である値に設定される。
この加圧処理は、応力バランスを達成するだけでな(、
ライナ1の塑性変形によってライナ1の潜在欠陥の成長
速度を低減するという利点を有する。
以下に実験結果を述べる。
(1)圧力容器の材質 ライナ A6061−T6アルミニウム 円筒部肉厚3mm 被覆層 Sファイバガラスにエポキシ樹脂を含浸した繊
維含有率51 vo1%Qm化プラスチック 第1ヘリカル層の層厚2闘、巻角度 31度 第2ヘリカル層の巻角度65度 (2)仕様 充填圧力 300 kgf /lA 容積 0.85 、e、内径72mmd>周方向設計
破壊圧 1300 kgf 10A軸方向設計破壊圧
1550 kgf /crrffi加圧処理圧(ザイジ
ング圧) 570 kgf /cn’Yただし周方向
および軸方向の設計破壊圧は円筒部繊維破断圧力である
((3)圧力上昇速度 150 kg/cA/7nin
−一定なお、周方向設計破壊圧が1300 kgf /
cAとなるように、第2ヘリカル層の層厚に応じてフー
プ層の層厚を調整した。
以上の条件1)〜(3ρ下で、フープ層にリング状クラ
ンクが発生したときの圧力と円筒部破壊圧力とを測定し
、その結果を第1表に示す。
第1表では比較のために、第2ヘリカル層のない圧力容
器についての実験結果を併せて示す。
尚リング状クラックの存在にかかわらず、設計破壊圧に
て主としてフープ層が繊維破断して破壊した。
第1表を参照すると、第2ヘリカル層がない圧力容器で
は、フープ層にリング状のクラックが生じる圧力は53
0 kgf /crAであるのに対し、本発明に従って
第2ヘリカル層を設けた圧力容器では、570〜630
kgf /ryAと改良されることがわかる。
第2ヘリカル層80巻角度θ2を65度よりも高くする
と、フープ層9においてリング状にクランクが生じる圧
力が低下する。
θ2を60度未満の値にすると、フープ層9におけるリ
ング状クランクの発生圧力が下降する傾向を示し、円筒
部2とドーム部3,4との接合部分12,130強度が
低下する。
従って、本被試体の場合、重量軽減も考え、巻角度θ2
は60度〜65度、層数1〜2層が最適である。
圧力容器の外径と長さとの比が異なる各種サイズの場合
、巻角度θ2は平衡角(54,7度)以上70度未満、
層数ば1〜4層の薄層が一般的に好ましいと言える。
尚前述の理由により、軸方向強度は周方向強度より15
%大きく(一般的には15〜25%)設計されている。
以上のように本発明によれば、金属などの材料から成る
ライナの上に強化プラスチックの被覆層を形成した圧力
容器において、その被覆層を下から上に順に、第1ヘリ
カ四層、第2ヘリカル層およびフープ層によって構成し
、第2ヘリカル層の巻角度を第1ヘリカル層およびフー
プ層の巻角度の中間の値とし、その第2ヘリカル層の物
猶領生質(たとえば熱膨張係数、ヤング率など)を第1
ヘリカル層およびフープ層の中間に定めて圧力容器が構
成される。
そのため、被覆層の層内および層間の剥離およびクラッ
クの発生が抑えられる。
また、フープ層におけるリング状のクラックの発生が抑
えられる。
さらに、流体を充填する際の圧力上昇速度を向上するこ
とができる。
さらにまた熱荷重の向上を図ることができる。
第2ヘリカル層はライナの円筒部とドーム部との接合部
分の強度を向上させる。
またフープ層のクラックは前述の様に直接破壊にはつな
がらないが、クラック部分の剛性が低下し、それにつれ
てライナの負担応力が大きくなり、充填繰返しによる疲
労破壊をきたす恐れがあり、クラック発生圧力をサイジ
ング圧力以上とすることは安全性向上につながる重要な
ことである。
本発明では、巻角度θ1.θ2.θ3はこの順序で大き
な角度となっており、したがって連続的に巻回工程を行
なうことができ、巻回工程を中断する必要がなくなり生
産性が向上する。
第2ヘリカル層は第1およびフープ層の中間的な弾性定
数を薄層に挿入しであるので、カップリンク効果が消え
るのはもちろん、クラスエラステイシイ効果を消すこと
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例におけるライナ1に第1ヘリ
カル層7を形成するためのフィラメント110巻き方を
示す図、第2図は第1ヘリカル層1の上に形成される第
2ヘリカル層8のフィラメント110巻き力を示す図、
第3図は第2ヘリカル層8の上にフープ層9を形成する
ためのフィラメント11の巻き方を示す図、第4図は本
発明に従って完成された圧力容器のし一1金6付近の拡
大断面図である。 1・・・・・・ナイナ、2・・・・・・円筒部−3,4
・・・・・・ドーム眼 5・−・・・・突部、6・・・
・・旧金、7・・・・・・第1ヘリカル層、8・・・・
・・第2ヘリカル層、9・・・・・・フープ層、10・
・・・・・被覆層、11・・・・・・フィラメント、1
2゜13・・・・・・接合部分。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属などの材料から成り円筒部とその両端のドーム
    部とから成る形状を有するライナと、熱硬化性樹脂を含
    浸したフイラメンI・を前記ライナの外周に巻いて形成
    した強化プラスチック被覆層とを含む圧力容器において
    、前記被覆層は、前記ライナを被覆して、そのライナの
    軸方向と相対的に小さい巻角度θ1をなし、枠部な除く
    ほぼ全面な巻包合する第1ヘリカル層と、 前記第1ヘリカル層の上でその第1ヘリカル層の巻角度
    θ1よりも太き(かつ50〜70度の巻角度θ2をなし
    、円筒部とドーム部の接合部分付近までを包み、薄層に
    形成した第2ヘリカル層と、前記第2ヘリカル層の上で
    ライナの軸方向に対し90度に近い巻角度θ3をなし、
    円筒部分を包して周方向の強度を向上させるとともに前
    記第1および第2ヘリカル層の周方向変位を防ぐフープ
    層とを含むことを特徴とする圧力容器。
JP53020440A 1978-02-23 1978-02-23 圧力容器 Expired JPS5936146B2 (ja)

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