JPS5933611Y2 - 樹脂部材の結合装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は樹脂で成型された部材を重ねて結合する結合装
置の改良に関する。

第１図は従来の結合装置の断面を示したものであり、第
１の外装部１、板部材２，３，４、第２の外装部５を重
ねて結合するために、共通位置に貫通孔を形成し、この
貫通孔にファスナー６を挿通し、このファスナー６内に
ピン７を挿入している。

ファスナー６の下部は、第２図に示すようにすり割り８
が形成されているため、ピン７を挿入することによって
ファスナー６の先端が外側へ膨張するため、各部材１な
いし５が結合固定されるものである。

なおピン７を強い力で引き抜き、次いでファスナー６を
抜去することによって、各部材１ないし５は分解される
。

このような従来の結合装置は、外装部材１，５、板部材
２，３．４等を結合させるためにファスナー６、ピン７
等を必要とするため、結合個所が多くなればなる程作業
がわずられしく、かつ部品点数も多いため、非能率的な
欠点があった。

本考案は、このような従来の欠点を除去するためになさ
れたものであり、以下第３図、第４図を参照して本考案
の一実施例を詳細に説明する。

第３図において、１１は上側外装部、１２，１３．１４
は板部材、１５は下側外装部であって、いずれも樹脂で
成型されたものであり、これらの各部材１１ないし１５
を重ねて結合固定している状態が示されている。

下側外装部１５には貫通孔１６が形成されている。

板部材１２，１３．１４にも下側外装部１５の貫通孔１
６の位置に合うように貫通孔１７が形成されている。

そして、下側外装部１５に載置されている板部材１４に
は、貫通孔１７の側縁に、対向する一対の爪部材１８が
一体に形成されており、この爪部片１８は下側外装部１
５の貫通孔１６を通して外側へ突出される。

更に上側外装部１１にはピン１９が下向きに一体に形成
されており、各部材１１ないし１５を重ねるとピン１９
は貫通孔１７に挿通されてその先端は爪部材１８に係合
される。

爪部片１８は弾性を有し、かつ先端が内側へ屈曲してい
るため、挿入されたピン１９によって外側へ押し広げら
れるので、この爪部片１８は下側外装部１５の貫通孔１
６より広がり、逆に爪部片１８は内側へ戻ろうとする力
でピン１９を挟持するので、ピン１９は容易には抜けず
、結局各部材１１ないし１５が結合固定される。

なお大きな力で上側外装部１１を上方へ引くと、ピン１
９と爪部材１８の結合が解け、各部材１１ないし１５が
分解されることは云うまでもない。

第４図は爪部材１８とピン１９との結合状態を示した斜
視図である。

上述のように本考案によれば、結合用部材は被結合部材
と一体的に形成されているので、作業が極めて容易に行
なえて能率向上がはかられる等実用上顕著な効果を奏す
る樹脂部材の結合装置が提供される。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の結合装置を示す断面図、第２図は従来の
装置に使用されるファスナーの下部平面図、第３図は本
考案に係る樹脂部材の結合装置の一実施例を示す断面図
、第４図は本考案におけるピンと爪部材の結合状態を示
した斜視図である。 １１・・・・・・上側外装部、１２，１３．１４・・・
・・・板部材、１５・・・・・・下側外装部、１６．１
７・・・・・・貫通孔、１８・・・・・・爪部片、１９
・・・・・・ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の樹脂成型部材を重ねて結合する装置において、貫
   通孔を有する第１の外装部材と、この第１の外装部材に
   載置され前記貫通孔を通して突出する一対の爪部片を有
   するとともにこの一対の爪部片の間に貫通孔が形成され
   ている樹脂成型部材と、この樹脂成型部材上に載置され
   るとともに、この樹脂成型部材の貫通孔に挿通されて前
   記爪部片を前記第１の外装部材の貫通孔の外側へ押し広
   げるピンが一体に形成されている樹脂成型された第２の
   外装部材とを具備することを特徴とする樹脂部材の結合
   装置。