JPS5931179Y2 - 円形刃体による手工用切断具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は織物、皮革、和紙、などのシート類の切断を目
的とした切断具の附属装置に関する。

従来シート類を正確に切断する場合、切断位置には必ず
マーキングが必要であり、縫製、細工物などの実物寸法
に対して縫い代、貼り代を含めて切断しなければならな
いため、二重にマーキングするのが常識であった。

本考案は前述実物寸法より縫い代、貼り代を含めて直接
切断することができる附属装置であり、特に円形刃体に
摩擦制御を加えながら転動して切断する切断具に、この
ような装置を付加することは考え得べくもなく、また通
常の方法では困難であった。

本考案者は先に出願した特願昭５４−３２３４号摩擦機
構付き円形刃体による切断具に関連して一定の線より任
意な定間隔を残して直接平行に切断する附属装置に関し
て、必要性とその要求を満たすため種々研究試作の結果
完成したものである。

本考案の実施の一例を図面によって説明すれは゛、第１
図、第２図、第３図に示されるごとく、円形刃体１の中
心部に軸２を貫通し、該軸２を保持器３の軸受部を有す
る保持部分５に挿入して軸２の先端部に設定したキー溝
付ネジ部分に弾性体４であるキー付湾曲板バネ製ワッシ
ャーを嵌合したのち調節ネジ７によって取付けた構造で
ある切断具において、保持器３のにぎり部分６に軸２と
平行方向に円柱８を設定し、この円柱８に案内部品９を
取付は前述切断具と組合せて作業に供するものである。

この案内部品９は指示器１０と板バネ部分１１と取付は
部分１２より構成され、本実施例の場合はヘラ形の指示
器１０と板バネ部分１１およびセツティングビス付円筒
形取付部分１２を熱可塑性樹脂材料を使用して射出成形
機により一体威形したものを採用している。

なお、この案内部品９は金属材料などを使用して指示器
１０を歯形ローレット形状、また板バネ部分１１も任意
なバネ形状を選択することができる。

本、円形刃体による手工用切断具は切断作業をするに際
して作業台上の被切断物の上を円形刃体１が転動して轢
断するのみならず円形刃体の回転に対して摩擦機構を付
加して被切断物の切断方向へ軽く押し、または引くだけ
で容易に切断できることは前述特公昭５４−３２３４号
摩擦機構付き円形刃体による切断具と同一のものである
が、この切断具に案内部品９を付設することにより切断
作業に伴う切断線の設定を部分的に省略することができ
る。

すなわちシート状材料を縫製、細工物など切断作業に際
して実物寸法のみマーキングすればこのマーキング線上
を案内部品９の指示器１０を追従させながら切断すれば
前述マーキング線と平行間隔を残して容易な操作で切断
できる。

またこれらの平行間隔の巾を設定する場合は案内部品９
の取付部分１２のネジをゆるめ、指示器１０を円形刃体
１より希望する間隔になるよう円柱８の長さ方向にて位
置定めを行い前記案内部品９にある板バネ部分１１のバ
ネ圧力が適当に働く円柱８の円周方向における位置にて
前述取付部分１２のネジによって固定するもので゛ある
。

本考案によれば曲線、直線などの原線に対して一定間隔
を残して平行に切断することが非常に簡単にでき、また
間隔設定操作も容易である。

なお、このような附属装置は従来よりある単純工具にお
いては実施容易であるかも知れないが本考案のごとく円
形刃体１を使用した可動刃物にある附属装置は当業者と
いえども容易ではなく、本考案の完成による有用性は非
常に大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は平面図、第２図は正面図、第３図は第１図Ａ−
Ａ断面を示す。 １・・・・・・円形刃体、２・・・・・・軸、３・・・
・・・保持器、４・・・・・・弾性体、５・・・・・・
保持部分、６・・・・・・にぎり部分、７・・・・・・
調節ネジ、８・・・・・・円柱、９・・・・・・案内部
品、１０・・・・・・指示器、１１・・・・・・板バネ
部分、１２・・・・・・取付部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円形刃体１と該刃体１の中心を貫通する軸２と、該軸２
   の保持部分５とにぎり部分６を有する保持器３よりなり
   、前記軸２上に軸２方向に働く弾性体４を介し円形刃体
   １を取付は円形刃体１の回転を摩擦制御する切断具にお
   いて、保持器３の一部分に軸２と平行方向に円柱８を設
   置し、先端部の指示器１０を板バネ部分１１を介して前
   記円柱８に対し取付部分１２を有する案内部品９を円柱
   の長さ方向および円周方向の任意な位置に取付は固定す
   る構造よりなる円形刃体による手工用切断具。