JPS5931045B2 - 映画用映写機におけるフィルム機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般的には映画用映写機に関し、特に映画用映
写機のための可逆可変速度フィルム移送機構に関する。

映画用映写機に使用のフィルム移送機構は当業者におい
ては周知である。

この種の従来の機構は、上下すなわち垂直方向に往復移
動するよう配置されたシヤツトルを含んでいる。このシ
ヤツトルもイソ−アウト往復運動するよう構成され、シ
ヤツＪ トルが担持している一枚の歯若しくは複数個の
歯が前進ストロークの終期でフィルム孔から離れ割出し
ストローク直前および割出しストローク期間中これらの
孔と係合する。シヤツトルは移送カムに対して配置され
、該移送カムによつて、上下運動をなすように駆動され
る。

この様な機構は複数個の半径方向に伸長するシャッター
羽根をもつ回転式シャッターを付加的に備え、それら羽
根のうちの所定の１個が前方および後方への映写操作期
間中映写機のアパチヤを覆うようになつている。

先行技術による多数の機構では、フィルムの前方および
後方への移送を切換えるために、移送カムとシャッター
とに連結した軸の角回転方向を逆転して適当に同期化し
た前方及び後方へのフィルム移送を実施する必要があつ
た。換言すれば、回転軸の回転方向は、逆方向の映写の
ための逆方向ストローク期間にフィルムと係合すること
に逆つて、シヤツトルが前進方向の映写に対するその下
行方向のストロークの間にフィルムの孔と接合せしめら
れるように、逆転される。この方法でフィルムの移送方
向を逆転するとき、フィルムの移送期間同一のシャッタ
ー羽根が映写アパチヤをふさぐ。しかし、これらの装備
は複雑なりム装置を要する点で複雑且つ高価である。こ
れらの欠点を改善するために、回転軸の回転方向を逆転
させることを必要としないでフィルムの前方及び後方へ
の移送が切換えられるように、イソ−アウトとアップ−
ダウンカム間の位相関係を変化させるフィルム移送機構
が案出された。この種の機構が有用であることは認めら
れたが、若干の困難を伴つていた。このような機構は、
フィルムの移送方向が変えられる場合、種々の要素間の
係合を一時的に解いてそれらの要素に高いトルクカをあ
たえるか、あるいは互に離し合うような目在に該軸に受
承されるとともに前記細長い部材に結合されていて、該
レバーアームが前記固定された回転の軸を中心に移動さ
れるとき前記第２フオローワーが前記第１と第２の部分
の間で移動させられるようにしたことを特徴とするフィ
ルム移送機構。３特許請求の範囲第２項において、前記
細長い部材と連絡するならい周縁カム面を有する戻り止
めカムを設け、該戻り止めカムが回転するとき前記なら
い周縁カム面が前記細長い部材に作用して前記第２フオ
ローワーを増分的に前記同心的カム面軌道と係合させる
ようにしたことを特徴とするフィルム移送機構。

４特許請求の範囲第１項において、前記シャッタ装置は
、前記駆動軸上で回転するよう装着された等間隔に離間
されて半径方向に延びる羽根を含んでいて、前記第２フ
オローワーが前記第１位置にありフィルムが前進方向に
移送されている期間は前記羽根のうちの１つが前記フィ
ルムわくアパチヤを覆い、前記第２フオローワーが前記
第２位置にありフィルムが逆行方向に移送されている期
間は前記羽根のうちの別の１つが前記フィルムわくアパ
チヤを覆うようにしたことを特徴とするフィルム移送機
構。

５特許請求の範囲第４項において、前記周縁カム面の前
記第１と第２の部分はほぼ１２０度角方向に互いに離間
されており、前記シャッタ装置の羽根は３枚であること
を特徴とするフィルム移送機構。

６特許請求の範囲第５項において、前記細長い部分がピ
ンを担持しており、前記レバーアームには該ピンを捕捉
する細長いスロットが形成されていて該レバーアームが
前記固定された回転の軸を中心に回転され、前記ピンと
該スロットが前記第２フオローワーを前記固定された回
転の軸を中心に円弧状に移動させ、前記戻り止めカムが
回転するとき前記ピンが前記スロットに乗つて行くよう
にしたことを特徴とするフィルム移送機構。

７特許請求の範囲第６項において、前記細長い部材には
前記固定された回転の軸を捕捉する第２の細長いスロッ
トが形成され、前記戻り止めカムが回転するとき前記第
２の細長いスロットが前記固定された回転の軸に乗るよ
うにしたことを特徴とするフィルム移送機構。

） 発明の詳細な説明 本発明は一般的には映画用映写機に関し、特に映画用映
写機のための可逆可変速度フィルム移送機構に関する。

映画用映写機に使用のフィルム移送機構は当業者におい
ては周知である。

この種の従来の機構は、上下すなわち垂直方向に往復移
動するよう配置されたシヤツトルを含んでいる。このシ
ヤツトルもイン−アウト往復運動するよう構成され、シ
ヤツトルが担持している一枚の歯若しくは複数個の歯が
前進ストロークの終期でフィルム孔から離れ割出しスト
ローク直前および割出しストローク期間中これらの孔と
係合する。シヤツトルは移送カムに対して配置され、該
移送カムによつて、上下運動をなすように駆動される。

この様な機構は複数個の半径方向に伸長するシャッター
羽根をもつ回転式シャッターを付加的に備え、それら羽
根のうちの所定の１個が前方および後方への映写操作期
間中映写機のアパチヤを覆うようになつている。

先行技術による多数の機構では、フィルムの前方および
後方への移送を切換えるために、移送カムとシャッター
とに連結した軸の角回転方向を逆転して適当に同期化し
た前方及び後方へのフィルム移送を実施する必要があつ
た。換言すれば、回転軸の回転方向は、逆方向の映写の
ための逆方向ストローク期間にフィルムと係合すること
に逆つて、シヤツトルが前進方向の映写に対するその下
行方向のストロークの間にフィルムの孔と接合せしめら
れるように、逆転される。この方法でフィルムの移送方
向を逆転するとき、フィルムの移送期間同一のシャッタ
ー羽根が映写アパチヤをふさぐ。しかし、これらの装備
は複雑なりム装置を要する点で複雑且つ高価である。こ
れらの欠点を改善するために、回転軸の回転方向を逆転
させることを必要としないでフィルムの前方及び後方へ
の移送が切換えられるように、イン−アウトとアップ−
ダウンカム間の位相関係を変化させるフィルム移送機構
が案出された。この種の機構が有用であることは認めら
れたが、若干の困難を伴つていた。このような機構は、
フィルムの移送方向が変えられる場合、種々の要素間の
係合を一時的に解いてそれらの要素に高いトルクカをあ
たえるか、あるいは互に離し合うようなカム装置が必要
であつた。イン−アウトカムとアップ−ダウンカムとシ
ャッター羽根とのタイミングが重視されるため、かかる
配置は上記種々な要素の製造上の許容誤差と手動による
精密な配列を必要とし、製造上困難が伴つた。従つて本
発明の総括的な目的は、上記従来装置における欠点を除
き、手動による微妙で正確な整列作業を要することなく
アップ−ダウンカム、イン−アウトカム及びシャッター
の間に適正なタイミングを確立するような機構が容易に
得られ、またフィルムの移送方向を変える場合にも種々
の要素間の係合を一時的にも解くことなく係合状態を保
つたままで切換を可能にするよう構成された、映画用映
写機のための新規の改良型フィルム移送機構を提供する
ことである。

本発明の他の目的は，駆動回転軸の回転方向を逆転する
ことなくフィルム送り方向を逆転させることができる、
映画用映写機のための改良型フィルム移送機構を提供す
ることである。

本発明のさらに他の目的は、動作時に容易に組立て、維
持でき、前進後退自在のフィルム移送機構を提供するこ
とである。

本発明のさらに他の具体的な目的は、従来技術のものよ
り構造か簡単で、構成部品数を少くした、前進後退自在
のフィルム移送機構を提供することである。

本発明はフィルムわくアパチヤとシャッタ装置とを含む
型式の映画用映写機における、前進方向と逆行方向にフ
ィルムを移送するためのフィルム移送機構を提供する。

このフィルム移送機構は、単一の角方向に回転自在の駆
動軸と，上記駆動軸に装着され、周縁に第１部分と第２
部分とを含む周縁カム面を備えた第１カムと；フィルム
の孔と係合するための少なくとも１個の歯を有するフイ
ルムシヤツトルと；前記フイルムシヤツトルに結合され
、前記周縁カム面と連絡する第１フオローワーであつて
、所定のストロークを介し、前記周縁カム面の第１部分
が前記第１フオローワーに作用して前記シヤツトルの歯
を前進方向に移動させるようにし、また別の所定のスト
ロークを介し、前記周縁カム面の第２部分が前記第１フ
オローワーに作用して前記シヤツトルの歯を逆行方向に
移動させるようになつている第１フオローワーと：固定
された回転の軸を中心に回転自在の第２カムであつて、
それぞれが異なる数の移動体止部分を有する複数個の同
心的移動体止カム軌道を含む移動体市カム軌道面を備え
た第２カムと；前記駆動軸に応答して前記第２カムを回
転するための手段と；前記固定された回転の軸に受承さ
れた第２フオローワーを含む細長い部材であつて、前記
第２フオローワーは前記シヤツトルおよび移動体止カム
軌道面と連絡していて前記シヤツトルの歯を前記フィル
ムの孔に係合させたりその係合を解いたりさせることが
できるようになつており、前記細長い部材と前記第２フ
オローワーとは前記固定された回転の軸を中心に第１位
置と第２位置の間で円弧状に移動可能になつていて、前
記第２フオローワーが前記第１位置にあるときには、前
記前進方向での所定のストロークの期間は前記シヤツト
ルの歯を前記フィルムの孔に係合させ、前記逆行方向で
の所定のストロークの期間は前記シヤツトルの歯と前記
フィルムの孔との係合を解き、また、前記第２フオロー
ワーが前記第２位置にあるときには、前記逆行方向での
所定のストロークの期間は前記シヤツトルの歯を前記フ
ィルムの孔に係合させ、前記前進方向での所定のストロ
ークの期間は前記シヤツトルの歯と前記フィルムの孔と
の係合を解くことによつてフィルムの移送方向の選択を
可能にし、前記第２フオローワーはまた前記軌道のうち
選択されたものと係合し、それによつて前記シヤツトル
の歯と前記フィルムの孔との係合の頻度、したがつてフ
ィルム移送の速度を選択可能にするよう前ノ 記固定さ
れた回転の軸の上で半径方向に移動自在にされた、細長
い部材と；を含む。

以下添付図面を参照し、本発明の実施例を説明する。

添付図面、特に第１図と第２図を参照すると、５そこに
示すフィルム移送機構は、以後アップ−ダウンカムと称
する第１カム１１と、駆動軸１０と、フイルムシヤツト
ル１２と、以後アツプーダウンフオローワーと称する第
１フオローワー１３と、第１歯車１４と、第２歯車１５
と、第３歯車１７０と、以後インーアウトフオローワー
と称する第２フオローワー１６とで構成される。

この移送機構は、フィルム２０の孔２０ａと係合するシ
ヤツトル１２上の歯１８と１９を通じて正逆両方向にフ
ィルム２０を移送する。

フィルムを正方向に移送する際、歯１８と１９はフィル
ムの孔と係合し、次いでシヤツトルは一定のストローク
を介して下方に移動させられ、それによつて次のフィル
ムわくを映写機のアパチヤ２１に整合させる。次のフィ
ルムわくがアパチヤ２１に整合されると、歯１８と１９
はフィルム孔との係合が解かれシヤツトル１２の所定の
上方向ストロークを介してそれらの元の位置に戻される
。そこでこのシーケンスが繰返される。フィルムを逆方
向に移送する際は、動作シーケンスは逆になる。即ち歯
１８と１９はフィルム孔に係合し上方方向へのストロー
クを介して移動させられ、そこで歯はフィルム孔との係
合が解かれシヤツトルの下方方向へのストロークを介し
て元の位置に戻される。前記のフィルム移送のシーケン
スを遂行するため、本好適実施例では駆動軸１０は反時
計方向に回転する。第１歯車１４とアップ−ダウンカム
１１は駆動軸１０に装着されこれと一致して回転する。
アップ−ダウンカム１１はその周縁にカム面２２を有し
、周縁カム面２２は、回転軸１０に関して１２０度だけ
角度的に離間された第１部分２３と第２部分２４とをも
つ。アツプーダウンフオローワー１３はシヤツトル１２
に連結されアップ−ダウンカム１１の周縁カム面２２と
連絡する。

アップ−ダウンカム１１はアツプーダウンフオローワー
１３およびシヤツトル１２に作用し、カム１１が回転す
るときに第１部分２３がシヤツトルを前進ストロークの
期間下方に移動させ、また第２部分２４はシヤツトルを
逆行ストロークの期間上方に移動させる。シヤツトルは
ばね７７の影響を受けて上方に戻される。駆動軸１０と
カム１１とは、現在の映写機の映写速度である１秒当り
１８コマの速度を維持するため１秒当り１８回転の角速
度で回転する。シヤツトル１２がその上方及び下方方向
へのストロークの期間に運動するとき、それは、それぞ
れが方形の移動ガイド２７と２８とに軸承された球部材
２５と２６の上を直線状に移動する。

後で詳しく説明するが、球部材２５と２６は、さらにシ
ヤツトル１２の枢動をゆるくして歯１８と１９がフィル
ム孔と係合したり分離したりできるようにする。シヤツ
トルの歯がフィルム孔に係合したりそれから分離したり
できるようにするために、第３歯車１７は１時移動体止
面のカム軌道面を備える。

歯車１７は心棒３０の固定された回転の軸２９を中心に
回転する。換言すると、固定軸２９のまわりを歯車１７
の心棒３０が回転することによつて歯車１７が回転する
。第３歯車は以下の方法で駆動軸１０と第１歯車１４の
回転に応動して反時計方向に回転する。第２歯車１５は
第１歯車１４の歯車と歯と噛合う第１組の歯車の歯３１
と第３歯車１ｒの歯車の歯と噛合う第２組の歯車の歯３
２とを含む。第２歯車１５は固定された心棒３４の固定
された回転の軸３３を中心に回転する。第１歯車、第２
歯車及び第３歯車は、９の因数だけ第１歯車１４に対す
る第３歯車１７の回転速度を減少する。この結果、第１
歯車１４は、歯車１ｒを１回回転させる間に９回完全に
回転しなければならない。歯車１ｒの一時移動体止面の
カム軌道面は、３個の移動体止カム軌道３５，３６，３
ｒと、移動体止部分を欠いた第４軌道３８とで構成され
る。

カム軌道３５は９つの移動体止部分カム軌道３６は３個
の移動体止部分、カム軌道３Ｔは１個の移動体止部分を
それぞれ含み、軌道３８は後述する理由によつて移動体
止部分を含まない。カム軌道３５と３６の移動体止部分
は固定軸２９を中心として等間隔に配置されている。ま
た、カム軌道３５から３８は固定軸２９を中心に同心的
に配置されている。インーアウトフオローワー１６はカ
ム軌道と連絡するが、第２図から第６図ではカム軌道３
５と連絡している。

インーアウトフオローワー１６はまた第６図に明示する
ようにシヤツトル１２の上方延長部と連絡することによ
つてシヤツトル１２に連結されている。歯車１ｒが回転
しフオローワー１６が移動体止カム面の移動体止へ乗り
上げるとき歯１８と１９を含むシヤツトル１２の上方延
長部３９の上端は、球部材２５と２６を中心にしたシヤ
ツトル１２の枢動運動の期間フィルム孔と係合したり分
離したりする往復運動をさせられる。この係合イン−ア
ウト運動の期間、シヤツトル１２はばねＲ８に逆つて動
作する。歯車１ｒは１秒間に２回転の割合で回転し、カ
ム軌道３５には９つの移動体止部分が設けられているの
で、シヤツトルは、現在の映写機の映写速度である１秒
間に１８コマの速度を維持するように１秒間について１
８回の速度でフィルム孔と係合分離させられる。フオロ
ーワー１６とフオローワー１３との整列関係は、フオロ
ーワー１３が下行若しくは前進ストロークの途中にある
場合に、フオローワー１６は第６図に示すように歯が十
分に押し出されて移動体止部分の底部にあるようになつ
ている。また前進方向へのフィルム移送期間、フオロー
ワー１３が上向き若しくは逆行ストロークの途中にある
ときはフオローワー１６は歯を十分に引込めて接近する
２つの移動体止部分によつて分離された領域の途中に位
置する。勿論逆行フィルム移送期間、この関係は逆にな
る。即ち、フィルムの逆行方向移送期間、フオローワー
１３がその上行若しくは前進ストロークの途中に位置す
るときフオローワー１６は接近する２つの移動体止停滞
部分間の途中にあり、またフオローワー１３が上行若し
くは逆行ストロークの途中にある場合にはフオローワー
１６は移動体止部分の底部にある。前進若しくは逆行方
向へフィルムの移送を選択するため、フィルム移送機構
は心棒３０を受承する細長いスロット４１を形成した細
長い部材４０を備えている。インーアウトフオローワー
１６は細長い部材４０の端部に装着され、部材４０が固
定軸２９を中心に回転する時フオローワー１６も固定軸
２９を中心に弧を画いて移動するように配置されている
。レバーアーム４２もまた心棒３０を受承するための円
形開口部と、細長い部材４０に担持されているピン４４
を受承するための細長いスロット４３を備えている。レ
バーアーム４２は心棒３０から半径方向に延び、第１図
と第３図に明示したように、映写機の前板４６のスロッ
ト４５を通つて延びるフランジ形の部分４′を備えてい
る。フィルムの前進と逆行移送のため、前述の方法でイ
ンーアウトフオローワー１６とアツプーダウンフオロー
ワー１３との関係に変化をあたえるために、レバーアー
ム４２はフィルムの前進移送に対応する第１位置とフィ
ルムの逆行移送に対応する第２位置との間で角度的に移
動される。

第２図は、フィルム移送機構がフィルム前進移送モード
にある場合を示す。このモードでは、フオローワー１３
がその下行若しくは前進ストロークの途中に位置する場
合、フオローワー１６は移動体止部分の底部すなわちそ
の中点に位置する。また、第１、第２の周縁カム部分２
３と２４が１２０度離れていて、第１歯車１４に対する
第３歯車１ｒの回転速度が９の因数だけ減少するので逆
行移送モードに切換えるためには、インーアウトフオロ
ーワー１６は９の減速のための９の因数によつて１２０
度を割つたものに等しい角度距離だけ移動させねばなら
ない。このようにして、第２図に示した第１位置若しく
は前進移送モードから、フオローワーの第２位置に対応
する逆行映写モードに切換えるためには、インーアウト
フオローワー１６は１３度２０分だけ移動しなければな
らない。この状態は第４図に示されている。前述したよ
うに、本発明のフィルム移送機構は、一秒間につき１８
コマ、６コマ、２コマおよびＯコマの割合でフィルムを
移送することかでき、これによつて正常速度と、２つの
別個のスローモーシヨン速度と、静止状態とで映写を行
なうことを可能にする。

このため細長い部材４０は固定軸２９を中心にして円弧
状に移動できるようにするとともに半径方向にも移動で
きるようにしてカム軌道３５，３６，３ｒ，３８のうち
の選択された軌道と係合できるよう配置されている。細
長い部材４０は細長いスロット４１と４３とによつて半
径方向に自由に移動できるようになつている。インーア
ウトフオローワー１６は、第１図、第２図及び第３図に
最も明瞭に示した戻り止めカム部材５０を介してカム軌
道と増分的に係合させられる。この戻り止めカム部材５
０は、ならいカム面５２を有するカム５１と、カム５１
を制限しかつ細長い部材４０を受承する一対の壁５３及
び５４と、戻り止めカム５５と、ばね５６と、戻り止め
球部分５ｒと、レバー５８を含む。フィルム移送機構は
また心棒３０と細長い部材４０の内側部分６０との間に
ばね５９を細長い部材４０がならいカム面５２と継続し
て連絡を保てるようにしている。戻り止めカム部材はシ
ャフト６８の軸６１を中心に回転する。第２図に明瞭に
示すように、ならいカム面５２は、複数個の丸昧をおび
た部分を含み、それらはレバー５８が回転する際に細長
い部材４０に作用してそれを所定の距離だけ半径方向に
移動させ、インーアウトフオローワー１６をカム軌道３
５，３６，３ｒ及び３８に係合させる。

第２図に示すように、丸形部分６２はフオローワー１６
をカム軌道３５に係合させてフィルムを一秒間に１８コ
マの速度で移送させる。

丸形部分６３か６４が細長い部材４０と係合するとフオ
ローワー１６はカム軌道３６と係合して１秒６コマのフ
ィルム移送速度となる。

丸形部分６５か６６が細長い部材４０と係合すると、フ
オローワー１６はカム軌道３ｒと係合し１秒２コマのフ
ィルム移送速度となる。最後に丸形部分６ｒが細長い部
材４０と係合すると、フオローワー１６は移動体止部分
を欠くカム軌道３８と係合し、シヤツトルの歯を継続的
にフィルム孔から離してフィルム移送を排除し静止画像
写を行なう。第２図かられかるように、カム５１は、丸
形部分６３と６５がカムの反対側でそれぞれに対応する
丸形部分６４と６６をもつという点で対称的であると言
える。このことは、レバー５８を時計方向又は反時計方
向に廻してフィルムの映写速度を変更できるようにする
。戻り止めカム５５と戻り止め球部材５ｒとは協働して
ならいカム面５２の種々な丸形部分を増分的に細長い部
材４０に係合させ、それによつてフオローワー１６を増
分的に種々なりム軌道に係合させるようになつている。

第２図に示す場合、フィルム移送機構は１秒当り１８コ
マのフィルム映写速度で（前進方向）映写するように設
定され、また第４図に示す場合は、フオローワー１６が
カム軌道３ｒと係合するため１秒当り２コマのフィルム
映写速度で（逆行方向）映写するように設定される。カ
ム軌道３５は９つの等間隔に隔置された移動体止部分を
含むので、フオローワー１６がカム軌道３５と係合する
場合に１秒当り１８コマのフィルム映写速度が得られる
。

歯車１４と１Ｔの減速率が９対１になつているので、ア
ップ−ダウンカム１１の１回転の期間に、フオローワー
１６は１つの移動体止部分と係合しシヤツトルの歯１８
と１９をフィルムと係合させる。駆動軸１０とカム１１
が１秒間に１８回転の速度で回転するので、フィルムは
１秒間に１８回の割合で係合されこの速度で移送される
。フオローワー１６がカム軌道３６と係合させられると
、カム軌道３６が３つの等間隔に配置された移動体止部
分を有するので、フィルムは１秒間に６コマの速度で移
送されることになる。

このよつうにしてシヤツトルの歯１８と１９は、カムフ
オローワー１６が軌道３５と係合する場合の速度の３分
の１の速度でフィルム孔と係合させられ、従つてフィル
ムは１秒当り６コマの速度で移送させられる。

フィルムは１秒間に６回の割合で係合されるが、カム１
１はなお１秒間に１８回転の割合で回転させられている
。

このようにしてフオローワー１６を半径方向に移動させ
ることによつて、シヤツトルの歯１８と１９がフィルム
と接合する頻度が変化し、フィルム移送の速度が変化し
戻り止めカム部材によつて選択可能となる。軌道３ｒは
丁度１つの移動体止部分を含むので、フオローワー１６
が軌道３γと係合する場合には１秒間に２コマの割合で
フィルムは移送される。このようにしてフオローワー１
６が軌道３５と係合するとフィルムはその係合速度の９
分の１の割合で係合され１秒間に２コマのフィルム移送
速度が得られる。フオローワー１６が軌道３８に係合す
る場合には、フィルム移送機構は靜止画像映写モードで
動作する。

この動作は、軌道３８が移動体止部分を含まず、シヤツ
トルの歯をフィルム孔から継続して引離したままにして
フィルムの移送動作を排除することによつて得られる。
フィルムが移送される際、第３図、第５図及び６図に明
瞭に示したような複数個羽根つきシャッターＲＯによつ
てアパチヤ２１は断続的に遮断される。

シャッターＲＯは、駆動軸１０に装着さ法等間隔に隔置
され半径方向に延びる３個の羽根Ｒｌ，Ｔ２及びＴ３を
備える。シャッターＲＯの３個の羽根のうち１個はフィ
ルムが移動させられる際、所定の前進若しくは逆行スト
ロータの期間アパチヤ２１を塞ぐためのもので、他の２
個の羽根は映写像のちらつきを避けるためにアパチヤ２
１を遮断するためのものである。シャッターＲＯの３個
の羽根は等間隔に配置されているのでそれぞれ１２０度
の角間隔で離間されていることになる。

カム面２２の第１と第２の部分２３と２４とが１２０度
隔てられていることをここでちよつと想起すると、シャ
ッターの羽根の１つがフィルムの前進方向移送期間アパ
チヤ２１を塞ぎ、他の羽根の１つは逆行フィルム移送に
関して孔２１を塞ぐことになる。

シャッターの羽根ｒ１はシヤツトルの歯１８と１９がフ
ィルムと係合して所定の下行若しくは前進ストロークの
期間に運動する時間中アパチヤ２１を塞ぐ。同様に、シ
ャッターの羽根′２は、シヤツトルの歯がフィルム孔と
係合して所定の上方若しくは逆行のストロークの間移動
するとき、フィルム逆行移送中アパチヤ２１を塞ぐ。勿
論、前進方向および逆行方向はインーアウトフオローワ
ー１６の第１位置と第２位置とそれぞれ対応する。シャ
ッターは駆動軸１０に装着され１秒間１８回転の；ポ速
度で該駆動軸と共に回転するので、フィルム移送機構が
スローモーシヨンモード若しくは静止モードにある場合
でも、アパチヤ２１は１秒間に５４回の割合で塞力屯そ
れによつて映写像のちらつきを排除している。前述のよ
うに、シヤツトルはその前進ストローク及び逆行ストロ
ークの期間直線運動で動作し、またフィルムとの離接動
作をするために球部材２５と２６上で枢動運動を行なう
。

球部材２５と２６とはその１つを第６図に示した方形の
ガイド２ｒと２８内でシヤツトル１２と連結する。球部
材は方形ガイド２ｒ，２８と、板Ｒ５の方形ガイドと間
に配置され、板Ｒ５のガイドの１つＲ６が第６図に示さ
れている。シヤツトルに直線運動と枢動自在運動をあた
えるためこれを復帰させるための適当なばねＲＴとＲ８
が配置されている。

このようにしてシヤツトル１２は前進ストロークの間に
下方に移動させられるときには、ばねＲｒの張力に逆つ
て下行し、またカム面２２の第２部分２４とアツプーダ
ウンフオローワー１３とが連結する場合にはばねＲｒの
張力を受けて復帰させられる。同様に、シヤツトルはフ
ィルム孔と結合させまた係合が解かれる。この種のばね
は当業者において周知であるので舷に詳しく記述するに
及ばない。本発明によるフィルム移送機構は、アップ−
ダウンカム１１と歯車１４とシャッターＲＯとを互いに
一体的にして１個構成部分に形成することができるので
、製造コストが従来のものより安価となりさらに製造が
容易になるという効果を有する。

さらにまたフィルム移送機構の各種の回転部材即ち歯車
１４，１５及び１ｒは固定された回転軸を中心に回転す
るようにしたので、アップ−ダウンカム、イン−アウト
カム及びシャッター間に適当なタイミングを確立して適
正な機構性能を得またそれを維持するために手動による
微妙で正確な整列作業を必要としなくなる、という効果
を有する。またフィルム移送機構の各種素子はフィルム
の移送方向が変えられる場合に継続して接合状態にある
ため、各種構成部品におよぶトルクカは取除かれ部品の
故障の可能性を減じることができるという効果を有する
。以上、本発明の特定の実施例について図示し説明した
が、もちろん改変を加えることができ、本発明の真の精
神から逸脱せずその範囲内にある限りすべてのかかる改
変が許されることは当業者にとつて明白である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるフィルム移送機構の部分的な正面
図で、第３図のライン１−１から見た図面であり、第２
図は第３図のライン２−２から見た第１図と同様な正面
図であり、第３図は部分断面正面図であつて第２図のラ
イン３−３から見た縮小図であり、第４図は別の動作モ
ードにあるフィルム移送機構を示す第２図と同様な正面
図であり、第５図はシャッター羽根の動作を示す概略図
であり、第６図は第２図のライン６−６から見た横断面
図である。 １０・・・・・・駆動軸、１１・・・・・・アップ−ダ
ウンカム、１２・・・・・・フイルムシヤツトル、１３
・・・・・・アツプダウンフオローワー、１４・・・・
・・第１歯車、１６・・・・・・インーアウトフオロー
ワー１ｒ・・・・・・第３歯車、２１・・・・・・映写
機のアパチヤ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ フィルムわくアパチヤとシャッタ装置とを含む型式
   の映画用映写機における、前進方向と逆行方向にフィル
   ムを移送するためのフィルム移送機構であつて、単１の
   角方向に回転自在の駆動軸と； 上記駆動軸に装着され、周縁に第１部分と第２部分とを
   含む周縁カム面を備えた第１カムと；フィルムの孔と係
   合するための少なくとも１個の歯を有するフイルムシヤ
   ツトルと；前記フイルムシヤツトルに結合され、前記周
   縁カム面と連絡する第１フオローワーであつて、所定の
   ストロークを介し、前記周縁カム面の第１部分が前記第
   １フオローワーに作用して前記シヤツトルの歯を前進方
   向に移動させるようにし、また別の所定のストロークを
   介し、前記周縁カム面の第２部分が前記第１フオローワ
   ーに作用して前記シヤツトルの歯を逆行方向に移動させ
   るようになつている第１フオローワーと；固定された回
   転の軸を中心に回転自在の第２カムであつて、それぞれ
   が異なる数の移動休止部分を有する複数個の同心的移動
   休止カム軌道を含む移動休止カム軌道を備えた第２カム
   と；前記駆動軸に応答した前記第２カムを回転するため
   の手段と；前記固定された回転の軸に受承された第２フ
   オローワーを含む細長い部材であつて、前記第２フオロ
   ーワーは前記シヤツトルおよび移動休止カム軌道面と連
   絡していて前記シヤツトルの歯を前記フィルムの孔に係
   合させたりその係合を解いたりさせることができるよう
   になつており、前記細長い部材と前記第２フオローワー
   とは前記固定された回転の軸を中心に第１位置と第２位
   置の間で円弧状に移動可能になつていて、前記第２フオ
   ローワーが前記第１位置にあるときには、前記前進方向
   での所定のストロークの期間は前記シヤツトルの歯を前
   記フィルムの孔に係合させ、前記逆行方向での所定のス
   トロークの期間は前記シヤツトルの歯と前記フィルムの
   孔との係合を解き、また、前記第２フオローワーが前記
   第２位置にあるときには、前記逆行方向での所定のスト
   ロークの期間は前記シヤツトルの歯を前記フィルムの孔
   に係合させ、前記前進方向での所定のストロークの期間
   は前記シヤツトルの歯と前記フィルムの孔との係合を解
   くことによつてフィルムの移送方向の選択を可能にし、
   前記第２フオローワーはまた前記軌道のうち選択された
   ものと係合し、それによつて前記シヤツトルの歯と前記
   フィルムの孔との係合の頻度、したがつてフィルム移送
   の速度を選択可能にするよう前記固定された回転の軸の
   上で半径方向に移動自在にされた、細長い部材と；を含
   むよう構成したフィルム移送機構。 ２ 特許請求の範囲第１項において、レバーアームが前
   記固定された回転の軸中心に円弧状に移動自在に該軸に
   受承されるとともに前記細長い部材に結合されていて、
   該レバーアームが前記固定された回転の軸を中心に移動
   されるとき前記第２フオローワーが前記第１と第２の部
   分の間で移動させられるようにしたことを特徴とするフ
   ィルム移送機構。 ３ 特許請求の範囲第２項において、前記細長い部材と
   連絡するならい周縁カム面を有する戻り止めカムを設け
   、該戻り止めカムが回転するとき前記ならい周縁カム面
   が前記細長い部材に作用して前記第２フオローワーを増
   分的に前記同心的カム面軌道と係合させるようにしたこ
   とを特徴とするフィルム移送機構。 ４ 特許請求の範囲第１項において、前記シャッタ装置
   は、前記駆動軸上で回転するよう装着された等間隔に離
   間されて半径方向に延びる羽根を含んでいて、前記第２
   フオローワーが前記第１位置にありフィルムが前進方向
   に移送されている期間は前記羽根のうちの１つが前記フ
   ィルムわくアパチヤを覆い、前記第２フオローワーが前
   記第２位置にありフィルムが逆行方向に移送されている
   期間は前記羽根のうちの別の１つが前記フィルムわくア
   パチヤを覆うようにしたことを特徴とするフィルム移送
   機構。 ５ 特許請求の範囲第４項において、前記周縁カム面の
   前記第１と第２の部分はほぼ１２０度角方向に互いに離
   間されており、前記シャッタ装置の羽根は３枚であるこ
   とを特徴とするフィルム移送機構。 ６ 特許請求の範囲第５項において、前記細長い部分が
   ピンを担持しており、前記レバーアームには該ピンを捕
   捉する細長いスロットが形成されていて該レバーアーム
   が前記固定された回転の軸を中心に回転され、前記ピン
   と該スロットが前記第２フオローワーを前記固定された
   回転の軸を中心に円弧状に移動させ、前記戻り止めカム
   が回転するとき前記ピンが前記スロットに乗つて行くよ
   うにしたことを特徴とするフィルム移送機構。 ７ 特許請求の範囲第６項において、前記細長い部材に
   は前記固定された回転の軸を捕捉する第２の細長いスロ
   ットが形成され、前記戻り止めカムが回転するとき前記
   第２の細長いスロットが前記固定された回転の軸に乗る
   ようにしたことを特徴とするフィルム移送機構。