JPS5930380B2 - 釣り具リ−ル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一般的には、釣り具リール用の抗力または制
動機構に関し、更に詳細には、回転可能に装架された釣
り光用スプールと流体シリンダにより手動調整可能なス
プールの回転制動装置とを有し、該制動装置は上記調整
装置と運動力学的に連結される第１のピストンと、制動
装置と運動力学的に連結される第２のピストンとを有す
る型の釣り具リールに関する。

この種類の周知装置、例えば米国特許第 ３３２２３６９号明細書に記載のものでは、この第２の
ピストンは各々がドラムブレーキのジョーの一つと一体
となった複数個の斜面体に作用する。

流体シリンダは手動的に調整可能のピストンの動きを第
２ピストンとブレーキジョーとに伝達する働きをする。

従って、この制動装置を構成する別々の要素が相互に接
触せしめられると制動力が急速に加えられる。

何となれば、手動的に調整されるピストンの変位を減少
させる手段は何ら設けられていないからである。

実際、調整ピストンの比較的僅かな変位によって制動力
は非常に急速に増加する。

これは、多くの理由によって望ましくない。

その理由の一つは、この急激制動時に釣り糸が破断する
ことである。

本発明による釣り具リールでは、調整装置によって制動
装置に作用する力は非常に徐々に加えられるので、上記
の問題は回避される。

本発明による釣り具リールは、釣り糸スプールを回転可
能に支持するハウジングと、スプールの側部に摩擦制動
力を加える制動装置と、前記ハウジング内に収容され手
動操作可能な第１ピストンと制動力をもたらすための流
体の圧力によって作動せしめられる第２ピストンとを有
する第１流体シリンダと、前記ハウジング内に収容され
前記第１シリンダと流体的連結された第２シリンダとを
有し、前記第２シリンダ内には前記各シリンダ内の流体
を加圧状態に常時維持するように弾力的に付勢される第
３ピストンが配設され、それにより第１ピストンを手動
的に変位させることによって制動力を徐々に加え得るよ
うになっている。

以下、本発明の一実施例を添付図面に従って説明する。

図面は本発明による釣り具リールの縦断面図である。

第１図に例示するように、本発明に係る釣り具リールは
横部片３と釣り竿（図示せず）に取付けるための輪郭区
域９を有する横部片４とによって間隔を保持された２個
の横フランジまたは側板１および２で形成される通常の
本体を有する。

フランジ１と２の間には中実軸５が装架され、該軸上に
スプール６が回転可能に支持される。

ワッシャ７はフランジ１に埋設されかつ２箇所の平坦部
を設けた孔を有する。

その平坦部の寸法は、軸５の端部に設けた２箇所の対応
平坦部８に対応する。

これにより軸は回転しないように不動となる。

また軸５は、ねじ端部１１に螺合されたナツト１０によ
って軸方向にも不動化されている。

図面上で左から右へ進んで説明すると、ワッシャ７の次
に、軸５に螺合された第１の玉軸受１２があり、その一
方のレースは第１制動板１３と一体である。

第１圧力ばね１４は制動板１３とスプール６に接触する
スラストワッシャ１５との間に位置する。

２箇の軸受１６は、スプール６を軸５上に軸支し、第２
スラストワツシヤ１７は第２圧縮はね１８によってスプ
ール６０反対側に当接する。

圧縮はね１８は第２制動板２０と一体のピニオン１９の
一側に当接する。

制動板１３と２０はそれぞれスプール６の側面２６およ
び２７に係合するように配置された内向きの摩擦ガスケ
ット２４および２５を有する。

第１はね１４は側面２６をガスケット２４から軸方向に
分離する方向に絶えず作用する。

同様に、第２はね１８は側面２７を絶えずガスケット２
５から軸方向に離す方向に作用している。

ピニオン１９は第２玉軸受２９に接触するラチェット２
８を支持する。

この玉軸受は軸５が貫通するピストン３０の第１の内面
に当接する。

ピストン３０は横フランジ２によって画成されるハウジ
ング内に軸５上を軸方向に摺動自在に取付けられる。

フランジ２の内面には、ねじボルト３７に枢着された爪
３６が装架され、ラチェット２８と係合してラチェット
が矢符３８の方向に回転しないようにしている。

同様に、フランジ１の内面には他の爪３９がねじボルト
４０上に枢着され、制動板１３の周囲に設けたラチェッ
ト４１に係合して制動板が矢符３８の方向に回転するの
を阻止する。

ピニオン１９はクランク３３の軸３２と一体の歯車３１
によって駆動される。

軸３２は横フランジ２によって画成されるハウジング内
に支持された２個の軸受３４，３５に回転可能に装架さ
れている。

クランク３３に隣接した方の軸５の端部はねじ４５を有
し、ここに操作用レバー４７と一体のナツト４６が螺合
する。

このナツト４６の円筒状外周囲４２は少くとも一部がフ
ランジ２内に画成された対応直径の円筒状ハウジング４
８内に収容される。

凹所ハウジング４８は圧力流体で満たされ、第１の流体
シリンダを構成する。

ナツト４６の面４９はレバー４７の回転によって軸方向
に移動可能な第１ピストンの面を形成する。

ピストン３０は第１シリンダ４８内に向く面５０を有し
、従って、流体圧力によって軸方向に移動し得る第２の
ピストンを有する。

例示した実施例においては、この第２ピストン３０は第
１ピストン、すなわちナツト４６の断面積よりも小さい
断面を有する。

流体シリンダ４８の流体気密は、０リング５２，５３，
５４によって確保される。

第３のピストン５５は横フランジ２内の第２シリンダ４
３内に設置され、第１シリンダ４８と流体連結している
。

Ｏリング５６はピストン５５の流体気密を確保し、ピス
トン５５は螺旋状の圧縮はね５７の作用を受けてシリン
ダ内の圧力流体に対抗する加圧状態に保たれる。

この第３ピストン５５は第１シリンダ４８の軸線に直角
にワラスジ２内に位置している。

第３ピストン５５の断面積は例えば第２ピストン３０よ
りも小さい。

特に好ましい実施例においては、これらの第１、第２お
よび第３のピストン４６，３０．３５は、それぞれ６０
０−１３００−および４ｏ、、ｊに等しい断面積を持っ
ている。

本発明によるリールの動作は、次の通りである。

釣り糸が矢印３８の方向にリールから送り出されつつあ
るときには、操作レバー４７はスプール６が全く自由か
或は非常に僅かに制動されるような第１位置を占め、そ
のときのはね５７は完全に弛められるか、或は非常に僅
かに圧縮されている。

爪３６および３９はスプール６のこの方向・＼の回転に
は妨害にならない。

魚が餌を食ったときには、スプール６を矢符３８の方向
に回転させながら、魚を疲れさせるように制動を作用さ
せることが必要である。

その目的のために、レバー４７を回転して、ナツト４６
を矢符４４の方向に変位させることによって、シリンダ
４８．４３内に含まれる流体がピストン３０を矢符４４
の方向に押し戻し、かつ第３ピストン５５を矢符５９の
方向に押し上げるようにする。

第２ピストン３０の変位により玉軸受２９、ピニオン１
９および制動板２０を介して、ガスケット２５とスプー
ル６の面２７とが係合する。

そして、スプール６自身は矢符４４の方向に移動して、
その反対側面２６が制動板１３のガスケット２４に係合
する。

ナツト４６を矢符４４の方向に変位すれはするほど、第
３ピストン５５はばね５７の作用に抗して矢符５９の方
向に退却して、ますます大きい制動圧力が第２ピストン
３０に加えられる。

ナツト４６と、ピストン３０と、第３ピストン５５に加
えられる圧力は常に同一である。

ピストン３０に加えられる制動力とナツト４６に加えら
れる力とは常にそれらのそれぞれの断面積と同一の割合
にある。

上に示した好ましい断面積の場合には、それらの力は、
３００対６０〇−の比である。

第３ピストン５５にはね５７によって加えられる力は、
制動力には影響はないけれども、ナツト４６の効果に作
用し、従ってレバー４７に作用して所要の制動作用を得
ることができる。

従って例えは、もしばね５７が極端に固い場合には、ち
ょうど第３のピストンが存在しなかったときのように、
すべてが粗雑に起るので、制動力は、ナツト４６の非常
に僅かな変位によって最小値から最大値に変化すること
になる。

他方において、ばね５７が柔軟であればあるほど、所要
の制動力を得るためにナツト４６の変位はますます大き
くなければならない。

従って、はね５７を選ぶことにより、その特性を、操作
レバー４７の全調整範囲が使用できるように、そして非
常に緩やかな制動作用が許容されるようにすることがで
きる。

図示の実施例では、はね５７はらせんはねである。

従って、ばねが加える力はその圧縮された距離に比例す
る。

その結果として、制動力はナツト４６の変位に対して１
次の関数によって関連づけられている。

そしてその得られる制動はレバー４７の回転の範囲全体
にわたって極めて緩除となる。

何故なら所要単位だけレバー４７を角変位するごとに、
制動力は成る一定値だけ増大するからである。

制動がこのように作用するとき、制動板１３および２０
はそれぞれ爪３９および３６によって矢符３８の方向へ
の回転を阻止される。

クランクを矢符６２の方向に回転することによって、ス
プール６は歯車３１、ピニオン１９および制動板１３お
よび２０を介して矢符６０の方向に回転駆動される。

爪３６および３９はこの回転を妨害することはない。

かくして、釣り糸はスプール６に巻き取られる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明による釣り具リールの縦断面図である。 １．２・・・横フランジ、５・・・中実軸、６・・・ス
プール、１３・・・制動板、１９・・・ピニオン、２０
・・・制動板、３０・・・第２ピニオン、３１・・・歯
車、３２・・・クランク軸、３３ ・・・クランク、４
７・・・レバー、５５・・・第３ピストン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 中実軸の周囲に釣り糸巻き取り方向とその反対の方
   向に回転自在な釣り糸スプールを回転可能に支持するハ
   ウジングと、上記釣り糸巻き取り方向に前記スプールを
   回転するように構成配置されたクランクと、前記巻き取
   り方向と反対方向におけるスプールの回転制動装置とを
   有し、該制動装置は手動で調整できる第１ピストンと制
   動装置に動作的に結合される第２ピストンとを有する第
   １流体シリンダにより調整可能となっている釣り具リー
   ルであって、前記ハウジングは更に前記第１シリンダに
   流体連結された第２シリンダと、前記第２シリンダ内に
   設けられ前記両シリンダ内の流体を定圧力に維持すべく
   弾力的に付勢される第３ピストンとを有することを特徴
   とする釣り具り−ル。