JPS5930196B2 - 冷延鋼板の製造方法 - Google Patents
冷延鋼板の製造方法Info
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- JPS5930196B2 JPS5930196B2 JP10354077A JP10354077A JPS5930196B2 JP S5930196 B2 JPS5930196 B2 JP S5930196B2 JP 10354077 A JP10354077 A JP 10354077A JP 10354077 A JP10354077 A JP 10354077A JP S5930196 B2 JPS5930196 B2 JP S5930196B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は表面の清浄な冷延鋼板の製造方法に関するもの
で、その目的とするところは、冷間圧延後の鋼板を脱脂
洗浄工程なしに直接焼鈍して表面の清浄な鋼板(以後ミ
ルクリーンシートと呼ぶ)を製造する方法および鋼板表
面上に形成された被膜と圧延潤滑剤の組合せにより圧延
性能を大巾に向上してダイレクト適用油の使用量の減少
及びレサーキレート潤滑液の有効的な利用を計ると同時
に後続工程の脱脂洗浄、焼鈍を経た場合でも従来の製品
鋼板と変らない清浄な鋼板を製造する方法を提供しよう
とするものである。
で、その目的とするところは、冷間圧延後の鋼板を脱脂
洗浄工程なしに直接焼鈍して表面の清浄な鋼板(以後ミ
ルクリーンシートと呼ぶ)を製造する方法および鋼板表
面上に形成された被膜と圧延潤滑剤の組合せにより圧延
性能を大巾に向上してダイレクト適用油の使用量の減少
及びレサーキレート潤滑液の有効的な利用を計ると同時
に後続工程の脱脂洗浄、焼鈍を経た場合でも従来の製品
鋼板と変らない清浄な鋼板を製造する方法を提供しよう
とするものである。
本発明の前記の目的は、冷間圧延すべき鋼板の表面に、
冷間圧延開始前若しくは冷間圧延中に、炭素数10以下
の特定の有機酸または無機酸を接触させて反応被膜を形
成せしめて冷間圧延することによって達成される。
冷間圧延開始前若しくは冷間圧延中に、炭素数10以下
の特定の有機酸または無機酸を接触させて反応被膜を形
成せしめて冷間圧延することによって達成される。
本発明をミルクリーンシートの製造に適用した場合の実
施態様について説明する。
施態様について説明する。
一般に冷間圧延後の鋼板の表面には冷間圧延に使用した
圧延油や圧延時に発生した微細な鉄粉、その他の汚物が
付着している。
圧延油や圧延時に発生した微細な鉄粉、その他の汚物が
付着している。
この鋼板をそのまま焼鈍すると焼純後も炭素や鉄粉等が
残留してきれいな表面の鋼板を製造する事は難しいので
メッキ用鋼板等の如く高度な表面清浄性が要求される場
合には、はとんどの場合電解清浄を行なって表面の圧延
油、鉄粉等を除去している。
残留してきれいな表面の鋼板を製造する事は難しいので
メッキ用鋼板等の如く高度な表面清浄性が要求される場
合には、はとんどの場合電解清浄を行なって表面の圧延
油、鉄粉等を除去している。
ところで非メツキ用鋼板においてさほどの高度の清浄性
が要求されない場合には一部で冷間圧延後、洗浄を行な
うことなしに直接焼鈍を行なうミルクリーンシートが製
造されている。
が要求されない場合には一部で冷間圧延後、洗浄を行な
うことなしに直接焼鈍を行なうミルクリーンシートが製
造されている。
従来ミルクリーンシートを製造する場合にはそのほとん
どが圧延油組成として焼鈍中に分解蒸発しやすい鉱物油
を主成分として用い、しかも乳化剤を配合して数%以下
の低濃度エマルジョンを使用している。
どが圧延油組成として焼鈍中に分解蒸発しやすい鉱物油
を主成分として用い、しかも乳化剤を配合して数%以下
の低濃度エマルジョンを使用している。
又牛脂等の油脂は焼鈍時の残渣物が多いので圧延油成分
としてなるべ(少なく配合するとか、圧延油の乳化性を
安定化(タイト化)する事によって圧延時に鋼板へ付着
する油量を少な(するように配慮されている。
としてなるべ(少なく配合するとか、圧延油の乳化性を
安定化(タイト化)する事によって圧延時に鋼板へ付着
する油量を少な(するように配慮されている。
以上の他にミルクリーンシートを製造するために連続す
る圧延機の最終スタンドでエマルジョン圧延油とは別の
ミルクリーンデターゼントを用いて圧延を行う事も行な
われている。
る圧延機の最終スタンドでエマルジョン圧延油とは別の
ミルクリーンデターゼントを用いて圧延を行う事も行な
われている。
ところで従来のミルクリーンシート用圧延油では清浄度
の良いものはそのほとんどが乳化安定性の優れたタイト
エマルジョンのため必然的に鋼板への油付着量が少な(
、又油脂や脂肪酸エステル等の配合が少ないため圧延性
能が劣る。
の良いものはそのほとんどが乳化安定性の優れたタイト
エマルジョンのため必然的に鋼板への油付着量が少な(
、又油脂や脂肪酸エステル等の配合が少ないため圧延性
能が劣る。
一方圧延性能を向上させると逆に清浄度が低下するとい
ったようにミルクリーン性と圧延性能は相反する関係に
ある。
ったようにミルクリーン性と圧延性能は相反する関係に
ある。
又ミルクリーンデターゼントの使用についても圧延性能
が劣る事などからミルクリーンシートの製造に関しては
これまでのところ十分な実績をあげていないのが実情で
ある。
が劣る事などからミルクリーンシートの製造に関しては
これまでのところ十分な実績をあげていないのが実情で
ある。
本発明はこのような従来のミルクリーンシート圧延油の
清浄度と圧延性能が相反する点を改善して圧延性能に優
れ、しかも清浄度の良いミルクリーンシートを製造しう
る方法を提供しようとするものである。
清浄度と圧延性能が相反する点を改善して圧延性能に優
れ、しかも清浄度の良いミルクリーンシートを製造しう
る方法を提供しようとするものである。
即ち従来のミルクリーンシート製造法は鉱油や油脂等の
油性エマルジョン圧延油を用い、添加成分や乳化性に考
慮が払われているが、本発明では圧延開始前又は圧延中
の鋼板の表面に炭素数10以下の低級の特定の有機酸又
は無機酸あるいは両者を接触させて被膜を形成させて、
これを圧延時の潤滑剤として利用する事が特徴である。
油性エマルジョン圧延油を用い、添加成分や乳化性に考
慮が払われているが、本発明では圧延開始前又は圧延中
の鋼板の表面に炭素数10以下の低級の特定の有機酸又
は無機酸あるいは両者を接触させて被膜を形成させて、
これを圧延時の潤滑剤として利用する事が特徴である。
しかも低級の有機酸の被膜は分解温度が低〈従来のミル
クリーンシート用油成分である鉱油や油脂等に比べて分
解しやすいので焼鈍後の残留炭素が少ない利点を有する
。
クリーンシート用油成分である鉱油や油脂等に比べて分
解しやすいので焼鈍後の残留炭素が少ない利点を有する
。
一方、無機酸の被膜についても焼鈍過程で分解するもの
については成分的な面からは炭素として残留する事がな
く清浄な鋼板が得られる。
については成分的な面からは炭素として残留する事がな
く清浄な鋼板が得られる。
又燐酸系被膜のように焼鈍で完全に分解しないものにつ
いては被膜の形成量を少なくすやように調節する事によ
って清浄なミルクリーンシートを製造する事ができる。
いては被膜の形成量を少なくすやように調節する事によ
って清浄なミルクリーンシートを製造する事ができる。
本発明をさらに詳細に説明する。
圧延開始前の鋼板の表面に前記被膜を形成する場合につ
いて説明すると被膜を形成させる作業としては従来酸洗
後の鋼板を巻取る際にプレコートオイルが塗油されてい
るので、このプレコートオイルの代りに低級有機酸又は
無機酸を滴下するかスプレー後、ロールで絞る方法が最
も現場的には実施が容易である。
いて説明すると被膜を形成させる作業としては従来酸洗
後の鋼板を巻取る際にプレコートオイルが塗油されてい
るので、このプレコートオイルの代りに低級有機酸又は
無機酸を滴下するかスプレー後、ロールで絞る方法が最
も現場的には実施が容易である。
このようにして酸を塗布することによって形成したプレ
コート被膜はこれ自体が潤滑性を有すると同時に多孔性
の微小結晶のため潤滑液の保持性が良いのでキャリヤー
として作用する。
コート被膜はこれ自体が潤滑性を有すると同時に多孔性
の微小結晶のため潤滑液の保持性が良いのでキャリヤー
として作用する。
従ってこの被膜と圧延潤滑剤の相乗効果によって従来の
エマルジョン圧延油単独で圧延する場合に比べて圧延性
能が大巾に向上する。
エマルジョン圧延油単独で圧延する場合に比べて圧延性
能が大巾に向上する。
プレコートされた被膜量は第1スタンドから連続して圧
延するに従って順次減少して後続のスタンドはど少なく
なる。
延するに従って順次減少して後続のスタンドはど少なく
なる。
例えば全圧下率80%の冷間圧延を行えば帯鋼の長さ方
向に約5倍伸びる事になり圧延終了時の被膜量は最初の
115に減少すする事になる。
向に約5倍伸びる事になり圧延終了時の被膜量は最初の
115に減少すする事になる。
そこでプレート被膜量が多い第1スタンドで最大の圧下
率を取り順次に圧下率を下げるように圧延スケジュール
をシフト化して潤滑性に対応した圧下率に調整する事に
より圧延作業が安定する。
率を取り順次に圧下率を下げるように圧延スケジュール
をシフト化して潤滑性に対応した圧下率に調整する事に
より圧延作業が安定する。
しかも潤滑性が大巾に優れているので圧延時の鉄粉の発
生量が少な(、圧延終了後の鋼板に付着する鉄粉量を減
少できる。
生量が少な(、圧延終了後の鋼板に付着する鉄粉量を減
少できる。
上述のように後続スタンドはどプレコートした被膜量が
減少するのに対応して潤滑性は低下する事になるが圧延
潤滑剤を併用する事によって支障な(圧延を行なう事が
できる。
減少するのに対応して潤滑性は低下する事になるが圧延
潤滑剤を併用する事によって支障な(圧延を行なう事が
できる。
即ち板厚が比較的厚い場合には水車味でも十分圧延は可
能であるが、板厚が薄(水車味で潤滑性が不足する場合
には水溶性潤滑剤又は親水性で水に分散する潤滑剤及び
油性で水に分散するエマルジョン圧延油を使用する事に
より圧延性能が大巾に向上するので支障なく圧延を行な
う事ができる。
能であるが、板厚が薄(水車味で潤滑性が不足する場合
には水溶性潤滑剤又は親水性で水に分散する潤滑剤及び
油性で水に分散するエマルジョン圧延油を使用する事に
より圧延性能が大巾に向上するので支障なく圧延を行な
う事ができる。
圧延潤滑剤の残留量については、水溶性又は親水性で水
に分散する潤滑剤の場合には最終スタンドで水車味によ
る圧延を行なうか、水洗を行なう事により減少する利点
があり、さらに潤滑剤を低濃度で使用する事が可能であ
り水洗なしでも残留量を減少する事ができるので焼鈍後
の清浄度は良好である。
に分散する潤滑剤の場合には最終スタンドで水車味によ
る圧延を行なうか、水洗を行なう事により減少する利点
があり、さらに潤滑剤を低濃度で使用する事が可能であ
り水洗なしでも残留量を減少する事ができるので焼鈍後
の清浄度は良好である。
一方、油性のエマルジョン圧延油を使用する場合でも被
膜が存在して潤滑性が大巾に向上するので従来のミルク
リーンシート用油で清浄性は優れているが潤滑性が不足
するようなタイトエマルジョン油でも十分使用が可能で
、しかも従来より低濃度で使用できる利点があり、その
結果従来のエマルジョン油で圧延した場合に比べて残油
量が少なく清浄度が向上する。
膜が存在して潤滑性が大巾に向上するので従来のミルク
リーンシート用油で清浄性は優れているが潤滑性が不足
するようなタイトエマルジョン油でも十分使用が可能で
、しかも従来より低濃度で使用できる利点があり、その
結果従来のエマルジョン油で圧延した場合に比べて残油
量が少なく清浄度が向上する。
次に圧延中に被膜を形成させる場合について説明する。
有機酸又は無機酸を含む圧延潤滑液で圧延を行なうと各
圧延機を鋼板が通過する毎に圧延で発生した新生面に対
して酸が優先的に反応して被膜を形成しで後続する圧延
に於ける潤滑剤として使用する。
圧延機を鋼板が通過する毎に圧延で発生した新生面に対
して酸が優先的に反応して被膜を形成しで後続する圧延
に於ける潤滑剤として使用する。
しかもこの潤滑膜と圧延潤滑液の相乗効果により優れた
圧延性能を示す。
圧延性能を示す。
従ってこの場合は連続する各圧延機で潤滑性が平均化す
るので圧延開始前にプレコート被膜を形成する場合のよ
うに圧下率をシフト化する必要はない。
るので圧延開始前にプレコート被膜を形成する場合のよ
うに圧下率をシフト化する必要はない。
しかし圧延中に被膜を形成する場合は各パス毎に被膜を
形成するので圧延終了後の被膜の形成量が多くなりがち
であるから圧延潤滑液中の酸濃度を低(コントロールす
るか、最終スタンドだけを水車味又は酸を含有しない潤
滑液で圧延する事により圧延終了後の被膜の形成量を少
な(する事ができる。
形成するので圧延終了後の被膜の形成量が多くなりがち
であるから圧延潤滑液中の酸濃度を低(コントロールす
るか、最終スタンドだけを水車味又は酸を含有しない潤
滑液で圧延する事により圧延終了後の被膜の形成量を少
な(する事ができる。
酸と併用する圧延潤滑液としては被膜を圧延開始前にプ
レコートしておいて圧延する場合と同様な考え方で水車
味、水溶性潤滑剤、又は親水性で水に分散する潤滑剤及
び油性で水に分散するエマルジョン圧延油を低濃度で使
用する事によって圧延潤滑性が優れているので圧延時の
鉄粉の発生が少なく焼鈍後の残留炭素も少ない。
レコートしておいて圧延する場合と同様な考え方で水車
味、水溶性潤滑剤、又は親水性で水に分散する潤滑剤及
び油性で水に分散するエマルジョン圧延油を低濃度で使
用する事によって圧延潤滑性が優れているので圧延時の
鉄粉の発生が少なく焼鈍後の残留炭素も少ない。
このように本発明の実施態様の1つとして酸を含有する
潤滑剤を用いる場合には、本発明の主旨からみて当然潤
滑剤系全体を酸性に維持することが必要であり、アルカ
リ性物質の添加は制限される。
潤滑剤を用いる場合には、本発明の主旨からみて当然潤
滑剤系全体を酸性に維持することが必要であり、アルカ
リ性物質の添加は制限される。
なお酸と圧延潤滑液を併用する場合には両者のなじみ性
を検討しておく必要がある。
を検討しておく必要がある。
一般に水に溶解、又は親水性で水に分散する潤滑剤は酸
との相溶性が良いが、親油性で水に分散性のエマルジョ
ン圧延油は無機酸と共存させるとエマルジョンが分離し
やすいのでこの場合は有機酸と併用するのが好ましい。
との相溶性が良いが、親油性で水に分散性のエマルジョ
ン圧延油は無機酸と共存させるとエマルジョンが分離し
やすいのでこの場合は有機酸と併用するのが好ましい。
次に本発明で圧延潤滑兼クーラントとして使用する潤滑
液は前述したように圧延開始前又は圧延中に形成する被
膜の潤滑性を補うために使用され、しかも水車味で潤滑
性が不足する場合に使用するので水車味よりは良好な潤
滑性が必要である。
液は前述したように圧延開始前又は圧延中に形成する被
膜の潤滑性を補うために使用され、しかも水車味で潤滑
性が不足する場合に使用するので水車味よりは良好な潤
滑性が必要である。
先ず水溶性又は親水性で水に分散する潤滑剤としては、
エチレンオキシド附加燐酸エステル及びアルカリ塩、エ
チレンオキシド附加硼酸エステル及びアルカリ塩、水溶
性アミノ脂肪酸及びアルカリ塩、ポリアルキレングリコ
ール、多価アルコール、水溶性オキシ脂肪酸及びアルカ
リ塩、水溶性糖類、燐酸のアルカリ塩、硼酸のアルカリ
塩、等が実用的であるが、これら以外のものでも水に溶
解するが親水性で水に分散して水車味より潤滑性の良い
ものは同様に使用する事ができる。
エチレンオキシド附加燐酸エステル及びアルカリ塩、エ
チレンオキシド附加硼酸エステル及びアルカリ塩、水溶
性アミノ脂肪酸及びアルカリ塩、ポリアルキレングリコ
ール、多価アルコール、水溶性オキシ脂肪酸及びアルカ
リ塩、水溶性糖類、燐酸のアルカリ塩、硼酸のアルカリ
塩、等が実用的であるが、これら以外のものでも水に溶
解するが親水性で水に分散して水車味より潤滑性の良い
ものは同様に使用する事ができる。
次に油性で水に分散する潤滑剤としては一般に使用され
ているエマルジョンタイプ圧延油及び脂肪酸のアルカリ
石鹸、などが実用的であるが、これら以外のものでも水
に乳化分散して水車味より潤滑性の良いものは同様に使
用する事ができる。
ているエマルジョンタイプ圧延油及び脂肪酸のアルカリ
石鹸、などが実用的であるが、これら以外のものでも水
に乳化分散して水車味より潤滑性の良いものは同様に使
用する事ができる。
これらの圧延潤滑液を使用する場合の濃度としては高濃
度はど潤滑性は良好であるが、最終スタンドで水圧価又
は水洗をしない場合にはそのまま鋼板に残留する事を考
慮すると3%以下で使用する事が望ましい。
度はど潤滑性は良好であるが、最終スタンドで水圧価又
は水洗をしない場合にはそのまま鋼板に残留する事を考
慮すると3%以下で使用する事が望ましい。
最終スタンドで水圧価又は水洗を行なう場合にはさらに
高濃度でも使用できるが経済性の点からは5%以下で使
用するのが望ましい。
高濃度でも使用できるが経済性の点からは5%以下で使
用するのが望ましい。
以上説明したように本発明では鋼板を冷間圧延開始前文
は冷間圧延中に特定の有機酸ないしは無機酸と接触させ
て被膜を形成させて潤滑剤として利用すると共に圧延潤
滑剤として低濃度の水系潤滑剤兼クーラントを使用する
事により圧延終了後の鋼板表面への鉄粉と潤滑剤の付着
量を犬1]に減少する事ができる。
は冷間圧延中に特定の有機酸ないしは無機酸と接触させ
て被膜を形成させて潤滑剤として利用すると共に圧延潤
滑剤として低濃度の水系潤滑剤兼クーラントを使用する
事により圧延終了後の鋼板表面への鉄粉と潤滑剤の付着
量を犬1]に減少する事ができる。
その結果、冷間圧延ずみの鋼板を直接焼鈍する事によっ
て従来に比べて清浄度の良いミルクリーンシートを製造
する事ができる。
て従来に比べて清浄度の良いミルクリーンシートを製造
する事ができる。
次に本発明の別の実施態様について説明する。
焼鈍前に脱脂洗浄を行なう帯鋼の製造法に於ける鋼板の
冷間圧延の潤滑方式には従来から大別して2方式がある
。
冷間圧延の潤滑方式には従来から大別して2方式がある
。
高度の潤滑性が要求される極薄板の圧延では圧延油とし
てパーム油、牛脂等の油脂を用いる事が多く、使用方法
としては油脂を熱水で10〜30%濃度になるように強
制攪拌しておいて直接ストリップに噴霧する直接方式(
ダイレクト方式)が行なわれる。
てパーム油、牛脂等の油脂を用いる事が多く、使用方法
としては油脂を熱水で10〜30%濃度になるように強
制攪拌しておいて直接ストリップに噴霧する直接方式(
ダイレクト方式)が行なわれる。
一方、極薄板圧延の=部とそれほどの高度の潤滑性が要
求されない板厚が比較的厚い場合の圧延には牛脂等の油
脂をベースとするか、鉱油と油脂の混合ベースとしてこ
れに乳化剤を配合して熱水で5%前後の濃度になるよう
に乳化させて帯鋼とロールの間に繰返し給油する循環方
式(レサーキレート方式)が行なわれる。
求されない板厚が比較的厚い場合の圧延には牛脂等の油
脂をベースとするか、鉱油と油脂の混合ベースとしてこ
れに乳化剤を配合して熱水で5%前後の濃度になるよう
に乳化させて帯鋼とロールの間に繰返し給油する循環方
式(レサーキレート方式)が行なわれる。
ダイレクト方式では常に新しい圧延油を供給するので潤
滑性は優れているが油脂を高濃度でしかも非循環使用す
るので圧延油の使用コストが高くなる事がさげられない
。
滑性は優れているが油脂を高濃度でしかも非循環使用す
るので圧延油の使用コストが高くなる事がさげられない
。
又レサーキレート方式では圧延油の乳化性によって潤滑
性が大きく影響を受ける事が良く知られている。
性が大きく影響を受ける事が良く知られている。
即ち乳化安定性の良いタイトエマルジョンはスプレーに
よって鋼板表面にぶつかった場合にエマルジョンが破壊
され難いので鋼板への圧延油の付着が少なく圧延性能が
劣る。
よって鋼板表面にぶつかった場合にエマルジョンが破壊
され難いので鋼板への圧延油の付着が少なく圧延性能が
劣る。
文通に乳化性が不安定なソフトエマルジョンでは鋼板へ
の圧延油が多く圧延性能は良いがエマルジョンが分離浮
上しやすいため圧延油の管理が難しく長時間にわたり安
定した潤滑状態を維持する事が困難である。
の圧延油が多く圧延性能は良いがエマルジョンが分離浮
上しやすいため圧延油の管理が難しく長時間にわたり安
定した潤滑状態を維持する事が困難である。
本発明は冷間圧延に於ける潤滑方法を改善して圧延性能
を大巾に向上する事によって従来法の問題点を改善する
と同時に後続工程の脱脂、焼鈍を経た場合でも従来法と
清浄度が変らない鋼板を製造する事をねらっている。
を大巾に向上する事によって従来法の問題点を改善する
と同時に後続工程の脱脂、焼鈍を経た場合でも従来法と
清浄度が変らない鋼板を製造する事をねらっている。
前述したようにレサーキレート方式のエマルジョン圧延
油ではタイトエマルジョンの場合には鋼板への付着油が
少な(圧延性能が劣るが鋼板の表面に本発明による被膜
が存在すると被膜中に圧延油が吸着され付着油量が増大
すると共に被膜自体の潤滑性との相乗効果により圧延性
能が大巾に向上する。
油ではタイトエマルジョンの場合には鋼板への付着油が
少な(圧延性能が劣るが鋼板の表面に本発明による被膜
が存在すると被膜中に圧延油が吸着され付着油量が増大
すると共に被膜自体の潤滑性との相乗効果により圧延性
能が大巾に向上する。
その結果、従来の圧延法では圧延性能が劣っている圧延
油の使用が可能になり、又通常のタイトエマルジョン圧
延油では圧延が不可能な極薄鋼板の圧延も可能になる。
油の使用が可能になり、又通常のタイトエマルジョン圧
延油では圧延が不可能な極薄鋼板の圧延も可能になる。
さらにその他の電磁鋼板、高強度鋼板、ステンレス鋼板
等の高度な潤滑性が要求される鋼板の圧延に際してエマ
ルジョン圧延油を使用しても優れた圧延性能を示し、安
定した圧延作業を行なう事ができる。
等の高度な潤滑性が要求される鋼板の圧延に際してエマ
ルジョン圧延油を使用しても優れた圧延性能を示し、安
定した圧延作業を行なう事ができる。
又本発明による被膜は圧延油の保持性が良く、しかも圧
延潤滑性が大巾に向上するのでダイレクト方式に於ける
圧延油の高濃度(10〜30%)使用を改善して5%前
後での低濃度使用が可能になる。
延潤滑性が大巾に向上するのでダイレクト方式に於ける
圧延油の高濃度(10〜30%)使用を改善して5%前
後での低濃度使用が可能になる。
なお従来から線材やパイプの引抜加工及び鋼板のプレス
加工に於て燐酸塩処理、蓚酸処理等の下地処理が行なわ
れているが、この場合には下地の上にさらに高級脂肪酸
又は高級脂肪酸石鹸を併用して工具の摩耗の減少、材料
の焼付きやかじり疵を防止する事が大きな目的になって
いる。
加工に於て燐酸塩処理、蓚酸処理等の下地処理が行なわ
れているが、この場合には下地の上にさらに高級脂肪酸
又は高級脂肪酸石鹸を併用して工具の摩耗の減少、材料
の焼付きやかじり疵を防止する事が大きな目的になって
いる。
本発明者等は冷間圧延に於ける鋼板表面の被膜の利用に
関する研究において、鋼板の製造工程では圧延の次工程
でほとんどの場合に焼鈍があり、上述の高級脂肪酸や高
級脂肪酸石鹸が鋼板表面に残留していると焼鈍工程での
除去が難しく炭素として残留して清浄な鋼板は得られな
い事が判った。
関する研究において、鋼板の製造工程では圧延の次工程
でほとんどの場合に焼鈍があり、上述の高級脂肪酸や高
級脂肪酸石鹸が鋼板表面に残留していると焼鈍工程での
除去が難しく炭素として残留して清浄な鋼板は得られな
い事が判った。
従って引続き研究を行ない鋼板の下地には焼鈍で分解し
やすい炭素数10以下の特定の低級有機酸被膜又は炭素
として残留しない無機酸被膜を形成させ、しかも圧延潤
滑剤として高級脂肪酸や高級脂肪酸石鹸をと(わずかな
いしほとんど含まない圧延潤滑液を用いる事により圧延
性能が大巾に向上し、しかも脱脂焼鈍後に清浄な鋼板が
得られる事を見い出したものである。
やすい炭素数10以下の特定の低級有機酸被膜又は炭素
として残留しない無機酸被膜を形成させ、しかも圧延潤
滑剤として高級脂肪酸や高級脂肪酸石鹸をと(わずかな
いしほとんど含まない圧延潤滑液を用いる事により圧延
性能が大巾に向上し、しかも脱脂焼鈍後に清浄な鋼板が
得られる事を見い出したものである。
なお圧延開始前又は圧延中の被膜の形成もさきに説明し
たと同様に行ない、圧延潤滑剤として水溶性潤滑剤又は
油性のエマルジョン圧延油をレサーキレート適用するか
、油脂等を圧延油としてダイレクト適用する事により、
いずれも圧延潤滑性が大巾に向上する。
たと同様に行ない、圧延潤滑剤として水溶性潤滑剤又は
油性のエマルジョン圧延油をレサーキレート適用するか
、油脂等を圧延油としてダイレクト適用する事により、
いずれも圧延潤滑性が大巾に向上する。
さらに下地に形成した低級有機酸被膜は焼鈍時に分解し
やすい事と無機酸被膜は焼鈍後に炭素が残留しないので
脱脂後に焼鈍を経た場合でも清浄度の良い鋼板を製造す
る事ができる。
やすい事と無機酸被膜は焼鈍後に炭素が残留しないので
脱脂後に焼鈍を経た場合でも清浄度の良い鋼板を製造す
る事ができる。
次に本発明で鋼板表面に被膜を形成するために使用する
炭素数10以下の有機酸としては蟻酸、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸等の水溶性脂肪族飽和1カルボン酸;蓚酸、
マロン酸、コハク酸等の水溶性脂肪族飽和多カルボン酸
;グリコール酸、クエン酸等の水溶性オキシ酸;などが
実用的である。
炭素数10以下の有機酸としては蟻酸、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸等の水溶性脂肪族飽和1カルボン酸;蓚酸、
マロン酸、コハク酸等の水溶性脂肪族飽和多カルボン酸
;グリコール酸、クエン酸等の水溶性オキシ酸;などが
実用的である。
前記の有機酸で炭素数10以下と限定したのは炭素数が
多(分子量が大きいものほど非親水性で鉄との反応性が
弱(潤滑効果を示すほどの被膜を形成し難い事と、圧延
終了後に被膜が残留した場合は炭素数の大きい有機酸被
膜はど分解温度が高(蒸発しにく(、焼鈍後の残留炭素
が多くなるので実用性の点から10以下に限定した。
多(分子量が大きいものほど非親水性で鉄との反応性が
弱(潤滑効果を示すほどの被膜を形成し難い事と、圧延
終了後に被膜が残留した場合は炭素数の大きい有機酸被
膜はど分解温度が高(蒸発しにく(、焼鈍後の残留炭素
が多くなるので実用性の点から10以下に限定した。
従って、前記の水溶性で、かつ炭素数10以下の有機酸
を用いることによって、容易に鋼板表面と反応して被膜
を形成し、この被膜は後続の焼鈍工程で蒸発しやすいの
で残留炭素が少なく表面がきれいな焼鈍鋼板が得られる
。
を用いることによって、容易に鋼板表面と反応して被膜
を形成し、この被膜は後続の焼鈍工程で蒸発しやすいの
で残留炭素が少なく表面がきれいな焼鈍鋼板が得られる
。
又無機酸としては燐酸、酸性燐酸塩、酸性燐酸塩含有組
成液、硼酸、酸性硼酸塩等が実用的である。
成液、硼酸、酸性硼酸塩等が実用的である。
さらに上述の有機酸と無機酸の混合物も使用する事がで
きる。
きる。
本発明で形成する被膜量としては潤滑性の点からは0.
01P/m以上の被膜量で有効である。
01P/m以上の被膜量で有効である。
従って被膜を圧延開始前にプレコートしておいて圧延す
る場合を例にとると、最終パスまで0.01L?/m2
の被膜を残留させるためには圧延時の全圧下率を90%
とした場合最終的には帯鋼の長さ方向に長さが10倍伸
びる事になるのでo、1グ/mの被膜を形成させてお(
必要がある。
る場合を例にとると、最終パスまで0.01L?/m2
の被膜を残留させるためには圧延時の全圧下率を90%
とした場合最終的には帯鋼の長さ方向に長さが10倍伸
びる事になるのでo、1グ/mの被膜を形成させてお(
必要がある。
しかしミルクリーンシート製造の場合のように特に高度
の潤滑性を要求されず、しかも最終パスまで被膜を残留
させる必要がない場合もあるのでプレコート量は適切に
調整して良い。
の潤滑性を要求されず、しかも最終パスまで被膜を残留
させる必要がない場合もあるのでプレコート量は適切に
調整して良い。
プレコート被膜量は使用する酸の種類及び塗布液の濃度
によってコントロールできる。
によってコントロールできる。
又圧延時に被膜を形成させる場合についても潤滑液中の
酸の種類及び濃度を調整する事によって被膜量をコント
ロールする事ができる。
酸の種類及び濃度を調整する事によって被膜量をコント
ロールする事ができる。
本発明は低炭素鋼板の冷間圧延の他に、電磁鋼板、高強
度鋼板等に適用でき、又形成する被膜を蓚酸を用いて形
成する場合に限定すればステンレス鋼板にも適用する事
ができる。
度鋼板等に適用でき、又形成する被膜を蓚酸を用いて形
成する場合に限定すればステンレス鋼板にも適用する事
ができる。
次に本発明の実施例について説明する。
先づ被膜の形成法及び形成量については、圧延開始前に
プレコートする場合は酸洗ずみの鋼板を酸の水溶液中に
一定の時間浸漬して重量法による予備テストを行ない、
目標の形成量になるための浸漬時間を決めておいて各々
浸漬処理によって被膜を形成した。
プレコートする場合は酸洗ずみの鋼板を酸の水溶液中に
一定の時間浸漬して重量法による予備テストを行ない、
目標の形成量になるための浸漬時間を決めておいて各々
浸漬処理によって被膜を形成した。
これらの条件を第2表と第3表の被膜処理条件欄に示し
た。
た。
この場合は、2.3 mm厚みの酸洗ずみの鋼板をその
まま使用した。
まま使用した。
又圧延中にロール間を通過後の鋼板の新生面に被膜を形
成させる場合には市販の乳化タイプの圧延油をプレコー
ト(2グ/ m ) した2、 3 mm厚みの酸洗鋼
板を用い酸を含む潤滑液をロール絞込み口とロール出口
部で各々7.51!/分の供給割合でスプレーしながら
圧延を行なった。
成させる場合には市販の乳化タイプの圧延油をプレコー
ト(2グ/ m ) した2、 3 mm厚みの酸洗鋼
板を用い酸を含む潤滑液をロール絞込み口とロール出口
部で各々7.51!/分の供給割合でスプレーしながら
圧延を行なった。
使用した潤滑液の組成濃度は第2表及び第4表の圧延潤
滑液組成欄に示した。
滑液組成欄に示した。
この場合の被膜の形成量は、圧延終了後の鋼板をアセト
ンとベンゼンの混合液(重量比で1:1)中で毛筆を用
いて十分洗浄後に次の方法で行なった。
ンとベンゼンの混合液(重量比で1:1)中で毛筆を用
いて十分洗浄後に次の方法で行なった。
即ち、本発明の方法で被膜を形成する場合には、いずれ
も鋼板と酸が反応して鉄塩を主とした被膜が形成されて
いるものと予想されたので有機酸被膜については表面の
炭素量を燃焼法によって分析して便宜的に第1鉄塩量に
換算した数値を用いた。
も鋼板と酸が反応して鉄塩を主とした被膜が形成されて
いるものと予想されたので有機酸被膜については表面の
炭素量を燃焼法によって分析して便宜的に第1鉄塩量に
換算した数値を用いた。
又無機酸被膜については表面の燐、又は硼素を分析して
この場合は分析値をそのまま被膜量として便宜的に用い
た。
この場合は分析値をそのまま被膜量として便宜的に用い
た。
先づミルクリーンシート製造の実施例について説明する
。
。
圧延は次のような条件で行なった。
圧延材料:2.3mm(厚み)X150mm(巾)×コ
イル(低炭素、酸洗帯鋼) 圧延機:ワークロール200φX250mm4段レバー
ジングミル 圧延速度:20077L/分 給油装置:タンク容量2001、圧延油供給量601/
分 圧延スケジュールは次の第1表のように2つを】な設定
した。
イル(低炭素、酸洗帯鋼) 圧延機:ワークロール200φX250mm4段レバー
ジングミル 圧延速度:20077L/分 給油装置:タンク容量2001、圧延油供給量601/
分 圧延スケジュールは次の第1表のように2つを】な設定
した。
第1表のスケジュールに従ってレバージングミルによっ
て4パスの圧延を行なった。
て4パスの圧延を行なった。
なお各実施例ごとに圧延潤滑液中への鉄粉の蓄積による
影響をしらべるために各々1 tonの材料を圧延した
後に圧延液中の鉄粉量と圧延ずみの鋼板上の鉄粉量を測
定した。
影響をしらべるために各々1 tonの材料を圧延した
後に圧延液中の鉄粉量と圧延ずみの鋼板上の鉄粉量を測
定した。
同様に圧延ずみの帯鋼の最後部について潤滑剤の付着量
を測定すると共に洗浄せずに直接箱焼鈍した後の残留炭
素を燃焼法によって分析測定した。
を測定すると共に洗浄せずに直接箱焼鈍した後の残留炭
素を燃焼法によって分析測定した。
又上述の箱焼鈍した直後の鋼板表面の清浄度を測定した
。
。
測定方法としては鋼板の表面にセロテープを密着させて
から引きはがして白衣紙上にはりつげたものを判定資料
とした。
から引きはがして白衣紙上にはりつげたものを判定資料
とした。
標準資料はセロテープを直接白衣紙上にはりつげたもの
を用い、これを100として上述の判定資料を肉眼で観
察して汚れの度合いを比較判定して90以上の場合をミ
ルクリーンシートの合格点として便宜的に採用した。
を用い、これを100として上述の判定資料を肉眼で観
察して汚れの度合いを比較判定して90以上の場合をミ
ルクリーンシートの合格点として便宜的に採用した。
なお、肉眼判定による評点と外観は概路次の基準とした
。
。
100・・・・・・ブランクテストと区別がつかないぐ
らい清浄である。
らい清浄である。
90〜99・・・・・・表面汚れが極くわずかに認めら
れる。
れる。
80〜89・・・・・・表面汚れがわずかに認められる
。
。
70〜79・・・・・・表面汚れが多い。
試験結果を第2表に示した。
11
第2表の実施例結果かられかるように圧延開始前又は圧
延中に被膜を形成させて潤滑剤として利用すると共に、
水単味及び水系の低濃度潤滑液を用いる事によって圧延
潤滑剤中の鉄粉量が従来法の比較例と比べて減少すると
ともに圧延終了後の鉄粉の付着量も大巾に減少する。
延中に被膜を形成させて潤滑剤として利用すると共に、
水単味及び水系の低濃度潤滑液を用いる事によって圧延
潤滑剤中の鉄粉量が従来法の比較例と比べて減少すると
ともに圧延終了後の鉄粉の付着量も大巾に減少する。
その結果として冷延後の鋼板を直接焼鈍する事によって
従来に比べて清浄性の優れたミルクリーンシートを製造
する事ができる。
従来に比べて清浄性の優れたミルクリーンシートを製造
する事ができる。
次に別の実施態様の実施例について説明する。
圧延試験は以下の条件で1パスだけの圧延を行ない、潤
滑性能はローリングインデックス(RI)で比較評価し
た。
滑性能はローリングインデックス(RI)で比較評価し
た。
圧延機:二重圧延機
ワークロール 200mmφX2.50mm圧延速度:
2oom/分 圧下率:標準油(市販エマルジョン圧延油3%液)で3
0%に設定 潤滑液の供給法: 水溶性又は水に分散性の潤滑液は40℃で使用したがパ
ーム油及び脂肪酸のダイレクト方式の場合については8
0℃で使用した。
2oom/分 圧下率:標準油(市販エマルジョン圧延油3%液)で3
0%に設定 潤滑液の供給法: 水溶性又は水に分散性の潤滑液は40℃で使用したがパ
ーム油及び脂肪酸のダイレクト方式の場合については8
0℃で使用した。
いずれもスプレー圧力1.5〜2.0 kg/crAで
ロールの咬み込み口にスプレー供給した。
ロールの咬み込み口にスプレー供給した。
ローリングインデックス(RI )の求め方:標準油で
圧下伸率が30%になるように調整しであるロール隙間
に鋼板を通して圧延して、標準油の伸び率と本発明にお
ける潤滑方法による圧延伸び率の比を求めた。
圧下伸率が30%になるように調整しであるロール隙間
に鋼板を通して圧延して、標準油の伸び率と本発明にお
ける潤滑方法による圧延伸び率の比を求めた。
☆な標準油としては市販エマ
ルジョン圧延油の3%液を用いて次式で求められる。
ルジョン圧延油の3%液を用いて次式で求められる。
1:本発明による方法で圧延後の鋼板標点間距離(mm
) lo :標準油で圧延後の鋼板標点間距離(mrn )
但し圧延前の鋼板標点間距離は300mmとした。
) lo :標準油で圧延後の鋼板標点間距離(mrn )
但し圧延前の鋼板標点間距離は300mmとした。
又圧延後の圧延潤滑剤の付着量測定は圧延後の鋼板より
全表面積10dmの試験片を切り出してソックスレー抽
出器による溶剤抽出法で測定した。
全表面積10dmの試験片を切り出してソックスレー抽
出器による溶剤抽出法で測定した。
第3表に被膜を圧延開始前の鋼板に形成させておいて圧
延を行なった場合の結果を示す。
延を行なった場合の結果を示す。
又第4表に酸を含む圧延液でプレ圧延を行ない被膜を形
成させておいてさらに酸を含む圧延液で圧延を行なった
場合の結果を示す。
成させておいてさらに酸を含む圧延液で圧延を行なった
場合の結果を示す。
このような第4表に示す試験方法を採用したのは、第4
表の試験は前述のように1パスだけのため、プレ圧延を
行ない圧延前の鋼板の表面に被膜を形成することによっ
て連続圧延における条件を少な(とも再現させるためで
ある。
表の試験は前述のように1パスだけのため、プレ圧延を
行ない圧延前の鋼板の表面に被膜を形成することによっ
て連続圧延における条件を少な(とも再現させるためで
ある。
この場合のプレ圧延条件は2.3 m4厚の酸洗鋼板を
用いて、ロールの咬込み口と出口に第4表に示す各潤滑
剤を各々7.51/分の割合でスプレーしながら10%
の圧下率で圧延を行ない、圧延後の鋼板に熱風を吹付け
て乾燥した。
用いて、ロールの咬込み口と出口に第4表に示す各潤滑
剤を各々7.51/分の割合でスプレーしながら10%
の圧下率で圧延を行ない、圧延後の鋼板に熱風を吹付け
て乾燥した。
298−
第3表及び第4表の結果に見られるように本発明による
潤滑方法で圧延を行なえば、市販エマルジョン圧延油単
味使用に比べて圧延性能が大巾に優れ、又パーム油の5
%適用で従来法のパーム油20%適用より優れている。
潤滑方法で圧延を行なえば、市販エマルジョン圧延油単
味使用に比べて圧延性能が大巾に優れ、又パーム油の5
%適用で従来法のパーム油20%適用より優れている。
さらに脱脂焼鈍後の鋼板表面の清浄度は従来法と同様に
良好である。
良好である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 冷間圧延すべき鋼板の表面に水溶性で、かつ炭素数
10以下の脂肪族飽和1塩基酸、脂肪族飽和多塩基酸、
脂肪族オキシ酸、さらには硼酸、燐酸、酸性燐酸塩、若
しくは酸性燐酸塩を含有する組成液の1種または2種以
上を含有する水溶液を滴下、若しくはスプレーして表面
に被膜を形成せしめて冷間圧延することを特徴とする冷
延鋼板の製造方法。 2 冷間圧延すべき鋼板の表面に水溶性で、かつ炭素数
10以下の脂肪族飽和1塩基酸、脂肪族飽和多塩基酸、
脂肪族オキシ酸、さらには硼酸、燐酸、酸性燐酸塩、若
しくは酸性燐酸塩を含有する組成液の1種または2種以
上を含有する水溶液中に浸漬して表面に被膜を形成せし
めて冷間圧延することを特徴とする冷延鋼板の製造方法
。 3 冷間圧延を行なうに際して水溶性で、かつ炭素数1
0以下の脂肪族飽和1塩基酸、脂肪族飽和多塩基酸、脂
肪族オキシ酸、さらには硼酸、燐酸、酸性燐酸塩、若し
くは酸性燐酸塩を含有する組成液の1種または2種以上
を含有する圧延潤滑液を用いて冷間圧延することを特徴
とする冷延鋼板の製造方法。 4 冷間圧延に際して水または水に溶解若しくは分散す
る潤滑液を適用して圧延し、次いで脱脂洗浄することな
く焼鈍を行なう特許請求の範囲第1項、第2項、第3項
の何れか1項に記載の方法。 5 冷間圧延に際してストレート圧延油をダイレクト適
用して圧延し、次いで脱脂洗浄して焼鈍を行なう特許請
求の範囲第1項、第2項、第3項の何れか1項に記載の
方法。 6 冷間圧延に際してエマルジョン型の圧延油、または
水溶性潤滑液を循環適用して圧延し、次いで脱脂洗浄し
て焼鈍を行なう特許請求の範囲第1項、第2項、第3項
の何れか1項に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10354077A JPS5930196B2 (ja) | 1977-08-31 | 1977-08-31 | 冷延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10354077A JPS5930196B2 (ja) | 1977-08-31 | 1977-08-31 | 冷延鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5437050A JPS5437050A (en) | 1979-03-19 |
JPS5930196B2 true JPS5930196B2 (ja) | 1984-07-25 |
Family
ID=14356666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10354077A Expired JPS5930196B2 (ja) | 1977-08-31 | 1977-08-31 | 冷延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5930196B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180036557A (ko) | 2016-09-30 | 2018-04-09 | 가부시기가이샤 디스코 | 가공 장치 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59227987A (ja) * | 1983-06-10 | 1984-12-21 | Kao Corp | 金属加工油組成物 |
-
1977
- 1977-08-31 JP JP10354077A patent/JPS5930196B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180036557A (ko) | 2016-09-30 | 2018-04-09 | 가부시기가이샤 디스코 | 가공 장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5437050A (en) | 1979-03-19 |
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