JPS5928815Y2 - 陶磁器用鋳込み型 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は陶磁器素地を成型するための鋳込み型に関する
。

従来から陶磁器素地の鋳込み型は全体が石膏型であるが
、一つの石膏型では６０〜８０個の鋳込み素地の成型が
限度であり、その再利用できない石膏の廃棄処分に問題
があった。

捷た全体が厚内の石膏型であるため鋳込み時に吸水した
石膏型の乾燥に時間がかかる欠点もあった。

そこで本考案は上記欠点を除去でき、鋳込み部だけを石
膏で成形したものであり、以下本考案の図示実施例につ
いて説明する。

第１図に示す本例において、Ｓａは上型、Ｓｂ！ｄ下型
であり、夫々の鋳込み型体Ｋ ａ ９ Ｋ ｂをプラス
チック製の中空状としたケース体１，２の対向する鋳込
み型体の配置孔部に配置して戊る。

夫々の鋳込み型体Ｋａ。Ｋｂは、フェルトのような吸水
性に富む基材３゜４の鋳込み側の表面に石膏を定着して
補強する補強定着材５，６をビス７止めしてあり、該定
着材５．６に石膏を流し込んで石膏型部８，９を定着固
定して形成している（第２図参照）。

な卦定着材５，６は多数の小筒５ａ 、５ａをパンチ底
形によって突出させた鋼板であるため石膏型部８，９が
確実に定着するのである。

また基材３，４の他面側には金網１０，１１がビス７に
よって同時に装着されているため基材３，４も堅固とな
っている。

そしてこのように構成された鋳込み型体Ｋａ。Ｋｂをケ
ース体１，２の配置孔部で接着剤によって固平する（第
３図参照）と共にケース体１，２に収容した支持材Ｅに
よって鋳込み型体Ｋ ａ ９Ｋｂを不動状態に配置する
のである。

またケース体１，２には夫々連通する通気孔１ ａ 、
２ａ及び原料打込み筒１ ｂ、 、 ２ ｂを設げ、
一方の打込み筒２ｂを一方の鋳込み型体Ｋｂに連設して
石膏型部９で開口させて原料打込み路Ｆを形成している
。

このように構成した本例の使用は従来と同様であるが本
例によると、素地を成型する型部だげが石膏であるため
多数回の使用によって不良となり廃棄する場合も該石膏
型部８，９だげを割って廃棄すればよく、新たな石膏型
部８，９を定着材５゜６に定着させることによって新た
な鋳込み型が構成されるのである。

したがって従来の全体が石膏型のものと比較すると廃棄
する石膏が極めて少量となり、ケース体１，２や基材３
，４等は再利用ができて全体とすれば安価な鋳込み型と
なる。

また鋳込んだ原料の水分を石膏型が吸収して素地を成型
するのであるが、従来では全体が石膏型のため使用後に
長時間乾燥させる必要があったのに対し、本例では石膏
型の厚みが１〜２ＣｒｒＬと薄く、しかも石膏型部８，
９が吸収した水分は定着材５゜６の小筒１ ｂ 、 ２
ｂから吸水性に富む基材３，４に吸収された後、ケース
体１，２の通気孔１ａｓ２ａから放出されるため石膏型
部８，９の乾燥及び素地の底型が極めて早くできるので
ある。

したがって鋳込みサイクルが早くなって大量生産に適す
るのである。

なお通気孔１ａ、２ａを真空圧にして鋳込み型体Ｋａ、
Ｋｂの水分の放出を一層迅速にしてもよい。

本例は上記のように構成したが本考案に釦いてはこれに
限定されない。

即ち鋳込み型体の基材は吸水性に富むものであればその
材質は問わず、補強定着材も強度に優れ且つ石膏を安定
状態に定着できるものならその材質や形状を問わない。

例えば第４図で示すように、通水孔を透設した鋼板２１
を埋設して戊る基材２２に金網定着材２３を装着し、石
膏型部２４を定着して形成したものでもよい。

またケース体の形状、材質も任意であり、合成樹脂の他
、アルミ製等でもよく堅固に形成できればよい。

さらに鋳込み型体をケース体に固定支持する手段も適宜
である。

なおケース体内を中空状に形成しているが、吸水性且つ
通気性のある素材を詰めることも本考案を利用するもの
である。

上記のように本考案によると、鋳込み型体が吸収した水
分の放出が迅速に行われるため素地の底型、石膏型部の
乾燥が早くできて大量生産に好適となること、多くの使
用により不良となった場合には石膏型部だけを廃棄すれ
ばよくその他の部材は再利用できるため鋳込み型が安価
となること、廃棄する石膏型部が少量のため廃棄公害の
減少にも役立つことの優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦断正面図、第２図は
鋳込み型体の要部を拡大した縦断面図、第３図はケース
体と鋳込み型体の接着状態を示す要部拡大縦断面図、第
４図は鋳込み型部の別例を示す縦断面図である。 １．２・・・ケース体、３，４，２２・・・基材、５゜
６．２３・・・補強定着材、８，９．２４・・・石膏型
部、Ｉａ、２ａ・・・通気孔、Ｆ・・・原料打込み通路
、Ｋａ＋Ｋｂ・・・鋳込み型体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 陶磁器素地を成型する鋳込み型にむいて、吸水性に富む
   基材に石膏を定着させるための通気可能な補強定着材を
   固着すると共に該補強定着材に鋳込み部となる石膏型部
   を定着固定して成る鋳込み型体を、プラスチック製等で
   中空状に形成されたケース体の鋳込み型体の配置孔部に
   不動状態で固定配置し、ケース体に通気孔を設けると共
   に一方の石膏型部で開口する原□料打込み路をケース体
   内に形成して取る陶磁器用鋳込み型。