JPS592865B2 - ガス封入避雷器の試験器用パルス発生回路 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はガス封入避雷器、特に第１図に示す如き絶縁管
１の両端開口部をキャップ型電極２、３で封着し、内部
にガス封入してなる避雷器Ａの良否を判別するのに好適
に用いる試験器用パルス発生回路に関する。

通信機用のガス封入避雷器Ａの特に回路に取付けたまま
の良否を判別する為には、避雷器Ａの電極２、３間に雷
サージに近い所定の放電開始電圧のパルスを与えて連続
した放電現象を確認する必要が生ずる。

特に避雷器の発光を感知して放電の有無を確認する場合
には繰り返し放電させることが確実である。然しながら
、第２図に示すパルス発生回路のように発振回路Ｂの出
力をコンデンサーＣに充電させ、出力端子Ｐ＿１、Ｐ＿
２間にて前記避雷器Ａの電極２、３を短絡して放電させ
た場合、初めは充分に充電されてから検出子を避雷器に
接触することとなり、避雷器は強い光を伴つて放電する
が、第３図の如く局間通信線等の装荷線輪の保護用とし
てコイルＬに避雷器Ａが並列に接続されているような場
合には、コンデンサーＣの充電電圧は一度避雷器を放電
した後、そのままコイルＬを通して連続放流してしまい
、避雷器Ａを放電させるだけの充電電圧を得られず間欠
放電を連続して得ることができない為、屋外等の明るい
場所では確実に放電の有無を確認することが困難である
。従つて、パルスの出力端子Ｐ＿１、Ｐ＿２を避雷器Ａ
から一旦離し再び接触させるような操作を行つてその都
度コンデンサーｃの充電を促し、一回毎に避雷器の放電
を確認し、良否を判別しなければならず、試験作業上非
常に不便で能率性を欠き、回の瞬間放電では誤判別を招
く結果となり、試験器としては不適格である。

而して、本発明は上記ガス封入避雷器の試験器用パルス
発生回路に於て、常に試験避雷器Ａの所定の放電開始電
圧のパルス出力が常閉時に於ても避雷器Ａの電極２，３
に間欠的に連続して印加されるようになし、一回の短絡
操作で避雷器を繰り返して放電させ、放電の有無を充分
に確認し得るように構成したことを特徴とする。

以下本発明を第４図に示したパルス発生回路例に基づき
詳述する。

ＴＲ及びＲは発振回路を構成するトランジスター及び抵
抗、Ｅは電源たる電池、Ｓは発振回路の電源投入用の操
作スイツチであり、該発振回路をトランスＴの一次線輪
側に接続すると共に、上記トランスの二次線輪の一端に
上記一対のパルス印加素子Ｐｌ，Ｐ２の一方Ｐ１を、同
他端に他方Ｐ２を夫々接続し、上記二次線輪の一端と上
記一方のパルス印加素子Ｐ１との間にダイオードＤを接
続し、該ダイオードＤと一方のパルス印加素子Ｐ１間に
上記コンデンサーＣの一端を、上記二次線輪の他端と他
方のパルス印加素子Ｐ２との間に同コンデンサーＣの他
端を夫々接続し、更に上記コンデンサーＣの一端と一方
のパルス印加素子Ｐ１間に上記試験避雷器と直列となり
且つ該試験避雷器の放電開始電圧よりも高い放電開始電
圧を有する放電管を接続したことを特徴とする。これを
動作と共に、更に詳述するならば、スイツチＳの投入に
より発振回路を動作させ、その発振出力をトランスＴで
昇圧し、二次側で整流ダイオードＤにかけ整流し、該整
流された発振昇圧出力をコンデンサーＣに充電させ、該
コンデンサーＣの充放電により所定電圧のパルス出力を
得るものとなし、該パルス発生回路の出力端に接続され
た上記一対のパルス印加素子Ｐｌ，Ｐ２間に前述の避雷
器Ａの電極２，３を短絡させることによつて上記コンデ
ンサーＣの放電を得る構成とすると共に、上記の如くコ
ンデンサーＣの放電回路に所定の放電開始電圧を有する
放電管、好ましくは避雷器Ａと同一構造の放電管Ｎを一
個又は二個以上直列に挿入し、上記コンデンサーＣの試
験避雷器の放電開始電圧での間欠充放電を維持する構成
とし、パルス印加素子Ｐｌ，Ｐ２間に試験避雷器Ａを短
絡させた場合、パルス発生回路のコンデンサーＣの放電
側に回路内放電管Ａ″と上記避雷器Ａとが直列に接続さ
れた状態となす。

試験避雷器Ａに一回の継続短絡で間欠放電を促す為には
、該試験避雷器Ａの放電開始電圧以上の充分高い電圧の
パルスを電極２，３に繰り返し与える必要がある。

而して本発明は上述の如く回路内にコンデンサーＣと試
験避雷器Ａ間に於て所定の放電開始電圧の放電管Ｎが直
列となるように挿入しこれを可能にしたものである。具
体例とて２５０Ｖの放電開始電圧の避雷器Ａに対しては
、それ以上の放電開始電圧である３００Ｖの放電開始電
圧を有する放電管Ｎを挿入する。この場合、負荷の接続
有無に関係なくコンデンサーＣは３００Ｖ以上に充電さ
れる。

コイルＬが接続されているような場合にも、この電圧以
上で放電管Ｎで放電してはじめて電流が流れ、充電電圧
が充分低くなるまで放電を継続し、次でコンデンサーＣ
が再び３００Ｖに充電されるまで放電が停止され、充電
に達して再放電する。

即ち放電管Ｎの挿入によつて避雷器Ａには充分高い電圧
が印加されるので、避雷器Ａを常に充分に高い放電開始
電圧のパルスで問欠放電させることができる。パルス発
生回路の常閉時に於ても避雷器の繰り返し放電を確認す
ることが可能である。従つて避雷器の良否判別試験器用
パルス発生回路として適格であり、誤判別が確実に防止
できる。又パルス発生回路の動作スイツチを継続投入操
作したり、一回の放電の都度パルス印加素子を避雷器の
電極に接離させる操作が不用となり、連続したスイッチ
投入及び電極間短絡操作で繰り返し放電を確認でき放電
チエツク作業が極めて能率的に行える。更に本発明によ
れば、試験避雷器Ａと回路内放電管Ｎの双方の繰り返し
放電光を確認しながら、試験作業を行うことができる。

従つて確認が明確に行えるというだけでなく、例えば避
雷器Ａが放電しない時、試験器の放電器Ｎの放電光の有
無を確認することにより、その放電光がある場合にはそ
の欠陥が間違いなく避雷器Ａ側にあることを認識できる
ことに加え、その放電光を発していない場合には試験器
側の欠陥を想定でき避雷器の欠陥に限るものではないこ
とを認識でき、避雷器の無放電を直ちに避雷器の欠陥と
断定する誤まりを犯すことがなくなり、結果的に避雷器
の欠陥の有無を確実に把握できる。又放電管Ｎの挿入に
より、コンデンサーｃの充放電が必らず該放電管Ｎの放
電開始電圧で行われることが保証され、該放電管Ａ″の
放電開始電圧を試験避雷器Ａの放電開始電圧よりも高く
設定することによつて避雷器Ａには常に確実にその放電
開始電圧を印加することが可能となり、試験の信頼性を
高める。

又放電管Ｎはツエナーダイオード等と異なり、自ら繰り
返し放電光を発する上記効果を有することに加えて、一
旦その放電開始電圧で放電するとコンデンサーＣが充分
に電圧低下を米たすまで放電し停止する特性があり、各
放電の立上りと停止、即ち間欠放電が的確に得られる等
、避雷器の試験器として最適なものを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は試１験避雷器及び回路内放電管の断面図、第２
図は本発明と対比させる為に提示したパルス発生回路原
理図、第３図は避雷器を挿入した装荷線輪の回路図、第
４図は本発明に係るガス封入避雷器の試験器用パルス発
生回路の実施例図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 発振回路と、該発振出力を昇圧し整流するトランス
   Ｔ及びダイオードＤと、該発振昇圧出力を充放電するコ
   ンデンサーＣとから成るパルス発生回路の出力端に一対
   のパルス印加素子Ｐ＿１、Ｐ＿２を設け、該パルス印加
   素子Ｐ＿１、Ｐ＿２を試験避雷器Ａの電極に短絡するこ
   とによつて上記コンデンサーＣの放電を促し、該放電に
   伴う同避雷器Ａの放電の有無にて同避雷器Ａの良否を判
   別する構成としたガス封入避雷器の試験器用パルス発生
   回路において、上記トランスＴの一次線輪側に上記発振
   回路を接続すると共に、上記トランスの二次線輪の一端
   に上記一対のパルス印加素子Ｐ＿１、Ｐ＿２の一方Ｐ＿
   １を、同他端に他方Ｐ＿２を夫々接続し、上記二次線輪
   の一端と上記一方のパルス印加素子Ｐ＿１との間に上記
   ダイオードＤを接続し、該ダイオードＤと一方のパルス
   印加素子Ｐ＿１間に上記コンデンサーＣの一端を、上記
   二次線輪の他端と他方のパルス印加素子Ｐ＿２との間に
   同コンデンサーＣの他端を夫々接続し、更に上記コンデ
   ンサーＣの一端と一方のパルス印加素子Ｐ＿１間に上記
   試験避雷器と直列となり且つ該試験避雷器の放電開始電
   圧よりも高い放電開始電圧を有する放電管を接続したこ
   とを特徴とするガス封入避雷器の試験器用パルス発生回
   路。