JPS5927035Y2 - Ｆｔ型コネクタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はＪＩＳ−Ｃ−５４１０（高周波同軸コネクタ
通期）に基づき、テレビジョン共同受信の屋外施設に使
用する公称インピーダンス７５Ω、電圧３５０■（実効
値）周波数２５０ ＭＨｚ以下の定格に設計されたＦＴ
型コネクタに関する。

従来のこの種ＦＴ型コネクタは、第１図示の如くケーブ
ルＡを端末処理、すなわち内部導体Ｂを絶縁体Ｃおよび
強度のあるアルミパイプからなる外部導体りの端部から
突出させ、さらに外部導体りを所定長分だけ外部に顕出
させる如く外被Ｅを切断するという処理を行なった後、
該ケーブルＡの外被Ｅ上に図示の如く、左から順にガス
ケツトリおよびワツシャヌを内填した第１締付金具イ、
第２締、付金具口およびワツシャハを挿込んでいく。

次いで、顕出した外部導体りに、テーパクランプ二を入
れたのち、突出した内部導体Ｂに絶縁体ホを嵌め、該絶
縁体ホをケーブルＡの絶縁体Ｃおよび外部導体りの端面
に当接させる。

その後、その突出した内部導体Ｂに中心コンタクトへの
導体受入部へ′を嵌合後、該嵌合部を外部から圧着ペン
チ（図示せず）にてカシメ止めを行なう。

このカシメ止後、中心コンタクトへをコネクタ本体トに
差し込み、該コネクタ本体トに装着した絶縁体チ、・チ
′内を通し、該絶縁体チ端面から中心コンタクトへを突
出させる。

しかる後、コネクタ本体トに第２締付金具口をねじ込む
と、テーパクランプ二が外部導体りの表面上を摺動しな
がらコネクタ本体ト内のテーパ面によって押圧されて外
部導体り上に喰込み状態となって止着される。

最後に第２締付金具口に第１締付金具イを締付けると、
内部にあるガスケツトリがケーブルＡの外被Ｅを押圧し
、ここで外部との防水が図られることとなる。

上述の如〈従来のＦＴ型コネクタは、部品点数がそれぞ
れバラバラの状態で９点もあるために、ケーブルＡへの
コネクタ取付作業が非常に繁雑であり、特にコネクタ本
体と締付金具の螺合時において無理に両者を螺合させて
ねし山を損傷させるおそれがあるばかりか、各部品が前
述の如くバラバラの関係にあるために作業中に紛失した
りするなとの危険性があった。

またコネクタとケーブルとの結着は、コネクタ本体内の
テーパクランプを介して行なっているために、構造上ど
うしても該テーパクランプのクランプ面積が小さくなり
、その結果、小さなりランプ面によって外部導体の表面
が強い力で圧接されることとなる。

この圧接によって外部導体が変形したりあるいはテーパ
クランプの摺動押圧時に外部導体表面に損傷を与えるこ
ととなり、これがケーブルの電気特性に影響を及ぼすな
どの不都合な点があった。

この考案は上記の欠点を解消するためになされたもので
゛、その目的とするところはケーフ゛ルにコネクタを取
付けるに際し、コネクタ部品を紛失したり、傷つけるこ
とがなく、一般素人でもきわめて簡単にコネクタをケー
ブルに取付けることができ、しかもケーブルの外部導体
に、電気特性に影響を及ぼすような損傷を何等与えるこ
となく確実に固定し得るようにし併せてケーブルの端末
処理も迅速かつ確実になし得るようにしたＦＴ型コネク
タを一般に提供することにある。

以下この考案の一実施例を図面により説明する。

１はコネクタ本体で、その外周面の中央部寄りに締付用
フランジ１ａを有し、該フランジをはさんで右側部分に
、Ｏリング２を嵌着する溝１ｂおよび機器（図示せず）
と螺合する螺子部１Ｃを備えている。

そして締付用フランジ１ａの左側部分には、後記する締
付金具３と螺合する螺子部１ｄを有し、かつその螺子部
１ｄの端末からこれよりも外径を小さくした筒体１ｅを
一体に外方に向けて延出させる。

４は溝１ｂおよび螺子部１Ｃに相当する部位のコネクタ
本体１の内周壁１ｆ内に嵌着した第１絶縁体で、その前
端部がカシメ止めされており、外部に抜は出ないように
している。

５は第１絶縁体４に当接し、内外基環状溝５ａ。

５ｂにＯリング６．６′をそれぞれ備えた第２絶縁体で
、該第２絶縁体は前記内周壁１ｆ内に嵌着されている。

１ｇは締付用フランジ１ａに相当する部位の内周壁で、
前記内周壁１ｆの直径よりも若干小径で、この中に中心
コンタクト７の導体受入部７ａが遊嵌状に位置するよう
になっている。

１ｈは螺子部１ｄおよび筒体１ｅに相当する部位のコネ
クタ本体１の内周壁で、その内径は他の内周壁１ｆ、Ｉ
ｇよりも大きく、かつ同一径で形成されている。

８は使い捨て可能なポリエチレン等の合成樹脂製の円筒
その他の形状をした容器型キャップで、該キャップ８の
開口部８ａ側からコネクタ本体１の螺子部１Ｃを被包す
る如くして該螺子部１Ｃに刺着している。

コネクタをケーブルＡに取付ける前の状態においては、
前記キャップ８が螺子部１Ｃを被包する如く嵌着してお
り、このキャップ８内には中心コンタクト７が封入され
ている。

キャップ８内に封入されている中心コンタクト７は、そ
のピン部７ｂがコネクタ本体１内の第１絶縁体４および
第２絶縁体５に差し込まれ、ピン部７ｂの先端が内周壁
１ｈ内の端部にまで達しており、かつ導体受入部７ａの
始端部外周面に外径が内周壁１ｈの直径とほぼ同径で、
中心部に透孔９ａを有する合成樹脂製柱状絶縁体９を一
体的に装着しておく。

３は締付部３ｆを有する側面多角形もしくは円形等の形
状（本例では円形の場合を示す）をした内周面が筒状型
の締付金具で、その内周壁の一端部にコネクタ本体１の
螺子部１ｄと螺合する螺子部３ａを形成し、該螺子部３
ａの端末に筒体１ｅの長さよりも短かい巾に形成した環
状凹溝３ｂを設ける。

３Ｃは締付金具３内の螺子部３ａ、環状凹溝３ｂおよび
ケーブル挿通孔３ｄを除いた部分に、ケーブル挿通孔３
ｄより大径で螺子部３ａの螺子穴よりも若干小さく、か
つ均一な径に形成したクランプ挿入孔である。

該クランプ挿入孔３Ｃはケーブル挿通孔３ｄ側の端部に
、後記する割型円筒クランプ１０の一端を止着するため
のテーパ面３ｅを形成する。

１０はクランプ挿入孔３Ｃ内に遊嵌状に装填した割型円
筒クランプで、該クランプ１０の両端部を直線的に切欠
いてテーパ面１０ ａ 、１０ ａ’を形成する。

ＩＯＢは割型円筒クランプ１０の両端部を除いた外周面
に形成した環状凹溝である。

割型円筒クランプ１０の割り１０Ｃは軸方向または斜め
方向に向けて入れられており、クランプ全体が軸心に向
けて均一に窄むようにし、かつ該クランプ１０の内壁面
に摩擦抵抗を増すために連続的な凹凸面もしくは螺旋状
の螺子部１０ｄを形成する。

１１はクランプ挿入孔３Ｃに装填した締付クランプで、
該締付クランプの一端部内周面をテーパ面１１ ａとし
、該テーパ面１１ａを割型円筒クランプ１０のテーパ面
１０ａ’に圧接し得るようにするとともに締付クランプ
１１の他端部内周面に環状筒欠講１１ ｂを設け、該切
欠溝１１ ｂに該切欠溝１１ ｂの横巾よりも長い直径
を有する弾性のＯリング１２を嵌着する。

しかしてこのＯリング１２はコネクタ本体１と締付金具
３の螺合時において、コネクタ本体１の筒体１ｅの端面
と締付クランプ１１の切罐溝１１ ｂの壁面との間に挟
圧されて、螺子部１ｄ、３ａから浸入する水および締付
金具３のケーブル挿通孔３ｄとケーブルＡ表面との間か
ら浸入する水をここで完封するようにするものである。

特にＯリング１２は切欠溝１１ｂの横巾よりも長い直径
のものとしたために、コネクタ本体１の筒体１ｅの端面
と締付クランプ１１の端面とが当接後においては、該Ｏ
リング１２がケーブルＡの軸心方向に向けて膨出し、よ
く防水効果を発揮するとともに該Ｏリング１２はそれ以
上挟圧されないから該Ｏリングの損傷が少なく長期使用
が可能となる。

締付クランプ１１はその外径がクランプ挿入孔３Ｃの直
径とほぼ同一で、かつその内径がコネクタ本体１の内周
壁１ｈの直径とほぼ同一となる如く形成されている。

１３は締付金具３のクランプ挿入孔３Ｃ内に、左側から
順次割型円筒クランプ１０．締付クランプ１１およびＯ
リング１２を図示の如く収納した状態で該クランプ挿入
孔３Ｃ内に上記各部品を一括して封じ込んでおくための
突起等の押え部材であり、該押え部材が本例の如く突起
である場合には、該クランプ挿入孔３Ｃの円周上の端末
に複数個（本例では９０゜間隔をおいて４個）設ける。

この押え部材１３はケーブルＡの装着に際して邪魔にな
らない構造のものであれば突起に限定されるものではな
い。

締付金具３のケーブル挿通孔３ｄとケーブルＡ表面との
間からコネクタ内に入る水の浸入を防止するために、さ
らに第４図示の如く締付金具３のケーブル挿通孔３ｄ側
に位置するクランプ挿入孔３Ｃ内に、割型円筒クランプ
１０のテーパ面１０ ａと当接するテーパ面１１ ｂを
有し、かつ断面角型のガスケット１４を備えた締付クラ
ンプ１１′を装着するようにしてもよい。

また締付金具３内の他の実施例としては、第５図に示す
ケーブル挿通孔３ｄ側に位置する締付クランプ１１′は
そのまま設置するが、クランプ挿入孔３Ｃ内の右側に位
置する締付クランプ１１には環状切欠溝１１ ｂを設け
ることなく、Ｏリング１２′を環状凹溝３ｂの個所に装
着することによっても防水を図ることができる。

第６図はキャップ８の胴部８ｂに付したケーブル端末処
理（第７図参照）のための寸法目盛８Ｃを示す。

キャップ８はコネクタをケーブルＡに取付ける際に該コ
ネクタ本体１から取外してしまうのであるが、この取外
したキャップ８はその閉塞側を基準面８ｄとして、ここ
から右側に向けて内部導体Ｂの突出長に相当する位置に
目盛を付け、さらに顕出する外部導体りの長さに相当す
る位置（この長さがキャップ８の胴長より長いときには
その士の寸法）に目盛を付ける。

この考案は上記構成としたから、コネクタをケーブルに
取付ける以前においては、予めコネクタ本体１内に第１
．第２各絶縁体４，５側から中心コンタクト７のピン部
７ｂをその導体受入部７ａに当接するまで挿し込んでお
く。

すなわち中心コンタクト７に装着した柱状絶縁体９を第
２図示の破線で示す如くコネクタ本体１から外側に顕出
させておく。

コネクタ本体１に中心コンタクト７を挿し込んだ後、該
中心コンタクト７および柱状絶縁体９を傷つけないよう
に保護しておくために、コネクタ本体１の螺子部１Ｃに
キャップ８を嵌める。

−力締付合具３のクランプ挿入孔３Ｃ内には、割型円筒
クランプ１０．０リング１２を嵌着した締付クランプ１
１が押え部材１３によって外部に飛び出ないように一括
して封入されている。

しかしてコネクタをケーブルに取付ける以前においては
、キャップ８を嵌めたコネクタ本体１と割型円筒クラン
プ１０．Ｏリング１２を装着した締付クランプ１１をそ
れぞれ内部に封入した締付金具３との両者を螺合した状
態で製品として出荷される。

そしてコネクタをケーブルに取付けるに際しては、コネ
クタ本体１からキャップ８を取外し該キャップに付した
目盛（第６図参照）をケーブルの表面に当てて、第７図
の如きケーブルＡの端末処理を行なう。

ケーブルＡの端末処理後、突出した内部導体Ｂに、コネ
クタ本体から引抜いた柱状絶縁体９付き中心コンタクト
７の導体受入部７ａを挿し込み、該中心コンタクトが抜
けないように外から工具（図示せず）を用いてカシメ止
めを行なう。

このカシメ止めを行なった後、割型円筒クランプ１０．
Ｏリングを嵌着した締付クランプ１１を一括して内部に
封入した締付金具３と、該締付金具３と螺合状態にある
コネクタ本体１との両者の螺合状態を緩み勝手の状態で
連結しておき、前記中心コンタクト７を締付金具３側か
らコネクタ本体１側に向けて挿し込む。

中心コンタクト７に装着した柱状絶縁体９はコネクタ本
体１の内周壁１ｈをスライドしながら該内周壁１ｈの端
面に当るまで挿し込む。

しかる後、前記締付金具３の螺子部３ａと前記コネクタ
本体１の螺子部１ｄの螺合状態を次第にきつくすると、
コネクタ本体１の筒体１ｅ端面がＯリング１２を弾圧し
、該弾圧によって締付クランプ１１がスライドすること
となる。

このスライドによって締付クランプ１１のテーパ面１１
ａとクランプ挿入孔３Ｃのテーパ面３ｅとの間に、そ
れぞれ対応するテープ面１０ ａ 、１０ ａ’を備え
た割型円筒クランプが挟圧され、該クランプ１０は軸心
に向けて均一に窄み、しかもスライドすることなく広い
面積に亙ってケーブルＡの外部導体りに止着される。

そしてＯリング１２も適度な弾圧力によってケーブルＡ
の外部導体り表面を弾圧し、機器への水の浸入を封する
こととなる。

締付金具３とコネクタ本体１の緊締後においてはケーブ
ルへのコネクタ取付作業が完了する。

また必要に応じてコネクタをケーブルに取付けるに際し
ては、締付金具３とコネクタ本体１の螺合を解いて、ケ
ーブルＡに締付金具３を挿し込んでおき、しかる後、内
部導体Ｂと中心コンタクト７との結着を行ない、該中心
コンタクト７をコネクタ本体１内に所定の位置まで挿し
込んだ状態で、該コネクタ本体１と締付金具３の螺合を
行なって取付けるようにしてもよい。

この考案は上記の説明から判るように、割型円筒クラン
プとＯリングを備えた締付クランプとを常時一括して内
部に封入した締付金具およびこれと螺合間係にあるコネ
クタ本体の両者の螺合を解くことなくそのままの状態で
、中心コンタクト付きの端末処理したケーブルをコネク
タ内に挿し込み、あとは両者をきつく締めるだけでよい
から、一旦、コネクタ本体と締付金具を切離した後に、
再び両者を螺合させるときに、無理な螺合によってねし
山を損傷させたりすることがなく、その取付は作業は従
来よりも大巾に簡略化され、一般素人でも手軽に取付け
ることができ、かつ水の浸入をその内面で完封すること
ができるという優れた効果を奏する。

しかもコネクタのケーブルへの取付けに際してもその部
品点数は従来よりも大巾に減少（僅か３点）することと
なるばかりか、細かな部品は全てコネクタ内に半永久的
に内蔵されているため、作業中に部品を紛失する危険性
からも解放される。

またケーブルの外部導体に止着する締付金其内のクラン
プは、均一な径のクランプ挿入孔内に外径が等しく、か
つ内周面積の広い割型円筒クランプを装填する構造とし
たために、コネクタ本体と締付金具の両者の螺合緊締時
においても、割型円筒クランプはケーブルの外部導体表
面上を摺動することなく、そのままの位置で割型円筒ク
ランプ全体が軸心に向けて均一に窄まりながらケーブル
の外部導体表面に均一な力で圧着することとなる。

従ってケーブルの外部導体には、ケーブルの電気特性に
影響を与えるような損傷が何等加えられることなく安定
的に、かつ確実にコネクタを取付けることができる。

さらに、締付金其内に装填したＯリングは、コネクタ本
体と締付金具の両者の緊締後においても、適正なつぶし
しるが確保されているために、それ以上はつぶされるこ
とがなく、いつまでも脆化することなくケーブル表面を
よく弾圧して防水効果を遺憾なく発揮でき、長期使用に
耐える。

またこの考案はコネクタのケーブルへの取付は前におい
ては、機器に接続するコネクタ本体の螺子部と柱状絶縁
体を装着した中心コンタクトとをそれぞれ保護するため
の使い捨て可能なキャップを嵌着する構造としたために
、使用前においてはよくそれらを保護して損傷されるよ
うなことがなく、これが使用時においても該キャップを
取外し、中にある中心コンタクトを手で抜き取るだけで
ある。

しかも、キャップにはケーブルの端末処理をするための
寸法目盛が付されているから、コネクタ本体から取外し
たキャップを定規化わりにケーブル表面に当てさえすれ
ば、あとは所定の工具により端末処理を迅速に行なうこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のコネクタの取付状態を示す断面図、第２
図はこの考案の一実施例を示す断面図、第３図はその側
面図、第４〜５図は締付金其内の他の実施例をそれぞれ
示す要部断面図、第６図は目盛を付したキャップの斜視
図、第７図はケーブルの端末処理を示す断面図である。 １・・・・・・コネクタ本体、３・・・・・・締付金具
、３Ｃ・・・・・・クランプ挿入孔、７・・・・・・中
心コンタクト、８・・・・・・キャップ、１０・・・・
・・割型円筒クランプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コネクタ本体の外周面の螺子部と螺合する締付金具の同
   一内径空胴内に、全体が軸心に向けて均一に窄りながら
   ケーブルの外部導体表面に均一な力で圧着する如く両端
   部外周面にテーパー面を有する割型円筒クランプを遊嵌
   し、該割型円筒クランプの両テーパー面のうちケーブル
   挿通孔側は締付金其内のテーパー面に当接し、かつ該締
   付クランプの反対側端面が締付クランプの端部内側環状
   切欠溝に装着したＯリングを介して締付金具に螺合する
   側のコネクタ本体の螺子部の端末に形成した筒体の端面
   と圧接し得る構造としたことを特徴とするＦＴ型コネク
   タ。