JPS5926694Y2 - 故障検知装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、有線テレビジョン放送設備のヘッドエンド部
の故障検知装置に関する。

有線テレビジョン放送（以下ＣＡＴＶと呼ぶ）施設にあ
っては、特にこれが難視聴区域の山村などに設けられる
場合には、アンテナは良質の電波を受信するため山頂な
どに設置されることが多い。

アンテナを設置した附近には無人のヘッドエンドを設け
、このヘッドエンドには５ＮＪｉをよくするため増幅器
などを設けてアンテナが受信した電波を増幅し、場合に
よっては適当に信号処理し、同軸ケーブル等の信号伝送
線路を通して麓の各加入者に伝送する。

ところでアンテナが設置されている山頂へ至るには、険
しい山道を登り、または深い積雪を踏んで行く場合が多
く、アンテナおよびヘッドエンドの点検は容易ではない
。

そこで受信信号が異常になったら、それは故障なのか否
か、故障だとしたらどの部分の故障かを適確に判断し、
然るのち必要な部品、器具を持って山頂へ出かけるのが
望まれる。

本考案はか・る要求に応える故障検出装置を提供するも
のである。

次に本考案を実施例につき詳細に説明する。

第１図はＣＡＴＶ施設の略図で、１は山１０の頂に設置
された受信アンテナ、２はヘッドエンド、３は本考案に
より設けられる故障検出器、４は例えば同軸ケーブルか
らなりそしてアンテナ１で受信したテレビ信号等を伝送
する信号伝送路、５１および５２は麓の集落５にある各
加入者であり、それぞれテレビ受像機（図示しない）を
備える。

集落５の人口部には幹線増幅器６を設けて伝送損失を補
償すると共に、信号分離器７を設けて故障検出器３の出
力信号を分離して検知表示器８に与える。

幹線増幅器６にも故障検出回路が設けられ、その故障検
出信号も検知表示器８に与えられる。

この検知表示器８は、分離器７と共に伝送線の任意の所
に設置することができる。

第２図は、第１図の装置の詳細なブロック図である。

受信アンテナはＶＨＦ、ＵＨＦ、および各放送局等に対
して複数個１１〜１ｎ設置される。

ヘッドエンド２は各アンテナ１１〜１ｎに対応する増幅
器２１１〜２１ ｎを備え、受信電波を各アンテナ毎に
増幅し、混合器２２で混合したのち、分離器２３を通し
て伝送線４へ送出する。

分離器２３は伝送線４を通して加入者側から伝送されて
くる電力を信号から分離するもので、この分離器により
分離された電力は安定化電源回路２４で安定化され、増
幅器２１１〜２１ ｎ等に対する作動電源となる。

ヘッドエンド２の任意複数個所、本例ではアンテナが接
続されるヘッドエンド入力端２５１〜２５ｎ、増幅器２
１１〜２１ ｎの出力端子２６１〜２６ｎ、電源回路２
４の出力側２７の電圧レベルは、故障検知器３で検出さ
れる。

この故障検知器３はヘッドエンドの前記個所２５１〜２
５ ｎ、２６１〜２６ｎ、２７に接続された検波器３１
１・・・・・・３１ ｈ・・・・・・、制御部３２１〜
３２ｍ、信号発生器３３１〜３３ｍ、混合器３４、安定
化電源回路３６を備える。

信号発生器３３１〜３３ｍはそれぞれ異なる周波数を発
生し、また電源回路３６は分離器２３で分離した電力を
・制御部３２１〜３２ｍおよび信号発生部３３１〜３３
ｍに供給する。

検知表示部８は、分離器７で分離した信号および幹線増
幅器６の故障検出回路６１の出力信号の検波器８１，８
２、表示制御回路８３、表示器８１′〜８に’を備える
。

次にこの装置の動作を説明する。

今、ヘッドエンド部の任意の個所、例えば増幅器２１１
が故障すると、該増幅器の出力端２６１の信号レベルは
低下し、制御部３２ ｈは検波器３１ ｈの出力レベル
が予定値以下になると起動信号を発するので、出力端２
６１に対応する信号発生器３３ ｈが予め割当てられて
いる周波数の信号を発生し、この信号は混合器３４およ
び結合器２８を通って伝送線４に送出され、分離器７で
分離されて表示制御部８３に送られる。

他の個所では故障はないとすると、他の信号発生器３３
１．３３ ｍ等は動作しないから、表示制御部８３はか
・る条件を論理判断して故障は増幅器２１１であると判
定し、例えば表示器８１′を点灯する。

放送局側で放送を停止し、アンテナ１１が電波を受信し
ない場合には、信号レベルの低下は端子２５１．２６１
で生じ、これにより信号発生器３３１．３３ ｈが作動
し、表示制御部８３はか・る状態を論理判断してこれは
故障ではなく放送停止であると判定し、放送停止表示器
８２′を点灯する。

他の任意の点についても同様である。

以上の説明から明らかなように、本考案によれば、ヘッ
ドエンドの増幅器の入出力端、電源回路の出力端のレベ
ルを監視し、放送停止状態とは区別して故障の有無、故
障個所を加入者側の適当箇所で表示し判定できるように
したので遠隔点にヘッドエンドが設置されるようなＣＡ
ＴＶ施設の保守点検に極めて有用である。

なお以上ではヘッドエンド等の各部の故障を表わす信号
として周波数が異なる信号を用いたが、これにはコード
化されたパルス信号その他の適宜の信号を用いることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用したＣＡＴＶ施設の概略図、第２
図は第１図の装置の詳細なブロック図である。 図面で１１〜１ｎは受信アンテナ、２１１〜２１ ｎは
増幅器、２４は安定化電源回路、２２は混合器、２はヘ
ッドエンド、３２１〜３２ｍは制御部、３３１〜３３ｍ
は信号発生器、３は故障検出器、２８は結合器、４は同
軸ケーブル、７は信号分離器、８３は表示制御部、８１
′。 ８２′・・・・・・は表示器である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テレビ電波を受信する複数の受信アンテナと、該アンテ
   ナで受信した信号をそれぞれ増幅する増幅器、該増幅器
   への電源供給を行なう安定化電源回路及び該増幅器出力
   を混合する混合器とを有するヘッドエンドと、該ヘッド
   エンド自体またはその近傍に設けられ、前記増幅器の入
   力信号、出力信号及び前記安定化電源回路の出力がそれ
   ぞれ所定値以下になったとき起動信号をそれぞれ発する
   制御部及び該制御部の起動信号によってテレビ信号帯域
   とは異なる帯域の予め割当てられた固有の周波数あるい
   はコード信号をそれぞれ発する信号発生器とを有する故
   障検出器と、テレビ信号を各加入者へ伝送する同軸ケー
   ブルに該故障検出器の出力を結合する結合器と、加入者
   側同軸ケーブルの任意個所に挿入され故障検出器の出力
   信号を分離する信号分離器と、分離された故障検出器の
   出力信号が前記各増幅器の人力信号または出力信号或い
   は前記安定化電源回路の出力の各異常低下のいずれに対
   応するものかにより故障個所を論理判断する表示制御部
   と、該表示制御部の出力により該故障個所を表示する表
   示器とを設けてなる有線テレビジョン設備における故障
   検知装置。