JPS5926668Y2 - デジタル周波数掃引受信機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は空間到来電波を捜索するとともに、その中の所
望の信号のみを抽出し、その周波数スペクトル分析、占
有帯域幅測定、レベル測定、周波数測定等が同時に行な
えることを特徴とした広帯域のデジタル周波数掃引受信
機に関する。

従来から、空間到来電波を受信し、その電波を観測する
受信機には種々あるが例えば第１図に示すような構成の
ものが知られている。

即ち、空中線１で捕えた空間到来電波のうち、捕捉目標
信号のみを抽出すべく、第１の周波数変換器２で局部発
振器３からの信号と周波数変換を行ない中間周波信号と
して、中間周波増幅器４に供給される。

この中間周波増幅器４では希望の中間周波帯域幅に選択
増幅された後分岐され、一方は第１の検波器５での検波
を経てスピーカ、周波数カウンタ、電界強度計等の信号
検出器６に供給され聴音および諸測定が行なわれる。

他方、分岐された他方の信号は更に第２の周波数変換器
７に供給され、電圧制御発振器ＶＣＯ８からの狭帯域周
波数掃引信号によって周波数変換が行われる。

この出力は第２の検波器９を経て、周波数分析器を構成
するＣＲＴＩＯに供給されることにより、周波数スペク
トル分析および占有帯域幅測定等が行なわれる。

以上のように従来の受信機は目標電波を探索する場合、
信号検出器６による復調音声をたよりに順次局部発振器
３の周波数を手作業で可変することにより目標板の同調
受信を行なっているため探索時間が長くなり非能率的で
あった。

またＣＲＴｌｏで行なわれる狭帯域のスペクトル表示に
おいてもｖｃｏ ｓはアナログ周波数掃引信号を発生す
るものであり、そのアナログ周波数掃引信号の電圧対周
波数特性および掃引信号の掃引電圧の直線性が悪いため
ＣＲＴｌｏ上の周波数軸に歪みが生じ正確な観測は困難
であった。

またｖｃｏ８はアナログ掃引信号を発生するため温度変
化による電圧ドリフトが生じ、周波数の変動や周波数安
定度が良くない事等が正確な観測の支障となっていた。

そこで本考案は上記の欠点を除去するもので目標電波の
探索はＣＲＴによる広帯域のスペクトル表示により行な
いまた狭帯域のスペクトル表示は、高安定の水晶発振器
を原振とする周波数シンセサイザを採用した周波数デジ
タル掃引方式により周波軸上での歪みが少なく、また安
定な周波数スペクトル表示を行い得るようにしたデジタ
ル周波数掃引受信機を提供することを目的とする。

以下本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

まず、空中線１によって受信された到来電波は、第１の
周波数変換器２にて周波数変換および増幅され、その出
力の一方は中間周波数信号として中間周波増幅器３に供
給される。

中間周波増幅器３の出力は、従来と同様に、第１の検波
器５で検波された後、スピーカ周波数カウンタあるいは
電界強度計等の信号検出器６に供給される。

また第１の周波数変換器２の出力の他方は、第２の周波
数変換器７に供給され周波数変換され次の第２の検波器
９で検波された後、スイッチ１１を介して周波数分析器
であるＣＲＴＩＯに供給される。

ＣＲＴＩＯには制御器１２が接続され、自律的に空間到
来電波の広帯域捜査周波数範囲やその掃引速度、および
前記信号検出器６における出力検出によって更に詳細に
掃引すべき中心周波数、周波数範囲及び掃引速度を設定
し、第１のテ゛ジタル掃引発振器１３および前記スイッ
チ１１並びにＣＲＴＩＯにそれぞれ制御信号を供給する
。

また制御器１２は必要に応じてマイクロコンピュータ等
により構成されその周波数走査制御信号を導出するよう
構成できる。

なお前記スイッチ１１へは、一方の被切換信号として前
記第１の検波器５からの信号が導入され、このスイッチ
の切換動作は制御器１２からの制御信号により切換動作
される。

デジタル掃引発振器１３は第３図に示すような微少ステ
ップｔの繰返し周期Ｔなる鋸歯状電圧を発生するもので
、制御器１２からの制御信号により任意の周期並びに振
幅を選択できるよう構成される。

このデジタル掃引発振器１３出力は水晶発振器１４、第
１の周波数シンセサイザ１５および前記ＣＲＴＩＯにそ
れぞれ供給される。

水晶発振器１４はデジタル掃引発振器１３からの信号を
受け、その信号に応じた水晶発振周波数信号を選択的に
導出し、前記第１の周波数シンセサイザ１５および他の
第２の周波数シンセサイザ１６に供給する。

これら、第１、第２の周波数インセサイザ１５．１６は
水晶発振器１４からの信号により必要なデジタル周波数
信号帯域を形成するものである。

第１の周波数シンセサイザ１５の出力信号は局部発振周
波数信号として、前記第２の周波数変換器７に供給され
る。

第２の周波数シンセサイザ１６の出力信号は受信局部発
振周波数信号として第１の周波数変換器２に供給され、
設定周波数を中心に広帯域掃引受信を行なう。

また、第１の周波数シンセサイザ１５へは前記デジタル
掃引発振器１３からの信号が供給されるので、ここへＣ
ＲＴＩＯで掃引表示すべき範囲に応じた掃引局部発振周
波数が形成される。

本考案によるデジタル周波数掃引受信機は以上のように
構成されたので、まず制御器１２からの信号が第２のデ
ジタル周波数シンセサイザ１６を駆動し、広帯域に亙る
受信を行ない、信号検出器６で検出されるとともにスイ
ッチ１１を介してＣＲＴＩＯで周波数分析表示される。

このＣＲＴＩＯ上の受信同調周波数、即ち周波数カーサ
の設定による設定周波数から、次に制御器１２の操作に
よりカーサ周波数を中心として狭帯域の周波数スペクト
ル表示が行なわれる。

つまり広帯域受信により捕捉された信号は、次に制御器
１２によってその捕捉周波数を保持し、その捕捉周波数
を正確にまた精密に測定されるべく操作される。

すなわち、まず第２の周波数シンセサイザ１６の掃引を
その捕捉領域で停止して、目標電波に同調する周波数に
設定されるとともに、第１の周波数シンセサイザ１５に
より精測掃引され、受信信号はスイッチ１１を介してＣ
ＲＴＩＯに表示分析される。

また狭帯域受信に切り換えるとき、ＣＲＴ１０上のカー
サを制御器１２のマイクロコンピュータと連動すること
によりデジタル掃引発振器１３の出力信号が常に連動し
て選択し得るものであるが、例えば広帯域および狭帯域
の掃引幅も周波数デジタル掃引発振器１３の周波数の指
定コード切換えにより簡単に自由に選択設定することが
できる。

以上述べたように本考案によれば広帯域の周波数デジタ
ル掃引なるスペクトル表示により目標電波を一目にして
捕捉し、さらに目標電波にカーサを合わせ狭帯域掃引に
切換えることによりカーサ設定周波数に受信機を同調さ
せ、さらに狭帯域の周波数デジタル掃引方式なる周波数
スペクトル表示により信号を抽出することができる。

この結果、本考案は受信掃引信号をデジタル周波数掃引
信号で形成したのでｖＣＯ特性の直線性、および掃引信
号の鋸状波電圧の良好な直線性を実現しまた温度変化の
ための掃引信号のドリフトによる掃引周波数の変動を減
少させ得たものであり、更に広帯域捜索から狭帯域捜索
へとタイムリーに切換え可能とした等、実用上の効果大
なるデジタル周波数掃引受信機を提供することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の受信機を示す構成略図、第２図は本考案
によるデジタル周波数掃引受信機の一実施例を示す構成
略図、第３図は第２図の一構成要素であるテ゛ジタル掃
引信号発振器の出力波形図である。 １・・・・・・空中線、２・・・・・・第１の周波数変
換器、５・・・・・・第１の検波器、６・・・・・・信
号検出器、７・・・・・・第２の周波数変換器、１０・
・・・・・ＣＲＴ、１２・・・・・・制御器、１３・・
・・・・デジタル掃引発振器、１５・・・・・・第１の
デジタル周波数シンセサイザ、１６・・・・・・第２の
デジタル周波数シンセサイザ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高周波信号を受信する空中線と、この空中線に接続され
   かつ外部から局部発振信号が供給され信号の周波数変換
   を行う第１の周波数変換器と、この第１の周波数変換器
   に接続され検波して信号を検出する信号検出手段と、前
   記第１の周波数変換器に接続されかつ外部から局部発振
   信号が供給され信号の周波数変換を行う第２の周波数変
   換器と、この第２の周波数変換器に接続され信号の周波
   数分析を行う周波数初析器と、この周波数分析器に接続
   され分析周波数を制御する制御器と、この制御器に接続
   されたデジタル掃引発振器と、このデジタル掃引発振器
   に接続され出力信号を局部発振信号としてそれぞれ前記
   第１および第２の周波数変換器に供給する第１および第
   ２のデジタル周波数シンセサイザとを具備するデジタル
   周波数掃引受信機。