JPS5926592B2 - エレベ−タの非常時運転装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は停電等の非常時にエレベータを運転する装置
の改良に関するものである。

一般に大規模な建物には非常用発電機が設備されており
、建物の停電時にこの非常用発電機の電力でエレベータ
を運転して、かご内の乗客を救出するようにしている。

この場合、管理人が各かごに対応する帰着スイッチを操
作するとそのかごだけが走行可能となる。

これは、非常用発電機の容量は経済的な見地からおのず
から限度があり、すべてのエレベータを一斉に動かし得
るだけの容量はないためである。

そこで、管理人は非常用発電機の電力の内エレベータの
運転のために配給された電力に見合った台数のかごだけ
を帰着させるように操作するわけである。

しかし、管理人が誤つて多くの台数のかごを運転した場
合は、エレベータに供給している電源のしゃ断器が動作
し、かごの運転は不能となり、いたずらに乗客の救出を
遅らすことになる。

管理人は上記をおそれるため、努めて安全側に操作をす
ることが多く、１回に２〜１台のかごだけを帰着させる
ことになり勝ちである。

エレベータ以外の負荷状態から考えて２台のかごを帰着
させても何らさしつかえない場合もあるが、それが行わ
れず、みすみす救出を遅らせる結果となることもある。

この発明は上記不具合を改良するもので、管理人に非常
時の運転可能かご台数を明示して、極力かご内乗客の救
出を早めるようにしたエレベータの非常時運転装置を提
供することを目的とする。

以下、図によってこの発明の一実施例を説明する。

図中、１は非常用発電機等の非常電源の容量に相当する
信号（定数）を発生する装置、２は非常灯の容量に相当
する信号（定数）を発生する装置、３は空気調和装置の
容量に相当する信号を発生する装置、４はその他の負荷
容量に相当する信号を発生する装置、５は加算器、６は
減算器、７は１台のかどを運転するに必要な容量に相当
する信号を発生する装置、８は除算器、９は管理人室に
設けられ除算器８の出力（台数）を表示する表示器であ
る。

加算器５では非常灯、空気調和装置及びその他の負荷の
容量の和を演算する。

減算器６では上記和を非常電源の容量から減じた値を演
算する。

この値はエレベータとして利用し得る容量を表す。

除算器８では次の値が演算される。

ここに、Ｎ ：運転可能なかごの台数 Ｗ、：非常電源の容量 Ｗ２：エレベータ以外で使用する容量 Ｗ３：エレベータ１台分に要する容量 表示器９は」一式のＮを表示するので、管理人は今何台
のかごを動かしてもよいかが明確にわかり、安心して救
出運転を遂行することができる。

なお、除算器８ては小数点以下を切り捨てるようにして
もよいし、そのまま出力するようにしてもよい。

また、単に運転可能なかごの台数を表示するだけでなく
、各帰着スイッチに表示灯を設け、運転可能なかごだけ
表示灯を点灯するようにすることも可能である。

この場合、すべてのかごが帰着完了した後の継続運転台
数も、上記表示灯を見て決定できる。

なお、実施例の演算を電子計算機を用いてプログラム処
理することも可能である。

更に、多くの帰着スイッチを操作しても、運転可能な台
数の帰着スイッチしか有効にならないようにすることも
できる。

以上説明したとおりこの発明では、非常電源の容量とエ
レベータの運転に必要な容量及びエレベータ以外に必要
な容量から、非常電源により運転可能なかごの台数を演
算し、これを表示するようにしたので、管理人は帰着さ
せるかごの台数を明確に知ることができ、乗客の救出を
早めることができる。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明によるエレベータの非常時運転装置の一実
施例を示すブロック回路図である。 １・・・・・・非常電源容量信号発生装置、２・−・・
・非常灯容量信号発生装置、３・・・・・・空気調和装
置容量信号発生装置、４・・・・・・その他負荷容量信
号発生装置、５・・・・・・加算器、６・・・・・・減
算器、７・・・・・・かご運転容量信号発生装置、８・
・・・・・除算器、９・・・・・・表示器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 非常時非常電源によってかごを指定階に帰着させる
   装置において、上記非常電源の容量とエレベータ運転に
   必要な容量及び上記エレベータ以外に必要な容量から上
   記非常電源により運転可能なかごの台数を演算する演算
   装置、この演算装置の出力を表示する表示器を備えたこ
   とを特徴とするエレベータの非常時運転装置。