JPS5925962Y2

JPS5925962Y2 - 杭打抜機の起振機における起振シリンダ

Info

Publication number: JPS5925962Y2
Application number: JP2954080U
Authority: JP
Inventors: 修作「よし」野
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1980-03-07
Filing date: 1980-03-07
Publication date: 1984-07-28
Also published as: JPS56134941U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、鋼矢板・Ｈ形鋼・鋼管・ＲＣ杭等の杭を地中
に建て込みまたは引抜きをする杭打抜機において、杭に
振動を与えるための起振機に備える起振シリンダの改良
に関する。

杭打抜機の起振機は、油液に脈動を発生させる脈動発生
機と、その脈動をシリンダに導入してシリンダ内を摺動
するピストンを上下動させるとともにピストンロッドに
固設する杭把持機に上下振動を与える起振シリンダとか
らなる。

そして、杭打抜機は、杭把持機に把持された杭を、起振
機からの振動によって地中に建て込みあるいは引抜くも
のである。

そこで、従来の起振シリンダは、略円筒状のシリンダ内
を往復摺動するピストンを設けるとともに、そのピスト
ンに固設するピストンロッドをシリンダからその中心軸
方向に突出させ、ピストンロッドの突出端に杭把持機を
設置していた。

そして、シリンダの上下端部には脈動発生機に接続する
パイプ接続口を設けてそれらに脈動を交互に導入し、ピ
ストンを上下方向に摺動させて杭把持機に振動を与えて
いる。

しかし、シリンダの内容積は一定しているのでシリンダ
内に充填する油量も一定し、油量の調整にともなってピ
ストンロッドの往復動の距離を変えるようなことができ
なかった。

そこで、杭把持機の振動を地質に適合する条件に任意設
定することができなくなり、その結果、脈動発生機によ
って振動の振巾・振動数等の調整を行なうことになって
それだけ設定範囲が制限される。

本考案は叙上の欠点を解消するため、シリンダに外部と
の貫通部を設けてその貫通部に嵌挿する調整部材によっ
てシリンダ内の容積を可変可能にした杭打抜機の起振機
における起振シリンダを提供せんとするものであり、シ
リンダ内に充填される油量を調整して所望の条件に見合
う振動が得られるようにしたものである。

以下に本考案の実施例にもとづいて詳述する。

第１図は杭打抜機の全体図であるｔ符号１で示すベース
マシンに一端に支持されてロープ２で支えられる支柱３
の先端からはロープ４を垂下する。

このロープ４はベースマシン１のドラムに巻回され、一
端には起振機５を備える枠体６を係止して吊下している
。

第２図において、枠体６の上端にはロープ４を接続する
ための吊環７を設けである。

枠体６の下部からはナツト８で支えられる吊り棒９を複
数吊り下げて吊り棒９の中間部までコイルば゛ね１０を
螺旋する。

さらに、吊り棒９は下枠１１の支持部１１ａを貫通させ
てそこからコイルばね１２を螺旋し、吊り棒９の下端に
設けるストッパ９ａと支持部１１ａとの間で保持する
。

２つのコイルばね１０と１２は、後述する起振シリンダ
が発生する振動を吸収するための緩衝装置として働く。

下枠１１には、その上部に起振力を増すためのバランス
ウエート１３が設けてあり、下枠１１の・内部に振動を
発生させるための起振機５を収納保持している。

この起振機は起振シリンダ１４と脈動発生機１５とから
なる。

第３図は、起振シリンダ１４の断面図である。

起振シリンダ１４のシリンダ１６は円筒形を有し、シノ
ンダ１６の両端を貫通させて貫通部にねじを切設して貫
通ねじ部１６ａ、１６ｂにする。

この貫通ねじ部１６ａ、１６ｂには、調整部材で
ある調整ねし蓋１７．１８を螺合してシリンダ１６を密
閉できるようになっている。

この調整ねし蓋１７．１８は任意の位置に固定できるも
のであり、その７ランノ部１７ａ、１ｇａで最大ねじ込
み量は制限される。

さらに、調整ねし蓋１７．１８の適宜な位置に貫通孔１
９．２０を穿設してその外端部に継手２１．２２を螺合
し、着脱可能なカプラー２３．２４を介して脈動発生機
１５につながるパイプ２５．２６を接続して脈動をシリ
ンダ１６内に導入する。

調整ねし蓋１７．１８によって密閉されるシリンダ１６
は、シリンダ１６内を摺動するピストン２７によって２
つのシリンダ室２８．２９に分けられてそれぞれのシリ
ンダ室２８．２９に油液が充填される。

ピストン２７の中心部にはピストンロッド３０がシリン
ダ１６の中心軸方向に固設され、その両端部は調整ねし
蓋１７．１８を貫通してその上端には起振力を増大させ
る重錘３１を、その下端には、第２図に示すように杭３
２を把持する把持機３３を固設している。

そして、ピストンロッド３０と調整ねし蓋１７．１８と
の間にはパツキン３４．３５を介して油液の漏洩を防止
している。

而して、調整ねし蓋１７．１８のねじ込み量によってシ
リンダ室２８．２９の容積は変わるので、脈動発生機１
５からの油量を増減して調整でき、ピストン２７の摺動
距離を変えることができる。

なお、上記実施例では、調整部材にねじ込み式の調整ね
し蓋１７．１８を用いたが、調整はねじ式に限ることな
く嵌め込み式の部材によって嵌め込み量を加減してもよ
く、または、シリンダに嵌挿される部分の長さを変えた
数種の調整部材を用意してそれらを適宜用いるようにし
てもよい。

また、シリンダ室の両方に調整部材を用いることなく、
一方のシリンダ室のみの容積を調整可能にしてもよいこ
と勿論である。

従って、本考案によれば、シリンダ内を容積を変えるこ
とができ、従来の起振機のように脈動発生機のみによっ
て振動の条件を変える場合より広い範囲で所望の条件が
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は杭打抜機の全体図、第２図は起振機の周辺を示
す一部断面図、第３図は起振シリンダの拡大断面図であ
る。５・・・・・・起振機、１４・・・・・・起振シリンダ
、１６・・・・・・シリンダ、１６ａ、１６ｂ・・・・
・・貫通部である貫通ねし部、１７゜１８・・・・・・
調整部材である調整ねし蓋、２８．２９・・・・・・シ
リンダ室。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

油液に脈動を発生させる脈動発生機と、その脈動をシリ
ンダに導入してそのシリンダのピストンロッドに固着し
た杭把持機に振動を与える起振シリンダとからなり、杭
の建て込み・引抜きをする杭打抜機の起振機において、
前記ピストンが摺動する方向のシリンダ室に外部との貫
通部を設け、該貫通部に嵌挿深さが調整できる調整部材
を嵌着しこの調整部材の嵌挿深さ調整で前記シリンダ室
の容積が可変できるように構成してなる杭打抜機の起振
機における起振シリンダ。