JPS59251B2 - ロ−タリ−キルンの操業方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ロータリーキルンの操業方法に関するもの
で、各種の金属酸化物を主体とした原料ペレットをロー
タリーキルン内で還元焼成し還元ペレットを製造する設
備や、微粉岩石類よりの原料ペレットをロータリーキル
ンで焼成し、土建材料建材用の骨材類を製造する設備等
に於いて設備休転直前に焼成されて強度の強い製品ペレ
ットをロータリーキルンに再び装入し、休転除冷時や、
操業開始時のロータリーキルン内でのペレットの粉化や
、材料の炉壁へのコーチング、ダムリングを防止し、常
に安定したロータリーキルンの操業を行う事を目的とす
るものである。

従来公知のキルン操業に於いては、プラントの定期修理
等でロータリーキルンを休止する必要性が生ずる。

このようにロータリーキルンを休止させる場合原料ペレ
ットをロータリーキルンに装入するのを停止し、キルン
内面に張られた耐火物の急激な温度変化を避けながら、
長時間を費して徐冷していた。

大型のキルンでは徐冷に１日ぐらいかかる。

例えばキルンを急冷した場合にキルン内部に割れ及びク
ラックが発生する。

又キルンシェル（鉄皮）が高温になっているため、キル
ンの回転を急に停止するとシェルがわん曲する恐れもあ
る。

キルン徐冷する場合、一般に原料の滞留時間に相当する
量に近い量の物質が残留する。

残留した原料は滞留位置がバーナー側に近い程、製品ペ
レットの品質に近くなってはいるが、大部分のものは、
未反応ペレットまたは未焼成ペレットである。

一般にロータリーキルン操業に於いては安定操業をして
いても被焼成物質の１部が炉壁にコーチングする事は避
けられない。

又、このコーチングはロータリーキルンの除冷時に耐火
物きの熱膨張係数の差により多くのものは、バク離、脱
落し、原料ペレット上に落下し、落下点下に存在する未
反応ペレットまたは未焼成ペレットを破壊し、ロータリ
ーキルンが冷却され休止した際に多くの原料の微粉を窯
内に形成するに至っていた。

この様にして多くの原料粉を休転時に窯内へ残留させる
と、プラントの操業再開時に次の様な多くのトラブルが
発生していた。

［Ｆ］ 粉はペレットより安息角や、滑り角が小さい為
窯内に長時間滞留するし、いつまでも排出物に粉が混入
し、製品の選別装置が必要となったり、製品歩留りを低
下させる原因となった。

■ 粉はペレットよりも粒径が小さく熱を受は易い為キ
ルンの昇熱時窯内に粉が残留している間は粉が熱で軟化
し融着し始める温度よりも低い温度でしか窯を昇熱出来
ず、長時間不良製品を排出する結果となっていた。

■ 上述の■に於いて昇熱の温度を誤れば、炉壁への、
粉や、原料のコーチングが発生しキルン操業が続行出来
なくなっていた。

■ 多くの粉が発生すると、ロータリーキルン排ガス中
の含塵量が多くなる為、キルン排ガス集塵装置の能力を
大きくしなくてはならなかった。

■ 金属酸化物を主体とした含炭ペレット等の還元キル
ンでは特に原料ペレットを窯内に残留させるとロータリ
ーキルンの除冷時には窯内雰囲が酸化雰囲気となるので
ペレット内に内装していた炭素分が窯内雰囲気中の酸素
と反応し燃焼してしまい、操業再開時に原料の内装炭に
依る還元反応が全く進行しなくなり、操業再開時の不良
製品排出の原因となっていた。

本発明者はロータリーキルンの停止時におけるこのよう
な欠点を排除するために、幅広い研究を行ない、本発明
を完成するに至った。

一般に金属酸化物ペレットをロータリーキルンで還元し
て得た還元ペレットやロータリーキルンで焼成された、
焼成骨材などはその圧潰強度や、耐粉化摩耗率が原料ペ
レットのそれに比べ極めて大きい。

本発明では還元ペレットおよび焼成骨材のこのような性
質を利用するものである。

すなわち本発明は、原料ペレットを焼成して製品ペレッ
トを得るロータリーキルンの操作において、ロータリー
キルンが、プラントの定期修理等の理由で休止する場合
に予め窯尻の原料ペレット装入シュートより、圧潰強度
や、耐粉化摩耗率の大きい製品ペレットを装入し、休転
時にロータリーキルン内に残留するペレットの大部分が
製品ペレットになる迄装入し、それによって、ロータリ
ーキルン除冷時の残留ペレットの割れや粉化を防止し、
操業再開時にロータリーキルンの操業を支障なく速やか
に定常状態に回復させる事を特徴とする。

図面に従って本発明の詳細な説明する。

図はロータリーキルンの概略図であり、１はロータリー
キルンの本体、２は窯煎フッド、３は窯尻フッド、４は
キルン内面に張られた耐火材を示し、５はバーナ、６は
原料ペレットの装入シュート、１は原料ペレットの輸送
機、８はロータリ−キルンの排ガスダクトを示す。

その排ガスダクトは通常集塵装置に連結されている。

本発明では休転直前にロータリーキルンへの原料の供給
を停止し、装入シュー）７を介して製品ペレットをキル
ン内に装入し、ある程度窯内に製品ペレットが装入され
た時点で、バーナー５を消火し、休転、除１ 冷するも
のである。

したがって休止中にはキルン内に残留するペレットは殆
んど製品ペレットとなる。

しかも製品ペレットはその圧潰強度や耐粉化摩耗率が大
きい為、キルンの休転除冷時のコーチング脱落や、長時
間の転勤にも充分耐え粉や割れの発生を従来の操業方法
に比べ著しく少くする事が出来る。

以上の如く、ロータリーキルン休転時に窯内に残留する
ペレットを製品ペレットと置き換えれば、キルン休転時
に窯内に未反応、未焼成ペレットが残留しなくなり、キ
ルン内での粉、割れの発生を大巾に減少させる事が出来
る。

この事はプラント定期修理後に於けるロータリーキルン
の操業再開時に於いて操業再スタート時より製品ペレッ
トがロータリーキルンより排出されると言う効果がある
ばかりか、粉や割れが少いので、ロータリーキルンの再
昇熱をスムーズに行え又、粉による炉壁へのコーチング
も防止出来、簡単で短時間のロータリーキルンの立ち上
がりが可能となり、従来より「キルンの休止前後には不
良製品が多く出る」［キルンの休止前後の操業は難しい
」と言われていた問題は簡単に確実に解決□される。

特に原料ペレットとして製鉄所からの鉄含有ダストから
得られたペレットを使用した場合、特にこのようなペレ
ットはキルン休止時に粉化されやすいが、休止直前に金
属化製品ペレットを挿入することによって、原料ペレッ
トの粉化による諸問題は解決された。

従って本発明に従えば製品歩留はもちろん大巾に上昇し
又、不良製品の排出、搬送設備や製品選別設備も不要と
なり、設備的な効果も多々有る。

【図面の簡単な説明】

図はロータリーキルンの概略図である。 １・・・・・・ロータリーキルン本体、２・・・・・・
窯煎フッド、３・・・・・・窯尻フッド、４・・・・・
・耐火材、５・・・・・・バ−ナー、６・・・・・・装
入シュート、１・・・由輸送機、８ ・・曲排ガス
スタンド。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 原料ペレットを焼成して製品ペレットを得るロータ
   リーキルンの操作において、ロータリーキルンの休転前
   に製品ペレットを窯内に装入して、休転時にロータリー
   キルン内に残留するペレットの大部分が製品ペレットに
   なるようになしロータリーキルンを休転させるロータリ
   ーキルンの操業方法。 ２ 原料ペレットが酸化鉄含有ペレットであり、そして
   製品ペレットが金属鉄含有ペレットである特許請求の範
   囲第１項の方法。