JPS5924968B2 - ジクロルエタンの精製方法 - Google Patents

ジクロルエタンの精製方法

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JPS5924968B2
JPS5924968B2 JP4907075A JP4907075A JPS5924968B2 JP S5924968 B2 JPS5924968 B2 JP S5924968B2 JP 4907075 A JP4907075 A JP 4907075A JP 4907075 A JP4907075 A JP 4907075A JP S5924968 B2 JPS5924968 B2 JP S5924968B2
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JP
Japan
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dichloroethane
chlorine
chloroprene
reaction
temperature
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JP4907075A
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JPS51127007A (en
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黎吉 林
城男 斉藤
利幸 高田
貴雄 国延
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はジクロルエタンを熱分解し生成する塩化ビニル
及び塩化水素を蒸留分離した後の未分解ジクロルエタン
に限定量の塩素を低温下で混合し、次いで高温下に加熱
処理する所謂2段階反応によつてジクロルエタンを精製
する方法である。
本発明を実施することにより、未分解ジクロルエタンは
何等水洗あるいはアルカリ洗浄を行うことなく、新たな
ジクロルエタンと共に熱分解工程に再供給することが可
能となる。ジクロルエタンを熱分解し塩化ビニルを得る
一方、未反応のジクロルエタンを精製した後、新たなジ
クロルエタンと共に熱分解工程に再供給することを含む
塩化ビニルの製造方法は、古くから知られている。
すなわち、一般にジクロルエタンの熱分解に際しては、
生成する塩化ビニル、塩化水素のほか種々の副生成物が
生ずるため、蒸留あるいは2次的な反応等で該副生成物
を分離しやすくした後、蒸留(及び洗浄)を行つた後未
分解ジクロルエタンを新たなジクロルエタンと共に、再
度熱分解に供する方法が採用されている。この場合、特
にジクロルエタンの熱分解工程で副生するクロロプレン
は重合性に富むため、循環時に配管あるいは凝縮器等で
重合し、閉鎖の原因になるので、これを除去する必要が
あることも知られている。循環するジクロルエタン中の
クロロプレンの除去は、一般に蒸留によるのは難かしく
、このため、特開昭46−1360号において提案され
ている如く、ジクロロエタンの熱分解工程を経て得られ
る粗生成物を凝縮させ、その液相に塩素を供給して反応
処理する方法がある。同様に特公昭50−37643号
において提案されている如く、ジクロルエタンの熱分解
工程により得られた粗生成物から、塩化水素及び塩化ビ
ニルを除いた後、別に設けた反応器において塩素と混合
し、例えば30〜80℃の温度下にクロロプレンを塩素
化してジクロルエタンとの分離を容易にした後、新たに
製造したジクロルエタンと共に精製し熱分解工程に再使
用するという提案もある。これらのうち、前者は熱分解
工程で副生する副生物を除去する方法としては有効であ
るが分解された塩化ビニルが塩素化をうけて塩素を消費
するため、副生物例えばクロロプレンの除去が80〜9
0%にとどまる欠陥がある。勿論、塩素供給量を増加す
ればクロロプレンはほぼ完全に分離しうるが、目的物で
ある塩化ビニルがそれだけ多量に消費されるので、工業
的にみた場合決して有利な手段とは言えない。また後者
は、クロロプレンに対し、過剰量の塩素を用いる場合、
比較的低い温度域にあつてはクロロプレンをほぼ完全に
塩素化することができるが、余剰分の塩素がジクロルエ
タンの精製工程(蒸留工程)を経て熱分解工程に至り、
副反応を助長したり炉材を腐食する。また前記クロロプ
レンの塩素化工程を比較的高温で実施した場合には、ジ
クロルエタンの塩素化反応が競争的に起り、塩素が消費
されるので、クロロプレンの塩素化が不完全となる。従
つて、特公昭50−37643号に提案の方法によつて
、クロロプレンの塩素化による分離を支障なく行うため
には、比較的低い温度での塩素の混合及びそれに引き続
いての再度の低沸カツトまたはアルカリ洗浄、水及び乾
燥の各工程を必要とし、工業的に十分な方法とは言えな
い。本発明者等は、工業的に有利な手段で熱分解で副生
する副生成物の除去を実施すべく鋭意研究を続けて来た
が、ジクロルエタンの熱分解で得られる阻生成物から塩
化ビニル及び塩化水素を蒸留分離した後の未分解ジクロ
ルエタンに限定量の塩素を添加し、反応を低温反応と高
温反応の2段階で実施することにより、クロロプレンを
完全に除去し、かつ未反応の塩素による害を防ぐことが
できるという知見を得て本発明を完成させるに至つた。
本発明はジクロルエタンの熱分解生成物から塩化ビニル
及び塩化水素を蒸留分離した後の未分解ジクロルエタン
を60℃以下の温度下に含有クロロプレンに対して1.
2倍モル以上の塩素を添加して反応させ、次いで60℃
を越える温度下に加熱処理し、その後ジクロルエタンを
蒸留精製などにより分離回収することを特徴とするジク
ロルエタンの精製方法である。
本発明においては、ジクロルエタンを熱分解し、生成す
る塩化ビニル及び塩化水素を蒸留分離することが必要で
ある。
特に塩化ビニルの存在下で塩素を供給して水素化反応を
実施しようとすれば、該塩化ビニルへの塩素付加反応を
抑制することができず、塩素の使用が増大するだけにと
どまらず、目的物の塩化ビニルの回収率も低下するので
好ましくない。ジクロルエタンの熱分解によつて得られ
る粗生成物わら塩化ビニル及び塩化水素を蒸留分離した
残りは、一般に未分解ジクロノにタンを主生成物とする
ものである。
その未分解ジクロルエタン中には、熱分解工程で副生し
た種々の副生成物が含まれている。この未分解ジクロル
エタンのような多成分中における塩素化の挙動は複雑な
ものであり数多くの試みをしなければ効果の確認をする
ことができない。
本発明者等の確認によれば未分解ジクロルエタン中にお
けるクロロプレンの塩素化は、反応温度と塩素存在量の
影響を極端にうけ、反応温度が高温、例えば60℃を越
えると塩素の存在量を増加させても工業的に完全に反応
させることはできない。すなわち、反応温度が60℃を
越えるとクロロプレンの塩素化よりも他成分の塩素化が
競争的に起り、クロロプレンの一部は残存する結果を招
く。逆に、反応温度60℃以下の低温下ではクロロプレ
ンの塩素化が優先的に実施されて一定の過剰量の塩素が
存在すればほぼ完全にクロロプレンを塩素化できる。し
かしながら、塩素存在量がクロロプレンの塩素化に必要
な理論量あるいは一般に工業的に実施される如きやや過
剰量の存在下では不充分で業的にクロロプレンを完全に
塩素化することはできない。従つて、本発明における未
分解ジクロルエタンの塩素化反応は、含有クロロプレン
量の1.2倍モル以上好ましくは1.5倍モル以上、更
には2倍モル以上で、上限は3.4倍モル程度に止めた
塩素の存在下に60℃以下の温度で処理する第1処理が
必要で、さらに第1段処理後に60℃を越える温度下に
加熱処理する第2段処理が必須である。
第1段処理においては含有クロロプレンはほぼ100%
塩素化されて、沸点の大きい物質となり容易に蒸留分離
できるが、過剰に使用した塩素は未反応のままで残存す
る。未反応の塩素は、精製工程においてもジクロルエタ
ン中にそのまま残存するので、精製ジクロルエタンを熱
分解に供することにより、該程中で塩素が副反応を助長
したり、また水分の存在によつて強い腐食性を発揮する
ことになる。従つて、通常は塩素の除去を必要とする。
本発明においては、第2段処理すなわち60℃を越える
温度に加熱することにより、残存塩素を未分解ジクロル
エタンに含有の塩素化炭化水素と簡単に反応させ、ほぼ
100%消化させるものである。従つて、本発明におい
ては、前記第l段処理で含有クロロプレンをほぼ100
(f)反応させ、次いで前記第2段処理で未反応塩素を
100%消化させることにより、すなわち簡易なプロセ
スの組合せで未分解ジクロルエタンを十分に精製しうる
ものである。一般に前記第1段処理の条件は、10〜6
0℃好ましくは20〜50℃の温度下に0〜6K9/D
Gの圧力範囲で5〜40分処理すれば十分である。
また前記第2段処理の条件は温度が高温になる程残存塩
素の反応速度が速くなるので、必要に応じ適宜決定すれ
ばよいが、一般には70〜100℃の温度が最も好適に
利用され、0〜6K7/Crll−Gの圧力下に5〜4
0分の処理で十分に達成する。本発明で使用する装置は
特に限定的ではなく、通常ジクロルエタンの熱分解反応
あるいはその精製工程で使用される材質で、中空状ピス
トンフロー形式、充填形式等の塔状物を用いるのが一般
的である。
また前記第1段処理と第2段処理を同一反応装置で実施
することも、あるいは2つの装置を用いて連続的に実施
することも必要に応じて採用実施できる。本発明を更に
具体的に説明するため以下実施例及び比較例を挙げて説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
また実施例で用いた未分解ジクロルエタンは約450℃
でジクロルエタンを熱分解した粗生成物から塩化ビニル
及び塩化水素を蒸留分離した後得られる下記組成のもの
を用いた。低沸点(83.5℃以下)成分 0.10
5重量%クロロプレン 0.027重
量%ジクロルエタン 99.81重量%高
沸点(83.5℃以上)成分 0.058重量%実施
例 1内容積731の中空円筒状低温度反応器(10段
になるように邪魔板を設けた)の下部から未分解ジクロ
ルエタンを2701/Hrの割合で供給し、同下部から
第1表に示す塩素を供給し、45℃,2.5K7/Cr
l−Gの条件下で反応させた。
この反応器における未分解ジクロルエタンの滞在時間は
約16分であつた。前記低温反応器の頂部からの排出物
はパイプによつて内容積731の中空円筒状高温反応器
(10段になるように邪魔板を設けた)の下部に導入し
た。パイプからサンプリングしてクロロプレンの除去率
及び塩素反応率を分析値として表示した。また高温反応
器は65℃で2.5即/CTil−Gに保持し、滞在時
間約16分で塔頂からパイプによつて排出した。高温反
応器頂部から排出されるものからサンプリングしてクロ
ロプレンの除去率及び塩素反応率を分析した結果は第1
表パイプの分析値として表示した。第1表の結果からも
明らかな如く、低温反応器におけるクロロプレンの除去
率は含有クロロプレン量に対する使用塩素の過剰率によ
つて大きな影響をうけ、未反応塩素は65℃の温度下で
ほぼ完全に消費されることが明らかである。
実施例 2 実施例1における未分解ジクロルエタンの供給を175
1/Hr(滞在時間約25分)及び塩素の供給量をCl
2/クロロプレンモル比で1.6とし、低温反応器の反
応温度を第2表とした以外は実施例1と同様に実施した
その結果第2表に示すとおりであつた。実施例 3 実施例1における未分解ジクロルエタンの供給量を12
01/Hr(滞在時間約36分)、低温反応器の温度2
5℃及び低温反応器へ供給する塩素量をCl2/含有ク
ロロプレンモル比1.4とした以外は実施例1と同様に
して実施した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ジクロルエタンの熱分解生成物から塩化ビニル及び
    塩化水素を蒸留分離した後の未分解ジクロルエタンを6
    0℃以下の温度下に含有クロロプレン量に対して1.2
    倍モル以上の塩素を添加して反応させ、次いで60℃を
    越える温度下に加熱処理し、その後ジクロルエタンを分
    離回収することを特徴とするジクロルエタンの精製方法
JP4907075A 1975-04-24 1975-04-24 ジクロルエタンの精製方法 Expired JPS5924968B2 (ja)

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JPS51127007A JPS51127007A (en) 1976-11-05
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JP2716520B2 (ja) * 1989-04-28 1998-02-18 三井東圧化学株式会社 1.2ジクロルエタン中のクロロプレンの除去方法

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