JPS5924731B2 - ウランまたは/およびトリウムを含む液からのウランまたは/およびトリウムの除去回収法 - Google Patents

ウランまたは/およびトリウムを含む液からのウランまたは/およびトリウムの除去回収法

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JPS5924731B2 JP55011191A JP1119180A JPS5924731B2 JP S5924731 B2 JPS5924731 B2 JP S5924731B2 JP 55011191 A JP55011191 A JP 55011191A JP 1119180 A JP1119180 A JP 1119180A JP S5924731 B2 JPS5924731 B2 JP S5924731B2
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浩 小島
昇一 田仲
俊行 甲斐
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はウランまたは/およびトリウムを含む液から核
燃料物質製造に再利用可能な高純度のウランまたは/お
よびトリウムを高収率で除去回収することを可能ならし
めるウランまたは/およびトリウムを含む液からのウラ
ンまたは/およびトリウムの除去回収法に関する。
核燃料製造工場等の核燃料物質取扱い施設から排出され
る廃液中に含まれるウランまたは/およびトリウムを除
去回収する方法として、本出願人はすでに水ガラス沈殿
法を特公昭48−38320号公報および特開昭53−
27800号公報において開示している。
これらの水ガラス沈殿法では、添加した水ガラス(珪酸
ソーダ)はフッ素とアンモニアまたは硝酸基あるいは塩
素とアンモニアの共存する溶液中で、大きい表面積と活
性を有する強力な吸着剤である無定形シリカとなり、こ
の無定形シリカを主成分とする濾過性のすぐれた殿物(
以下、無定形シリカ搬物という)が生成され、その際こ
の無定形シリカ搬物によって該溶液中に含まれるウラン
または/およびトリウムが吸着捕集されて該溶液からウ
ランまたは/およびトリウムが除去されるのである。
さらに、この無定形シリカ搬物に捕集されたウランまた
は/およびトリウムは酸処理により溶出するので、該搬
物を炉別すると容易に酸性溶液として回収されるが、こ
れを直ちに核燃料物質として再利用する上では処理過程
において混入してくる不純物による難点があった。
すなわち、工業用水ガラス自体にかなりの不純物(Al
、 Ca 、 Fe 、 Mg等)が含まれている場合
があり、上記無定形シリカ搬物の酸処理の際、これら不
純物がウランまたは/およびトリウムとともに溶液中に
溶出移行するばかりでなく、該搬物の主成分であるSi
の一部も溶液中に溶出してくる。
したがって、溶出ウランまたは/およびトリウムを核燃
料物質製造のために再利用を図る上では、これら不純物
は核燃料として要求される不純物仕様を満足するレベル
まで除去されなければならない。
核燃料物質中の不純物を除去するための方法として広く
は溶媒抽出法またはイオン交換法が採用されているが、
これらの方法はいずれもSiが存在すると、不純物除去
能力の低下をきたすので、核燃料物質中への81の混入
量はできるだけ低く抑えることが望まれる。
一方、近年、核燃料製造工場における処理量の増大、実
収率の向上、スクラップや廃棄物の低減化等の観点から
、上記水ガラス沈殿法により除去回収される核燃料物質
の再利用が強く要望されている。
本発明は上記の要望に応えるべく、従来の水ガラス沈殿
法を改良し、ウランまたは/およびトリウムを含む液か
ら核燃料物質製造に再利用可能な高純度のウランまたは
/およびトリウムを高収率で回収することを可能ならし
める方法を提供するもので、その要旨とするところは、
ウランまたは/およびトリウムを含む液に水ガラスを添
加して無定形シリカを主成分とする搬物を生成させ、該
搬物によって該液中のウランまたは/およびトリウムを
捕集せしめるウランまたは/およびトリウムを含む液か
らのウランまたは/およびトリウムの除去回収法におい
て、該ウランまたは/およびトリウムを捕集した搬物を
酸で処理して該捕集したウランまたは/およびトリウム
を溶出させたのち、該搬物を炉別して得られる該溶出し
たウランまたは/およびトリウムを含む酸性溶液にアン
モニアを添加してウランまたは/およびトリウムのアン
モニウム塩散物を生成させ、該アンモニウム塩散物を炉
別することを特徴とするウランまたは/およびトリウム
を含む液からのウランまたは/およびトリウムの除去回
収法、にある。
本発明はさらに、上記無定形シリカ搬物を酸処理し、次
いで該搬物を炉別して得られる該溶出したウランまたは
/およびトリウムを含む酸性溶液に上記アンモニアの代
りに過酸化水素を添加してウランまたは/およびトリウ
ムの過酸化物搬物を生成させ、これを炉別することを可
能とするものである。
上記酸溶出およびアンモニア沈殿または過酸化物沈殿に
おける操作条件は次の如くである。
(1)無定形シリカ搬物に捕集されたウランまたは/お
よびトリウムを硝酸で溶出する場合、溶出時のpHが3
.5以下であれば、大部分のウランまたは/およびトリ
ウムは溶出してくる。
一方、pHが低くなるほど、該無定形シリカ殿物中のS
iの溶出も多くなる。
したがって、ウランまたは/およびトリウムの高溶出率
を確保しながら、Siの溶出を抑えるためにはpHを2
.5程度に保つことが望ましい。
さらに、酸溶出を一層曳行に促進させるためには撹拌操
作を行なうことが望ましい。
(2)溶出したウランまたは/およびトリウムを含む酸
性溶液、すなわち溶出液にアンモニアを添加してアンモ
ニア塩散物を生成させる場合、沈殿熟成時のpHを9以
上に保つことにより、大部分のウランまたは/およびト
リウムを沈殿物として回収できる。
この場合、溶出液中の一部のSiが再び無定形シリカ搬
物となるため、上記沈殿物の濾過性は良好である。
上記アンモニア沈殿を一層良好に促進するためには撹拌
操作を行なうことが好ましい。
(3)上記溶出液に過酸化水素を添加して過酸化物搬物
を生成させる場合、大部分のウランまたは/およびトリ
ウムを沈殿物として回収するためには該溶出液のpHを
1〜4の範囲、好ましくは2程度に調整するのがよく、
また過酸化物殿物が生成すると同時に硝酸も生成し、p
Hが低下するので不純物混入を防止し、かつ沈殿物の沖
過性、回収率等を向上させるためには、沈殿熟成時のp
Hをアンモニアなどのアルカリにより2〜6の範囲に調
整することが望ましい。
(4)過酸化水素沈殿の際、溶出液中のウランまたは/
およびトリウムの濃度が高いと生成した沈殿物の濾過性
が悪く、またr液への損失も多くなる。
したがって、その濃度としては100g/l以下、好ま
しくは10〜60g/lの範囲がよい。
(5)添加する過酸化水素の量は1.2当量以上が好ま
しく、1.2当量未満では所要量の過酸化ウランを生成
させることが困難である。
(6)過酸化水素沈殿の際には常温〜60℃で撹拌操作
を行なうのが好ましい。
本発明において対象とするウランまたは/およびトリウ
ムを含む液がフッ素とアンモニアまたは硝酸基あるいは
塩素とアンモニアを含有していることはもちろんである
以上の構成によって、ウランまたは/およびトリウムを
含む液から水ガラス沈殿法によって無定形シリカ穀物に
捕集された該ウランまたは/およびトリウムを、従来の
溶媒抽出法などを必要としない簡単な操作により、核燃
料製造に再利用可能な高純度の固体として高収率で回収
することを可能ならしめるものであり、従って本発明は
核燃料製造上きわめて有用である。
次に、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
よって限定されるものではない。
実施例で使用する水ガラスはJIS規格による珪酸ソー
ダ3号相当品である。
実施例 1 ウランを含む液にフッ素とアンモニアの共存下で水ガラ
スを添加し、生成した無定形シリカ穀物を炉別した後、
該搬物にほぼ同重量の水を加え、撹拌しながら硝酸を添
加した。
硝酸の添加量は溶出pHがそれぞれ1,2,2.5,3
,3.5.4および6になるように調整した後、30分
間撹拌した。
該搬物を炉別し、得られた硝酸ウラニル含有硝酸溶液に
アンモニア液をpHが9になるまで撹拌しながら添加し
、さらに30分間熟成した。
これに炉別、洗浄し、さらに乾燥してウラン含有量およ
びSi混入量を測定し、その結果をウラン回収率および
Si含有率として第1表に示す。
溶出pHが3.5以下ではウラン回収率が高く、またp
Hが低いほどSi含有率は高くなった。
実施例 2 ウランを含む液にフッ素とアンモニアの共存下で水ガラ
スを添加し、生成したウラン2%含有の無定形シリカ穀
物をpH2で硝酸で浸出してウランを溶出させた後、不
溶解残渣の無定形シリカ穀物を炉別し、得られた硝酸溶
液中のウラン濃度は10g/lで、これを原液として各
700TLl採取し、pHをそれぞれ1,2,3.4に
調整した後、常温で撹拌しながら、過酸化水素を8当量
(pH1の場合のみ15当量)添加し、10分間熟成後
、生成した黄色沈殿物(過酸化ウラン)を戸別、乾燥し
て不純物含有量を測定した。
その結果は第2表に示す通りである。
回収された過酸化ウランの純度はきわめて高く、またウ
ランの回収率はほぼ100%であった。
実施例 3 ウランを含む液に硝酸基とアンモニアの共存下で水ガラ
スを添加した後、実施例2と同様に処理して無定形シリ
カ殿物中のウランを溶出回収した硝酸溶液(ウラン濃度
50 g/L pH2)を液温55℃に保持し、撹拌し
ながら30%過酸化水素液を1,5当量添加し、沈殿熟
成時のpHが4に保持されるように28%アンモニア液
で調整した。
生成した過酸化ウラン搬物の濾過性は良好で、炉別後乾
燥して、不純物含有量を測定した結果を次に示す。
ウラン回収率はほぼ100%であった。実施例 4 トリウムを含む液に硝酸基とアンモニアの共存下で水ガ
ラスを添加した後、実施例2と同様に処理して無定形シ
リカ殿物中のトリウムを溶出回収した硝酸溶液(トリウ
ム濃度40 g/L pH2)を液温55℃に保持し、
実施例3と同様に処理して溶出トリウムを過酸化トリウ
ムとして実収率はぼ100%で回収した。
回収物中の不純物含有量は次の通りであった。
実施例 5 ウランおよびトリウムを等濃度ずつ含む液に硝酸基とア
ンモニアの共存下で水ガラスを添加した後実施例2と同
様に処理して無定形シリカ殿物中のウランおよびトリウ
ムを溶出回収した硝酸溶液(ウラン濃度15g/11
トリウム濃度15g/#、pH2)を液温55℃に保持
し実施例3と同様に処理して溶出ウランおよびトリウム
を過酸化物として実収率はぼ100%で回収した。
回収物中の不純物含有率は次の通りであった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ウランまたは/およびトリウムを含む液に水ガラス
    を添加して無定形シリカを主成分とする搬物を生成させ
    、該搬物によって該液中のウランまたは/およびトリウ
    ムを捕集せしめるウランまたは/およびトリウムを含む
    液からのウランまたは/およびトリウムの除去回収法に
    おいて、該ウランまたは/およびトリウムを捕集した搬
    物を酸で処理して該捕集したウランまたは/およびトリ
    ウムを溶出させたのち、該搬物を炉別して得られる該溶
    出したウランまたは/およびトリウムを含む酸性溶液に
    アンモニアを添加してウランまたは/およびトリウムの
    アンモニウム塩散物を生成させ、該アンモニウム塩散物
    を炉別することを特徴とするウランまたは/およびトリ
    ウムを含む液からのウランまたは/およびトリウムの除
    去回収法。 2 ウランまたは/およびトリウムを含む液に水ガラス
    を添加して無定形シリカを主成分とする搬物を生成させ
    、該搬物によって該液中のウランまたは/およびトリウ
    ムを捕集せしめるウランまたは/およびトリウムを含む
    液からのウランまたは/およびトリウムの除去回収法に
    おいて、該ウランまたは/およびトリウムを捕集した搬
    物を酸で処理して該捕集したウランまたは/およびトリ
    ウムを溶出させたのち、該搬物を炉別して得られる該溶
    出したウランまたは/およびトリウムを含む酸性溶液に
    過酸化水素を添加してウランまたは/およびトリウムの
    過酸化物搬物を生成させ、該過酸化物搬物を炉別するこ
    とを特徴とするウランまたは/およびトリウムを含む液
    からのウランまたは/およびトリウムの除去回収法。
JP55011191A 1980-02-01 1980-02-01 ウランまたは/およびトリウムを含む液からのウランまたは/およびトリウムの除去回収法 Expired JPS5924731B2 (ja)

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