JPS5923741B2 - 熱硬化性樹脂粉体塗料の製造方法 - Google Patents

熱硬化性樹脂粉体塗料の製造方法

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JPS5923741B2
JPS5923741B2 JP6420081A JP6420081A JPS5923741B2 JP S5923741 B2 JPS5923741 B2 JP S5923741B2 JP 6420081 A JP6420081 A JP 6420081A JP 6420081 A JP6420081 A JP 6420081A JP S5923741 B2 JPS5923741 B2 JP S5923741B2
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powder
sheet
thermosetting resin
roll
powder coating
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太郎 森
良男 道添
章悟 二宮
達郎 武田
理平 富田
健一 太田
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高品質の熱硬化性樹脂粉体塗料を効率よく製造
する方法及び装置に関する。
粉体塗料は溶剤を全く使用しないため、製造工程におけ
る無公害化と同時に塗装時における無公害化が可能な点
で、近年その需要が増大し生産量が増加している。
現在、工業的に実施されている熱硬化性樹脂粉体塗料の
製造方法は大別して次の2種類に分類される。(1)原
料成分を充分に乾式混合した後に加熱された円筒をもつ
押出機に供給し、これを熱溶融しながら同時に熱溶融成
分中に顔料を練合分散せしめ、次いで冷却及び粉砕を行
い、分散して粉体塗料を得る方法。
(2)原料成分を充分に乾式混合した後に加熱ロールミ
ルに供給し、溶融と練合とを同時に進行させ、次いでこ
れを取り出し、シート状に成形して冷却及び粉砕を行い
、分級して粉体塗料を得る方法。
ところが、これら従来法には大きな欠点がある。
即ち、(1)の方法においては、熱溶融成分を溶融し顔
料を練合分散せしめているが装置内においては部分的に
樹脂の滞留部分が生ずるので、この部分においては特に
低温硬化型の熱硬化性樹脂粉体塗料の製造の場合には硬
化反応が進行し(ゲル化)、この反応物が混練物中に混
入し、冷却、粉砕、分級して得た粉体塗料を用いて塗装
した場合には塗膜表面にフッが生じ外観不良となる。ま
た、(2)の方法においては加熱ロール表面にて熱溶融
成分の溶融及びこれと顔料との練合分散が同時に行われ
るため顔料の分散が不均一になり易く、これを冷却、粉
砕、分級して得た粉体塗料を用いて塗装した場合には塗
膜の光沢が低下し外観不良となる。そこで本発明者等は
、以上の如き従来法の欠点を解消した、粉体塗料の製造
方法を開発し、特許出願(特願昭56−58488号)
した。この方法は熱硬化性樹脂、硬化剤及び顔料を含む
原料を均一に乾式混合した粉体を適宜の厚さに積層して
搬送しながら該粉体に波長約3〜10μmの赤外線を照
射し、粉体中の熱溶融成分を短時間で溶融せしめ、ただ
ちに、これを加熱ロールミルに供給し、短時間で前記粉
体を練合せしめ、次いでこれを冷却せしめた後、粉砕す
ることを特徴とする。該方法により充分な顔料分散が出
来、かつ前述の如き滞留部分が生ぜず、また熱履歴時間
が短いため、樹脂と硬化剤との反応が進行せず良好なる
粉体塗料が得られる。該方法は特に低温硬化型熱硬化性
粉体塗料に有効である。しかしながら該方法によつても
粉砕物は、粒度分布が極めて広くなりやすいという問題
があつた。
この問題は上記従来方法においても同様であつた。すな
わち従来の粉体塗料の製造方法は、一般に数種の樹脂、
硬化剤及び顔料さらにはその他の添加剤等を完全配合と
し適当な粗混練機たとえばリポンプレンダ一等で均一に
混合した(前処理混合)後、熱溶融練合機として例えば
エクストレーダーニーダ一、バンバリーミキサ一、ホツ
トロールミル等を用いて、たとえば100〜140℃に
て顔料及び硬化剤を溶融樹脂中に分散させ練合した後、
これを取り出しシート状に成形して冷却し、次いで粗粉
砕し、更に粉体塗料に適する粒度迄微粉砕し、必要に応
じて所定の粒度分布に分級し製品とするものである。第
1図において該方法の実施のための具体的装置の概略説
明図を示す。ここで、1は原料投入口を示し、2はエク
ストルーダ一3及び3″はシート成形手段である一対の
圧延ロール、4はコンベアー、5は粗粉砕機である。こ
の装置においてエクストルーダ一2にて連続的に溶融練
合せしめられた原料は一対の圧延ロール3及び3/の間
に供給され、ここで厚さ約2mm程度のシート状に圧延
成形され6コンベアー4上を搬送される。冷却はこの搬
送時に行われ、自然放冷又は強制冷風が用いられる。ロ
ール3及び3″を冷却しておくことによりシート成形時
にも冷却を行うことができる。シート状物は粗粉砕機5
によりたとえば約50×50U1以下の大きさに砕かれ
、これが微粉砕に供せられる。ところが、上記粗粉砕工
程でシート状物が粉砕されて発生する粗粉砕物は、その
寸法及び形状が極めて不揃いであり、小さいものは微粉
から大きいものは約50×50mmのもの迄混在する。
このため、粗粉砕工程から微粉砕工程へと上記粗粉砕物
を空気輸送又はコンベアーにより移送する際に、微粉が
飛散してロスとなることが多かつた。また、微粉砕工程
に供給される粗粉砕物の形状寸法が不揃いであることに
より、一定の割合で供給しても微粉砕機の負荷が不均一
となり、微粉砕により得られる微粉砕物の粒度分布が極
めて広いものとなり適正な寸法のものが得難いという大
きな問題があつた。本発明は、上記特許出願した発明の
方法による加熱溶融過程にかかる熱履歴を最小時間に押
え、樹脂と硬化剤の反応が進行せず、かつ顔料分散が充
分出来た品質のよい粉体塗料を得るとともに粒度の揃つ
た粉体塗料をロスなく製造する方法を提供することを目
的とする。
以上の如き目的は、熱硬化性樹脂、硬化剤及び顔料を含
む原料を均一に乾式混合した粉体を適宜の厚さに積層し
て搬送しながら該粉体に波長約3〜10ttmの赤外線
を照射し、粉体中の熱溶融成分を短時間で溶融せしめ、
ただちにこれを加熱ロールミルに供給し、短時間で前記
粉体を練合せしめてシート状に成形し、これを冷却した
後、粗粉砕及び微粉砕して熱硬化性樹脂粉体塗料を製造
するに際し、シート状に成形する工程において該成形物
の片面又は両面に切込みを人れ、これら切込みによりシ
ート状成形物に適宜の大きさの区画を形成せしめること
を特徴とする、熱硬化性樹脂粉体塗料の製造方法により
達成される。
以下本発明方法を詳細に説明する。
熱硬化性樹脂、硬化剤及び顔料を含む原料を均一に乾式
混合した粉体を適宜の厚さに積層して搬送しながら該粉
体に波長3〜10μmの赤外線を照射し、粉体中の熱溶
融成分を短時間で溶融せしめ、ただちにこれを加熱ロー
ルミルに供給し、短時間で前記粉体を練合せしめる。
原料を乾式混合した粉体の積層厚みは樹脂の種類、照射
される赤外線の線質及び強度更に照射時間に応じて適宜
決定すればよいが通常1〜30mmである。
厚みが前記範囲以上になると短時間で下層粉体温度が昇
らないため適当でない。積層粉体の搬送手段は粉体を飛
散させないで静かに搬送できるものであればよく、たと
えばベルトコンベアー、又は電磁式や電動式の振動フイ
ーダ一等が例示される。なお、これらの材質は当然耐熱
性でかつ溶融物が付着しないものを使用する。照射され
る赤外線は、積層厚み、樹脂の種類等により任意に形定
出来るが通常放射強度の大きい波長3〜10μm、特に
3〜7μmのものが適当である。この範囲で雰囲気温度
100〜400℃程度とする。その際粉体の温度が、樹
脂の軟化点以上になるように調整する必要がある。なお
、前記波長範囲以外になると放射強度が低いため粉体の
下層まで短時間で温度が上昇しないため適当でない。ま
た照射時間は、20〜200秒が適当である。照射時間
が前記範囲より短いと樹脂の溶融程度が少なく、逆に長
いと反応が生じ粉体塗料の性能に悪影響をおよぼしやす
くなり好ましくない。加熱ロールミルは通常2〜5個の
外径30〜100?のロールが適当で、その温度は、原
料の種類に応じて適宜決定され、樹脂の軟化温度以上で
通常80〜150℃が適当である。その際粉体の滞留時
間は5〜20秒特に10秒以下が適当である。なお、粉
体供給側のロールの回転速度は通常30〜100rpm
が適当で粉体供給側から遠ざかる程ロールの回転速度を
速くし、それにより、溶融練合される粉体が次のロール
表面に乗り移る。このようにして溶融練合されたものは
シート状に成形する工程において、該成形物の片面又は
両面に切込みを入れ、これら切込みによりシート状成形
物に適宜の大きさの区画を形成せしめる。シート成形手
段は一対の圧延ロールよりなり、該ロールの少なくとも
一方の外面には、シート面切込み用歯型が突出しており
、該歯型の配列が成形シートに適宜の大きさの多数の区
画を形成せしめる。以下、図面を参照しながら本発明に
つき更に詳細に説明する。
第2図は本発明方法の代表的実施状態を示した概略説明
図である。
ホツパ一11には均一に混合された粉体塗料用原料が収
容されており、下部の供給口を開口することによりベル
トコンベア一12上に一定割合にて原料が供給される。
均一厚みに積層されて搬送される原料粉体に対しその上
方約5〜50c1nの高さに設けられた赤外線発生装置
13により赤外線を照射する。なお、粉体の積層厚みが
例えば10m11L以上と厚い場合や、ガラス転移温度
の高い樹脂を使用した場合、下方からも同様に赤外線を
照射するとさらに有効である。赤外線照射により原料粉
体のうちの熱溶融成分が溶融し、微小な溶融核が形成さ
れ、その周囲を粉末顔料が包囲した状態が形成される。
なお、場合により熱溶融成分は、必ずしも完全に溶融せ
ず、その表面層のみ溶融してもよい。この様な状態の原
料が熱ロールミル14に供給され、ここでは極めて短か
い時間で練合が行われ、樹脂中に顔料が均一に分散せし
められる。尚、赤外線発生装置.13にフード15を付
設することにより照射エネルギーの損失を防ぐことがで
き、更に熱ロールミル14にフード16及びフアン17
を付設することにより熱ロールミル14で発生する揮発
成分や粉塵を除去することができる。このようにして練
合された原料を圧延ロール23,237間に供給する。
ロール23は、その外面に回転軸に平行な方向に多数の
歯型26が設けられており、一方ロールミル231はそ
の外面に回転方向に平行な多数の歯型26″が設けられ
ている。該歯型26,26″の高さはたとえば0.3〜
3mmであり、またロール外面上における歯型相互の間
隔はたとえば3〜1071tmである。この様なロール
23,23′の間を通過した原料は、各面に平行な切込
み線を有するシート状物Bとなる。シート状物の厚みは
たとえば1〜5韮である。この様にして成形されたシー
ト状物Bの概略平面図を第3図aに示す。表面の切込み
線Xは歯型26により形成されたものであり、裏面の切
込み線Yは歯型26′により形成されたものである。上
記具体例の場合以外にも、各ロールの歯型の配列を適宜
変更することにより種々の形状の切込み線を有するシー
ト状物が成形される。また、ロールの一方にのみ歯型を
形成しておき、他方のロールを通常の円筒形ロールとし
ておくことにより、片面にのみ切込み線を有するシート
状物を成形してもよい。但し、シート状物の片面又は両
面に形成された切込み線を重ね合わせた場合に適宜の大
きさの区画(粗粉砕により得ようとする形状寸法、たと
えば10×30mm)が形成されることが必要である。
種々のシート物状の具体例を第3図B,c及びdに示す
。切込み線を有するシート状物Bは、コンベアー24上
を搬送され、粗粉砕に供されるのであるが、粗粉砕手段
としてはたとえば第2図において示される様に、上方か
らシート状物Bを押圧する押えロール27よりなるもの
でよい。
尚、28はロール27のバツクアツプロールである。押
えロール27での押圧によりシート状物Bは粗粉砕され
るのであるが、この時、切込み線部分の強度が弱いため
ここから破砕され、上記の如くして形成された均一な区
画の形状寸法をもつ粗粉砕物Cとなる。なお、押えロー
ル27の表面は、シート状物Bが切込み線に応じて完全
に破砕されやすいよう凹凸状にしたものが好ましい。第
2図の装置においては、ロール23,23″間の距離を
可変とするためにロール23′を矢印方向に移動可能と
し、コンベアー4の張力を調節するためにロール29を
矢印方向に移動可能とし、押えロール27はその押圧量
を可変とするために矢印方向に移動可能としている。
尚、30はコンベアー24に付着した粗粉砕物を除去す
るためのロールブラシである。本発明におけるシート状
物の冷却は、圧延ロール自体を適度の温度に冷却してお
くことによりシート成形と同時に冷却することができ、
更にコンベアーでの搬送時においても冷却することがで
きる。
シート状物は粗粉砕工程に入る迄にたとえば20〜50
℃迄冷却される。そして、原料の性質(比熱、熱伝導率
、硬度等)に応じて圧延ロールの温度等を適宜選択する
ことにより、いかなる原料に対しても最適の冷却を行う
ことができる。なお本発明方法において使用される原料
としては従来使用されているものが全て使用出来る。す
なわち樹脂としてはガラス転移温度10〜80℃のアク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂あるいはこ
れらの変形樹脂、これらの混合物が代表的なものとして
挙げられる。硬化剤としてはコハク酸、アジピン酸、セ
バシン酸、デカメチレンジカルボン酸、無水コハク酸、
無水イタコン酸、無水フタル酸等の多価カルボン酸また
はその酸無水物;ジシアン′アミド、メタフエニレンジ
アミン、ジアミノフエニルメタン、ジアミノフエニルス
ルホン等の芳香族、脂肪族系アミン類;プロツクイソシ
アネート等が代表的なものとして挙げられる。顔料とし
ては酸化チタン、カーボンブラツク、酸化鉄、アルミ粉
、フタロシアニンプルージンクロロメート、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム等の無機、有機着色顔料、体質顔料
が代表的なものとして挙げられる。その他必要に応じ、
アクリル酸エステル系モノマー又はそれにスチレン系モ
ノマー成分を含む、ガラス転移温度20℃以下の重合オ
リゴマ一、パーフルオロカルボン酸又はその金属塩等の
表面調整剤;アセトアミドプロピオン酸アミド、ステア
リン酸アミド、ジアセトアミド、ゼロチッ酸ミリシル、
部分酸化ポリオレフイン等のプロツキング防止剤;アジ
ピン酸エステル、フタル酸エステル等の可塑剤;ポリ(
オキシエチレン)燐酸エステル類、塩酸ピリジン等の帯
電防止剤等の添加剤を使用することが出来る。これら成
分の配合割合は通常樹脂100重量部に対し、硬化剤1
〜30重量部、顔料50重量部以下、添加剤10重量部
以下が適当である。なお、本発明の製造方法は、熱可塑
性樹脂粉体塗料においても同様に適用出来る。
以上の如き本発明によれば加熱溶融過程にかかる熱履歴
を最小時間に押えることが可能となり、そのため樹脂と
硬化剤の反応が進行せず、また顔料分散が充分出来、従
来顔料分散を十分に行うことができず従つて不満足な性
能の製品しか得ることのできなかつた低温硬化型熱硬化
性樹脂を用いた場合においてさえ高能率にて高性能の粉
体塗料を得ることができる。
また粗粉砕においては所望の均一な大きさの粉砕物が得
られるので、微粉砕工程への搬送時に微粉ロスが生ずる
ことがなく、更に微粉砕工程においては均一な負荷のも
のとに一定の速さで粒度の揃つた微粉砕物を得ることが
できる。更に、本発明における粗粉砕工程においてはシ
ート状物に切込み線が設けられているので、粉砕時の負
荷は極めて軽いものでよく、また発生する騒音も小さい
という利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の代表的粉体塗料製造装置の概略説明図で
あり、第2図は本発明方法の代表的実施状態を示した概
略説明図であり,第3図は本発明により得られる成形シ
ート状物の平面図である。 1:原料投入口、2:エクストルーダ一、3,3″,2
3,237:圧延ロール、4,24:コンベア一、5:
粗粉砕機、11:.ホツパ一、12:ベルトコンベア一
13:暗赤外線発生装置、14:熱ロールミル、15
,16:フード、17:フアン、26,26″:切込み
用歯型、27:押えロール、28:バツクアツプロール
、29,291:ローノレ30:ロールブラシ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 熱硬化性樹脂、硬化剤及び顔料を含む原料を均一に
    乾式混合した粉体を適宜の厚さに積層して搬送しながら
    該粉体に波長約3〜10μmの赤外線を照射し、粉体中
    の熱溶融成分を短時間で溶融せしめ、ただちにこれを加
    熱ロールミルに供給し、短時間で前記粉体を練合せしめ
    てシート状に成形し、これを冷却した後、粗粉砕及び微
    粉砕して熱硬化性樹脂粉体塗料を製造するに際し、シー
    ト状に成形する工程において該成形物の片面又は両面に
    切込みを入れ、これら切込みによりシート状成形物に適
    宜の大きさの区画を形成せしめることを特徴とする、熱
    硬化性樹脂粉体塗料の製造方法。
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JP5745352B2 (ja) * 2011-07-11 2015-07-08 トヨタ紡織株式会社 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
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