JPS59225872A - 過共晶アルミニウム−けい素系合金の鋳造方法 - Google Patents

過共晶アルミニウム−けい素系合金の鋳造方法

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JPS59225872A
JPS59225872A JP58100972A JP10097283A JPS59225872A JP S59225872 A JPS59225872 A JP S59225872A JP 58100972 A JP58100972 A JP 58100972A JP 10097283 A JP10097283 A JP 10097283A JP S59225872 A JPS59225872 A JP S59225872A
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silicon
alloy
casting
hypereutectic aluminum
ingot
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Mamoru Sayashi
鞘師 守
Kimihiro Shibata
公博 柴田
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D21/00Casting non-ferrous metals or metallic compounds so far as their metallurgical properties are of importance for the casting procedure; Selection of compositions therefor
    • B22D21/002Castings of light metals
    • B22D21/007Castings of light metals with low melting point, e.g. Al 659 degrees C, Mg 650 degrees C
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、ベーン型コンプレッサやポンプのベーン、
軸受、ピストン、シリンダブロック等の特に耐摩耗性お
よび軽量化が要求される部材の素材として適する過共晶
アルミニウムーけい素系合金を歩留り良く且つ偏析を伴
うことなく鋳造・造塊することができる過共晶アルミニ
ウムーけい素系合金の鋳造方法に関するものである。
(発明の背景) 過共晶アルミニウムーけい素系合金は鋳造時に初晶とし
て硬質のけい素粒子を晶出するため、軸受やコンプレッ
サ用ベーン等の耐摩耗性が要求される部材を構成する軽
量な材料として使用されている。この場合、特にベーン
なとは1ケづつ鋳造するのではなく、円柱状に鋳込み、
次いで得られた円柱体を輪切り状に切断して必要な機械
加工を施して製品とするため、鋳造される円柱体はある
程度大きな寸法形状を有している。
しかしながら、過共晶アルミニウムーケイ素系合金の凝
固過程において品出する初晶けい素は19合金溶湯より
も比重が小さいため、合金溶湯中を浮」二して偏析する
傾向が強く、それゆえある程度の大きさ以−1−のもの
では均一な凝固組織を得るのが難しいという特性を有し
ている。また、この過共晶アルミニウムーけい素系合金
は通常予想される以−にに流動性が悪く、したがって合
金溶湯の凝固収縮を補うための溶湯補給能に劣るので健
全な鋳塊を得ることも難しいという特性を有している。
(従来技術) 従来、このような特性を右する過共晶アルミニウムーけ
い素糸合金の鋳造方法としては、例えば第1図に示すよ
うなものがあった。すなわち、図において、■は鋳型、
2は鋳造空間、3は押湯、4はるつぼ5より供給される
過共晶アルミニウムーけい素系合金溶温である。この過
共晶アルミニウムーけい素糸合金の鋳造において、初晶
けい素の浮上分離を防止するためには、初晶けい素を微
細なものにしておくこと、および初晶けい素の浮上時間
を短くすること、が有効である。そこで、合金溶湯4を
できるだけ急速に冷却するために、鋳型lとして金型を
使用すると共に、合金溶湯4には燐系物質の添加による
初晶けい素の微細化処理を行っている(例えば、大平五
部、井用克也共著「鋳造T学」)。さらに、アルミニウ
ムーけい素糸合金の流動性は、前述したように過共晶組
成になるど急徴に悪くなるため、凝固時の溶ン易補給が
困難となるので、健全な鋳塊を得るために巨大な押湯3
を119けるようにしている。
しかしながら、このような従来の過共晶アルミニウムー
けい素糸合金の鋳造方法にあっては、■鋳型(金型)の
全面から合金溶湯および鋳塊の熱が抽出されるために鋳
塊下部の過冷却部で晶出した初晶けい素も浮」ニするの
で、偏析を有効に阻止することができないこと、■鋳物
外周部に凝固殻が形成されるのとほぼ同時に鋳型壁と凝
固殻との間にエアギャップが生じるので、鋳物部分から
の熱抽出速度が極端に小さくなり、浮上速度の大きな粗
大けい素の晶出およびけい素粒子が浮−1−シうる時間
の延長の両面から、初晶けい素の浮上防止を不完全なも
のにしており、鋳塊内部において初晶けい素が不均一に
分布したものとなるため、実際に使用できる所定の合金
組成からなる部分はかなり少なくなること、■溶湯の補
給を十分に行って鋳塊をより健全なものどするためには
、非常に大きな押ン易を必要とし、重量歩留りが悪いこ
と、などの問題点があった。
一方、このような問題点をなくすために、ダイカストや
溶湯鍛造等の高圧下での凝固を利用する方法がある。こ
の方法は、冷却速度の向」−と初晶けい素の微細化によ
る偏析の防止および押湯体積の減少をはかる観点からは
かなり適切な方法であるが、大がかりな装置を必要とす
るという難点がある。
そのほか、特開昭48−102035号公報に見られる
ように、過共晶アルミニウムーけい素糸合金にCrの如
き元素を添加して初晶けい素の見掛けの比重を大きくす
ることにより初晶けい素の偏析を防止する方法も提案さ
れているが、鋳造材の摩耗特性や機械的性質に対する添
加元素の影響が明確にされていないため、およびこのよ
うな方法で初晶けい素の比重を制御することは非常に難
しいため、現実的な方法とはいいがたいという問題点が
あった。
(発明の目的) この発明は、このような従来の問題点に着目してなされ
たもので、過共晶アルミニウド−けい素糸合金の鋳造体
(鋳塊、鋳造品等)を高圧凝固法を用いて鋳造した場合
と同様に初晶けい素の偏析を伴うことなく均一なM1構
成4jをもって11つ歩留り良くしかも簡便に得ること
ができる過共晶アルミニウムーけい素糸合金の鋳造方法
を提供することを目的とするものである。
(発明の構成) この発明は、過共晶アルミニウムーけい素糸合金を鋳造
するに際し、上部が開[1した鋳造空間を有する断熱鋳
型の前記鋳造空間内に前記過共晶アルミニウムーけい素
糸合金を注温し、次に前記開口より前記鋳造空間内の合
金溶湯表面に常時接触する状態で可動チルブロックを配
設して当該可動チルブロックにより常に溶湯加圧および
熱抽出を行いつつ合金溶湯な凝固させるようにしたこと
を特徴とするものである。
第2図はこの発明の一実施態様を示す鋳造装置の縦断面
説明図であって、11は例えば高炉スラグ系ファイバー
の成形体からなる上部断熱鋳型11aおよびド部断熱鋳
型]、 1 bを重ねた断熱鋳型、12は主として上部
断熱鋳型3.1 aを保持する断熱tJf型外枠、13
は主として下部断熱鋳型11bを保持する断熱鋳型保持
枠、14は断熱鋳型外枠12と断熱鋳型保持枠13とを
連結するクランプ、15は断熱鋳型外枠12に固定され
て前記ファイバー成形体を保持するステ化 16は断熱
鋳型ll内に形成された鋳造空間、17は」二下部断熱
鋳型11a、llbの境界部分に位置しがつ鋳造空間1
6の底面を形成する例えばオーステナイト系ステンレス
鋼からなる隔壁板、18は隔壁板17と下部断熱鋳型1
1bとの間で形成された空間部19に配設したヒータ、
2oは熱電対である。また、21はtJi空間16の水
平断面形状とほぼ同じ水平断面外形を有し且つ鋳造空間
16内に出入可能にした可動チルブロック、22は可動
チルブロック21内に形成した冷却水通路、23は可動
チルブロック21の外周面に形成した保持用溝である。
そこで、この鋳造装置を使用して過共晶アルミニウムー
けい素系合金を鋳造するに際しては、断熱鋳型11内の
鋳造空間16内に前記過共晶アルミニウムーけい素系合
金を注温し、次に鋳造空間16の−1一部より可動チル
ブロック21を装入して、この可動チルブロック21の
底面が鋳造空間16内の合金溶湯表面に常に接触する状
態とし、この可動チルブロック21によって合金溶湯へ
の加圧および合金溶湯からの熱抽出を常時行いつつ合金
溶湯を凝固させ、その後断熱鋳型11より鋳造体(鋳塊
あるいは鋳造部品、製品)を取り出す。
このとき、必要に応じて適宜可動チルブロック21の冷
却水通路22内に冷却水を通過させて可動チルブロック
21を強制的に冷却し、ヒータ18に通電して隔壁板1
7を加熱する。
(作用) 」−記した過共晶アルミニウムーけい素系合金の鋳造に
際しては、可動チルブロック21が」一部に位置し、他
の鋳壁面がすべて断熱材(lla。
11b)および加熱可能な隔壁板17より構成されてい
るため、合金溶湯からの熱抽出は」一部の可動チルブロ
ック21との接触部分において最も大きくなり、その他
の部分においてはそれよりも小さくなっているところに
大きな特徴を有してる。
一方、通常の金型鋳造や砂型鋳造の場合には、鋳壁面全
体においてその近傍から凝固が始まり、この凝固開始部
分で晶出するけい素を始めとして、晶出するけい素粒子
のほとんどが合金溶湯中を浮」二し、鋳物上部のごく限
られた部分に集合して著しい偏析を起こす。
これに対してこの発明では、前述したように上部の可動
チルブロック21との接触部分において合金溶湯からの
熱抽出が最も大きくなっているため、共晶温度等温血は
合金溶湯の上部側から下部側へと移動することとなり、
この共晶温度等温面の直下で初晶が晶出するので、同時
に浮」−するけい素粒子の量が少なく、住つ前記けい素
粒子も下方へ向かって成長する固相に逐次捕捉されてい
くため著しい偏析を生ずるには至らないこととな才だ、
この発明においては、−1一部の可動チルブロック21
が、合金溶湯の冷却および凝固と、固相の冷却にともな
う収縮とを補うように作用しつつ下方に移動することも
重要な役割を果している。
すなわち、従来の比較的高い冷却速度の得られる金型鋳
造においてさえ、凝固層の固体収縮に起因する鋳型/鋳
塊間のエヤギャップの生成は当該鋳塊から鋳型への熱伝
達を妨げ、鋳塊の冷却速度と合金溶湯の凝固前線前方の
溶湯中の温度勾配を著しく小さなものとする。このこと
は、晶出するけい素粒子の粗大化による浮」−速度の一
1=、−1と、けい素粒子が同時晶出する領域の拡大と
、けい素粒子の浮」一時間の延長とを意味し、これがけ
い素の偏析を助長する大きな要因となっている。
これに対してこの発明では、可動チルブロック21が常
に合金溶湯あるいは鋳塊と接するようになっているため
、可動チルブロック21および鋳型11と鋳塊との間で
エヤギャップはほとんど発生せず、高い冷却速度と温度
勾配を維持することができる。したがって、晶出するけ
い素粒子の微細化による浮」二速度の低下と、同一時期
におけるけい素晶出領域の縮小と、けい素粒子浮−1一
時間の短縮とを実現することが可能になり、これによっ
て偏析の防止およびけい要分布の均一化を促進すること
が可能となり、鋳塊歩留りの向上ならびに品質の向」二
をはかることができる。
前述したように、可動チルブロック21は必要に応じて
水冷することが望ましいが、この水冷効果について説明
すると次のようになる。すなわち、この発明による鋳造
方法では、合金溶湯の上部と下部との間に大きな温度勾
配をもたせるところに特長を有しており、可動チルブロ
ック21による合金溶湯からの熱抽出速度を高めること
によって」二記温度勾配の形成をより一層助長させるこ
とができるようになる。そして、熱抽出速度の増大は可
動チルブロック21を水冷することによって効果的に得
ることができる。この場合、可動チルブロック21によ
る熱抽出速度が一定であるときには、鋳造体の高さが大
きいほど鋳造体の単位高さあたりの温度勾配が小さくな
るので、鋳造体の高さが大きいものほど可動チルブロッ
ク21の水冷効果が高いということになる。
このような温度勾配の確保は、可動チルブロック21の
強制冷却に相対して、隔壁板17の加熱によっても得る
ことができるので、必要に応じてヒータ18に通電する
ことによって隔壁板17を加熱することも望ましい。こ
の場合にも、鋳造体の高さが大きいものほど隔壁板17
を加熱する効果が顕著になる。このような隔壁板17を
介しての合金溶湯の加熱に際し、隔壁板17の加熱温度
は過共晶アルミニウムーけい素糸合金溶湯の注湯温度に
合わせるようにするのがより望ましい。そして、隔壁板
17の加熱温度が前記合金溶湯の液相線温度よりも高す
ぎる場合には合金溶湯の凝固時間を長くするだけであっ
て効果は小さくなり、液相線温度よりも低い場合には合
金溶湯の底部において凝固殻の発生を生じる。したがっ
て、隔壁板17を介しての加熱温度は、注湯する合金溶
湯の液相線温度以上でかつ液相線温度プラス150°C
の温度までの範囲とすることがより望ましい。
ただし、合金溶湯の底部において若干の初晶の晶出が許
される場合には隔壁板17の温度を液相線温度よりも低
くしても差支えない。もちろん、後述のように共晶温度
等温度が隔壁板17に近づいたらば、隔壁板17の温度
を液相線温度より下げる。
(実施例) この実施例では第2図に示した装置を使用して行った。
また、装置の仕様は第1表に示すものと14 また、過共晶アルミニウムーけい素糸合金としては、A
JJ−25重量%Si合金およびAJ1coaA390
(A文−12重邦%Si)合金を使用し、第2表に示す
条件により鋳造を行った。なお、可動チルブロックによ
る冷却を行わない場合には、第2表に示す合金溶湯を注
湯ままの状態とし、ヒータ加熱を行わない場合には、隔
壁板17、ヒータ18.熱電対20を取り除いて断熱材
に置き代えた断熱鋳型を使用して行った。
そして、鋳造に際しては、金属抵抗電気炉を用いて黒鉛
るつぼ内で1.2kgずつ溶解したのち、以下に示す温
度で鋳造空間16内に注湯した。すなわち、A390合
金の場合には、850’C!に加熱溶解し、800°C
で溶湯処理を行い、780°Cで注湯した。また、AM
−25重量%Si合金の場合には、900℃に加熱溶解
し、870 ’Oで溶湯処理を行い、870°Cで注湯
した。このとき、溶湯処理は市販の脱ガス剤および初晶
けい素微細化のためのP処理剤を用いて行い、処理後に
10分間鎮静したのち注湯した。
なお、注湯に先立ち、隔壁板を用いた溶湯加熱を行わな
い場合の鋳型底面を含む断熱鋳型の内面は、注湯直前ま
で火炎により赤熱しておいた。
注湯後、合金溶湯」−に直ちに可動チルブロック21を
設置して当該合金溶湯を可動チルブロック21側から凝
固させた。この間、可動チルブロック21は合金溶湯あ
るいは鋳塊の体積変化に合わせて移動するため、凝固が
完了するまでの間室に鋳塊と接しており、押湯は必要と
しない。
このようにして行った実施の態様を第2表に示(参考例
) 参考のために、金型鋳造による過共晶アルミニウムーけ
い素系合金の鋳造を行った。この場合、第2表に示す鋳
塊寸法とし、軟鋼製で30mm厚さの型内面に炭酸カル
シウムおよびけい砂粉を主成分とする塗型剤の塗布を行
い、金型温度を200°Cとした。そして、その他の条
件は−1−記実施例と同じにした。
(鋳造結果) このようにして実施例および参考例により製造した各鋳
塊を高さ方向に切断し、ポイントカウンティング法によ
ってマトリックス中に初晶けい素粒子が占める面積率を
測定した。この結果を第3図および第4図に示す。
第3図および第4図に示すように、参考例1および2で
はいずれも鋳塊」二部にけい素粒子が多く分布し、中央
よりも−1一方の部分に急激な組成変化を伴う領域があ
ると共に、下部にはけい素粒子の少ない領域がある。
これに対して各実施例の場合におけるけい素粒子の分布
は、鋳塊下部を除いて極めて平均化されており、金型鋳
造品に比べてより均一な組成分布の鋳塊となっているこ
とが明らかである。
例えば、けい素粒子の面積比率が10%以−Lとなる領
域の長さは、参考例1では鋳塊上部の約3cm弱である
のに対して、実施例1および2では一1―部の約4.5
cm以」−とかなり大きくなっている。そして、この傾
向はAM−25重量%けい素系合金を用いた実施例5の
場合においても確実に現われている。一方、鋳塊の高さ
を3cmとした場合においても、参考例2の場合には鋳
塊高さの約1/2のところに低けい素鋼域が形成されて
いるのに対して、実施例3および4の場合には鋳塊下部
の1cm弱の部分を除いてきわめて均一な組成分布とな
っている。
また、実施例3.4では可動チルブロック21を水冷し
ていないがけい素分布はかなり均一なものとなっており
、このように高さの低い鋳塊の場合には必らずしも可動
チルブロック21を水冷する必要のないことが明らかと
なった。しかし、実施例3,4と同じ条件で高さ6cm
の鋳塊を製造した場合には、鋳塊上部におけるけい素の
正偏析と下部におけるけい素の負偏析の傾向が強くなり
、特に底部からのヒータ加熱を行った場合にその傾向が
大きかった。したがって、鋳塊高さを大きくした場合、
およびより均一なけい素分布の鋳塊を得ようとする場合
には、合金溶湯あるいは鋳塊上部からの大量の熱抽出を
可能とするために、可動チルブロック21を水冷するの
がより望ましいことも明らかとなった。
さらに、ヒータ加熱を行わなかった場合でも金型鋳造に
比較してけい素分布のより一層の均一化を達成できるが
、実施例1と2の比較、および実施例3と4の比較から
各々明らかであるように、ヒータ加熱を併用することに
よってけい素分布はさらに均一になっている。そして、
この傾向は鋳塊高さの大きい実施例2の場合に顕著であ
ることから、鋳塊高さを高くする必要がある場合、およ
びより均一な組成分布を得ようとする場合に、ヒータ加
熱を行うのがより望ましいことが明らかとなった。
さらにまた、!−記実施例では極めて熱流密l■の高い
カートリッジヒータ18を3本使用しt:ため、f4型
底面の隔壁椴171士常に合金の液相線温度よりも高い
所定の温度に保持されており、このまま加熱を継続した
場合には、完全に凝固した固相の前線は鋳型底部から0
.5〜2.0cmの位置で移動しなくなってしまうこと
になる。そのため、実施例1および3では固相前線が鋳
塊高さのおよそ1/2まで進んだところでヒータ加熱を
中断した。このとき、ヒータ加熱中断の具体的な時期は
、実施例1の場合は可動チルブロック21のセット後約
40秒経過したとき、また実施例3の場合は同じく約1
5秒経過したときであった。このようなヒータ加熱の中
断は、実施例1および3の条件下では必須であったが、
その他の条件で実施する場合には、可動チルブロック2
1の熱抽出能、鋳塊の寸法および形状、合金の組成およ
び温度等とヒータ加熱能力との兼ね合いによって、ヒー
タ加熱の省略あるいはヒータへの投入電力の低減により
対処できる場合のあることが確かめら1 ねた。
このように、可動チルブロック21の水冷の有無、ヒー
タ18による加熱の有無、隔壁板17の温度、ヒータ加
熱中断の有無等の条件の選択に1す状況に応じた自由度
があがるが、最も望ましくは、良好なけい素粒子分布を
確実に得るために、可動チルブロック21を水冷し、ヒ
ータ18に通電して加熱し、隔壁板17の温度および注
湯温度を液相線温度から液相線プラス150°Cの温度
の間とし、さらにはヒータ加熱の中断を行う条件とする
のが良い。
かくして、この発明により通常金型鋳造の場合に比較し
てより組成の均一性に優れた過共晶アルミニウムーけい
素系合金の鋳造体(鋳塊、鋳造品)を得ることができ、
この結果鋳造体の使用可能部分が増加し、歩留りの向」
二をはかることができる。これに加えて、種々の実験過
程から、この発明には鋳造欠陥の分布状態から見ても極
めて有利な特徴を有することが判明した。すなわち、従
来の金型鋳造にあっては初晶けい素が多く分布す2 る鋳塊」二部の有用な部分に欠陥が多く分布して歩留り
がさらに悪くなっていたのに対して、この発明による鋳
造法では押湯が十分に利きやすいものとなっているため
鋳塊の欠陥が少ないばかりでなく、もともとけい素が少
なく有用性の乏しい鋳塊底部の中央部分に欠陥が集中す
るため、欠陥の分布に起因する歩留りの低下がほとんど
生じない。したがって、この発明による鋳造が、ではけ
い素分布および欠陥分布の両面から歩留りの著しい向」
二をもたらすことになる。
なお、この発明による鋳造法では、その凝固m″;様か
らも明らかなように、けい素粒子の少ない部分が鋳塊底
部のきわめてわずかな領域に形成されることも特徴の一
つである。
(発明の効果) 以」二説明してきたように、この発明によれば、過共晶
アルミニウムーけい素系合金を鋳造するに際し、」一部
が開口した鋳造空間を有する断熱鋳型の前記鋳造空間内
に前記過共晶アルミニウムーけい素系合金を注温し、次
に前記開口より前記鋳造空間内の合金表面に常時接触す
る状態で可動チルブロックを配設して当該可動チルブロ
ックにより溶湯加圧および熱抽出を常に行いつつ合金溶
湯を凝固させるようにしたから、過共晶アルミニウムー
けい素系合金の鋳造体(鋳塊、鋳造品等)を高圧凝固法
を用いて鋳造した場合と同様に、初晶けい素の偏析を伴
うことなく均一な組成分布をもってかつ歩留り良くしか
も簡単に得ることができるという非常にすぐれた効果を
有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の金型鋳造装置の概略縦断面説明図、第2
図はこの発明の一実施態様において使用した鋳造装置の
概略縦断面説明図、第3図および第4図はこの発明の実
施例および参考例により鋳造した鋳塊の高さ方向におけ
る初晶けい素の面積率の変化を示すグラフである。 11・・・断熱鋳型、1日・・・鋳造空間、17・・・
隔壁板、18・・・ヒータ、21・・・可動チルブロッ
ク、22・・・冷却水通路 、    てセ 第4図 ヲ■鴇L7Ll嚢の面償平(Z) 手続補IF書(自発) 昭和58年10月04日 特許庁長官  若杉 和夫 殿 ■、事件の表示 昭和58年特許願第100972号 2、発明の名称 過共晶アルミニウムーけい素糸合金の鋳造方法3、補正
をする者 事件との関係  特許出願人 住所(居所)神奈川県横浜市神奈用区宝町2番地氏名(
名称) (399)日産自動車株式会社代表者  石 
 原   俊 4、代理人 住所(居所)〒104東京都中央区銀座二丁目8番9号
別紙の通り ■、明細書第2頁第9行、第10行、第11行の「円柱
」を「角柱」に補正する。 2、同第2頁第14行〜第15行のrlI合金」を「合
金」に補正する。 3、同第15頁第2行のrAucoa、1を「AA規格
」に補正する。 4、同第15頁第7行の「注湯まま」を「注湯したまま
」に補正する。 以」− 代理人弁理士  小  塩    豊 425−

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) 、h部が開口した鋳造空間を有する断熱鋳型の
    前記鋳造空間内に過共晶アルミニウムーけい素系合金を
    注湯し、次に前記開口より前記鋳造空間内の合金溶湯表
    面に常時接触する状態で可動チルブロックを配設して当
    該可動チルブロックにより溶湯加圧および熱抽出を行い
    つつ合金溶湯を凝固させることを特徴とする過共晶アル
    ミニウムーけい素系合金の鋳造方法。
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