JPS59221587A - 金属熱処理炉用フアン軸のシ−ル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 焼ならし、焼結及びろう付後の冷媒ガスのガス循環装置
とか、当該熱処理炉内の雰囲気ガス循環装置、金属の浸
炭、窒化、浸硫、浸ホウ等の熱処理を行う前工程の及び
油冷後の金属の真空加熱気化洗浄装置の加熱ガス循環装
置、金属の焼入油槽内の油の循環装置、更にはセラミッ
ク類、グラファイト類等非金属の焼結焼成後の冷媒ガス
循環装置として用いるガスや油等の循環ファン軸部のシ
ール装置に関するもので、特に、上記ファンの駆動用電
動機を熱処理炉の外部に設置してファン軸の貫通部を真
空シールできるようにした金属熱処理炉用ファン軸部の
シール装置に関するものである。

従来、この種金属の熱処理炉としては、第１図に示す如
く中央部に格納した処理品を真空処理できるように炉体
の一部に、真空排気ポンプへ通じる排気口（ｂ）を設け
て、炉体（ａ）内が真空にできるようにし、又、処理品
（Ｃ）の加熱室（ｄ）内にヒータ（１）を設けて真空加
熱できるようにすると共に、炉体（ａ）の上部に電動機
用真空容器び）を設けて、この中にファン駆動用の電動
機（ｇ）を設置し、該電動機（ｇ）の軸（ｈ）の下端に
ガス循環ファン（ｊ）を取り付け、炉体（、）内のガス
が循環するようにしである。又、上記加熱室（ｄ）は天
井扉（ｊ）と炉床扉（ｋ）が開閉できるようにしである
。なお、第１図では同一炉内に加熱装置と冷却装置を装
備し、又、加熱は真空下のみで行い、雰囲気ガス等によ
る冶金反応は行わない炉の場合を示しており、加熱室（
ｄ）のまイつりにガス冷却装置（水冷フィンチューブ）
（１）を、又電動機（ｇ）のまわりに電動機用冷却装置
（水冷フィンチューブ）（ｍ）をそれぞれ設置している
。（、）は炉体（α）内と電動機用真空容器（９内を連
通させる通排気孔であり、炉体（、）内と真空容器（１
）内を一体として真空排気及び給気さぜるようにしであ
る。

上記従来の炉では、処理品（ｃ）を加熱室（ｄ）内へ入
れ、炉体（α）内を排気真空にし、天井扉（ｊ）及び炉
床扉（ｋ）を閉じ、ヒータ（１）で処理品（ｃ）を加熱
処理する。真空下で加熱後、不活性ガスを炉体（α）内
に給気し、天井扉（ｊ）及び炉床扉（ｋ）を開き、次い
で、ガス循環ファン（＜）を回転させて炉体（ｃＬ）内
にガスを循環させ、ガス冷却装置（ｔ）を通して冷ガス
を処理品（Ｃ）に吹き付け、処理品（Ｃ）を冷却するよ
うにしである。

ところが、上記従来の形式では、炉体（ａ）内と通じて
いる真空容器（力内にファン駆動用の電動機（（７）を
組み込んでいるため、次のような問題がある。

■　軸受用グリースが真空化により消耗又は劣化してし
まい、軸受部の寿命が低下する。

■　気化したグリースが真空引きのための通気孔（、）
を通して熱処理炉内に入るため、炉内及び処理品（ｃ）
を汚し、又、高真空を維持できなＧｌｏそのため高真空
熱処理に適しない。

■　通気孔（ｔＬ）を通して真空引きを行うと、構造上
の条件から小さい孔を通して真空引きを行うため、完全
に真空にするために長時間を要し、又は熱処理中に残ガ
スの分子が徐々に熱処理室に流入し、上記■と同様な結
果となる。

■　上記■を防止するためには、真空排気装置の設備が
別途必要となり、コストアップとなる。

■　ファン駆動用の電動機（ｇ）が真空容器（９内に入
れられているので、真空放電による損傷を起し易くなる
。

■　電動機（ｇ）は大気へ放熱しないため、別途冷却装
置（ｍ）が必要となる。

■　耐真空対策及び耐発熱対策を施した特殊電動機又は
特殊伝導機構、冷却装置及び真空室か必要となり、コス
トアンプとなる。

又、従来では、第１図に示す形式に代え、ガス循環ファ
ン（イ）の軸の滑り部にて真空シールを行う形式のもの
も考えられているが、この形式では、ファン軸に複数の
多段シールを配置し且つ強いシール面圧の負荷を与えて
いるため、シール部の摩擦力か大きくなり駆動効率が低
下するとか、シール部か摩擦発熱し且つ大きい摩擦力の
ためシール部が摩耗し、これにより寿命が低下する、と
いう問題がある。又、この形式では、ファン軸滑り面に
おける耐真空シールか不十分であることから、 （１）液体シールやガスの粘性流体の域までが限界であ
るため、圧力１ｏ−’Ｐα程度までの圧力のシールまで
が限界であり、近年ますます要求されつつあるｔｏ−３
Ｐα以上の条件には適しなＧ１こと。

（１１）真空ポンプの排気容量の増大化を図る試みもな
されており、見掛土酸る温度（１ｏ”Ｐα程度）までは
高真空になるが、熱処理室内に有害ガスが浸入しつつあ
る排気であるため、処理品に対して有害反応を起し、真
空熱処理の目的に適しないこと。

（ｉｉｉ）　　適用金属種の増大と、特殊金属の開発の
多様化により冷却能力の向上等の要求（こよりガス循環
能力の増大化の要求が高まって（７）るためファンの回
転数又はファンの軸径も大きくなりつつあるが、いずれ
も・ンール面部の滑り速度が高くなるため、その要求に
満足しな０こと。

等の問題がある。

本発明は、上述した従来の問題に鑑み、近年まずまず要
求化されつつある高真空熱処理炉へ即応させること、高
品位金属と高品質熱処理のための安全で廉価な清浄工程
が望まれ、これに伴いガス循環加熱と真空気化性の工程
が望まれているのでこれを可能とすること、真空シール
とガスシールを自動的に作動させ確実性化を図ること、
コストダウン、寿命の延長、駆動効率の向上等を図るこ
と、等を目的さしてなしたもので、ガス循環ファンの軸
まわりに可動式のシールユニットと該軸に固定したシー
ルとの間で真空シールできるようにし、且つ可動のシー
ルユニットと炉体側との間に可撓部材で気密に区分けし
、炉内を真空にするとき可撓部材が作動して可動のシー
ルユニットと軸固定のシールとの間で真空シールされ、
又、炉内に給気したときは上記真空シールが解除される
が、シールユニットでガスシールのみ行われるようにし
たものである。

以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。

第２図及び第６図は本発明の一実施例を示すもので、炉
体（１）の上部に、ガス循環ファン（２）の回転軸（３
）が貫通する孔（４）を設け、該孔（４）の周辺部の炉
外壁部には、二重壁構造にして水冷ジャケット（５）を
設け、且つ炉上部にファンサポート（６）を設置し、該
ファンサポート（６）上にファン駆動用の電動機（力を
設置する。ファン（２）の回転軸（３）は、上記貫通孔
（４）を貫通して延び、上端部をファンサポート（６）
に上部軸受（８）にて支持させると共に、その上端を電
動機（７）の出力軸（９）に一体的に連結し、上記回転
軸（３）の下端に・炉体（１）内に位置するガス循環フ
ァン（２）を取り付け、上記ファンサポート（６）内に
真空シールをしたり解除したりできるシール機構を備え
る。

上記シール機構の詳細は、第６図に示す如く、回転軸（
３）の下部軸受００）を、上記ファンサポート（６）を
載置させるためのフレームαυ上に載置させ、該下部軸
受００）の下方位置における回転軸（３）に、上面にシ
ート面０３）を有する固定シール装置α２）を気密に嵌
着し、該固定シール装置０２の上方に、上記シート面α
咄こ当接して真空シールを行うためのシール材（＋５）
を下面に有し且つ内径部に潤滑油シール装置ＯＱ及びガ
スシール装置（１７）を設置してなる環状のシールユニ
ット０４）を、軸（３）に沿って上下方向へ移動自在に
備え、更に上記可動式のシールユニット（１４）と上記
フレームａυとの間にベローズ型式の撓み装置（１８）
を気密に配設し、該撓み装置０８）の変位で可動式シー
ルユニット０４）が炉体（１）側へ変位さぜられてシー
ル材０５）と７一ト面０３）間で真空シールが行われる
ようにし、又、撓み装置０８）の逆方向への変位で可動
式シールユニットαａのシール材０５）とシート面０３
）間が離され真空シールが解除されるようにする。α旧
ま大気へ通じる通気孔、（２０）はヒータ、（２！１）
はガスの流れを案内し且つ上記ヒータ（２０）からの直
熱を緩和するマツフル、（イ）は処理品、（イ）は真空
排気ポンプへ通じる排気口である。

上記構成としであるので、ファン（２）の回転軸（３）
まわりにある下部軸受００）、シール材（１５１，下部
軸受（１０）用グリースをシールする潤滑油シール装置
ａθ、ガスシール装置α力は、水冷ジャケット（５）に
より炉体（１）内の熱から保護されている。

今、処理品の真空処理のため、炉体（１）内を真空又は
大気圧より低い圧力にすると、大気圧との差圧により撓
み装置α８）が炉内側へ撓む。これにより撓み装置α８
）に周辺がつながっている可動式シールユニツｌ−（＋
４）が同時に回転軸（３）に沿い移動させられ、シール
材（１５１が固定シール装置α２）のシート面α３）に
圧接され、シールユニット側と固定シール装置０２間で
真空シールされる。この真空クールで、シールユニット
Ｑ４）の上方に位置している上下の軸受（８）　（１０
）では、軸受用グリースが気化劣化することが防止でき
、潤滑性の性能及び寿命の条件からグリースを選定する
ことができる。

真空下で炉体（１）内を加熱した後、炉内へ給気して炉
内が大気圧より高いか又は大気圧に近い場合には、撓み
装置α旧ま内圧と自身のもつ弾性力によって変位し、シ
ールユニットＩが上方へ変位させられてシール材（１５
）とシート面α３）とが離れ、真空シールが解除され、
シールは回転軸まわりの潤滑油シール装置（１Ｇ）とガ
スシール装置（１７）のみで行われるこ古になる。

処理品（イ）の処理においては、次にファン（２）を回
転運転してガスを循環させる。

本発明においては、上述の如く、真空時には、回転軸（
３）は回転不要であり、真空解除の後回転軸（３）を回
転させるため、真空時におけるシールを確実に行うこと
ができる。

なお、本発明の装置は、上記実施例のみに限定されるも
のではなく、たとえば、撓み装置吐はベローズ型式のも
ので説明したが、軸等の装置の大きさ、又は圧力条件に
よってはベローズ型式のものに代え、円板状のダイヤフ
ラム型式のものを採用してもよい。又、本発明の装置は
、第４図に示す如き油焼入槽内の油攪拌装置の駆動軸の
シールに採用することができる。第４図中、（ハ）は油
焼入槽、（ハ）は焼入油、（ハ）は油槽内及び冷却中の
処理品、（イ）は処理品（ハ）を載置して昇降できる焼
入用昇降装置、（ハ）は昇降用駆動装置、翰は油冷却装
置、（７）は油循環用インペラー、０１）は該インペラ
ー（７）を駆動軸（２）を介して駆動させる電動機、（
１）は駆動軸０２まわりに設置した本発明のシール装置
である。

本発明は以上述べた如き構成、作用を有しているので、
次の如き優れた効果を奏し得る。

（１）軸受用グリースが気化しないため、熱処理室内へ
の流入汚染の防止が図れ、又、電動機用の真空室容器よ
り残留ガスが熱処理室内に徐々に流入するのを防止する
ため、熱処理室は速く真の高真空に保つことが可能であ
り、近年の高真空化の要求に対応できる。

（１１）廉価な汎用電動機使用が可能であり、又、電動
機を大気中に出して使用するため、別途に電動機用の冷
却装置と真空室容器が不要であり、更に、シール部切替
装置が不要であり、これらのことからコストダウンが図
れる。

（ｉｉｉ）　　真空及び給気の条件下によって自動的に
シール部の選択切替えが行えるため、別途に外部駆動機
構の誤作動や故障のトラブル発生がなく、又、シンプル
な構造であるため取扱いが容易で且つ故障のおそれがな
く、操作性の確実化が図れる。

Ｑｖ）　　軸受用グリースが気化劣化せず、又耐真空性
の配慮の必要なく潤滑性の性能及び寿命の条件からグリ
ースを選定できるため、軸受の寿命が数倍以上延長する
。

（ｖ）電動機を大気条件下のみて使用するため、真空放
電による損島防止が可能となり、寿命延長が図れる。

（ｖｌ）又、真空シール部は滑り条件下で使用しないの
で、滑り部は厳密なシールを要しない簡単な一般のシー
ルで十分であるため、シール部の寿命が延長する。

（ｖｌｏ　　回転滑り面は真空シールを行わないため、
シール面圧が小さく回転軸の摩擦損失動力が非常に小さ
くなり、駆動効率が向上し、且つ発熱損傷の防止となる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の金属熱処理炉の断面図、第２図は本発明
のシール装置を用いた金属熱処理炉の断面図、第６図は
本発明のシール装置を示すもので第２図の１部の拡大図
、第４図は本発明の装置を油攪拌装置の駆動軸のシール
として適用した側口である。 （１）・・・炉体、（２）・・・ガス循環ファン、（３
）・・・回転軸、（力・・・電動機、θり・・・固定シ
ール装置、０３）・・・ノート面、０５）・・・シール
材、（１８）・・・撓み装置。 特許出願人 石川島播磨重工業株式会社 特許出願人 株式会社岩国製作所

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １）炉内に位置するファンを炉外の大気に設置させた電
   動機により回転軸を介して回転させるようにし、上記回
   転軸の炉外における軸受よりも炉内側位置に、該回転軸
   に気密に嵌合させた固定シール装置を備えると共に、該
   固定シール装置吉の間で真空シールを行い得るシール材
   を有するシールユニットを回転軸に沿い移動自在に嵌合
   させ、且つ該シールユニットと炉体側との間を全面に亘
   り可撓部材で気密につなぎ、該可撓部材の変位でシール
   ユニットを移動し、真空シールをしたり解除できるよう
   構成になることを特徴とする金属熱処理炉用ファン軸の
   シール装置。