JP3221946U - 熱処理炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理物を冷却しやすい熱処理炉を提供する。【解決手段】熱処理炉10は、容器状の圧力容器12と、前記圧力容器12の内部空間14に配置され断熱本体52および断熱蓋54を有する断熱体16と、前記断熱本体52の内部空間18に配置されたヒーター20と、前記断熱本体52の内部空間18に配置され、被処理物22を収容するタイトボックス24と、前記圧力容器12の内部空間14に配置され、ガスを循環させるファン26と、前記圧力容器12の内部空間14を循環するガスを冷却するクーラー28と、前記ファン26の周囲と断熱蓋54の近傍をつなぐ風路である導風経路30とを備える。【選択図】図1

Description

本考案は、熱処理炉に関する。
従来、金属または磁性材料などからなる被処理物を熱処理炉に入れ、真空または加圧環境下で熱処理している。たとえば、下記の特許文献1は、圧力容器の炉蓋の内面に冷却フィンを設けた熱処理炉を開示している。冷却フィンによって圧力容器内を流れるガスが冷却される面積を拡大し、冷却能力を高めている。被処理物の処理時間が短縮されることで、熱処理炉の稼働時間を短縮することができ、熱処理の効率が良くなる。
特開2005−121308号公報
しかし、冷却フィンでガスを冷却できても、被処理物に効率的にガスを当てないと冷却能力が高くならない。たとえば、冷却フィンで冷却されたガスを最短経路で被処理物に当てないと、ガスが昇温する可能性がある。ガスの温度が上がってしまうと、被処理物を効果的に冷却できなくなる。特許文献1の熱処理炉はガスを単に循環させているだけであり、被処理物を効果的に冷却できない可能性がある。
そこで本考案の目的は、被処理物を冷却しやすい熱処理炉を提供することにある。
以上の課題を解決すべく、本考案に係る熱処理炉は、以下に述べるような構成を有する。
本考案の熱処理炉は、容器状の圧力容器と、前記圧力容器の内部空間に配置され断熱本体および断熱蓋を有する断熱体と、前記断熱本体の内部空間に配置されたヒーターと、前記断熱本体の内部空間に配置され、被処理物を収容するタイトボックスと、前記圧力容器の内部空間に配置され、ガスを循環させるファンと、前記圧力容器の内部空間を循環するガスを冷却するクーラーと、前記ファンの周囲と断熱蓋の近傍をつなぐ風路である導風経路とを備える。
本考案によれば、導風経路によってクーラーで冷却されたガスが断熱蓋の付近まで送られるため、冷却されたガスがタイトボックスの中に送られる。被処理物に冷却されたガスが当てられるため、被処理物の冷却効率が良い。
本考案の熱処理炉の構成を示す図である。 熱処理炉の側面断面図である。 熱処理炉の平面断面図である。 被処理物の熱処理の際の温度変化を示す図である。 バッファタンクを備えた熱処理炉の構成を示す図である。 熱処理炉の側面断面図である。 熱処理炉の平面断面図である。
本考案の熱処理炉について図面を参照して説明する。複数の実施形態を説明するが、異なる実施形態であっても同じ手段には同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
[実施形態1]
図1に示す本願の熱処理炉10は、容器状の圧力容器12、圧力容器12の内部空間14に配置された断熱体16、断熱体16の内部空間18に配置されたヒーター20、被処理物22を収容するタイトボックス(インナーケース)24、ガスを循環させるファン26、ガスを冷却するクーラー28、ガスの風路である導風経路30を備える。
さらに熱処理炉10は、圧力容器12の内部空間14およびタイトボックス24の内部空間32を減圧するためのポンプ34、圧力容器12の内部空間14にガスを導入する第1ガス源36、圧力容器12と第1ガス源36をつなぐ第1導入パイプ38、タイトボックス24の内部空間32にガスを導入する第2ガス源40、タイトボックス24と第2ガス源40をつなぐ第2導入パイプ42を備える。
熱処理炉10は、焼結、半焼結、焼成、脱脂、ろう付け、メタライズ、焼き入れ、容体化処理、焼戻し、焼きなましまたは時効熱処理などをおこなうための炉である。
[圧力容器]
圧力容器12は容器本体44および容器蓋46を備える。容器本体44は円筒形状になっている。容器蓋46は容器本体44の両端を開閉するものである。容器本体44の両端を容器蓋46で閉じると、圧力容器12の内部空間14は密閉された空間になる。圧力容器12の内部空間14は減圧されたり、加圧されたりする。圧力容器12の耐圧はたとえば約10MPaであり、各種設計によって変更できる。
圧力容器12は内壁48と外壁50を備えた二重構造になっている。冷却水が流れる配管が内壁48と外壁50の間に配置されている。ガスが内壁48に触れることで、ガスは冷却される。ガスはクーラー28で冷却される以外に、圧力容器12によっても冷却される。
[断熱体]
断熱体16は圧力容器12の内部空間14に配置されている。断熱体16は断熱本体52と断熱蓋54を備える。断熱本体52は筒状になっている。断熱蓋54は断熱本体52の両端を開閉するものである。図2、図3に示すように、容器蓋46が閉じた状態で断熱蓋54が開閉できるように、断熱蓋54の開閉装置(図示せず)を備える。断熱体16はグラファイトフェルトまたはグラファイトフォイルなどの耐熱性材料で構成される。
[ヒーター]
断熱体16によって形成された内部空間18にヒーター20が配置されている。ヒーター20としてグラファイト製のロッドヒーターが挙げられる。ヒーター20はタイトボックス24と平行になるように構成されている。ヒーター20はたとえば電極(図示省略)から三相交流の電力が供給され、発熱する。断熱本体52の両端を断熱蓋54で閉じることで、ヒーター20の熱が断熱体16の内部空間18から外部に放熱されることを防止する。
[タイトボックス]
断熱体16によって形成された内部空間18の中にタイトボックス24が配置されている。タイトボックス24はグラファイトなどで構成されている。タイトボックス24はタイトボックス本体56とタイトボックス蓋58を備える。タイトボックス本体56は筒状になっている。タイトボックス蓋58はタイトボックス本体56の両端を開閉する。図2、図3に示すように、断熱蓋54にタイトボックス蓋58が取り付けられており、断熱蓋54とともにタイトボックス蓋58が開閉される。タイトボックス本体56の両端をタイトボックス蓋58で閉じることで、タイトボックス24の内部空間32が密閉される。また、容器蓋46と断熱蓋54が開けられた状態で、タイトボックス24が内部空間18への出し入れされるためのレール等を備えていてもよい。
[被処理物]
タイトボックス24の内部空間32に被処理物22が配置される。タイトボックス24の中に被処理物22を配置するための棚(図示省略)を備える。被処理物22の材料は、超硬金属、鉄系金属、非鉄金属、磁性材料、セラミックス、グラファイト、ハイス鋼、ダイス鋼または低合金鋼などであり、金属は合金を含む。被処理物22は、粉体または所定形状を有した固体である。タイトボックス24の中に被処理物22が収容されることで、被処理物22を脱脂処理したときに被処理物22から放出されるバインダー(ガスおよびワックス)がタイトボックスの外に放出されるのを防ぐことができる。圧力容器12の内壁48、断熱体16、ヒーター20、ファン26およびクーラー28などが汚染されることを防止できる。
[ファン]
ファン26は一方の容器蓋46に取り付けられている。モーター60が容器蓋46の外部に取り付けられており、ファン26はモーター60によって回転させられる。圧力容器12の内部空間14およびタイトボックス24の内部空間32のガスがファン26によって循環させられる。ガスの循環については後述する。
[クーラー]
クーラー28が圧力容器12の内部空間14に配置されている。クーラー28は水冷式クーラーであり、冷却配管62および冷却フィンを備える。冷却配管62は圧力容器12の外から中に通されており、冷却配管62の中を冷却水が流される。ガスがクーラー28を通過するときに、冷却水によってガスが冷却される。冷却されたガスが被処理物22および断熱体16を冷却する。圧力容器12の外部で冷却配管62を熱交換器に接続し、熱交換器で冷却水を冷却し、再びクーラー28に冷却水を流してもよい。冷却フィンは冷却配管62に取り付けられている。冷却フィンによってガスの冷却効率を高める。
[導風経路]
導風経路30はクーラー28で冷却されたガスを効率よくタイトボックス24の中に導く風路である。図2、図3に示すように、導風経路30は、ファン26の外周に配置された第1ケース64、第1ケース64から断熱蓋54の付近まで配置されたダクト66、クーラー28の外周に配置された第2ケース68、第2ケース68の中にガスを導くガイド板70によって形成される。
ファン26はクーラー28で冷却されたガスを第1ケース64の中に吸気する。第1ケース64の中に吸い込まれたガスは第1ケース64の内面に当たり、ダクト66に流れる(図3)。ダクト66は吸気口72と排気口74を備えた管状体である。ダクト66の吸気口72が第1ケース64に設けられており、ガスが第1ケース64からダクト66に導かれる。ダクト66の排気口74は断熱蓋54の付近に配置されている。ダクト66の排気口74は断熱蓋54に向けて開口しており、ダクト66を流れてきたガスが断熱蓋54の方向に向かうようになっている。断熱蓋54が開けられていれば、ダクト66を流れてきたガスが断熱体16とともに開口されたタイトボックス24の中に入り込む。
第1ケース64と第2ケース68は接続されており、それらの内部空間同士がつながっている。クーラー28で冷却されたガスが直接第1ケース64の内部空間に吸気される。ガイド板70は圧力容器12の内壁48に取り付けられている。圧力容器12の内壁48と断熱体16との間76を通過したガスがガイド板70に当たり(図3)、第2ケース68の開口78に導かれる。第2ケース68の中にクーラー28があり、ガスが冷却される。圧力容器12の内壁48と断熱体16との間76を通過したガスは、クーラー28、ファン26、ダクト66を通過し、タイトボックス24の内部空間32に導かれる。ガスはタイトボックス24の中で被処理物22に当たり、タイトボックス24から出た後は、再び圧力容器12の内壁48と断熱体16との間76を通過する。
[ポンプ]
ポンプ34は圧力容器12の内部空間14およびタイトボックス24の内部空間32に対して排気をおこない、それらの空間14、32を減圧する装置である。なお、圧力容器12の内部空間14を減圧することで断熱体16の内部空間18も一緒に減圧される。ポンプ34の種類として、ドライポンプ ターボ分子ポンプ、油回転ポンプおよび油拡散ポンプなどが挙げられる。
圧力容器12の内部空間14とポンプ34が第1排気パイプ80によってつながっており、タイトボックス24の内部空間32とポンプ34が第2排気パイプ82によってつながっている。第1排気パイプ80の途中にバルブ84が配置されており、バルブ84が開けられると排気でき、バルブ84が閉じられると排気できなくなる。
第2排気パイプ82の途中にバルブ86、ワックスタンク88およびワックストラップ90が設けられている。バルブ86の開閉によってタイトボックス24の内部空間32の排気をおこなったり停止したりすることができる。ワックスタンク88とワックストラップ90は被処理物22から放出されたバインダーを溜めるものである。ポンプ34にバインダーが到達せず、ポンプ34の汚染および故障を防止できる。
[ガス源]
第1ガス源36は圧力容器12の内部空間14に導入するガスを貯蔵、生成またはその両方をおこなう。第2ガス源40はタイトボックス24の内部空間32に導入するガスを貯蔵、生成またはその両方をおこなう。第1ガス源36のガスは窒素またはアルゴンなどであり、第2ガス源40のガスは窒素、アルゴン、水素、一酸化炭素、ヘリウム、メタンなどである。図1では各ガス源36、40を1つにしているが、ガスの種類が増えればガスの種類の数に応じてガス源36、40を増やす。各ガス源36、40からガスを内部空間14、32に導入することで加圧状態にすることができる。
圧力容器12の内部空間14と第1ガス源36とが第1導入パイプ38によって繋がっており、タイトボックス24の内部空間32と第2ガス源40とが第2導入パイプ42によって繋がっている。各導入パイプ38、40にはバルブ92、94が設けられている。バルブ92は第1ガス源36から圧力容器12へのガスの流量を制御し、バルブ94は第2ガス源40からタイトボックス24へのガスの流量を制御する。
[その他]
本願の熱処理炉10は、断熱体16の内部空間18の温度を測定する温度計(図示せず)、圧力容器12の内部空間14の圧力を測定する圧力計(図示せず)を備える。温度計で測定された温度に応じてヒーター20に供給する電力を制御する。圧力計で測定された圧力に応じて、減圧する際はポンプ34およびバルブ84、86を制御し、加圧する際はバルブ92、94を制御する。
[熱処理]
次に本願の熱処理炉10を使用した熱処理について説明する。熱処理は下記の(1)〜(5)の順番でおこなわれる。なお、説明する熱処理は一例であり、温度および圧力は異なる場合がある。
(1)準備工程
タイトボックス蓋58、断熱蓋54および容器蓋46を開け、タイトボックス24の内部空間32に被処理物22を収容した後、タイトボックス蓋58、断熱蓋54および容器蓋46を閉じて図1の状態にする。また、ポンプ34により排気をおこない、圧力容器12の内部空間14とタイトボックス24の内部空間32を所定の圧力に制御する。
(2)昇温工程
図4に示すように、ヒーター20に電流を流し、断熱体16の内部空間18を昇温させる。断熱体16の内部空間18に配置されたタイトボックス24が加熱され、さらに被処理物22が加熱される。その際、バルブ92、94を開け、圧力容器12の内部空間14とタイトボックス24の内部空間32にそれぞれ第1ガスと第2ガスを導入し、それらの空間14、32を加圧してもよい。
(3)脱脂工程
昇温工程よりもヒーター20に流れる電流を増加させて断熱体16の内部空間18を昇温させ、被処理物22を脱脂処理する。その際、バルブ84、86を開け、ポンプ34を起動させて内部空間14、32を減圧させる。被処理物22を脱脂させた際に被処理物22から生じたバインダーは、ワックスタンク88とワックストラップ90に溜める。その際、バルブ92、94を閉じて、第1ガスと第2ガスの導入を停止する。
(4)熱処理工程
被処理物22の脱脂終了後、ヒーター20に流れる電流を増加させ、被処理物22の温度を高めて熱処理する。たとえば、約500〜2400℃で被処理物22を焼結させる。熱処理の方法によって、内部空間14、32の圧力を制御する。加圧するのであれば、バルブ84、86を閉じてポンプ34を停止させ、バブル92,94を開けて第1ガスと第2ガスを内部空間14、18に導入する。減圧するのであれば、バルブ84、86を開けてポンプ34を駆動させ、バルブ92、94を閉じて第1ガスと第2ガスの内部空間14、32への導入を停止する。
(5)冷却工程
被処理物22が熱処理された後、下記のように被処理物22を冷却する。バルブ84、86を閉じてポンプ34を停止状態にし、バルブ92を開けて第1ガスを圧力容器12の内部空間14に導入する。その際、圧力容器12の内部空間14を加圧状態にする。たとえば、真空状態から約0.6MPaGになるように圧力容器12の内部空間14に第1ガスを導入する。
第1ガスを圧力容器12の内部空間14に導入すると同時に、図2と図3のように、容器蓋46を閉じた状態で断熱蓋54およびタイトボックス蓋58を開け、ファン26を回転させる。ファン26の回転によってガスが循環する。ガスは、図2、図3の矢印wで示すように、タイトボックス24の中からタイトボックス24の外に出され、圧力容器12の内壁48と断熱体16の間76、クーラー28、ファン26およびダクト66を通り、再びタイトボックス24の中に入る。ガスはタイトボックス24の中で被処理物22に当たって被処理物22を冷却する。被処理物22によって昇温されたガスはクーラー28によって冷却される。
第1ガスを圧力容器12の内部空間14に導入すると同時にバルブ92を開けて第2ガスをタイトボックス24の内部空間32に導入してもよい。図2、図3に示すように、冷却工程ではタイトボックス蓋58が開けられており、第1ガスと第2ガスが混合して循環する。この場合、第1ガスと第2ガスは同種のガスであることが好ましい。
以上のように、導風経路30によって冷却されたガスを最短経路でタイトボックス24の内部空間32に導くことができる。ガスが昇温される前に被処理物22に当てることができるため、被処理物22の冷却効率が良くなる。被処理物22の冷却時間が短縮されるため、熱処理炉10のサイクルタイムが短くなる。
[実施形態2]
図5の熱処理炉96のように、第1導入パイプ38の途中にバッファタンク98を設けてもよい。ガスがバッファタンク98に一時的に貯留される。バッファタンク98にガスが蓄えられることで、圧力容器12の内部空間14にガスを一気に導入することができる。圧力容器12の内部空間14をガスで加圧状態にできる時間を短縮することができる。バッファタンク98の容量は、圧力容器12の内部空間14の2倍以上(10気圧時で)、たとえば約2〜4倍の容量にする。バッファタンク98の容量を圧力容器12の内部空間14の容量よりも大きくすることで、圧力容器12の内部空間14に一気にガスを導入できる。
第1ガス源36からバッファタンク98の間の第1導入パイプ38は、たとえばその口径は5〜10mmである。第1ガス源36からバッファタンク98には従来と同様の流量でガスを供給し、バッファタンク98にガスを貯留する。圧力容器12とバッファタンク98の間の第1導入パイプ38の口径は、第1ガス源36からバッファタンク98の間の第1導入パイプ38の口径よりも太くする。バッファタンク98から圧力容器12の内部空間14に一気にガスを導入するためである。たとえば、第1導入パイプ38の口径は約20〜100mmである。バッファタンク98から圧力容器12には従来よりも流量を多くし、一気に圧力容器12をガスで満たし、加圧状態にすることができるようにする。
バッファタンク98から圧力容器12に一気にガスを導入するのは被処理物22の冷却工程時であり、冷却工程時はバルブ100を開放する。また、他の工程ではバルブ100を制御してガスの流量を少なくしたり、0にしたりしてバッファタンク98にガスが貯留できるようにする。バッファタンク98がガスで満たされるまでは、圧力容器12の圧力状態に関係なく、第1ガス源36からバッファタンク98にガスを供給する。
バッファタンク98を設けたことで、圧力容器12の内部空間14に一気にガスを導入することができる。短時間で圧力容器12の内部空間14を加圧状態にすることができる。圧力容器12の内部空間14にガスを短時間に導入できるため、圧力容器12の内部空間14を被処理物22を冷却するためのガスで満たすことができる。被処理物22の冷却時間を短縮できる。
[実施形態3]
図6、図7の圧力容器12の内部空間14に設けられた導風経路102は、ダクト104が圧力容器12の内壁48と断熱体16との間76と第1ケース64とをつなげ、ガイド板106が断熱蓋54の付近から第2ケース68にガスを導くようになっている。実施形態1とは異なり、ファン108がダクト104からクーラー28に向けてガスを送風するようにしている。ガスは、図6、図7の矢印wで示すように、タイトボックス24の内部空間32から圧力容器12の内壁48と断熱体16との間76を通過した後、ダクト104を流れる。ダクト104からファン108,クーラー28を通過し、タイトボックス24の内部空間32の中に送られる。
[実施形態4]
上述した各実施形態で説明したファン26、108の構造を変更することで、ガスの流れを逆方向にしても良い。
[実施形態5]
圧力容器12の内壁48などに冷却用のフィンを取り付けもよい。ガスの熱がフィンから内壁48と外壁50の間を通る冷却水に伝熱される。ガスが冷却されることで被処理物22の冷却効率が良くなる。
(第1項)一態様に係る熱処理炉は、容器状の圧力容器と、前記圧力容器の内部空間に配置され断熱本体および断熱蓋を有する断熱体と、前記断熱本体の内部空間に配置されたヒーターと、前記断熱本体の内部空間に配置され、被処理物を収容するタイトボックスと、前記圧力容器の内部空間に配置され、ガスを循環させるファンと、前記圧力容器の内部空間を循環するガスを冷却するクーラーと、前記ファンの周囲と断熱蓋の近傍をつなぐ風路である導風経路とを備える。
第1項に記載の熱処理炉によれば、導風経路によってクーラーで冷却されたガスが断熱蓋の付近まで送られるため、冷却されたガスがタイトボックスの中に送られる。被処理物に冷却されたガスが当てられるため、被処理物の冷却効率が良い。
(第2項)前記導風経路が、前記ファンの外周に配置された第1ケースと、吸気口と排気口を備え、該吸気口が前記第1ケースに設けられ、該排気口が前記断熱蓋の近傍に配置されたダクトとを備えても良い。
第2項に記載の熱処理炉によれば、ダクトによってファンから断熱蓋の近傍に直接ガスを送ることができる。冷却されたガスが昇温される前にタイトボックスの中に送ることができる。
(第3項)前記導風経路が、前記クーラーの外周に配置された第2ケースと、前記圧力容器の内壁と断熱体との間から第2ケースの内部にガスを送るためのガイド板とを備え、前記第1ケースと第2ケースがつなげられていても良い。
第3項に記載の熱処理炉によれば、被処理物を冷却した後の暖められたガスが第2ケースの中にあるクーラーに導かれた後、すぐにファンに送ることができ、ファンからダクトを通して断熱蓋の近傍にガスを送ることができる。ガスが冷却されてから断熱蓋の近傍に送られるまでにガスを昇温させる物に触れさせないことで、冷却されたガスをタイトボックスの中に送ることができる。
(第4項)前記圧力容器が内壁と外壁を備え、該内壁と外壁の間に冷却水が流れていても良い。
第4項に記載の熱処理炉によれば、圧力容器の内壁にガスが触れることでガスを冷却することもできる。クーラー以外にもガスを冷却することができるため、ガスの冷却効率が良い。
(第5項)前記クーラーが水冷式クーラーであっても良い。
第5項に記載の熱処理炉によれば、水冷式クーラーによってガスの冷却能力が高くなっている。
(第6項)前記圧力容器の内部空間に導入するガスの第1ガス源と、前記圧力容器と第1ガス源とを接続する第1導入パイプと、前記第1導入パイプの途中に設けられ、第1ガス源から送られるガスを蓄えるバッファタンクとを備えても良い。
第6項に記載の熱処理炉によれば、バッファタンクにガスを蓄えることで一気に圧力容器の中にガスを導入することができる。圧力容器の中を短時間でガスで満たすことができ、冷却効率が高まる。
その他、本考案は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。説明した各実施形態は独立したものではなく、当業者の知識に基づき適宜組み合わせて実施できるものである。
10、96:熱処理炉
12:圧力容器
14:圧力容器の内部空間
16:断熱体
18:断熱体の内部空間
20:ヒーター
22:被処理物
24:タイトボックス
26、108:ファン
28:クーラー
30、102:導風経路
32:タイトボックスの内部空間
34:ポンプ
36:第1ガス源
38:第1パイプ
40:第2ガス源
42:第2パイプ
44:容器本体
46:容器蓋
48:圧力容器の内壁
50:圧力容器の外壁
52:断熱本体
54:断熱蓋
56:タイトボックス本体
58:タイトボックス蓋
60:モーター
62:冷却配管
64:第1ケース
66、104:ダクト
68:第2ケース
70、106:ガイド板
72:ダクトの吸入口
74:ダクトの排出口
76:圧力容器の内壁と断熱体の間
78:第2ケースの開口
80:第1排気パイプ
82:第2排気パイプ
84、86:バルブ
88:ワックスタンク
90:ワックストラップ
92、94、100:バルブ
98:バッファタンク

Claims (6)

  1. 容器状の圧力容器と、
    前記圧力容器の内部空間に配置され、断熱本体および断熱蓋を有する断熱体と、
    前記断熱本体の内部空間に配置されたヒーターと、
    前記断熱本体の内部空間に配置され、被処理物を収容するタイトボックスと、
    前記圧力容器の内部空間に配置され、ガスを循環させるファンと、
    前記圧力容器の内部空間を循環するガスを冷却するクーラーと、
    前記ファンの周囲と断熱蓋の近傍をつなぐ風路である導風経路と、
    を備えた熱処理炉。
  2. 前記導風経路が、
    前記ファンの外周に配置された第1ケースと、
    吸気口と排気口を備え、該吸気口が前記第1ケースに設けられ、該排気口が前記断熱蓋の近傍に配置されたダクトと、
    を備えた請求項1の熱処理炉。
  3. 前記導風経路が、
    前記クーラーの外周に配置された第2ケースと、
    前記圧力容器の内壁と断熱体との間から第2ケースの内部にガスを送るためのガイド板と、
    を備え、
    前記第1ケースと第2ケースがつなげられた請求項2の熱処理炉。
  4. 前記圧力容器が内壁と外壁を備え、該内壁と外壁の間に冷却水が流れる請求項1から3のいずれかの熱処理炉。
  5. 前記クーラーが水冷式クーラーである請求項1から4のいずれかの熱処理炉。
  6. 前記圧力容器の内部空間に導入するガスの第1ガス源と、
    前記圧力容器と第1ガス源とを接続する第1導入パイプと、
    前記第1導入パイプの途中に設けられ、第1ガス源から送られるガスを蓄えるバッファタンクと、
    を備えた請求項1から5のいずれかの熱処理炉。
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