JPS5921896B2 - ポリフェニレンオキシドのキャッピング方法 - Google Patents

ポリフェニレンオキシドのキャッピング方法

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JPS5921896B2
JPS5921896B2 JP1696775A JP1696775A JPS5921896B2 JP S5921896 B2 JPS5921896 B2 JP S5921896B2 JP 1696775 A JP1696775 A JP 1696775A JP 1696775 A JP1696775 A JP 1696775A JP S5921896 B2 JPS5921896 B2 JP S5921896B2
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capping
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agent
reaction mixture
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スチユア−ト ヘイ アラン
モントゴメリイ ホワイト ドウエイン
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/34Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from hydroxy compounds or their metallic derivatives
    • C08G65/48Polymers modified by chemical after-treatment
    • C08G65/485Polyphenylene oxides

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、水溶性塩基、触媒相移転剤および所望に応じ
有効な有機相還元剤の存在下においてポリフェニレンオ
キシドをキャッピング剤に接触させることにより、ポリ
フェニレンオキシドの酸化および(または)熱劣化を起
りにくくする方法に関するものである。
更に詳しく言えば本発明は、(1)アルカリ金属塩基お
よびアルカリ土類金属塩基5 から成る群より選ばれた
水溶性塩基、(2)触媒相移転剤および所望に応じ(3
)有効な有機相還元剤の存在下において、式R−C−X
で表わされるモノカルボン酸ハロゲン化物、式R−SO
。−Xで表わさ10れるモノスルホン酸ハロゲン化物、
式R−C−O−C−Rで表わされるモノカルボン酸無水
物、式R−Xで表わされるハロゲン化アルキルおよび式
R−O−SO2−O−−Rで表わされる硫15酸ジアル
キルから成る群より選ばれたキャッピング剤(ただし、
式中のRはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基
およびそれらの混合物の中から選ばれた1員、そしてX
は塩素原子、臭素原子、フッ素原子およびヨウ素原子の
中から選ばれ20た1員である)にポリフェニレンオキ
シドを接触させることから成る方法に関する。
ポリフェニレンオキシドとは米国特許第 3306874、3306875、および343246
6号明細書中に記載のごとき興味深い新規な重合体25
群を指す。
なお、これらの特許はいずれも本発明と同じ受託者に委
託されており、またそれらの内容は引用によつて本明細
書の一部を成すものとする。一般的に言えば、かかるポ
リフェニレンオキシドは2|6−二置換フェノールの酸
化的カップ30リングによつて製造されたポリ(2、6
−二置換−1、4−フェニレンオキシド)単重合体また
は共重合体である。ところで、酸化および熱劣化に対し
てポリフェニレンオキシドを安定化するため、米国特許
第353375228、3402143、353528
1および3573254号明細書中に記載のものを初め
とする各種の手段が従来使用されてきた、いずれも本発
明と同じ受託者に委託された上記特許の明細書中に指摘
されている通り、ポリフエニレンオキシドに対する実質
的な酸化的攻撃を防止し、それによつて高温下で有用な
製品に加工する際におけるポリフエニレンオキシドの実
質的な変色および(または)脆化を回避するという目的
から見れば、ポリフエニレンオキシドに対して酸化およ
び(または)熱安定性を部分的ないし総合的に付与する
手段は望ましいものと言える。
さて、本発明の目的は改善された色特性を有するポリフ
エニレンオキシドを提供することにある。
また、ポリフエニレンオキシドのキヤツピングを達成す
るための経済的な方法を提供することも本発明の目的の
ひとつである。上記およびその他の目的は、前記特許請
求の範囲および以下の記載を読めば容易に理解されるは
ずである。本発明の方法は、要約すれば、(1)水溶性
塩基、(2)触媒相移転剤および所望に応じ(3)有効
な有機相還元剤の存在下において、モノカルボン酸ハロ
ゲン化物、モノスルホン酸ハロゲン化物、モノカルボン
酸無水物、ハロゲン化アルキルおよび硫酸ジアルキルか
ら成る群より選ばれたキヤツピング剤にポリフエニレン
オキシドを接触させることから成る。
本発明の実施に際して使用されるキヤツピング剤は、一
般に、フエノール性水酸基と反応し、それによりモノカ
ルボン酸ハロゲン化物、モノスルホン酸ハロゲン化物、
モノカルボン酸無水物、ハロゲン化アルキルおよび硫酸
ジアルキルからそれぞれ誘導されたヒドロカルビルカル
ボニル基、ヒドロカルビルスルホニル基、ヒドロカルビ
ルカルボニル基、ヒドロカルビル基およびヒドロカルビ
ルオキシスルホニル基とフエノール性水酸基の酸素原子
との間に結合を生じるような化合物として定義される。
上記の定義範囲内に包含される有用なキヤツピング剤と
しては、(1)式R−C−Xで表わされるモノカルボン
酸ハロゲン化物、(2)式R−SO,−Xで表わされる
モノスルホン酸ハロゲン化物、(3)式00R−ロ一0
−ロ一Rで表わされるモノカルボン酸無水物、(4)式
R−Xで表わされるハロゲン化アルキルおよび(5)式
R−0−SO2−0−Rで表わされる硫酸ジアルキルが
挙げられる。
上記式中、Rはアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基およびそれらの混合物(たとえばアルカリール基、
アルキルシクロアルキル基、アラルキル基、アリールシ
クロアルキル基、シクロアルカリール基なと)の中から
選ばれた1員、そしてXは塩素原子、臭素原子、フツ素
原子およびヨウ素原子の中から選ばれた1員である。な
お、R基は約1〜約30個の炭素原子を有することが好
ましく、また約1〜約20個の炭素原子を有すれば一層
好ましい。かかるキヤツピング剤の典型例としては、(
1)モノカルボン酸ハロゲン化物たとえばフツ化アセチ
ル、塩化アセチル、臭化アセチル、ハロゲン化プロピオ
ニル、ハロゲン化ブチリル、ハロゲン化ステアロイル、
ハロゲン化ベンゾイル、ハロゲン化トルオイル、ハロゲ
ン化ナフトール、ハロゲン化シンナモイルなど、(2)
モノスルホン酸ハロゲン化物たとえばハロゲン化メタン
スルホニル、ハロゲン化ベンゼンスルホニル、ハロゲン
化トルエンスルホニル、ハロゲン化キシレンスルホニル
など、(3)モノカルボン酸無水物たとえば無水酢酸、
無水プロピオン酸、無水オクタン酸、無水安息香酸、無
水トルイル酸、無水酪酸、無水ピバル酸、m−ジクロル
無水安息香酸、2,3,4,5,6−ペンタクロル無水
安息香酸、無水ペンタン酸、無水パルミチン酸、無水ス
テアリン酸など、(4)ハロゲン化アルキルたとえば塩
化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、ハロゲン化イソ
プロピル、ハロゲン化アミル、ハロゲン化ヘキサデシル
、ハロゲン化シクロペンチル、1−ハロゲン−1,3−
ジメチルシクロペンタン、ジフエニルジハロゲンメタン
、トリフエニルハロゲンメタンなど、および(5)硫酸
ジアルキルたとえば硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸
ジブチル、硫酸ジイソアミル、硫酸シンクロヘキシル、
硫酸ジドデシル、硫酸ジオクタデシルなどが挙げられる
。以上の典型例によつて指摘さわる通り、フエノール性
水酸基と反応して酸化および(または)熱安定性を改善
し得るものであれば任意のキヤツピング剤が使用できる
わけであつて、いずれの種類のキヤツピング剤を使用す
るかは重要でない。とは言え、容易かつ安価に入手し得
るという点から見れば、現在の時点で好適なキヤツピン
グ剤は無水酢酸である。使用可能な触媒相移転剤は、ポ
リフエニレンオキシド反応混合物の有機相中に可溶な任
意の化合物から成る。
適当な触媒相移転剤としては、第四アンモニウム化合物
、第四ホスホニウム化合物、第三スルホニウム化合物お
よびそれらの混合物から成る群より選ばれたものが挙げ
られる。これらの化合物は、式でそれぞれ表わされるア
ンモニウム、ホスホニウムおよびスルホニウム塩として
記載することができる。
上記式中、各々のR′は約1〜約30個好ましくは約2
〜約15個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基の中か
ら独立に選ばれた1員ミ各々のXはCI..Br,.F
,.CH3SO3、CH3CO2CF3CO2および0
Hの中から選ばれた1員、そして各々のY−ーはSO4
−一、CO3−一およびC2O4−一の中から選ばれた
1員である。かかるオニウム化合物は、第三脂肪族アミ
ン、第三脂肪族ホスフインおよび脂肪族スルフイドに対
する脂肪族ハロゲン化物の付加反応を初めとする公知の
方法によつて製造することができる。
水溶性塩基は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属フ
エノキシドが生成されるに足るだけの水酸基を有機相内
に供給するのに十分な量でポリフエニレンオキシド反応
混合物の水相中に溶解し得るものであれば、任意の水溶
性塩基であつてもよい。とりわけ、かかる水溶性塩基は
水性媒質中に極めて可溶なものであることが好ましい。
使用可能な水溶性塩基としては、アルカリ金属またはア
ルカリ土類金属の水溶性塩基例えば水酸化カリウム、水
酸化ナトリウム等が挙げられる。一般的に言えば、本発
明方法は水溶性塩基の存在下でポリフエニレンオキシド
反応混合物と触媒相移転剤とを接触させることから成る
その場合の接触は、全てのフエノール性水酸基と反応し
てアルカリ金属またはアルカリ土類金属フエノキシドを
生成するのに十分な量の水溶性塩基および触媒相移転剤
の存在下で、しかもその目的のために十分な時間にわた
つて実施される。ポリフエニレンオキシド反応混合物に
対する触媒相移転剤の添加は、二置換フエノールがポリ
フエニレンオキシドに重合する以前、最中および以後の
いずれに実施してもよい。本発明の好適な実施態様によ
れば、触媒相移転剤はその場で調製された有効な有機相
還元剤の形で使用される。かかる有効な有機相還元剤と
は、1974年1月7日に提出されたデイ一・エム・ホ
ワイト(D.M.Whlte)の米国特許出願明細書中
の記載に従い、第四アンモニウムイオン、第四ホスホニ
ウムイオンおよび第三スルホニウムイオンの中から選ば
れた陽イオンと亜ニチオン酸イオン、ニチオン酸イオン
および水素化ホウ素イオンの中から選ばれた陰イオンと
を含有するものである。なお、この特許出願は本発明と
同じ受託者に委託されており、またその内容は引用によ
つて本明細書の一部を成すものとする。有効な有機相還
元剤の典型例としては、亜ニチオン酸テトラメチルアン
モニウム、亜ニチオン酸トリガフリルモノメチルアンモ
ニウム、水素化ホウ素トリメチルスルホニウム、ニチオ
ン酸テトラプロピルアンモニウムなど、およびそれらの
混合物が挙げられる。本発明方法の実施に当つては、一
般に、キヤツピング剤が顕著な熱分解または加水分解を
受けないような温度下において触媒相移転剤ないし有効
な有機相還元剤、水溶性塩基およびキヤツピング剤にポ
リフエニレンオキシド反応混合物を接触させることが好
ましい。それ故、有効な有機相還元剤をその場で調製す
る工程を包含する本発明方法は約0〜約100℃の温度
下で実施さねることが好ましく、また約15〜約80℃
の温度下で実施されれば一層好ましい。一般的に言えば
、ポリフエニレンオキシドに関連した水酸基を金属フエ
ノキシドに転化させるために使用される触媒相移転剤と
水溶性塩基とのモル比率は広範囲に変わり得る。
たとえば、触媒相移転剤と水溶性塩基との適当なモル比
率は一般に約1:10ないし約1:1000好ましくは
約1:100ないし約1:1000の範囲内にある。ま
た、キヤツピング剤と水溶性塩基とのモル比率も広範囲
に変わり得る。キヤツピング剤と水溶性塩基との適当な
モル比率は一般に約1:100ないし約50:1好まし
くは約1:10ないし約10:1の範囲内にある。キヤ
ツピング剤とポリフエニレンオキシドとの適当なモル比
率は、ポリフエニレンオキシドの分子量が約10000
〜約50000の範囲内にありかつ重合体1モル当りの
水酸基数が約0.5〜1.0個の範囲内にあるものとす
れば、一般に約0.5:1ないし約50:1好ましくは
約1:1ないし約10:1の範囲内にある。
一般的に言えば、ポリフエニレンオキシド反応混合物は
約0.01〜約1(重量)%の未反応のフエノール化合
物並びに二量体、三量体、四量体およびその他の低分子
量重合体を含有している。それ故、ポリフエニレンオキ
シドを基礎として上記に定義されたキヤツピング剤とポ
リフエニレンオキシドとのモル比率の決定に当つては、
ポリフエニレンオキシドの水酸基は勿論のこと、反応混
合物から分離された後のポリフエニレンオキシドの一部
を構成し得る未反応のフエノール化合物、二量体、三量
体およびその他の低分子量重合体の水酸基とも実質的に
完全に反応するのに十分な量のキヤツピング剤が供給さ
れるように考慮された。本発明方法の使用によつて得ら
れる経済上の利益は、高温下における酸化および熱劣化
に対して実質的な抵抗性を示すポリフエニレンオキシド
の分離および回収に関し、従来の方法と本発明方法とを
比較すれば容易に理解できる。
ポリフエニレンオキシド反応混合物は、一般に、二量体
、三量体、ポリフエニレンオキシドおよびその他の酸化
生成物(たとえばジフエノキノン、ベンゾキノンなど)
、反応実施時の溶媒、アミン一第二銅塩錯体、酸化工程
から生じた水、並びに第二銅塩を可溶化するために添加
された少量(すなわち反応混合物の全重量の約1(重量
)0I))のメタノールから成る。
かかる反応混合物は、通例、ポリフエニレンオキシドの
濃度が8〜10(重量)%となるように追加の芳香族炭
化水素溶媒で希釈される。次いで、触媒系中に使用され
たアミンを除去しかつ第二銅塩を水性メタノール中へ分
離するのを援助するため、少量の酢酸が添加される。そ
の結果、ポリフエニレンオキシドをジフエノキノンなど
のキノン形副生物、三量体、四量体およびその他の低分
子量重合体と共に含有するトルエン溶液が得られる。そ
の後、ポリフエニレンオキシドを沈殿させかつキノン形
副生物を抽出するため、多量のメタノールがトルエン溶
液に添加される。次いでメタノールを回収すれば、キノ
ン形副生物、単量体、二量体、三量体および低分子量重
合体を含有するスラツジが残留するから、それを廃棄す
るのが通例である。従来の方法は、前述の通り、キノン
形副生物を含有しないポリフエニレンオキシドを得るた
めに多量のメタノールの使用を必要とする。かかるメタ
ノールはポリフエニレンオキシドの製造における再使用
のために適した状態で分離回収することが困難である。
また、ジフエノキノンを含有するスラツジの特性から見
れば、キノン形副生物を単離することは経済的と言えな
いのが通例である。本発明を実施する場合、反応混合物
からポリフエニレンオキシドを単離する方法は上記方法
の初期工程から成る。
先ず、所望ならば、ポリフエニレンオキシドの濃度が8
〜10(重量)%となるように炭化水素溶媒(たとえば
トルエン)が添加される。その後、ジフエノキノンおよ
びその他の酸化生成物に関連したオキソ基を還元するた
め、反応混合物は先ず有効な有機相還元剤(たとえば亜
ニチオン酸トリガフリルモノメチルアンモニウム)と接
触させられる。次いで、反応混合物を水溶性塩基と接触
させれば金属フエノキシドが生成されるから、キヤツピ
ングを施すことが可能となる。上記のごとく有効な有機
相還元剤と接触させる代りに、水溶性塩基の存在下で反
応混合物を触媒相移転剤と接触させてもよい。その結果
、重合体および低分子量重合体の金属フエノキシドが生
成されるから、容易にキヤツピングが施される。こうし
て得られた反応生成物を反応混合物から単離するために
は、任意適宜な固液分離技術たとえばポリフエニレンオ
キシド反応混合物の単純蒸留、連続蒸留、水蒸気蒸留な
どを使用すればよい。あるいはまた、直接および間接乾
燥技術の使用によつてポリフエニレンオキシド反応混合
物から揮発分を分離してもよい。かかる分離は、一般に
、反応混合物を約50〜約150℃好ましくは約75〜
約125℃の範囲内の温度に加熱することによつて実施
するのが好ましい。ポリフエニレンオキシド反応混合物
からの揮発分分離に続き、希酸抽出によつてアミン一第
二銅塩錯体が反応混合物から分離される。なお、これは
沈殿工程の前後いずれに行なつてもよい。上記に示され
た通り、本発明方法は酸化および熱安定性を有するポリ
フエニレンオキシドの製造に際してジフエノキノン、三
量体、四量体などの分離を必要としない。
従来のような副生物のアルコール抽出が排除される結果
、アルコールの分離、回収および精製のごとき困難かつ
不経済な操作が不必要となるわけである。本発明の好適
な方法すなわちポリフエニレンオキシド反応混合物を先
ず有効な有機相還元剤次いでキヤツピング剤と接触させ
る方法によつて製造されたポリフエニレンオキシドは、
一般に、約4000〜約5000オングストローム(メ
ートル法によれば400〜500nm)の範囲内の可視
光線を吸収する。
かかるポリフエニレンオキシドをベンゼンに溶解して可
視スペクトルを測定した場合(濃度0.1%、セル厚み
1(177!)、一般に、422nmにおける吸光度は
有効な有機相還元剤との接触後で約0.14、またキヤ
ツピング剤との接触後で約0.04である。比較のため
に述べれば、有効な有機相還元剤およびキヤツピング剤
との接触を除いた同様な方法によりポリフエニレンオキ
シドを単離した場合、422nmにおける吸光度は約1
.8である。他方、副生物のアルコール抽出、触媒相移
転剤および水溶性塩基との接触、次いで有効な有機相還
元剤およびキヤツピング剤との接触から成る方法によつ
て製造されたポリフエニレンオキシドをベンゼンに溶解
して可視スペクトルを測定した場合(濃度0.12(!
)、セル厚み1cm)、422nmにおける吸光度は有
効な有機相還元剤との接触後で約0.03、またキヤツ
ピング剤との接触後で約0.03であつた。
上記の色データによつて示される通り、有効な有機相還
元剤およびキヤツピング剤の使用から成る本発明の好適
な方法に従えば、実質的に無色であり、酸化および熱安
定性を有し、しかもアルコール抽出による副生物除去の
経費を必要としないポリフエニレンオキシドが得られる
ことになる。
当業者が本発明を一層良く理解できるよう、以下に実施
例が示される。これらは本発明の実施を例証するもので
あつて、本発明の範囲を制限するものではない。いずれ
の実施例中においても、特に記載のない限り重量部が使
用される。実施例 1 市販のポリフエニレンオキシド反応混合物に対して一連
のアシル化(キヤツピング)が実施された。
すなわち、ポリフエニレンオキシド5.09を15m1
のクロルベンゼンに溶解した溶液がアリクアート(Al
iquat)336すなわち塩化トリガフリルモノメチ
ルアンモニウムおよび水酸化ナトリウムの50%水溶液
と接触させられた。こうして得られた混合物を激しく攪
拌しながら、2分、25分および45分の時間を置いて
その一部が取出された。各部分に無水酢酸を添加した後
、各混合物が2分間にわたつて撹拌され、ベンゼンで希
釈され、それからメタノールの添加によつて沈殿させら
れた。こうして得られた重合体がメタノール、水、それ
から再びメタノールで洗浄され、次いで80℃の温度お
よび10T0rrの圧力の下で乾燥された。いずれの試
験溶液の場合にも、ポリフエニレンオキシドは(25℃
のクロロホルム中で測定した場合に)0.49d1/9
の固有粘度を有する市販のポリ(2,6−ジメチル−1
,4−フエニレンオキシド)であつた。また、厚み1(
V7lのセル中で2.5%二硫化炭素溶液として測定し
かつそれと対を成すセル中の二硫化炭素に対して較正し
たところ、3610−1(V7lにおける赤外吸光度は
0.092であつたが、これはポリフエニレンオキシド
が1分子当り0.68個の非水素結合フエノール性水酸
基を有することに相当していた。かかるポリフエニレン
オキシド(゛ょ、第二アミン一塩基性第二銅塩錯体の存
在下における酸化的カツプリングによつて2,6−キシ
レノールを重合させたものである。その反応混合物は、
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フエニレンオキシド
)ばかりでなく、3,3/,5,5!−テトラメチル−
4,4′−ジフエノキノンおよび2,6−ジメチルベン
ゾキノンを初めとする有色副生物をも含有していた。か
かるポリフエニレンオキシド反応混合物のキヤツピング
の結果並びに溶媒、キヤツピング剤、触媒相移転剤およ
び水溶性塩基の使用量が下記第1表に示されている。以
上のデータによれば、塩化トリガフリルモノメチルアン
モニウムの量が重合体の僅か20量)%(重合体1モル
当り0.68モル)にしか過ぎずかつ比較的少量の水酸
化ナトリウムが高濃度の水溶液として使用された試験.
/F6lの場合、反応混合物の完全なキヤツピングが達
成されたことがわかる。
試験滝2は、一層多量の溶剤、キャッピング漬L触媒相
移転剤および水酸化ナトリウムの存在下で実施された。
試験屋3は、触媒相移転剤が存在しなかつた場合、ポリ
フエニレンオキシドのキヤツピングの効率が著しく低下
することを実証している。
試験/164は、試験/F6l,2および3における評
価を受ける以前のポリフエニレンオキシド1分子当りの
水酸基数を決定するものである。
実施例 2 第1表中に示された実施例1の試験滝1の場合と同様に
して一連のキヤツピングが実施された。
ただしこの場合には、キヤツピング剤すなわち無水酢酸
の添加に先立つて各種の平衡時間が置かれた。対照は実
施例1の試験/164と同じである。ポリフエニレンオ
キシドのキヤツピングの効率に対する平衡時間の影響は
、下記第2表中に示されたデータによつて実証される。
以上のデータによつて示される通り、キヤツピング反応
は極めて短時間の内に効率的に達成され得る。
なお、実施例1の試験/$61,2および3並びに実施
例2の試験./161,2および3における評価に際し
て塩化トリガフリルモノメチルアンモニウムの代りに亜
ニチオン酸トリガフリルモノメチルアンモニウムを使用
した場合にも、キヤツピングの効率の点で同等な結果が
得られる。実施例 3 この実施例は、重合体19当り0.0059の触媒相移
転剤をただ1回だけ添加することによるキシレノール重
合反応生成物の還元、キヤツピングおよび全単離を例証
するものである。
攪拌機、酸素導入管および温度計が装備されかつ25℃
の攪拌水浴中へ部分的に浸漬された三つロフラスコが用
意され、そこへN,N−ジメチルゴチルアミン0.31
9(0.00031モル)を19271L1のトルエン
に溶解した溶液が充填された。攪拌および酸素導入を行
ないながら、CuBr2・(←C4H,)NHC[−1
2CH2NH(t−C4H,)0.1359(0.00
034モル)および2,6−ジメチルフエノール259
(0.205モル)がこの順序で添加された。かかる混
合物が酸素下で42分間にわたり激しく攪拌された。こ
の時点において、10m1ずつの試料が2回にわたつて
取出さね、それから重合体が単離された。ただし、一方
の場合には、攪拌された反応混合物中に50m1のメタ
ノールを滴下し、固形物をメタノールで洗浄し、それか
ら真空炉内で乾燥することによつて単離が行なわれた(
試料A−1)。他方の場合には、モートン(MOrtO
n)フラスコ内に入つた11の沸騰水を激しく攪拌しな
がら反応混合物を添加し、水蒸気蒸留およびフラツシユ
蒸発によつて揮発分を除去し、固形物を水洗し、それか
ら真空炉内で乾燥することによつて単離が行なわわた(
試料A−2)。こうして得られた重合体の固有粘度は(
25℃のクロロホルム中で測定したところ)0.5d1
/9であることが判明した。残りの反応混合物にアリク
アート336の10%トルエン溶液1.13m1(重合
体の全重量の0.5(重量)%に当る触媒相移転剤)が
添加された。その中へ窒素を通しながら、亜ニチオン酸
ナトリウム0.4939が5回に分けて添加された。そ
の間にはまた、0.25m1ずつの水が2回にわたつて
添加された。反応混合物は濃褐色から乳白色に変化した
。上記の場合と同じく、10m1ずつの試料が2回にわ
たつて取出さわ、そして重合体がそれぞれメタノール(
試料B−1)および熱水(試料B−2)で沈殿させられ
た。残りの反応混合物に水酸化ナトリウムの5001)
水溶液3.449(20000の分子量を有すると仮定
された重合体と最初の2,6−ジメチルフエノールを基
礎として収率2%と仮定されたテトラメチルジフエノキ
ノンの還元によつて生成されたビフエノールとの推定フ
エノール性水酸基含量の10倍に当る量)が添加された
その結果、淡緑色が認められた。30分後、無水酢酸1
,239(推定フエノール性水酸基含量の3倍に当る量
)が15分間にわたつて添加さねた。
こうして得られた淡黄色の反応混合物が2つに分けられ
、そして上記の場合と同じく重合体がそれぞわメタノー
ル(試料C−1)および熱水(試料C−2)で沈殿させ
られた。熱水で沈殿させられた重合体に関し、還元およ
びキヤツピングのもたらす退色が可視スペクトルの測定
によつて確認された。
また、カルボニル基の還元による水酸基の増加およびキ
ヤツピングによる水酸基の減少が赤外スベクトルの測定
によつて確認された。メタノールで沈殿させられた試料
の可視吸光度もまた還元およびキヤツピングによつて低
下した。
すなわち、未処理の試料(A−1)の422nmにおけ
る吸光度が0.12であつたのに対し、還元を受けた試
料(B−1)並びに還元およびキヤツピングを受けた試
料(C−1)の吸光度は0.03であつた。本発明方法
に従つてキヤツピングを施されたポリフエニレンオキシ
ドは有色体、発色団および初期水酸基を実質的に含有せ
ず、従つて高温下における酸化および(または)熱劣化
に対して実質的な抵抗性を示す。
それ故、キヤツピング後のポリフエニレンオキシドを使
用すれば、改善された酸化および熱安定性を有する製品
が製造できる。色に関して改善された酸化および熱安定
性を有する製品の製造に際しては、成形、真空成形、押
出しなどのごとき常用製造技術に従い、かかるポリフエ
ニレンオキシドを単独で使用してもよいし、あるいはそ
の他の樹脂と組合わせて使用してもよい。本発明方法に
よつて製造されたポリフエニレンオキシドは、優秀な電
気絶縁性、高温下における良好な機械的性質並ひに高湿
度および機械的荷重下における寸法安定性を要求する用
途(たとえばテレビジヨンチユーナ一用ストリツプ、マ
イクロ波用絶縁材、コイル芯体および変圧器ハウジング
)において特に有用である。かかるポリフエニレンオキ
シドはまた、各種の配水および浄水用途(たとえば特に
長期間にわたる水中浸漬のごとき水性環境中において厳
密な公差の維持を必要とする成形品)においても有用で
ある。更にまた、かかるポリフエニレンオキシドは高温
下での稼動を要求する用途(たとえば濾過機用積層板、
濾過機用円板および弁座)においてもとりわけ有用であ
る。自明のことながら、以上の記載に照らせばその他の
変形や変更も可能である。それ故、前記特許請求の範囲
によつて定義された本発明の範囲内に包含される限り、
本発明の特定の実施例に各種の変形や変更を加え得るこ
とが了解されるべきである。次に、本発明の実施態様を
列挙すれば下記の通りである。
1 先ずポリフエニレンオキシド反応混合物および有効
な有機相還元剤、次いで水溶性塩基、そして最後にキヤ
ツピング剤の順序で接触が行なわれる、前記特許請求の
範囲記載の方法。
2 先ずポリフエニレンオキシド反応混合物およ2び触
媒相移転剤、次いで水溶性塩基、そして最後にキヤツピ
ング剤の順序で接触が行なわれる前記特許請求の範囲記
載の方法。
3 キヤツピングを施されたポリフエニレンオキシドを
回収する工程が追加包含される、前記第21項記載の方
法。
4前記の回収工程が約0〜約50℃の範囲内の温度下で
実施される、前記第3項記載の方法。
5 前記ポリフエニレンオキシドの少なくとも大部分が
2,6−ジメチル−1,4−フエニレンオキシド単位か
ら成る、前記第4項記載の方法。
6 前記水溶性塩基の少なくとも大部分がアルカリ金属
の水溶性塩基である、前記第5項記載の方法07前記有
効な有機相還元剤の少なくとも大部分が第四アンモニウ
ム化合物、第四ホスホニウム化合物、第三スルホニウム
化合物およびそれらの混合物の中から選ばれた1員であ
る、前記第6項記載の方法。
3 前記キヤツピング剤の少なくとも大部分が無水酢酸
である前記第7項記載の方法。
] 前記ポリフエニレンオキシドの少なくとも大部分が
2,6−ジメチル−1,4−フエニレンオキシド単位か
ら成り、前記水溶性塩基の少なくとも大部分がアルカリ
金属の水溶性塩基であり、前記触媒相移転剤の少なくと
も大部分が第四アンモニウム化合物、第四ホスホニウム
化合物、第三スルホニウム化合物およびそれらの混合物
の中から選ばれた1員であり、しかも前記キヤツピング
剤の少なくとも大部分が無水酢酸である、前記第2項記
載の方法。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 (a)アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水溶
    性塩基、(b)触媒相移転剤および所望に応じ(c)有
    機相還元剤の存在下において、無水酢酸キャッピング剤
    に、重合体単位あたりの水酸基に対するキャッピング剤
    のモル比率を約0.5:1〜約10:1の範囲内とし約
    0〜約100℃の範囲の温度に於いて、ポリフェニレン
    オキシドを接触させることから成る方法。
JP1696775A 1974-02-11 1975-02-12 ポリフェニレンオキシドのキャッピング方法 Expired JPS5921896B2 (ja)

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