JPS5920930B2 - 高周波加熱装置用焦げ目付皿 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高周波加熱装置、いわゆる電子レンジの加熱室
内でマイクロ波により食品に焦げ目を付ける事を目的と
するものである。

従来、マイクロ波により発熱する物質または方式に関す
る発明、考案は非常に多数にのぼるが、実際に製品とす
るには食品を収納または置くための容器に取付ける必要
があシ、容器として使用できるのはセラミックだけであ
った。

つまり金属板、または金属網の表面では電界の平行成分
がゼロであるのでここにマイクロ波発熱物質を設けても
発熱しない。

発熱させるには発熱物質は相当の厚さが必要となり、容
器は耐熱性誘電体、実際にはセラミックだけであった。

このため容器は重く、増扱いにくく、壊われやすく、ま
た高温になった後に水をかけられる等の急冷に耐える必
要から熱膨張係数の小さな特殊な材質を用いる必要があ
り高価でもあった。

そこで本発明は以上の欠点を解消した発熱する金属網を
提供するものであり、以下本発明の一実施例について添
付図面とともに説明する。

第１図に示すものは容器として最も単純な板であり、中
央の金網部１及び周囲のフレーム２とから成る。

金網部トはステンレス５ＵＳ３０４０線から成る横糸だ
けで構成され、端からＮ番目の横糸３はＷの連続した形
状をもち、同じ形状をもつＮ＋１番目の横糸４及びＮ−
１番目の横糸５と、□ 互のＷの頂点位置でからみ、接
触している。

フレーム２もステンレス板５ＵＳ３０４を折曲げ、金網
部１の端面を覆う。

横糸のみと限定したのは縦横両方の糸があれば普通の金
網であり、これはマイクロ波で加熱されにくいと七を実
験により確認した。

また縦糸のみの金網は９００回転させれば横糸のみとな
ることは言うまでもない。

以上の構成により、６００Ｗ出力の電子レンジで約ｉｏ
秒間加熱し、１００℃の温度上昇を観測できた。

これは恐らく次の理由によるものと思われる。

すなわち一般に高周波加熱装置では２４５０ＭＨｚの高
周波電磁波により被加熱物を誘電加熱するようにしてお
り、この２４５０ＭＦ（ｚでは約６ｃｒｒＬの電界が立
ち、この電界の一端がプラス、他端がマイナスとなる電
池が形成され、電磁気宇による「導電率δの媒質中では
オームの法則により電界Ｅによりｊ−δＥなる電流が流
れる（この意味するところはベクトルの定義により電界
Ｅの方向と電流ｊの方向がベクトル的に一致するという
事）」からしてもこの約６ｃｒｆＬ電界内においては電
流は上記電池のプラスからマイナスに直進する。

さてこれを本発明実施例品において説明を加えると、第
３図において横糸４の一辺の例えば一端側Ａ点がプラス
、横糸５の一辺他端側８点がマイナスとなり、Ａ点から
Ｂ点に電流が直進する。

そしてこの場合横糸４，３、および３，５の接触部Ｃ，
Ｄにおいてはその接触抵抗やスパーク発生により発熱が
生じ、これにより上述のごとく約１０秒の短時間で１０
０℃もの温度上昇が得られたものと思われる。

なお従来のごとく横糸と縦糸で構成したものでは直流電
流は例えば直進の過程では横糸内だけを通り、交叉部を
通らないので抵抗損によるわずかな発熱しか期待できな
いのであろうと思われる。

本発明によれば金網であるので軽く、１０秒で１００℃
と熱効率が良く、金網であるから落しても壊われず、急
冷にも耐え、非常に安価に焦げ目付器を作る事ができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す高周波加熱装置の斜視
図、第２図は第１図におけるＡ −Ａ’断面図、第３図
は第１図におけるＢ部詳細図である。 １・・・金属部、２・・・フレーム、３，４．５・・・
横糸（導線）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 近接した導線を多数個所で互にから寸せて電気的接
   触させ、横糸のみで構成した金網部を備えたことを特徴
   とする高周波加熱装置用焦げ目付器。