JPS5919358Y2 - ダクト型トロリ−の集電装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ダクト型トロリーの集電装置の改良に関する
ものである。

従来の集電装置は、分割された集電片を有し通常これを
ばねによってダクト型トロリーの内面に接触する集電子
から戊っており、構造が極めて複雑である上に高度の取
付精度を必要としていた。

また、このような構造の集電装置ではトロリー内面の極
部摩耗の如き部分的な変化に追従し難く、特に集電子が
高速走行すると、振動によって接触不良を惹起する欠点
があった。

本考案の目的は、構造が簡単で高い精度を必要とするこ
となく、特に高速走行で接触性のよいダクト型トロリー
の集電装置を提供することにある。

本考案の実施例を図面を参照して詳細にのべると、第１
図乃至第３図は本考案に係るダクト型トロリーの集電装
置１０を示し、ダクト型トロリー１２は断面Ｃ字型で一
側面に縦方向に延びる開口１２ ａを有する導電部材か
ら戊っている。

本考案の遮電装置１０は、円形の横断面を有する集電子
本体１４とその両端に設けられた亀頭状の集電子頭１６
．１６’とから戊る集電子１８を備え、集電子本体１４
は、第３図に示すように、ダクト型トロリー１２の内面
の曲率半径に一致した曲率半径を有していてトロリー１
２の内面に広い面積で接触することができるようにして
いる。

支持部材２０は、第１図に示すように、集電子本体１４
と集電子頭１６．１６’との境界付近に固着された両端
を有する略Ｕ字形の導電性支持アーム２２とこの支持ア
ーム２２の中間にピン２４で首振自在に連結される二叉
状部分２６ ａを有する導電性支持ロッド２６とから戊
っており、支持アーム２２の両端は第３図に示すように
トロリー１２の開口１２ａを貫通して導出している。

支持ロッド２６の基端は、第１図及び第３図に示すよう
に、中空の集電杆２８に入れ子穴に嵌入されており、集
電杆２８内には支持ロッド２６を第３図の左方向にばね
付勢するばね３０が収納されている。

従って、集電子１８は通常ではこのばね３０によって支
持部材２２を介してダクト型トロリー１２の内面に圧接
されている。

集電子１８は、特に第２図及び第３図に示すように、長
手方向に延びる断面弧状の空気通過溝３２を下面に有し
、この空気通過溝は集電子類１６．１６’の部分では次
第に中心軸線Ｘに向けて傾斜してこの中心軸線Ｘ上、即
ち集電子類の先端で開口している。

図面において符号３２ ａはこの開口部分を示す。

集電子１８にこのような空気通過溝３２を有すると、集
電子１８がトロリー１２内を高速で走行する場合には、
第２図に示すように開口部分３２ａから空気通過溝３２
に多量の空気が誘導されて集電子１８をトロリー１２の
内面に圧接するような力を作用するのでトロリー１２と
集電子１８との電気的接触を向上する。

尚、集電子１８の静止時又は低速走行時にはばね３０の
力によってトロリーへの接触を維持する。

本考案によれば、上記のように、集電子の走行時の空気
の誘導によって集電子をトロリー内面に圧接するのでば
ね力のみによる圧接に比べて接触が良好で動作が安定で
ある上にトロリー内面の摩耗、取付上の誤りがあっても
追従性がよく、また構造が簡単である上にトロリーの高
い取付精度を必要としないので経済的に設置することが
でき、更に集電子の渡り動作を安定して行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はそれぞれ本考案に係るダクト型トロ
リーの集電装置の分解斜視図、縦断面図及び正面図であ
る。 １０・・・・・・集電装置、１２・・・・・・ダクト型
トロリー、１２ａ・・・・・・開口、１６．１６’・・
・・・・集電子類、１８・・・・・・集電子、２０・・
・・・・支持部材、２８・・・・・・集電杆、３０・・
・・・・ばね、３２・・・・・・空気通過溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ダクト型トロリー内に配置され前記トロリーの内面に接
   触する集電子と、前記集電子を支持し前記トロリーの開
   口を貫通して突出する支持部材と、前記支持部材を前記
   トロリーの軸線に直角な方向に摺動自在に支持し通常で
   は前記集電子を前記トロリーの内面に圧接するようにば
   ね付勢するばねを有する集電杆とから戒るダクト型トロ
   リーの集電装置において、前記集電子は両端に亀頭状の
   集電子頭を有し下面に長手方向に延びる空気通過溝を有
   し、前記空気通過溝は前記集電子頭の部分では次第に中
   心に向けて傾斜してその中心軸線上で開口しているダク
   ト型トロリーの集電装置。