JPS5916775B2 - 心活動測定装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 多くの生物学的パラメータ、特に電気的パラメータは、
特定の器官又は器官系を横切る電位の差によって測定さ
れる。

詳細には、心電図（ＥＣＧ）及び心活動の別の電気的パ
ラメータの測定には、心臓の電気軸の両側に配置される
２個以上の電極又は感知装置が必要である。

誘導Ｉとして公知の基本的な装置は、心臓を横切る電位
差を測定するために電極を各手首に巻付けることから成
る。

このような装置は臨床試験には極めて適当であるが、別
の場合、例えば日常の運動プログラムの場合には、不可
能ではないにしても、不便であり実用的でない。

定期的に又は間欠的に、運動プログラムを実行する個人
の数は増加しつつある。

心臓血管系に対するこのような運動の価値を示す最良の
指標が心速度であることは一般に認められている。

即ち、有効に作用し得る量の精力が消費された時点及び
危険を生じるような量の精力が消費された時点が心速度
によって示される。

従って、エル・アール・シーマン著、エキササイズ・ヨ
ア・ウェイト・トウ・フィットネス・アンド・バート・
ヘルスＥｘｅｒｃｉｓｅ Ｙｏｕｒ Ｗｅｉｇｈｔ ｔ
ｏ Ｆｉｔｎｅｓｓ ａｎｄＨｅａｒｔ Ｈｅａｌｔｈ
ｌｌ ６−１８ （ＣＰＣＩｎｔｅｒ−ｎａｔｉｏｎａ
ｌ、 １９７４ ）、に報告されているように、効果
的な運動練習プログラムでは、（年齢及び身体的条件に
基いて）達成し得る最大速度の７０〜８５係の目標速度
に到達するまで心速度が漸増することが重要である。

目標レベルに於ける２０〜３０分間の運動は、心臓血管
系に有意義な鍛練効果を与えるであろう。

種々の年代群に対する平均的な目標範囲は入手し得るが
（例えば、平均的な４０才の男性の場合、１分間の搏動
数１２８〜１５５）、多くの個人は、自分達の心得速度
が目標範囲内に到達しているか否かを確かめるために運
動中に時々脈を取ることが上手でなかったり又は好まな
いことは明らかである。

手首、又は心臓の両側の間隔を隔てる他の部位に双極極
板を取付けることは難しく且つ不便であり、また、前記
の如き電極を配置した状態で運動することに問題が生じ
ることも明らかである。

従って、脈搏を感知し次に機械的に感知された脈搏を処
理及び表示用電気信号に変換するための機械的装置の開
発が研究されてきた。

例えば米国特許第３，８０７，３８８号は、腕時計の形
状の心得速度モニターを開示している。

該モニターでは、圧力変化（脈搏）を検知しそれらを電
気信号に変換する変換器が手首ストラップ内に装着され
ている。

脈搏速度と真の心得速度との間に時々差があることは別
にしても、適切に動作すべく容易に配置され且ついかな
る種類の使用者に対しても脈搏を正確に感知し得る変換
器を提供することに、かなりの問題がある。

従って、脈搏を適当な圧力変換器により検知した後で、
患者の脈搏速度を処理し数字で表示するための技術及び
電気的ハードウェアの使用が可能であるにもかかわらず
、腕時計の形状の装置又は別の適当な形状の携帯用装置
は、広範囲な使用又は実質的な商業利用性を達成しなか
った。

当業界に関する別の米国特許として、第 ３．８６３，６２６号、第３，８０２，６９８号、第３
．９４８，２５０号、第３，５８６，８３５号及び第３
．７１７，１４０号が挙げられる。

更に別の参考文献として、 ヴイ・ニリンゲス他、 ” Ａ Ｃａｒｄｉｏｔａｃｈｏｍｅｔｅｒ ｗｈｉｃ
ｈ Ｃａ１ｃｕ−１ａｔｅｓ Ｒａｔｅ Ｄｉｇｉｔａ
ｌｌｙ”、ＩＥＥＥ Ｔｒａ−ｎｓａｃｔｉｏｎｓ ｏ
ｎ Ｂｉｏｍｅｄｉｃａｌ Ｅｎｇｉｎｅｅｒ−ｉｎｇ
、 ４６８−４７０（１９７３年１１月）。

バーレイ、 ” Ａｎａｌｏｇｕｅ−Ｄｉｓｐｌａｙ Ｒａｔｅ Ｍ
ｅｔｅｒＢｕｉｌｔ Ａｒｏｕｎｄ Ｄｉｇｉｔａｌ
ＳｗｉｔｃｈｉｎｇＥｌｅｍｅｎｔｓ ”Ｍｅｄｉｃ
ａｌ ａｎｄ ＢｉｏｌｏｇｉｃａｌＥｎｇｉｎｅｅ
ｒｉｎｇ、１０７−１０８（１９７６年１月）が挙げら
れる。

本発明は上記先行技術の諸文献に鑑みなされたものであ
って、種々のトレーニングを行なっている運動者が運動
を長時間中断することなしに、かつ運動の現場において
、自己の心臓の活動を簡単かつ容易に測定することが可
能な装置を提供することを目的とする。

また病的に不整な心律動に用いる薬剤に関する助言を求
める場合、ある種の心臓疾患の治療効果を評価する場合
、又は心臓ペースメーカの機能を評価する場合には、心
電図の誘導Ｉを示す信号を発生させて、それを伝送する
ことが望まれるであろう。

例えば電話による伝送を使用するときは、遠隔の場所で
専門の医学的評価が必要である。

本発明は、このような要請にも適切に応することが可能
な心活動の測定装置を提供することを目的とする。

即ち、通常の運動プログラム中に心得速度を検査したい
場合又は使用者の心電図を表示及び／又は伝送したい場
合に十分に便利に使用し得る方法で、心活動の直接指標
として心臓を横切る電位差を検知するために、本発明の
心活動測定装置は着用者の片方の手首の周囲に装着され
得るバンドと、バンドの内側に設けられている第１電極
としての内側電極と、着用者の他方の手と接触すること
により着用者の身体を介して前記内側電極と電気的に導
通し得るように内側電極とは電気的に絶縁されてバンド
の外側に設けられている第２電極としての外側電極と、
前記内側電極と外側電極との導通により検知される着用
者の心臓の活動を示す電気信号を分周する手段と、前記
分周手段からの信号より周期の短いパルス信号を発生さ
せる基準時間信号発生手段と、前記分周手段からの信号
と基準時間信号発生手段からのパルス信号とが供給され
るアンドゲートと、アンドゲートに接続されている計数
手段と計数手段からの出力を逐次表示する６搏数表示手
段とから構成されている。

これにより運動者は片方の手首の周囲にバンドを装着し
て、運動を開始し、所望の時点で運動の現場を離れるこ
となく他方の手を前記バンドの外側に設けられている外
側電極に接触させるだけで、はぼ即座に運動者の心得数
がその表示手段により逐次表示され得る。

従って運動者は本発明の装置を着用したままで運動を実
行でき、また手首を指で押さえて脈搏をはかる場合のよ
うに時間を要することもない。

次に本発明の好ましい具体例について図面に基いて説明
する。

図において、符号１０により、ケーシング１２を備えて
いて、着用者の片方の手首に装着される腕バンドの形状
のバンド１１からなる本発明の心活動測定装置を示す。

バンド１１は内側層（第１電極としての内側電極）１３
と外側層（第２電極としての外側電極）１４とを有し、
内側層１３及び外側層１４は絶縁性中間層１５を間に介
在させて離隔されている。

第１図に概略的に示される方法で手首に着用されると、
導電性内側層１３のみが手首と接触する。

外側層１４とケーシング１２とは相互に電気接触してい
てもよいが、両者とも、内側層１３と着用者の手首１６
とからは電気的に絶縁されている。

導電性内側層１３は、双極極板システムの１個の電極と
して作用し、システムの別の電極は外側層１４である。

第１図に示す如く、バンド１１は十分な巾を有しており
、その結果着用者は別の手１７の指でバンド１１の露出
した外表面、即ち外側層１４に容易に触れることができ
、同時にこれらの指と手首１６との間の直接接触は生起
されない。

所与の図では、バンドが親指１７ａと人さし指１７ｂと
の間で穏やかに圧迫されている。

この方法により、内側電極と手首１６との間の有効な電
気接触及び外側電極と指１７との間の有効な電気接触が
確実に行なわれる。

しかし乍ら、バンドの外表面と接触するために別の指１
７を使用してもよいこと、及び、所望の場合、例えば人
さし指１７ｂのように１本の指のみをこの目的で使用し
てもよいことが理解されよう。

本発明の重要な特徴は、測定中に着用者の腕が固定され
ることであり、その結果、筋肉運動の如く誤差の原因と
なる人工的産物（ａｒｔｉｆａｃｔ ）が排除されるこ
とである。

心得速度表示器用電気回路部品は、米国特許第３．８０
７，３８８号又は前出の他の参考文献に記載されている
ものと同様である。

第２図に概略的に示されるように、第１及び第２電極と
しての内側層、外側層１３及び１４の導通により検知さ
れる電気信号は、増巾器１８を含む感知回路に供給され
、波形整形回路１９を介してアンドゲート２０に伝送さ
れる。

該ゲート２０には、基準時間信号発生手段としてのデイ
バイダ２１及び発振器２２から発生されるパルス信号も
供給される。

発振器は１６．３８４ ＫＨｚで動作するために水晶制
御されてもよく、デイバイダ回路２１は０．５ Ｈｚの
出力信号を供給してもよい。

デイバイダ回路２１の出力信号は、所望の場合、２進化
１０進法から１０進法のデコーダに供給されて秒表示用
出力を提供してもよく、且つ別のデイバイダ回路を介し
て、夫夫（図示しない）分表示用及び時表示用の別のデ
コーダに供給されてもよい。

このような場合は、６搏数表示手段が時間と６搏速度の
両者を表示することが望まれる。

このような変形例の詳細に関しては、米国特許第３，８
０７，３８８号を参照されたい。

デイバイダ２１から送出されるパルス信号の周期による
誤差を無意味なものにするためには、デイバイダにより
ゲート２０に供給される信号の周波数が、例えば１分当
り１５０拍という最大心得速度の例えば１００倍ででな
ければならない。

その結果、必要な周波数は毎秒約２５０パルスである。

前記の如き信号を誘導するために、デイバイダ２１は、
毎秒２５６パルスの出力を提供すべく適当なポイントで
分周され得る。

この信号はゲート２０に供給される。

ゲート２０の出力は計数手段としてのカウンタ２３に供
給され、例えば毎分３０パルスの如き最小心得速度での
パルスの数がカウンタ２３の容量を決定する。

偶発的な乱調心得期が表示される可能性を減少するため
に、波形整形回路１９の出力が、ゲート２０に対する出
力を有するデイバイダ２４により分周されて、誤差の割
合を低く抑え、数回の心得期の測定値の平均値を出すの
が好ましい。

この場合、カウンタ２３の容量がこれに対応して増加す
ることが必要である。

ゲート２０の別の出力はリセット回路２５に接続されて
おり、該リセット回路は、各計数期の終りにカウンタ２
３をリセットする。

各計数期に計数されるパルスの数は、６搏速度と逆に変
化する。

従って、適当な読出回路２６を配備して、１００位、１
０位に相当する信号及び６搏速度のグループを伝送し、
これらを６搏数表示手段としての発光ダイオードのアレ
ー２７に供給し得る。

第２図に示すような回路が成立すると、発光ダイオード
は、窓２８に、着用者の６搏速度を１分当りの搏動数で
示す。

液晶の如き別の表示手段をも勿論使用し得ることが理解
されよう。

装置の使用方法は前記より明らかであろう。

着用者は、運動プログラム、スポーツ活動、又は６搏速
度の検査が必要な別の何らかの活動を開始する前に、バ
ンド１１を手首１６に配置するのみでよい。

装置を手首１６に取付けることによって、使用者は内側
電極１３を四肢の１つ、即ち心臓の電気軸の片側の体の
１部と直接に電気接触させておく。

しかし乍ら、使用者が自身の６搏速度の可視的数字表示
を得ることを望んで、別の手の１本の指（又は複数の指
）で同じ腕バンドの外側電極１４に触れるまでは、回路
は成立しない。

既述の如く、電気接触の効果は僅かな圧力によって向上
し、且つ、身体活動を行なう結果、元通する発汗作用に
よって更に増加する。

第４図に示す具体例は、既述の具体例と同様であるが、
外側電極がバンド１１のケーシング１２′により担持さ
れる導電性押ボタン２９の形状である。

内側電極１３／は既述の電極１３と同様であり、絶縁層
１５′は電極１３′全体に伸延して、内側電極が着用者
の体の手首１６以外のいかなる部分にも接触しないこと
を確保している。

ボタン２９は、双極極板システムの第２電極として機能
する外に、着用者が読出しを望む場合にのみ、押圧され
て電力源を表示回路に接続するスイッチを作動させるよ
うに配置されていてもよい。

前記の表示回路は発光ダイオードを含んでいてもよい。

前記の記載では、本発明の１個の具体例を例として本発
明をかなり詳細に説明したが、当業者には、これらの細
部が、本発明の範囲及び要旨を逸脱することなく変更可
能であることが理解されよう。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の心活動測定装置の具体例の概略斜視図
、第２図は第１図に示されている装置のケーシングに収
納されている諸手段を示すブロック図、第３図は第１図
に示されている装置の１部所面説明図、第４図は本発明
の他の具体例の第３図と同様の説明図である。 １０・・・・・・心活動測定装置、１１・・・・・・バ
ンド、１２・・・・・・ケーシング、１３・・・・・・
内側層、１４・・・・・・外側層。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 着用者の片方の手首の周囲に装着され得るバンドと
   、バンドの内側に設けられている第１電極としての内側
   電極と、着用者の他方の手と接触することにより着用者
   の身体を介して前記内側電極と電気的に導通し得るよう
   に内側電極とは電気的に絶縁されてバンドの外側に設け
   られている第２電極としての外側電極と、前記内側電極
   と外側電極との導通により検知される着用者の心臓の活
   動を示す電気信号を分周する手段と、前記分周手段から
   の信号より周期の短いパルス信号を発生させる基準時間
   信号発生手段と、前記分周手段からの信号と基準時間信
   号発生手段からのパルス信号とが供給されるアンドゲー
   トと、−アンドゲートに接続されている計数手段と計数
   手段からの出力を逐次表示する６搏数表示手段とからな
   る心活動測定装置。 ２ 前記バンドζこは、前記分周手段、基準時間信号発
   生手段、アンドゲート及び計数手段を収納するケーシン
   グを備えており、前記６搏数表示手段がケーシングの外
   側表面に設けられている特許請求の範囲第１項に記載の
   心活動測定装置。 ３ 前記外側電極がケーシングから突出する導電性押ボ
   タンからなる特許請求の範囲第２項に記載の心活動測定
   装置。 ４ 前記内側電極がバンドの内側に伸延する内側層から
   なり、内側層の全体は絶縁性中間層で被覆されていて、
   外側電極は中間層の外側を覆ってバンドの外側上に伸び
   ている特許請求の範囲第２項に記載の心活動測定装置。 ５ 前記６搏数表示手段が発光ダイオードからなる特許
   請求の範囲第１項から第４項までのいずれかに記載の心
   活動測定装置。 ６ 前記６搏数表示手段が液晶からなる特許請求の範囲
   第１項から第４項までのいずれかに記載の心活動測定装
   置。