JPS5916488B2 - 使い捨てフイルタ−ケ−ス - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、加圧ろ過方式に用いられる使い捨てフィルタ
ーケースに関する。

この種のケースを設けた使い捨てフィルターは慣用の技
術に属し、多種多様の分野、たとえば医学上および薬学
上の実地応用、環境保護目的のため、ならびに実験室内
の作業に使用されている。

これは主として、最高純度の比較的少量の液体量が必要
である場合に利用される。

このフィルターは全部合わせて、すなわちケースを含め
て単に１回のみの使用に供される。

前述の種類の使い捨てフィルターは圧力ろ適用に使用さ
れる。

ろ過すべき流体、液体またはガスは加圧の下で、通常１
〜１０バールの範囲内の圧力を加えてフィルター表面に
供給される。

この場合、この程度の圧力が充分なろ過速度を達成する
ために必要である、その理由は使用されるフィルターが
極めて普通に比較的ゆるやかにろ過作用をする膜フィル
ターであるからである。

ここで原則的に言えることは、ろ過圧力が高ければ高い
ほど所定容量のろ過に必要な時間が短いということであ
る。

前述の種類の使い捨てフィルターは投げ捨て物品および
量産物品として特に値ごろで製作できなければならない
。

従って材料上の理由からまた構造上の理由から前述の使
い捨てフィルターが使用できる程度のろ過圧力には上の
方に向って限界が設定される。

この場合この限界は、実用上プラスチックより成りかつ
上部と下部との溶接により製作されるフィルターケース
に対しては約１５バールの大きさである。

それでもなお、今日使用されている使い捨てフィルター
が約１バールの範囲のろ過圧力に対してしか使用できな
いとすれば、その理由は、ろ過すべき媒体が供給管路を
通りフィルターケースに圧入されるときの高い流動圧で
フィルターが破裂するからである。

同じ問題が、大型で高価で経費がかさみ、かつ永年使用
を目的に設計されている鋼製圧力フィルターの場合にも
、生じている。

この装置の場合にはこの問題を特殊な構造要素、すなわ
ちいわゆるバラフォラシャふるいにより、フィルターを
フィルター支持体上に押させることによって解決してい
る。

このバラフォラシャふるいはフィルターケースの上部あ
るいは下部に分離または取り外しできるように保持され
る。

この保持は下方に向けられたケース上部の内面を空けて
行なわれる。

この自由に使用できるケース上部の内面にスペーサを介
して、いわゆるそらせ板をねじ止めしている。

このそらせ板が、加圧下軸方向にフィルターケース内へ
入る液流を半径方向に偏向させ液流が直接フィルターに
垂直に当たるのを妨げる。

このような構造は、前述の量産かつ投げ捨て製品である
使い捨てフィルターに対しては費用上の理由から問題に
ならない。

したがって前記公知の使い捨てフィルターは、バラフォ
ラシャふるいやそらせ板を有しない構成であり、かつろ
過膜をケースの両半部の間に外周部に溶接したものであ
る。

しかし、このような構成の使い捨てフィルターでは、ろ
過膜にバラフォラシャふるいがないので、僅かなろ過圧
の変動でさえ、フィルター支持体上に充分には押圧され
ず、このために破裂し易い傾向のあることが判明した。

したがって特にほこの種フィルターでは、たとえば貯蔵
容器から注射器内に注射容液を吸い込む場合の逆方向ろ
過も不可能である。

これに反し始めに述べた使い捨てフィルターケースにお
いては事態が本質的に改善されている。

ケース上部の下側に半径方向に走行するリブを設け、そ
の下縁部が、使い捨てフィルターを組み立てた場合・フ
イ″′″−〇表面・すな焚ち通常膜表面１直接または表
面上に密接して位置している。

このフィルターケースの上部と１体に構成されたリブは
、通常８個〜１２個の数でフィルターをフィルター支持
体に押圧し、それによって大型圧カフイルターのバラフ
ォラシャふるいの機能を本質的に果たしている。

しかし押圧リブの構成と配置とによってはバラフォラシ
ャふるい上のそらせ板の普通の配置は除外される。

したがって、慣用の技術水準上公知の使い捨てフィルタ
ーケースには、直接フィルター膜表面に自由に開口する
流入管路が設けである。

このことは、始めに記述したように、慣用の使い捨てフ
ィルターケースには、最も安価なケースでも受ける筈の
ろ過圧力の約１０受のみが負荷されることになる。

この技術水準にかんがみ、本発明の立脚する課題は、始
めに記述した種類の慣用の使い捨てフィルターケースを
改善して製造原価の上昇を考慮する必要なく、ケースに
許容される限界圧力まで無制限に使用でき、かつ吸引の
際にも確実に作動するように改善することである。

この課題を解決するために、始めに記述した種類の使い
捨てフィルターケースにおいて、本発明により、垂直投
影で供給管路の横断面を完全におおうそらせ板を設け、
このそらせ板の下側がリブの下側縁部の平面上に位置す
るようにし、前記そらせ板の厚さを、リブの高さの約２
／３より太き（ないようにし、かつ前記そらせ板をもっ
ばらリブにより保持することを提案する。

本発明の要旨とするところは、そらせ板をフィルター保
持部材の上側でなく、フィルターと同一平面内に構成し
、フィルターケースの上部でなく直接保持部材において
保持することである。

したがってそらせ板は、フィルターを直接外縁部で押え
付け、付加的に抑圧機能をも充足するので、このフィル
ターケースを使用して構成される使い捨てフィルターは
逆方向にも用いられ、たとえば貯蔵溶液を注入器に吸い
込ませるためにも使用できる。

このフィルターケースにより、使い捨てフィルターを、
単に３個の個別部品、すなわち上部、下部およびフィル
ターから、他の点でより高価な大型の費用のかかる圧力
フィルターが有する技術特性デーゾを示す慣用の使い捨
てフィルターと同じ製造原価で製作することができる。

破裂圧力検査の結果判明したことは、現在の技術水準の
使い捨てフィルターにおいては、例外なくろ膜が供給流
により破裂するが、本発明によるフィルターケースを設
けた使い捨てフィルターにあっては常にケース自体が破
裂する、すなわち主として溶接継ぎ目の破裂により破裂
するが、一方ろ膜は完全に損傷しないで残存することで
ある。

現在の技術による使い捨てフィルターに対する破裂圧力
は２バール以下であったが、本発明によるフィルターケ
ースな具備する使い捨てフィルターに対する破裂圧力は
どの場合セも１０バール以上の値であった。

本発明の他の実施例によれば、設けた全部のところでは
なく、単に全数の中の若干数のリブのところで、たとえ
ば好適には２番目毎のリブのところでそらせ板を保持す
る、この場合そらせ板を保持しないリブはそらせ板の外
縁部から若干の間隔をおいて終端させる。

このために使用に供される自由なフィルター表面全体に
対するろ過すべき媒体の逆流のない均等な分布が保証さ
れる。

さらにフィルターケースをプラスチック射出成型部品と
して形成し、リブとそらせ板とを一体に形成すると好適
である。

さらに他の実施例によれば、そらせ板を保持するリブの
前面側が供給管路断面内の領域に突出しており、そらせ
板の上側に続いている。

この場合この前面側は、そらせ板の上側の中央に向って
斜方向に降下するように構成されている。

したがって流動方向から見れば、この降下前面側はいわ
ば閉鎖底部と穴をあけた側壁部とを有するじょうごを形
成する。

このような構成により強固な保持ならびにフィルターケ
ースに圧入される供給流のより好適な分布が形成される
。

使い捨てフィルターを製作するには、本来のフィルター
、もつとも普通には、膜または多層のフィルターパック
（Ｆｉｌｔｅｒ Ｐａｋｅｔ ）をケース上部とケース
下部との間に密封して、特に全外周縁部で上部と下部と
を溶接すると好適である。

使用するときは普通の方法でフィルターケースをその供
給連結管により直接注入器にあるいは何等か他のピスト
ン弁ポンプに装着するかあるい（ｉ。

ろ過すべき液体が加圧下に供給される供給管に接続する
。

次に本発明を実施例について図と関連して詳細に説明す
る。

図面の第１図はフィルターケース上部の下側から、すな
わちフィルターの側から見た平面図で、第２図は第１図
に示したフィルターケース上部を設けた使い捨てフィル
ターの軸方向断面の路線図である、但し縮尺で示すもの
ではない。

第２図に示したように、使い捨てフィルター１は大体３
個の部分、すなわち第１のケース部材２、第２のケース
部材３およびフィルター４から成る。

フィルター４は紙フイルタ−、膜フイルタ−、多層フィ
ルターパックまたは何等か他の自体公知のフィルターで
あってよい。

第２のケース部材３は縁部５が上方に隆起し林状に形成
されている。

第１のケース部材２は、内側を囲む突出縁部６を有する
、はｇ平坦な蓋として形成され（第１図）、該縁部６は
望遠鏡式に第２のケース部材３の縁部５の中にはまりこ
んでいる。

第１のケース部材２０縁部７はその外縁部で第２のケー
ス部材３の突出縁部５の外壁と密着している。

第１のケース部材２の突出縁部６は、両ケース部材２と
３を溶接する際、フィルター４が第１のケース部材２と
第２のケース部材３の間で接着固定される程度の軸方向
の高さをもつように作られる。

この場合両ケース部分は接着の代りに他の方法、たとえ
ばねじ締めで互いに結合できることはもちろんである。

第１のケース部材２には中央部に軸方向に供給用はめ管
８が設けられ、第２のケース部材３には同じく中央部に
軸方向に排出用はめ管９が設けである。

供給用はめ管８にはろ過すべき媒体を加圧の下で供給す
るための供給管路１０が形成されている、他方排出用は
め管９内にほろ液の排出管路１１が形成される。

はめ管８および９は在来のように接続の目的で、たとえ
ばリューエルシステム（Ｌｕｅｒ−８ｙｓｔｅｍ）によ
り矛盾のないように形成されている。

上部縁部６から出発して第１のケース部材２の下側に１
０個のリブ１２が相互に同じ角度間隔で配置され供給管
路１０の内側開口部に向って半径方向に延びている。

リブ１２の下縁１３は縁部６の下側１４より僅かに高（
位置しているので、第１のケース部材を第２のケース部
材に溶接するとき、リブ１２の下縁１３がフィルターに
押圧されず、フィルターケースを組み立てる際フィルタ
ー表面に場合によってはかすかに接触する。

供給管路１０の開口部のすぐ下にそらせ板１５を設ける
。

そらせ板１５の直径は供給管路１０の直径にはｇ同しか
僅か大きくする。

そらせ板１５の下側はリブ１２の下部縁１３によって規
定される平面内に精確に位置する。

そらせ板１５の厚さはそらせ板１５の範囲内のりブの高
さの約１／３である。

このようにすることにより、そらせ板１５の上側と第１
のケース部材２の下側表面との間でフィルターケースに
圧入される媒体の充分自由な流水が保証される。

そらせ板１５はリブ１２により保持される。

本発明の図に示した実施例においては、第１のケース部
材２および第２のケース部材３はプラスチック製であり
、そらせ板１５は一体としてリブ１２ｂに射出成形され
ている。

リブ１２も一体に第１のケース部材２自体の蓋体部に成
形されている、したがって第１のケース部材２は全体と
して単一の単一射出工程で製作可能の射出成形部品であ
る。

第１図に示したように、そらせ板１５は単に２番目のリ
ブ１２ｂ毎に保持されているかあるいは成形されている
。

このようにすることにより、半径方向の供給流の流出が
阻止されたり、逆流させられることがないように、必要
とする比較的多数のリブ、この例では１０個のリブを設
けることができる。

この目的のためにそらせ板１５を保持しないリブ１２ａ
を、そらせ板１５の外周縁部に対し一定の間隔を保って
終端させる。

この間隔の大きさははｙ ＩＪブ自体の輻に相当する。

第１図および第２図に示したように、そらせ板１５を保
持するリブ１２ｂは、そらせ板１５の外周縁部のところ
で終端しているのでな（、そらせ板１５の上側の中心に
向って斜に降下する前面部１６でそらせ板１５の上側に
延びている。

この構成によりそらせ板１５の特に安定かつ強固な保持
が達せられる。

同時にフィルター４の全表面にわたり半径方向での供給
流の特に好適な分布が達成される。

この場合斜方向の前面側１６は同じように流動案内面の
作用をする。

第１図および第２図に示した使い捨てフィルターの実施
例は、慣用のように、フィルターの直径として１０１Ｍ
ＩＬ〜５０８の大きさに設定されている。

しかも原則的にはこのフィルターケースを比較的小さい
直径にもまた大きい直径に対しても使用して同等支障が
生じない。

この場合設けられるリブ１２の数はフィルター４の直径
に応じて増減される。

この場合決定的なことは、単にこれらのリブ１２がフィ
ルター４を充分均一にフィルター支持体１７上に押え付
けることである。

【図面の簡単な説明】

第１図はフィルターケース上部の下から見た平面図、第
２図は第１図のフィルターケース上部を設けた使い捨て
フィルターの軸方向断面路線図である。 １・・・・・・使い捨てフィルター、２・・・・・・第
１のフィルターケース部材、３・・・・・・第２のフィ
ルターケース部材、４・・・・・・フィルター、５・・
・・・・下部外縁部、６・・・・・・上部縁部、７・・
・・・・上部の突出縁部、８，９・・・・・・はめ管、
１０・・・・・・供給管路、１１・・・・・・排出管路
、１２，１２ａ、１２ｂ・・・・・リブ、１３・・・・
・・リブの下縁、１４・・・・・・周縁部の下側、１５
・・・・・・そらせ板、１６・・・・・・リブの前面音
Ｌ１７・・・・・・フィルター支持体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 加圧ろ過に用いられ、且つフィルタ一部材が置かれ
   るへやを確定するための液密に一体に結合される第１及
   び第２のケース部材から成り、第２のケース部材が中央
   にろ液排出管路を含み、第１のケース部材がろ過すべき
   媒体を送入するための供給管路を含み、複数のリブは第
   １のケース部材の外周縁部に保持され、その下縁部がケ
   ース内に置かれたフィルタ一部材の表面に少くとも最接
   近して位置し、媒体をすべての方向にそらせ、フィルタ
   一部材の全表面に向かわせるために、そらせ板は供給管
   の軸上に間隔を置いて配置され、且つ供給管の垂直投影
   面を完全におおう大きさを持つ使い捨てフィルターにお
   いて、 ａ 上記供給管路１０が第１のケース部材２の中央に配
   置され、 ｂ 前記複数のリブ１２ａ、１２ｂが前記第１のケース
   部材の外周縁部から内側へ半径方向に延び、 Ｃ上記そらせ板１５は、少くとも上記リブのいくつか１
   ２ｂによってのみ支持され、上記リブの下縁部と実質的
   に同一平面に整えられた底面を持ち、該そらせ板の厚さ
   はリブの最高の高さの２／３より大きくなく、 ｄ 上記そらせ板の径は供給管路の径に実質的に等しく
   、 ｅ 上記リブとそらせ板は、上記ケースが破裂する圧ま
   でフィルタ一部材が上昇流及び降下流による穿孔に耐え
   ることができるように、設計され配置されたものである
   ことを特徴とする改善された使い捨てフィルターケース
   。 ２ そらせ板が、いくつかのリブのみで支持され、該リ
   ブは等しい角度間隔をもたせて配置されている特許請求
   の範囲第１項記載フィルターケース。 ３ そらせ板が１つおきのリブで支持されている特許請
   求の範囲第２項記載フィルターケース。 ４ リブが１０枚である特許請求の範囲第３項記載フィ
   ルターケース。 ５ そらせ板とリブが完全に一体化された成形体から成
   る特許請求の範囲第１項記載フィルターケース。 ６ リブが、そらせ板の上側に対し、中心に向かって傾
   斜している半径方向の内側端縁を有する特許請求の範囲
   第５項記載フィルターケース。 ７ そらせ板を支持しないリブの半径方向の内側端がそ
   らせ板の外周縁からはなれている特許請求の範囲第６項
   記載フィルターケース。 ８ 少くとも上記リブのいくつかは、そらせ板の上側に
   対し、中心に向かって傾斜している半径方向の内側端縁
   を有する特許請求の範囲第１項記載のフィルターケース
   。 ９ いくつかのリブのみがそらせ板を支持し、残りのリ
   ブの半径方向の内側端はそらせ板の外周縁からはなれて
   おり、その間隔は実質的にリブの厚さに等しい特許請求
   の範囲第１項記載フィルターケース。