JPS591635B2 - ライゲキニタイシホゴサレタ フクゴウヘリコプタ−ブレ−ド - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、複合ヘリコプタ−ブレードに係り、特に雷撃
に耐えることのできるヘリコプタ−ブレードに係る。

雷捕捉機構が従来の航空機に於て用いられているか、か
かる従来の機構は雷撃による補傷に対し特に敏感な複合
ブレードに用いるには適していない。

本発明の第一の目的は、雷撃に最も敏感な部分が絶縁材
により遮断され、雷撃が生じてもその攻撃から免れる如
くヘリコプタ一本体に対し接地されており、これによっ
てヘリコプタ−が安全に着陸することができるよう構成
されている複合ヘリコプタ−ブレードを提供することで
ある。

本発明によれば、ヘリコプタ−ブレードのうちの雷撃に
敏感な全ての部分はブレード根元部を経てヘリコプタ一
本体に接地され、雷電流がより好ましい排出流路を見出
すべく絶縁体により隔離されている。

本発明の他の一つの特徴によれば、複合ヘリコプタ−ブ
レードは雷アークの衝撃を退け、ブレードのカラス繊維
部を通過するには電圧が必要とされるように構成されて
いる。

本発明によれば、ブレードの上下面は軽く且薄い電導材
を埋込まれることによってヘリコプタ一本体に接地され
ており、前記電導材はブレード表面に容易に接地される
よう十分可撓性を有し、それ自身に殆ど撰傷を生ずるこ
となく雷電流を伝えることができるようになっている。

これは織製スクリーンの形をしたアルミニウムワイヤの
織物であるのが好ましい。

本発明は、雷がブレード前縁の耐摩耗性ストリップを吹
飛ばしたり、カラス繊維よりなるスキンを剥離したり、
クラック進行のもととなる孔或いはビットかブレード翼
桁に形成されたりすることを防止するものである。

本発明のその他の目的特徴及び利点は以下に添付の図を
参照しつつ行われる本発明の実施例についての説明より
明らかとなるであろう。

第１図は複合ヘリコプタ−ブレード１０を示し、これは
根元部１２、先端部１４、前縁１６、後縁１８を含んで
おり、第２図に示されている如き典型の断面形状を有し
ている。

このブレードは従来の要領によりヘリコプタ−ロータに
接続され、他の一個或いは数個のブレードと共に回転し
、ヘリコプタ−のりフトロータ或いはテールロータとし
て作用する。

ブレードの主たる荷重担持部材は翼桁２０てあり、これ
は根元部１２へ接続されているが、或いはそのままブレ
ード根元部を構成していても良く、これよりブレードの
実質的に全長に亘って先端部１４まで延びている。

翼桁２０は金属特に焼鈍されたチタンよりなる楕円形断
面の中空構造に作られているのが好ましい。

第２図に最も良く示されている如く、翼桁２０は後縁コ
ア２２及び多くの場合前縁コア２４と共働し、更にスキ
ン組立体２６と共働してブレード１０の典型断面形状を
郭定するようになっている。

コア２２及び２４はハニカム発泡体或いはポリエチレン
の如き任意の軽い材料から作られていて良く、またスキ
ン組立体２６は互いに接着され、また翼桁及びコアにも
接着された複数個の樹脂を含浸されたカラス繊維から構
成されている。

スキン組立体２６はブレードの上面２８及び下面３０を
郭定している。

ブレード１０の前縁１６は作動中に摩耗を受ける可能性
が大きいことから、第１図に示す如くインナストリップ
３２及びアウクストリップ３４の如き耐摩耗性ストリッ
プがブレード前縁にてスキン組立体２６の外面に接着さ
れている。

更に先端キャップ３６がブレード先端部１４を覆ってお
り、複数個のボルト或いはねじ部材３８により翼桁２０
にねじ止めされている。

第３図は翼桁２０とスキン組立体２６の間の接合構造を
より詳細に示す図である。

図示の如く、ブランケット組立体４０が翼桁２０に接着
されており、翼桁内部の圧力を大気へ逃すための通路を
形成し、これによって米国特許第３，７６５，１２４号
に詳細に記述されている如き翼桁２０の障害が生ずるこ
とを回避している。

ブランケット組立体４０を覆い、これに接着された状態
にスキン組立体４２が設けられている。

このスキン組立体４２は−乃至それ以上の接着されたガ
ラス繊維の層を有し、またその外面に電導性の織製スク
リーン７０の層を有している。

織製スクリーン７０はブレード根元部とブレード先端部
との間のほぼ全長に亘って延びており、またこの実施例
に於ては上面２８と下面３０の両方に設けられており、
上面２８に於てはコードステーションＡとＢの間に延び
また下面３０に於てはコードステーションＣとＤの間に
延びており、かくしてブレード１０の上面２８及び下面
３０の領域の主要部を覆っている。

この織製スクリーン７０は２００メツシュ／インチ、０
．０２ボンド／平方フイート及び０．００４インチの厚
さの単純な正方形織りのアルミニウムワイヤ織物よりな
っているのが好ましい。

第３図に最も良く示されている如く、フェアリング４４
がスキン組立体４２を覆っており、これはガラス繊維よ
りなっているのが好ましい。

一方、多層の被覆部材４６がフェアリング４４を覆って
おり、更に多層の被覆スリーブ４８が被覆部材４６を覆
っている。

これらの部材４６及び４８はガラス繊維よりなっている
のか好ましい。

第３図について見ると、スキン組立体４２はその根元部
にて面５０に沿って翼桁２０に直接接触している。

スキン組立体４２の織製スクリーン７０と翼桁２０との
間の電気的接触を確実にするために、−重或いはそれ以
上の織製スクリーン５２がスキン組立体４２の周りに翼
弦方向に巻かれており、スキン組立体４２の織製スクリ
ーン７０と翼桁２０とを包んでいる。

織製スクリーン５２は翼桁２０とスキン組立体４２の周
りを翼弦方向に包み、両端にて突き合わされた一重のア
ルミニウムメツシュであるのが好ましい。

マイラシュリンクテープの如き２〜３重のシュリンクテ
ープ５４が織製スクリーン５２の周りに巻かれており、
スパン方向に延び、スキン組立体４２の外面及び翼桁２
０の外面とシール係合し、織製スクリーン５２のアルミ
ニウムメツシュをシールしている。

次いで多重の被覆スリーブ４８が図示の如く被覆部材４
６、シュリンクテープ５４及び翼桁２０を包んでいる。

第３図より織製スクリーン５２はスキン組立体４２の外
面に沿って設けられた織製スクリーン７０と翼桁２０の
両者に電気的に接触し、それらの間に電気的接続を確立
していることが理解されよう。

第４図より解る如く、外側耐摩耗ストリップ３４と内側
耐摩耗ストリップ３２とは面６０に沿って突き合わされ
ている。

これら二つのストリップは第４図に示す如く電気的に接
続されている。

アルミニウム、チタン或いはステンレス鋼の如キ電導材
よりなる接地ストリップ６２が突き合わせ面６０の両側
に於てストリップ３２及び３４に重なっている。

ストリップ３２及び３４は電気ニッケルよりなる耐摩耗
性スｌ−ＩＪツブであるのが好ましい。

ワイヤメツシュ部材６４及び６６はモネル合金よりなる
ワイヤメツシュであるのが好ましく、１インチ当り１３
目のループ型ストツキンク織りであるのが好ましく、接
地ストリップ６２と耐摩耗ストリップ３２及び３４の間
にクッションを与える態様に延び、両者間の電気的接続
を与えている。

ストッキング織りのワイヤメツシュ部材６４及び６６が
選ばれた理由は、それが電気的接触を行うはね圧を維持
する可撓性を有するからである。

第５図に示す如く、耐摩耗性スｔ−ＩＪツブ３２の内端
は電動性ストリップ７２によりスキン組立体４２の表面
に設けられている電導性の織製スクリーン７０に接続さ
れている。

このストリップはブレード１０の上面２８或いは下面３
０或いはその両者に沿って織製スクリーン７０及びスＩ
−ＩＪツブ３２へ導電性接着剤によって接着された薄い
アルミニウムフォイルであるのか好ましい。

ゴムキャップ部材７４かストリップ７２の前縁部上に被
せられており、その摩耗を防ぐようになっている。

上記の如き複合ブレード構造に於て、ブレードのすへて
の部分、特に雷撃を受は易い部分は、絶縁により隔離さ
れるかブレード根元部へ接地されており、該ブレード根
元部はヘリコプタ−ロータへ、従ってヘリコプタ一本体
へ接続されている。

先端キャップ３６は電導性のボルト３８により電導性の
翼桁２０へ直接接続されており、従って翼桁２０を経て
ブレード根元部１２へ直接接地されている。

耐摩耗性ストリップ３４は電導性の接地ストリップ６２
及びワイヤメツシュ部材６４．６６を経て内側の耐摩耗
性スｔ−ＩＪツブ３２へ電気的に接続されている。

一方、内側のストリップ３２は電導性のストリップ７２
を経てブレードの下面２８及び／または下面３０の織製
スクリーン７０へ電気的に接続されている。

上面及び下面２８．３０の織製スクリーン７０はスキン
組立体４２の表面に沿って設けられているものであり、
第３図に示す如く織製スクリーン５２を経て翼桁２０へ
電気的に接続されている。

経験によれば、織製スクリーン７０により覆われていな
い上面２８及び下面３０の任意の部分に対する雷撃があ
った時には、電流は織製スクリーンへ向けて流れ、それ
を通って上述の如くヘリコプタ一本体へ向って逃され、
非電導性の部分を貫通することはない。

織製スクリーン７０は重量軽減の目的でブレードの翼弦
全体に亘っては延びていない。

以上に於ては本発明を一つの実施例について詳細に説明
したか、本発明はかかる実施例にのみ限られるものでは
なく、本発明の範囲内にて種々の修正か可能であること
は当業者にとって明らかであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を用いた複合ヘリコプタ−ブレードの平
面図である。 第２図は第１図の線２−２によるブレードの断面図であ
る。 第３図は第１図の線３−３による断面図である。 第４図は第１図の線４−４による断面図である。 第５図は第１図の一部を拡大して示す図であり、ブレー
ド前縁の耐摩耗性ストリップとブレード表面のアルミニ
ウム織製スクリーンの間の電気的接続を示す図である。 １０・・・・・・ブレード、１２・・・・・・ブレード
根元部、１４・・・・・・先端部、１６・・・・・・前
縁、１８・・・・・・後縁、２０・・・・・・翼桁、２
２・・・・・・後縁コア、２４・・・・・・前縁コア、
２６・・・・・・スキン組立体、２８・・・・・・ブレ
ード上面、３０・・・・・・ブレード下面、３２・・・
・・・インナストリップ、３４・・・・・・アウタスト
リップ、３６・・・・・・先端キャップ、４０・・・・
・・ブランケット組立体、４２・・・・・・スキン組立
体、４４・・・・・・フェアリング、４６・・・・・・
被覆部材、４８・・・・・・被覆スリーブ、５０・・・
・・・面、５２・・・・・・織製スクリーン、５４・・
・・・・シュリンクテープ、６０・・・・・・接合面、
６２・・・・・・接地ストリップ、６４，６６・・・・
・・ワイヤメツシュ部材、７０・・・・・・織製スクリ
ーン、７２・・・・・・電導性のストリップ、７４・・
・・・・ゴムキャップ部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 先端部、前縁、後縁、上面及び下面を有する複合ヘ
   リコプタ−ブレードに於て、 ヘリコプタ一本体に電気的に接地されたブレード根元部
   １２と、 前記ブレード根元部に電気的に接続され或いは該ブレー
   ド根元部を一体に構成し前記先端部まで延びる電導性の
   翼桁２０と、 前記翼桁を囲み前記前縁と前記後縁の間で典型を郭定し
   実質的にブレードの全翼長に亘って延びるよう形成され
   た非電導性のスキン組立体２６と、前記前縁にて前記ス
   キン組立体に接続された少くとも一つの電導性の前縁耐
   摩耗スｌ−ＩＪツブ３２゜３４と、 前記先端部を包むブレード先端キャップ３６と、雷に対
   する接地機構とを含んでおり、該接地機構は、 前記ブレード先端キャップを前記翼桁に電気的に接続す
   る手段３８と、 ブレードの上面及び下面の少くとも一方に取付けられ実
   質的にブレード根元部より前記先端部まで延びる軽い可
   撓性且電導性の部材７０と、前記前縁耐摩耗性スｌ−Ｉ
   Ｊツブを前記可撓性且電導性の部材へ電気的に接続する
   手段７２と、前記可撓性且電導性の部材の根元部を前記
   翼桁へ電気的に接続する手段５２とを含むことを特徴と
   する複合ヘリコプタ−ブレード。